要点労働者災害補償保険法33条は、中小事業主・一人親方・海外派遣者など本来労働者でない者が、特別加入により任意に労災保険へ加入できる対象者を定める規定である。
Q · 一人親方やフリーランスでも労災保険に入れるって本当?
本当です。第33条の特別加入で任意に入れます
労働者災害補償保険法33条は、中小事業主・一人親方・特定作業従事者・海外派遣者など、本来は労災の対象外となる働き手に『特別加入』という任意加入の道を開いています。保険料は自己負担ですが、加入すれば業務中の事故について治療費・休業補償・障害年金などの給付を受けられます。ただし対象は厚生労働省令で限定列挙された業種・作業に限られ、加入できるのは事故が起きる前だけです。
建設現場で大工が屋根から転落した。同じ現場でも、会社に雇われた職人なら労災保険が治療費から休業補償まで全部面倒を見る。だが「一人親方」として請け負っていた者は、原則として労災の枠の外に置かれる。労災は本来「労働者」、つまり誰かに雇われて賃金をもらう人を守る制度だからだ。ここで効いてくるのが第33条である。中小事業主、一人親方、特定作業従事者、海外派遣者という、本来は労働者ではない人たちに「特別加入」という別の入口を開ける。あなたがフリーランスのエンジニアでも、個人で運送をしていても、自転車で料理を配達していても、この条文が定める対象に当てはまれば、自分で申請して労災に入れる。保険料は自己負担だが、いざ業務中に大怪我をしたとき、治療費、休業補償、障害年金まで国の制度が背中を支える。入っているかどうかで、事故の後に続くあなたの人生はまったく違う色になる。
労働者災害補償保険法33条は特別加入の対象者を定める規定であり、中小事業主、一人親方、特定作業従事者、海外派遣者等、本来は労働者に該当しない者について、業務災害・複数業務要因災害・通勤災害に関する任意加入の枠組みを規定する。対象となる事業・作業は厚生労働省令により限定列挙される。
労働保険事務組合や一人親方団体に事務処理を委託し、その団体を通じて申請します。個人が直接労働基準監督署に申し込むのではなく、承認団体を経由するのが原則です。
厚生労働省令で指定された業種に限られます。2021年以降ITフリーランスや自転車配達員などが順次追加されており、対象は拡大傾向です。最新の指定業種を確認しましょう。
保険料が全額自己負担で、補償は届け出た業務の範囲に限られます。一部類型では通勤災害が対象外となり、事故後に遡って加入することもできません。
原則として申請が承認され、保険関係が成立した日の翌日以降の事故から補償されます。事故が起きてからの加入は対象外で、加入のタイミングが補償の有無を決めます。
中小事業主等に代わって労働保険の事務処理を行う厚生労働大臣認可の団体です。中小事業主の特別加入は、この事務組合への委託が前提となります(労災保険法33条1号)。
おおむね3,500円から25,000円の範囲で自分で選びます。高く設定すれば休業補償も保険料も上がります。実際の収入に近い日額を選ぶことが重要です。
日本の労災は原則施行地外には及びませんが、第33条6号・7号の海外派遣者特別加入をしていれば日本の労災給付を受けられます。出国前の手続きが必要です。
脱退後の事故は補償されません。事業の廃止や対象業務の終了で加入資格を失うこともあり、脱退日以降の業務災害は給付対象外となります。
保険料は『給付基礎日額』を自分で選び、その額に料率を掛けて決まります。日額はおおむね3,500円から25,000円の範囲で選べ、高く設定すれば補償も保険料も上がります(労働者災害補償保険法34条以下と施行規則の特別加入規定)。建設業は料率が高めです。業界裏話ヒント:日額を低くして保険料を節約する人が多いですが、いざ長期休業すると休業補償が雀の涙になります。実際の収入に近い日額を選ばないと、入っている意味が半減する。事務組合がそこまで教えてくれるとは限らない
出ません。加入時に届け出た『業務の範囲』内の災害に限られます(労働者災害補償保険法33条各号と施行規則)。一人親方なら請負契約に基づく業務やそれに直接付帯する行為が対象で、届け出と違う作業中の事故は対象外になりえます。業界裏話ヒント:通勤災害も、一人親方の一部の類型では対象外です。会社員の労災と同じ感覚でいると給付請求で弾かれる。加入時にどの作業を届け出たか、その控えを必ず手元に残しておく
業種によります。第33条が定める一人親方等や特定作業従事者、省令で指定された事業に当てはまれば特別加入できますが、すべての個人事業主が入れるわけではありません。対象業種は厚生労働省令で限定列挙されています。業界裏話ヒント:今は対象外でも、近年フリーランス全般への対象拡大が進んでいます(2021年にITフリーランスなどが追加)。数年後に入れるようになることもあるので、定期的に確認する価値がある(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象者 | 第33条:特別加入の対象者全般(本来労働者でない者) | — |
| 加入の前提 | 厚生労働省令で限定列挙された業種・作業に該当 | — |
| 海外派遣の扱い | 第33条6号・7号で海外派遣者を別途規定 | — |
| 保険料負担 | いずれも自己負担(給付基礎日額×料率) | — |
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