要点地方自治法252条の27は、条例で市町村に委譲された事務について、知事の是正の要求や、法定受託事務の処分に対する各大臣への再審査請求などの救済・監督手続を定める。
Q · 市の処分に審査請求したけど棄却された。もう裁判するしかないの?
事務の種類しだいで各大臣への再審査請求が残る場合があります
地方自治法252条の27第4項により、条例による事務処理の特例で市町村に委譲された「法定受託事務」に係る処分なら、審査請求が棄却されても、その事務を規定する法律を所管する各大臣に再審査請求ができます。さらに市町村長が処分権限を部下の職員や下部機関の長に委任していた場合は、再々審査請求まで残ります(5項)。いきなり取消訴訟に行く前に、行政内部の救済段階が残っていないかを確認することが重要です。
市役所の窓口で受けた処分に不服があり、審査請求をしたが棄却された。普通ならそこで諦める。だが、その処分が「県の事務を条例で市に任せたもの(条例による事務処理の特例)」かつ法定受託事務であれば、話は終わらない。地方自治法 252条の27 第4項は、その裁決にさらに不服がある者に、国の各大臣への再審査請求という第二の扉を開けている。市長が処分権限を部下の職員や下部機関の長に委任していた場合は、さらに再々審査請求まである(5項)。県の知事が市町村に是正の要求を出せる特則(1項)や、応じない市町村を相手取って不作為の違法確認訴訟を起こせる仕組み(3項)も、同じ条文に同居している。一見、自治体どうしの内輪の話に見えるが、4項と5項は、処分を受けたあなた自身が握れる救済ルートだ。
地方自治法252条の27は、条例による事務処理の特例により市町村が処理する事務に関する監督と不服申立ての特則を定める規定である。具体的には、自治事務に対する都道府県知事の是正の要求、不作為の違法確認訴訟、法定受託事務に係る処分についての各大臣への再審査請求および再々審査請求の経路を規律する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
国や都道府県が、違法または著しく不適正な事務処理をした地方公共団体に対し、違反の是正や改善のため必要な措置を講ずるよう求める関与です。求められた側には応答義務があります。
都道府県の事務の一部を、条例の定めにより市町村が処理することとする仕組みです(252条の17の2)。住民に身近な行政を実現する一方、事務の出自は都道府県・国に残ります。
自治事務は地方公共団体本来の事務、法定受託事務は本来国や都道府県が果たすべき役割を法令で地方に委ねた事務です。不服申立てや監督の経路が事務の種類で変わります。
是正の要求を受けた市町村が応答せず放置した場合に、都道府県知事が訴えをもって、その不作為が違法であることの確認を求める訴訟です(252条の27第3項・252条)。
原則として、審査請求の裁決があったことを知った日の翌日から1か月以内です(行政不服審査法62条1項)。裁決から1年を過ぎると正当な理由がない限りできません。
応答義務があるため放置はできません。応じない場合、都道府県知事は不作為の違法確認訴訟を提起でき、争いがあれば国地方係争処理委員会への審査申出も検討されます。
通知文書の末尾にある不服申立てに関する記載です。再審査請求の可否や申立先(各大臣か否か)、期限が書かれており、救済経路を見分ける起点になります。
国の関与に不服がある地方公共団体の申出を審査する第三者機関です。是正の要求などの適法性をめぐる争いの解決手段の一つとして機能します。
審査請求は処分庁の上級庁などに対する一段目の不服申立て、再審査請求はその裁決にさらに不服がある場合の二段目です。地方自治法 252条の27 第4項は、条例で市に委譲された法定受託事務に係る処分について、所管の各大臣に再審査請求できると定めています。業界裏話ヒント:再審査請求ができる処分は法律で限定されており、どの事務がそれに当たるかは処分通知の教示欄に書かれています。教示が誤っていたり欠けていたりした場合、申立て期間の救済がある(行政不服審査法 22条・83条)。教示欄こそ最初に読むべき場所です
その事務がもともと県の権限で、条例による事務処理の特例(252条の17の2)で市に任されたものだからです。任せた元をたどると国の所管に行き着くため、最終的な不服の受け皿が各大臣になります(4項)。業界裏話ヒント:同じ市の処分でも、市本来の自治事務なら大臣への再審査請求はできません。違いは『その事務が誰の権限を出発点にしているか』だけ。窓口の見た目は同じでも、救済経路は事務の出自で枝分かれする。これを知らずに経路を間違えると、申立てが不適法として却下されます
本当です。市長が処分権限を部下の職員や下部機関の長に委任していて、その委任を受けた者がした処分について再審査請求の裁決が出た場合に限り、さらに再々審査請求ができます(5項)。業界裏話ヒント:この三段目が開くかどうかは『誰が実際に処分したか』という内部の委任関係で決まります。市民からは見えにくいが、処分庁の表示や決裁ラインを情報公開請求で確認すれば委任の有無が分かることがある。救済の段数を一つ増やせるかどうかの分かれ目になります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる事務 | 252条の27:条例で市町村に委譲された自治事務・法定受託事務 | — |
| 主な手段 | 是正の要求+不作為違法確認訴訟+各大臣への再審査請求・再々審査請求 | — |
| 登場する国の機関 | 各大臣(再審査庁)・都道府県知事(是正の要求・訴訟) | — |
| 住民側の救済の有無 | あり(4項の再審査請求・5項の再々審査請求) | — |
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