普通地方公共団体の議会の議員及び長は、別に法律の定めるところにより、選挙人が投票によりこれを選挙する。
要点地方自治法 17 条は、地方議会の議員と長を住民が投票で直接選ぶと定める。これにより議員と首長を別々に選ぶ二元代表制が成立し、リコール(解職請求)の正統性の根拠にもなる。
Q · 市長や知事は、国の総理大臣みたいに議会が選ぶんですか?
いいえ、住民が直接選挙で選びます
地方自治法 17 条により、地方議会の議員と長(首長)は、いずれも選挙人の投票で直接選ばれます。国政の総理大臣が国会の指名で選ばれる議院内閣制とは根本から異なり、地方では議員と長を別々に直接選ぶ「二元代表制」が採られています。住民が直接選んだからこそ、住民が直接やめさせるリコール(解職請求、地方自治法 80 条・81 条)の正統性もこの直接選挙原則に支えられています。
国の総理大臣を、あなたは一度も直接選んだことがない。衆議院議員を選び、その議員たちが総理を指名する仕組みだからだ。ところが市長・知事・市議会議員は違う。あなたの一票が、直接その人を選ぶ。この違いを生んでいるのが地方自治法 17 条である。「議会の議員及び長は、別に法律の定めるところにより、選挙人が投票によりこれを選挙する」。短い一文だが、ここに地方政治の根本構造、二元代表制が宿っている。長(首長)と議会、その両方を住民が別々に直接選ぶ。だから両者の対立、いわゆる「ねじれ」が構造的に起きる。あなたの市の予算案が議会で否決されて止まる、首長が議会を解散する、そうした攻防はすべてこの直接選挙の二元構造から流れ出る。そしてもう一つ、住民が直接選んだからこそ、住民は直接やめさせられる。リコール(解職請求)の正統性も、この一行が支えている。
地方自治法 17 条は、普通地方公共団体の議会の議員及び長について、選挙人の投票による直接選挙を定める規定である。住民が議員と長を別々に直接選ぶ二元代表制の基礎をなし、憲法 93 条 2 項を受けて地方公共団体の組織原理を画定する。具体的な選挙の手続は公職選挙法に委任される。
住民が地方議会の議員と長(首長)を別々に直接選挙する制度です。地方自治法 17 条と憲法 93 条 2 項が根拠で、議員が首相を指名する国政の議院内閣制とは仕組みが異なります。
議院内閣制は議会多数派から首長が選ばれる一元的な仕組み、二元代表制は議員と長を住民が別々に直接選ぶ仕組みです。後者は両者の対立(ねじれ)が構造的に起きます。
市町村長は満 25 歳以上、都道府県知事は満 30 歳以上で立候補できます。一方、地方議会議員は満 25 歳以上です。住所要件は職により異なります。
満 18 歳以上の日本国民で、引き続き 3 か月以上その市区町村に住所がある人に選挙権があります。2016 年の公職選挙法改正で 20 歳から引き下げられました。
原則として有権者の 3 分の 1 以上です。ただし有権者数が多い自治体では要件が緩和され、40 万・80 万を超える部分は 6 分の 1・8 分の 1 で計算されます。
議会が議決すべき事件を、長が議会に代わって自ら処分する制度です(地方自治法 179 条)。議会が成立しない時や緊急時に使われ、後に議会の承認を求めます。
長は 10 日以内に議会を解散できます(地方自治法 178 条)。解散しなければ長は失職します。二元代表制ゆえの相互牽制の仕組みです。
都道府県知事・市町村長の任期は 4 年です(地方自治法 140 条)。地方議会議員の任期も 4 年です(同 93 条)。任期途中の罷免はリコールによります。
それが地方自治の「二元代表制」です。地方自治法 17 条と憲法 93 条 2 項により、長と議員を住民が別々に直接選びます。国政は議院内閣制で、国会議員が総理を指名する一元的な仕組み。地方はあえて両方を直接選ぶことで、首長と議会が互いに監視し合う構造にしています。業界裏話ヒント:だから市長の所属政党と議会多数派がねじれると、予算も条例も止まる。あなたが投票するとき、首長と議会の「相性」まで意識する人はほとんどいないが、その組み合わせが 4 年間の市政を決めます。
リコール(解職請求)という制度があります。住民が直接選んだ長だからこそ住民が直接罷免できる、その正統性の根がこの 17 条の直接選挙原則です。手続は地方自治法 81 条、原則として有権者の 3 分の 1 以上の署名を集め、住民投票で過半数の同意があれば失職します。業界裏話ヒント:3 分の 1 の壁は想像以上に高い。人口の多い自治体では署名数の要件が緩和されますが、それでも数万筆規模。感情的な反発だけで始めると、署名期間内に集まらず空中分解するのが実情です。
まず選挙管理委員会への異議申出です。地方選挙では投票日から 14 日以内(公職選挙法 202 条)。そこで不服なら都道府県選管への審査申立、さらに高等裁判所への選挙訴訟と進みます。業界裏話ヒント:選挙訴訟は通常の裁判と違い高等裁判所が第一審で、しかも「その不正が選挙結果に影響したか」まで立証しないと当選は覆りません。単なる手続ミスの指摘では足りない、結果を左右したことの立証という高いハードルがある。だから期限内の証拠確保が決定的です。
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