要点地方自治法252条の34は、国や他自治体から引き続き職員となった者の退職手当について、前職の在職期間を通算するよう自治体に努力義務を課す規定である。
Q · 国の役所から市役所に移ったら、前の勤続年数は退職金にちゃんと通算されるの?
自動的には通算されず、自治体の条例次第です
地方自治法252条の34により、国又は他の普通地方公共団体から引き続いて職員となった者の前職の在職期間は、退職手当の勤続期間に通算する措置を講ずるよう努めなければなりません。ただしこれは努力義務であり、実際に通算されるかは各自治体の退職手当条例の定め次第です。また『引き続いて』が要件のため、退職日と採用日の間に空白があると通算が否定されることがあります。民間企業での勤続年数は対象外です。
国の省庁で12年働き、その後、地元の市役所に転職した。退職するとき、退職手当はその12年も合わせた勤続年数で計算されるはずだ、と思い込んでいないだろうか。地方自治法252条の34は、まさにこの「通算」を扱う条文である。だが落とし穴がある。条文の末尾は「通算する措置を講ずるように努めなければならない」。つまりこれは地方公共団体に課された努力義務(やるよう努めなさい、という緩い義務)であって、あなたに通算を保障する権利規定ではない。実際にあなたの勤続期間が通算されるかどうかは、その自治体が定める退職手当条例(各自治体の議会が作る、退職金の計算ルール)に書いてあるかどうかで決まる。さらに「引き続いて」という三文字が効いてくる。国の職員を辞めた日と市役所に採用された日の間に空白があれば、「引き続き」の要件を満たさず、通算がまるごと否定されることもある。退職金の数百万円が、転職時のわずかな空白で消える可能性がある。
地方自治法252条の34は、退職手当の勤続期間計算に関する努力義務規定である。国又は他の普通地方公共団体から引き続いて職員となった者について、前職の在職期間を当該団体の職員としての在職期間に通算する措置を講ずるよう、地方公共団体に努力義務を課す。具体的な通算の可否と範囲は各自治体の退職手当条例が定める。
前職の在職期間を退職手当の勤続年数に合算することです。地方自治法252条の34が国・他自治体からの異動者について自治体に通算の努力義務を課しますが、実際の可否は各自治体の退職手当条例で決まります。
『〜するよう努めなければならない』と定める義務形態です。違反しても直ちに違法・無効にはならず、具体的な内容は条例など下位の規範に委ねられます。通算を直接請求する権利を保障するものではありません。
多くの自治体が公式サイトの『例規集』でウェブ公開しています。退職手当条例の中の勤続期間の計算・通算に関する条文を確認すれば、自分のケースで通算されるかが分かります。
退職手当は勤続年数にほぼ比例して増えるため、十数年分が通算されるかどうかで数百万円単位の差が生じます。通算の可否は退職金額の大きな分岐点です。
変わり得ます。出向で身分が継続していれば在職が途切れませんが、いったん退職して再採用される形式だと『引き続き』が切れ、通算が否定される危険があります。異動の形式名を確認してください。
人事担当部署に勤続期間の計算根拠を書面で求めることができます。試算で前職分が抜けている場合、口頭説明で済ませず支給確定前に根拠の開示を求めるのが実務上有利です。
地方自治法252条の34が想定する典型例です。国側の通算は国家公務員退職手当法が、地方側は各自治体の退職手当条例が扱い、双方の規定がかみ合って初めて実際の通算が実現します。
退職手当に係る金銭債権の消滅時効は、地方自治法236条1項により5年です(起算点は通常退職日)。計算誤りに気づいたら早期に是正を求めるのが安全です(最新の改正状況をご確認ください)。
自動的に入るとは限らない。地方自治法252条の34はあくまで「通算するよう努めなければならない」という努力義務であって、実際に通算されるかはあなたの自治体の退職手当条例次第だ。多くの自治体は条例で通算を定めているが、内容は一律ではない。業界裏話ヒント:人事課は聞かれなければ条例の中身を詳しく説明しない。採用前に『前職の通算規定はありますか』と一筆もらっておくと、退職時のトラブルを防げる
されない。252条の34が対象にするのは『国又は他の普通地方公共団体の職員』からの引き続いた異動だけだ。民間企業の勤続年数は、地方公共団体の退職手当の勤続期間には通算されない。業界裏話ヒント:同じ中途採用でも、前職が官か民かで退職金が数百万円変わる。官民人事交流で『一度民間に出てまた戻る』ケースは、出向扱いか退職扱いかで通算の可否が分かれるので、異動の形式名を必ず確認する
危ない。252条の34は『引き続いて』職員となった者を対象とする。退職日と採用日の間に空白があると『引き続き』の要件を満たさず、前職分がまるごと通算されないことがある。許容される空白の範囲は条例や運用で異なる。業界裏話ヒント:異動のスケジュールは自分で調整できることがある。前職の退職日と新職の採用日を連続させるだけで、数百万円の退職金が守れる場合がある
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