要点独占禁止法 26 条は、25 条の無過失損害賠償請求権について、公取委の排除措置命令・課徴金納付命令の確定後でなければ主張できず、確定日から 3 年で時効消滅すると定める。
Q · 公取委がカルテルを摘発したら、そのまま賠償金を請求できるの?
いいえ、命令確定を待ち確定から 3 年以内に請求します
独占禁止法 25 条の無過失損害賠償請求権は、26 条 1 項により、公正取引委員会の排除措置命令(49 条)または課徴金納付命令(62 条)が確定するまで裁判上主張できません。さらに 26 条 2 項により、命令が確定した日から 3 年で時効消滅します。起算点は『被害を知った時』ではなく『命令確定日』です。命令確定前や 3 年経過後は、過失立証が必要な民法 709 条ルートの併用を検討します。
カルテルや談合の被害に遭ったとき、ほとんどの人は民法 709 条の損害賠償しか思い浮かべない。だが独占禁止法 25 条には、相手の故意も過失も一切証明しなくていい無過失損害賠償という強力な武器が用意されている。26 条は、その武器の使用条件を定める安全装置だ。条件は二つ。第一に、公正取引委員会の排除措置命令、または課徴金納付命令が確定するまで、25 条の請求は裁判で主張すらできない。第二に、命令が確定してから 3 年で時効消滅する。つまり、行政が違反を認定して命令を出し、それが争訟を経て確定するのを待ち、確定後 3 年以内に動かなければ、この無過失の武器は永遠に手から滑り落ちる。多くの被害者は、この 3 年の起算点を「被害を知った時」と勘違いして、いつの間にか武器を失っている。
独占禁止法 26 条は、同法 25 条の無過失損害賠償請求権の行使要件を定める規定である。公正取引委員会による排除措置命令(49 条)または課徴金納付命令(62 条)が確定するまでは裁判上の主張を許さず、確定日から 3 年の経過により当該請求権は時効消滅する。行政命令の確定前置と短期消滅時効の二要件を核とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
違反行為者の故意・過失を立証しなくても損害賠償を請求できる無過失損害賠償責任を定めた規定です。行使要件は 26 条が定めます。
起算点は排除措置命令または課徴金納付命令が『確定した日』です。被害を知った時でも損害発生時でもなく、確定日から 3 年です(26 条 2 項)。
不服申立ての期間が過ぎるか、争訟を経て命令が争えなくなった状態です。この確定が 25 条損害賠償請求の前置要件になります。
課徴金は違反企業が国庫に納める行政上の金銭で被害者には渡りません。損害賠償は被害者が別途訴訟で自ら取り戻すものです。
談合を行った事業者に対し、25 条または民法 709 条で請求します。公共工事なら発注した自治体、価格転嫁を受けた取引先や消費者も被害者となり得ます。
25 条に基づく損害賠償訴訟には専属管轄の定めがあり、東京地方裁判所とされています。提訴先は最新の条文でご確認ください。
カルテル等の違反事業者に金銭の国庫納付を命じる行政処分です(62 条)。排除措置命令がない場合、その確定が損害賠償請求の前置となります。
カルテルがなかった場合の想定価格と実際の支払額との差額を基礎に算定します。無過失責任でも損害額と因果関係の立証は被害者側の責任です。
もらえません。公取委の命令は違反企業への行政処分(排除措置や課徴金、独占禁止法 49 条・62 条)であって、あなたへの賠償ではありません。賠償は別途、自分で損害賠償訴訟を起こす必要があります(25 条・26 条)。業界裏話ヒント:課徴金は国庫に入るお金で、被害者の手には一円も渡らない。命令確定で安心して提訴を忘れる被害者が後を絶たない。命令はゴールではなく、3 年カウントダウンのスタート合図と考える
25 条は相手の過失を立証しなくていい反面、命令確定まで提訴できず、確定から 3 年で時効(26 条)。709 条は過失立証が要るが命令を待たず提訴でき、時効も別計算(民法 724 条)。実務では命令確定前に 709 条で先行提訴し、確定後に 25 条を追加する併用が多い。業界裏話ヒント:709 条でも公取委の認定事実は強力な証拠になる。だから無過失という 25 条の利点は思ったほど大きくなく、多くの弁護士が 709 条を主軸に据えるのはこのため
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 26 条:25 条請求権の行使要件(前置と時効)を定める門番 | — |
| 過失の立証 | —(要件規定のため該当なし) | — |
| 提訴の前置 | 命令の確定を要求(26 条 1 項) | — |
| 時効 | 命令確定日から 3 年(26 条 2 項) | — |
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