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要点地方自治法 252 条の 23 は、自治体間の職員派遣を定める。派遣職員は両自治体の身分を併有し、給料・旅費は派遣先、退職手当は派遣元が負担する。
Q · 応援で他の自治体に派遣されたら、給料や退職金はどっちの役所が払うの?
給料は派遣先、退職金は元の役所が払う
地方自治法 252 条の 23 により、派遣された職員は派遣元と派遣先の両方の職員身分を併せ持ちます(2 項)。給料・手当・旅費は派遣を受けた自治体の負担、退職手当と退職年金・退職一時金は派遣元の自治体の負担です。ただし長期派遣など特別の事情があるときは、両自治体の協議で派遣元が退職手当の一部または全部を負担する取り決めもできます。委員会や教育委員会が職員派遣を決める場合は、事前に首長への協議が必須です(3 項)。
市役所の人事から『来月から被災した隣町へ半年、応援に行ってくれ』と告げられたとする。そのときあなたの給料は誰が払うのか、退職金はどうなるのか、勤務中に事故に遭えばどちらの役所が責任を負うのか。多くの公務員はこれを人事任せにし、自分の足元の法的構造を知らないまま赴任する。地方自治法のこの条文は、その派遣の骨組みそのものだ。派遣されたあなたは、元の役所と派遣先の役所、二つの職員の身分を同時に持つ。給料と手当と旅費は受け入れた側の負担、退職手当と退職年金は元の役所の負担。つまり月給の出どころと退職金の出どころが別の自治体になる。長期派遣であれば、退職手当の一部を派遣を求めた側が負担する協議もできる。能登半島地震で全国の自治体から応援職員が駆けつけた、その一人ひとりの処遇を、この一条が静かに支えている。
地方自治法 252 条の 23 は、普通地方公共団体間の職員派遣を定める規定である。事務処理上特別の必要があるとき、自治体は他の自治体に職員の派遣を求めることができ、派遣職員は両自治体の身分を併有する。費用負担は給料等が派遣先、退職手当等が派遣元と振り分けられる。
事務処理上特別の必要があるとき、自治体が他の自治体に職員の派遣を求める制度です。地方自治法 252 条の 23 が根拠で、派遣職員は両自治体の身分を併有します。
派遣職員は派遣先の職員身分も併有するため、日常の指揮命令には派遣先に服します。ただし身分取扱いの根本ルールは派遣元の法令が適用されます(4 項)。
原則ありません。退職手当・退職年金は派遣元の負担で計算が継続します。確認すべきは給料・手当を派遣先がどの基準で算定するかです。
委員会や教育委員会が派遣を求め・応じる場合、あらかじめ首長への協議が必須です(3 項)。この手順を飛ばすと派遣が宙に浮きます。
長期派遣など特別の事情があるときは、両自治体の協議で派遣元が退職手当の一部または全部を負担する取り決めができます(2 項ただし書)。
身分取扱いは原則として派遣元の自治体の法令が適用されます(4 項)。懲戒・分限の根本基準は元の役所が担いますが、政令で特別の定めが置かれる場合があります。
はい。能登半島地震や東日本大震災で全国から入った応援職員の処遇は、この職員派遣の仕組みが土台です。給料・退職金の負担の振り分けも同じ構造です。
職員派遣は人を送る人的協力、事務委託は事務そのものを別の自治体に処理してもらう協力です。地方自治法 252 条の 14 が事務委託を規律します。
派遣中は派遣先の職員の身分も併せ持つため(二項)、日常の指揮命令には派遣先に服します。ただし身分取扱い全般は派遣元の法令が適用される(四項)ので、懲戒や分限の根本ルールは元の役所が基準です。業界裏話ヒント:この二重構造ゆえに、勤務評定を派遣先と派遣元のどちらが書くかで実務はよくもめる。派遣前の協議書に評定の主体を明記させておくと、帰任後の昇進査定で不利益を受けにくい。
あります。委員会や教育委員会が絡む派遣は、事前に首長への協議が必須(三項)。さらに長期派遣なら退職手当の負担割合も協議で決められます(二項ただし書)。業界裏話ヒント:自治体間の派遣は『協議』という柔らかい言葉で書かれているが、実態は文書で残す覚書が交わされる。あなたが送られる側なら、その覚書に旅費、住居、帰任後のポストまで書き込ませておくと、戻ったとき居場所がない事態を防げる。
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