要点地方自治法252条の41は、指定都市と都道府県の対立で総務大臣が勧告を行う際に意見を述べる三人の勧告調整委員を定める。委員は事件ごとに総務大臣が任命する非常勤の臨時職である。
Q · 政令指定都市と都道府県がもめたとき、誰が裁定に関わるの?
総務大臣が事件ごとに任命する三人の臨時委員が意見を述べます
地方自治法252条の41により、指定都市の市長または都道府県知事が総務大臣に勧告を求め、総務大臣がその意見を求めたとき、指定都市都道府県勧告調整委員が意見を述べます。委員は三人で、事件ごとに総務大臣が任命する非常勤の臨時職です。委員は意見を述べ終えるか勧告の求めが取り下げられればその場で失職し、当該事件に直接利害関係を持つと総務大臣により罷免されます。委員は意見を述べるだけで、勧告そのものを出すのは総務大臣です。
横浜、大阪、名古屋。あなたが政令指定都市に住んでいるなら、市と都道府県という二つの役所が、同じ街の上に重なって存在している。普段は意識しないが、大規模再開発や広域インフラの整備で両者の方針がぶつかると、行政は止まる。市は県のせいにし、県は市のせいにする。この条文が登場するのは、まさにその膠着を破るための仕組みの中だ。指定都市の市長か都道府県知事が「調整会議で話がまとまらない」として総務大臣に勧告を求めたとき、総務大臣はいきなり裁断せず、三人の専門家、指定都市都道府県勧告調整委員に意見を求める。委員は事件ごとに任命される非常勤の臨時職で、その案件に意見を述べ終えればその場で職を失い、利害関係を持てば罷免される。あなたの街の二重行政が裁かれる、その審判団がどう作られるかを定めた条文である。
地方自治法252条の41が定める指定都市都道府県勧告調整委員とは、指定都市と包括都道府県の事務処理をめぐる対立について、総務大臣が勧告を行う際に意見を述べる三人の臨時委員をいう。事件ごとに総務大臣が任命する非常勤職であり、意見を述べ終えるか、または勧告の求めが取り下げられれば、その職を失う。
指定都市と都道府県の事務処理の対立について、総務大臣が勧告を行う際に意見を述べる三人の臨時委員です。地方自治法252条の41が根拠で、事件ごとに総務大臣が任命します。
三人です(252条の41第2項)。事件ごとに、優れた識見を有する者のうちから総務大臣がそれぞれ任命します。常設ではなく案件ごとに招集される臨時の委員です。
総務大臣が一人で三人を任命します。準用規定の読み替えにより両議院の同意は不要で、地方の紛争を裁く人選を中央政府が握る構造になっています。
勧告の求めが取り下げられたとき、または総務大臣に意見を述べ終えたときに失職します(252条の41第4項)。役目を終えればその場で職を失う臨時職です。
指定都市と都道府県が同じ区域で重複する権限を持ち、方針が食い違って行政が停滞する状態を指します。制度の欠陥ではなく権限配分上想定された摩擦です。
指定都市と都道府県が事務処理の調整を図るため設ける協議の場です(252条の21の2)。勧告制度はこの会議で決着しなかった事項について発動します。
勧告調整委員は指定都市と都道府県の対立で総務大臣の勧告に意見を述べる役割、自治紛争処理委員(250条の9)は地方公共団体間の紛争一般を調停・審査する役割です。
総務大臣はその委員を罷免しなければなりません(252条の41第5項)。委員の中立性を担保するための強制的な罷免事由です。
人口50万以上で政令により指定された市で、本来は都道府県の仕事である福祉・都市計画・道路管理などの権限の一部が市に移っています(地方自治法252条の19)。だから市と県の権限が重なり、方針が食い違うと「二重行政」の摩擦が起きます。業界裏話ヒント:この重なりは制度の欠陥ではなく設計です。だからこそ252条の21の2以下に、市と県が対立したときの調整会議や勧告という専用ルートがわざわざ用意されている。摩擦は最初から想定内なのです
委員はあくまで総務大臣に意見を述べるだけで、最終的に勧告を出すのは総務大臣です。しかもその勧告にも法的な強制力はなく、従うかどうかは市と県の判断に委ねられます。業界裏話ヒント:強制力がないなら無意味かというと逆で、総務大臣の勧告という「お墨付き」が出ると、従わない側は世論と議会の圧力にさらされる。強制力のなさを政治的効果が補うという、行政調整の典型的な構造です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 役割 | 勧告調整委員(252条の41):指定都市と都道府県の勧告に意見を述べる | — |
| 構成・身分 | 三人、事件ごとに総務大臣が任命する非常勤の臨時職 | — |
| 発動の契機 | 市長・知事の勧告の求め+総務大臣の意見の求め | — |
| 効果 | 総務大臣の勧告(非拘束)を補佐する意見 | — |
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