認可地縁団体と代表者との利益が相反する事項については、代表者は、代表権を有しない。この場合においては、裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、特別代理人を選任しなければならない。
要点地方自治法260条の10は、認可地縁団体と代表者の利益が相反する事項について代表者の代表権を否定し、裁判所が利害関係人または検察官の請求で特別代理人を選任すると定める。
Q · 町内会の会長は、自分が得する取引でも団体を代表して契約できるの?
できません。利益相反では会長に代表権がなく、特別代理人が必要です
地方自治法260条の10により、認可地縁団体と代表者の利益が相反する事項については、代表者(会長)は最初から代表権を有しません。会長が自分の会社に工事を発注する、団体の遊休地を自分名義で買う、といった利益相反取引について会長が押したハンコは、その取引については団体を拘束しません。きちんと進めるには、裁判所が利害関係人または検察官の請求により選任する「特別代理人」が団体側に立って契約する必要があります。手続きを飛ばした契約は、後から代表権欠缺を理由に効力を争われる余地があります。
あなたの住む町内会が、市町村長の認可を受けて法人格を取得した認可地縁団体だとする。集会所の土地も積立金も、会長個人ではなく団体名義だ。ところがその会長が、自分の建設会社に集会所の改修を発注したいと言い出した。あるいは団体の遊休地を自分名義で買い取りたいと。ここで地方自治法260条の10が作動する。会長と団体の利益がぶつかる事項に限っては、会長は最初から代表権を持たない。会長の署名は、その取引については団体を拘束しない。では誰が団体を代表するのか。裁判所が、利害関係人または検察官の請求により「特別代理人」を選ぶ。会長一人が団体財産を私物化する道を、法律が制度として塞いでいる。多くの自治会役員はこの条文の存在すら知らず、会長の独断にそのままハンコを押す。知っていれば、その契約を止められるし、後から覆すこともできる。
地方自治法260条の10は、認可地縁団体と代表者との利益相反に関する規定であり、利益が相反する事項について代表者の代表権を否定し、裁判所が利害関係人または検察官の請求に基づき特別代理人を選任すべき旨を定める。代表者の自己取引から団体財産を守る安全装置として機能する。
利益相反のため代表者が代表できない事項について、団体側に立って行為する者です。地方自治法260条の10により裁判所が利害関係人または検察官の請求で選任します。
原則として団体の事務全般を代表しますが、団体と代表者の利益が相反する事項に限っては代表権を有しません(260条の10)。その部分だけ権限が切れます。
特別代理人を立てず代表者が結んだ利益相反契約は、代表権欠缺を理由に効力を否定されうります。役員交代後に過去の取引が覆ることもあります。
会長は発注について団体を代表できません。特別代理人が団体側で契約しない限り、その発注は団体を拘束しない取引となります。
団体の主たる事務所を管轄する裁判所に申し立てます。利害関係人または検察官が請求でき、団体の一構成員も利害関係人になり得ます。
団体名義で登記・保有できます。法人格があるため集会所や土地を団体名義で持て、だからこそ利益相反のルールが必要になります。
代表権欠缺を理由に効力を争う余地があります。ただし取引相手の保護や時の経過で事実上の制約が働くため、早期の行動が要ります。
最終的には裁判所ですが、まずは構成員が「会長と団体の利益が直接ぶつかっていないか」を確認し、疑いがあれば総会で問題提起するのが実務です。
違法というより、その発注について会長は団体を代表する権限を持ちません(地方自治法260条の10)。きちんと進めるには、裁判所が選ぶ特別代理人が団体側に立って契約する必要があります。業界裏話ヒント:実際には特別代理人を立てず会長がそのまま署名している自治会が大多数です。だからこそ、後で役員が代われば過去の利益相反契約を効力なしと主張できる余地が残り、問題が起きてから掘り起こせる切り札になります
団体の構成員であるあなたは、利害関係人に当たり得ます。260条の10は利害関係人または検察官の請求により裁判所が特別代理人を選ぶと定めており、一般会員でも申立ての当事者になれます。業界裏話ヒント:「役員でないと何も言えない」と諦める人が多いのですが、構成員一人でも裁判所を動かせます。会長派が役員会を固めていても、外側から特別代理人選任という手で風穴を開けられます
市町村長の認可を受けて法人格を持つ自治会です(地方自治法260条の2)。集会所や土地を団体名義で持てるのが最大の利点で、だからこそ利益相反のルール(260条の10)が必要になります。業界裏話ヒント:法人化していない普通の自治会だと財産は会長個人名義になりがちで、会長の死亡や個人の借金差押えで団体財産が巻き込まれます。認可を取ること自体が、こうしたリスクへの予防策なのです
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