第二条の二(第十四項を除く。)、第七条の二、第七条の四(第四項第二号及び第三号を除く。)、第七条の五、第七条の六並びに第七条の八第一項、第二項及び第六項の規定は、第八条第一号(不当な取引制限に相当する行為をする場合に限る。)又は第二号(不当な取引制限に該当する事項を内容とする国際的協定又は国際的契約をする場合に限る。)の規定に違反する行為が行われた場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
要点独占禁止法第八条の三は、事業者団体のカルテルに課徴金と減免制度を準用する。課徴金は団体ではなく違反に加わった構成事業者に課される。
Q · 業界団体で価格を申し合わせたら、課徴金は団体が払うの?会員の会社が払うの?
課徴金は団体でなく会員企業が負担、先に自白した一社は免除
独占禁止法第八条の三により、事業者団体が競争を実質的に制限すると(第八条第一号)、個別カルテルと同じ課徴金(第七条の二準用)が発動します。ポイントは二つ。第一に、課徴金は資力の乏しい団体ではなく、違反行為に加わった構成事業者(=会員の各社)が売上高に応じて負担します。第二に、公正取引委員会の調査開始前に最初にリーニエンシー(課徴金減免)を申請した一社は全額免除されうる。同じ会合の仲間同士が自首を競う構造が仕込まれています。
業界団体の理事会で「適正価格の目安」や「過当競争はやめよう」が議題に上がった。多くの経営者はそれを業界の良識と受け止め、議事録に名前を連ねる。その一筆が、数年後にあなたの会社の売上高の一定割合を国庫に持っていかれる引き金になりうる。第八条の三は、事業者団体が競争を実質的に制限する行為(第八条第一号)や国際的協定(同第二号)をした場合、本来は個別企業のカルテルに使う課徴金(第七条の二)とリーニエンシー(課徴金減免、第七条の四以下)の仕組みをそっくり準用すると定める。鍵は二つ。第一に、課徴金は資金の乏しい団体ではなく、その団体を構成する個々の会員企業に課される。第二に、最初に公正取引委員会へ駆け込んで申告した一社は、調査開始前なら全額免除されうる。同じ会合に出ていた仲間同士が、自首の競争を強いられる構造が、この一条に静かに仕込まれている。
独占禁止法第八条の三は、事業者団体による競争の実質的制限行為(第八条第一号)および不当な取引制限に該当する国際的協定(同第二号)について、個別事業者のカルテルに適用される課徴金納付命令および課徴金減免制度の規定を準用する規定である。課徴金の負担主体は団体ではなく、違反行為に参加した構成事業者とされる。
事業者団体が競争を実質的に制限すると、独占禁止法第八条の三で個別カルテル用の課徴金が準用されます。払うのは団体ではなく違反に加わった会員企業です。
調査開始前の一位は全額免除。二〇二〇年施行の改正で申請者数の上限が撤廃され、申請順位に調査協力の度合いを加味して減免率が決まります(第七条の四以下準用)。
出席だけでは違反ではありません。ただし価格・数量の申し合わせに黙認・追随すれば参加と認定されうる。危ない議題が出たら離脱を明確に記録することが重要です。
科されうる。第八条の三の課徴金は行政制裁で、悪質な場合は第九十条の刑事罰、入札絡みなら刑法の談合罪(九十六条の六)も連動します。
対象になりえます。第八条の違反主体は団体でも、第八条の三の準用で課徴金を負うのは行為に加わった構成事業者であり、追随しただけの会社も含まれます。
原則として違反行為がなくなった日から七年です(第七条の八第六項準用)。改正で期間が動いているため、最新の改正状況をご確認ください。
対象です。第八条第二号の不当な取引制限に該当する国際的協定・契約についても、第八条の三で課徴金と減免制度が準用されます。
課徴金は公正取引委員会が命じる行政上の金銭的不利益で、罰金は刑事裁判で科される刑罰です。両者は目的が異なり、併科されることがあります。
場所が飲み会でも、価格を申し合わせて競争を実質的に制限すれば第八条第一号違反になり、第八条の三で課徴金の対象です。形式的な決議は不要で、口頭の了解でも足ります。業界裏話ヒント:公取委が最も重視するのは、正式な議事録より参加者の手帳メモやスマホのメッセージです。「冗談半分だった」は通用せず、その場のメモ一枚が会社を沈める。
違います。第八条の三の準用では、課徴金は資力の乏しい団体ではなく、違反行為に加わった構成事業者、つまりあなたの会社が売上高に応じて負担します(第七条の二準用)。業界裏話ヒント:だから団体幹部が「団体として決めたこと」と説明しても安心できない。負担するのは個社で、従っただけの会社も対象になり、会費とは桁違いの金額が来る。
二〇二〇年施行の改正で申請者数の上限が撤廃され、申請順位と調査協力の度合いで減免率が決まります(第七条の四、第七条の五準用)。調査開始前の一位は全額免除です。業界裏話ヒント:実務では二位以下でも申請する価値があるかが分かれ目で、協力減算を積めば二位でも大きく減ります。迷っている間に順位が下がるのが最悪手で、弁護士は「気づいた日に動け」と言う(最新の減免率は要確認)。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 違反の主体 | 第八条の三:事業者団体(違反行為に加わった構成事業者が課徴金を負担) | — |
| 課徴金の根拠 | 第七条の二を準用(読み替え表により団体の違反に適用) | — |
| 負担者 | 構成事業者(会員の各社)が売上高に応じ負担 | — |
| リーニエンシー | 第七条の四以下を準用、調査開始前一位は全額免除 | — |
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