要点地方自治法260条の31は、解散した認可地縁団体の財産について、規約指定者への帰属、市町村長認可による類似目的への処分、市町村帰属という三段階の帰属順位を定める。
Q · 自治会を解散したら、貯めてきた集会所や積立金は誰のものになるの?
原則として会員で山分けはできません
地方自治法260条の31により、解散した認可地縁団体の財産は三段階で帰属先が決まります。まず規約で指定した者がいればその者へ帰属します。指定がなければ、代表者が市町村長の認可を得て、総会の決議を経たうえで、団体の目的に類似する目的のために処分できます。それでも残った財産は市町村に帰属します。会員個人への分配は原則として想定されておらず、規約に帰属先の一行があるかどうかが、財産が地域に残るか市町村へ吸い上げられるかの分岐点になります。
町内会が解散する。その団体名義で持っていた集会所、土地、積立金は、いったい誰のものになるのか。認可地縁団体は、自治会や町内会が市町村長の認可を受けて法人として不動産などを持てる仕組みだが、その団体が解散したとき、財産の行き先を決めるのが地方自治法260条の31だ。順番は三段階で固定されている。まず規約で指定した者がいれば、その者に帰属する。指定がなければ、代表者が市町村長の認可を得て、総会の決議を経たうえで、似た目的のために処分できる。それでも残った財産は、最後は市町村のものになる。つまり規約に一行「解散時の財産は◯◯に帰属する」と書いてあるかどうかで、長年積み立てた数百万円の行き先が、会員の手元に残るか、市町村へ吸い上げられるかが分かれる。解散を決めた日ではなく、規約を作った日に、すでに勝負はついている。
地方自治法260条の31は、認可地縁団体の解散に伴う残余財産の帰属を定める規定である。破産手続開始の決定および合併による解散の場合を除き、財産はまず規約で指定された者に帰属する。規約の指定がないときは、代表者が市町村長の認可を得て類似目的のために処分し、処分されない財産は市町村に帰属する。
市町村長の認可を受けて法人格を持ち、団体名義で不動産や預金を保有できる自治会・町内会等のことです(地方自治法260条の2)。未認可の団体は代表者個人名義で財産を持つことになります。
解散後は清算手続に入り、清算人が財産を処分します。残余財産は260条の31により、規約指定者、市町村長認可を経た類似目的処分、市町村帰属の順で帰属先が決まります。
三段階で固定されています。第一に規約で指定した者、第二に代表者が市町村長の認可と総会決議を経て類似目的に処分、第三に処分されない財産は市町村に帰属します。
規約指定も類似目的処分もできなかった場合に限り、残った財産が市町村に帰属します。規約に帰属先を定めておけば回避できます。
できます。認可を受ければ団体名義で不動産登記が可能になり、代表者の死亡や交代で財産が散逸するリスクを防げます。
「解散時の残余財産は△△に帰属する」と帰属先を具体的に明記します。これがあれば総会決議と市町村長認可の二重手続を回避できます。
規約・構成員名簿・総会議事録等を添えて市町村長に申請します。2021年改正で不動産保有要件が外れ、認可を受けやすくなりました(最新の運用をご確認ください)。
団体名義で財産を持てるため、代表者交代や死亡時の相続トラブルを防げます。解散時も260条の31で財産が団体に紐づき続けます。
原則できません。260条の31は規約で指定した者への帰属、それがなければ市町村長の認可と総会決議を経た類似目的への処分、最後は市町村帰属、という三段階を定めており、会員個人への分配は想定していません。業界裏話ヒント:実務では「解散時の残余財産は会員に均等分配する」と規約に書けるか自治体に確認すると、認可地縁団体は公益的性格が強いため難色を示されることが多い。山分けが前提なら、そもそも法人化しない選択もある
いいえ、第2項の道があります。代表者が総会の決議を経て市町村長の認可を得れば、その団体の目的に類似する目的のために財産を処分できます。たとえば地域のNPOや後継団体への引き継ぎです。業界裏話ヒント:「類似する目的」の解釈には幅があり、引き継ぎ先を先に決めて市町村に相談すると認可が通りやすい。逆に処分先を曖昧にしたまま申請すると差し戻され、時間切れで第3項の市町村帰属に流れ込む
市町村長の認可を受けて法人格を持ち、団体名義で不動産や預金を持てる点が違います(地方自治法260条の2)。未認可の町内会は代表者個人の名義で財産を持つしかなく、解散や代表者死亡時のトラブルが起きやすい。業界裏話ヒント:認可地縁団体は2021年改正で「不動産等を保有する」という要件が外れ、地域的な共同活動を行う団体なら認可を受けやすくなった。法人化のハードルが下がった今、財産を守りたい自治会は認可を検討する価値がある(最新の改正状況をご確認ください)
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