受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

職業安定法 第5条の3(労働条件等の明示)

クイックジャンプ
  1. 公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者並びに労働者供給事業者は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に当たり、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
  2. 2.求人者は求人の申込みに当たり公共職業安定所、特定地方公共団体又は職業紹介事業者に対し、労働者供給を受けようとする者はあらかじめ労働者供給事業者に対し、それぞれ、求職者又は供給される労働者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
  3. 3.求人者、労働者の募集を行う者及び労働者供給を受けようとする者(供給される労働者を雇用する場合に限る。)は、それぞれ、求人の申込みをした公共職業安定所、特定地方公共団体若しくは職業紹介事業者の紹介による求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者と労働契約を締結しようとする場合であつて、これらの者に対して第一項の規定により明示された従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件(以下この項において「従事すべき業務の内容等」という。)を変更する場合その他厚生労働省令で定める場合は、当該契約の相手方となろうとする者に対し、当該変更する従事すべき業務の内容等その他厚生労働省令で定める事項を明示しなければならない。
  4. 4.前三項の規定による明示は、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により行わなければならない。

この条文の基本情報

労働条件等の明示とは何ですか?

定義労働条件等の明示とは、職業安定法第5条の3に定められた規定で、「公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者並びに労働者供給事業者は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 職業安定法第5条の3(労働条件等の明示)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
  2. 職業安定法第5条の3の条文原文は「公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者並びに労働者供給事業者は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に…」で始まります。
  3. 職業安定法第5条の3は第一章 総則に置かれています。
  4. 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
  5. 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 職業安定法第5条の3の前の条は職業安定法第5条の2です。
  7. 職業安定法第5条の3の次の条は職業安定法第5条の4です。
  8. 職業安定法第5条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第5条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141
  • 本サイト収録職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第5条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/5_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点職業安定法5条の3は、職業紹介や募集を行う者に業務内容・賃金・労働時間などの労働条件の明示を義務づけ、契約前に条件を変更する場合は変更内容の明示を求める規定である。

Q · 求人票と違う条件を内定後に言われたら、会社に何を求められるの?

条件を変えるなら会社は契約前に変更点を明示する義務がある

職業安定法5条の3第1項により、募集を行う企業や職業紹介事業者は業務内容・賃金・労働時間などの労働条件を明示しなければなりません。当初の条件を変更して労働契約を結ぼうとする場合、3項により契約前に変更内容を明示する必要があります。賃金や労働時間などの主要事項は、4項と省令により書面の交付、または求職者が希望した場合の電子メール等で示す必要があり、口頭だけでは足りません。

解説

求人票は単なる広告ではない。職業安定法5条の3は、ハローワーク、民間の職業紹介会社、自社で人を募集する企業に、業務内容・賃金・労働時間などの労働条件をあなたへ明示する義務を課している。その求人票は、法律がこの明示義務を果たすために求める書類である。賃金や労働時間などの主要な事項は、口頭で伝えるだけでは足りない。厚生労働省令が定める方法、つまり書面か、あなたが希望した場合の電子メールなどで示さなければならない(4項)。見落とされやすいのは3項である。面接のあとで「基本給は実はこちらで」と条件を変えるなら、企業は契約を結ぶ前に、何をどう変えたのかをあなたに明示しなければならない。新しい金額だけを書いた通知書に黙ってサインさせるやり方は、本条が予定している手順ではない。裁判例には、求人票の記載が特段の事情がない限り労働契約の内容になると判断したものもある(事案によって判断は分かれる)。最初の求人画面を保存した人と保存しなかった人とでは、入社後に食い違いが見つかったときの交渉力がまったく違う。

法的な位置づけ

職業安定法5条の3は労働条件等の明示を定める規定である。職業紹介・労働者の募集・労働者供給を行う者に求職者への労働条件明示を義務づけ、求人者には紹介機関等への明示を義務づける。さらに当初明示した条件を変更して契約を締結する場合の変更内容の明示と、賃金・労働時間等を省令所定の書面等で示す方法を定める。

手順

  1. 1.応募前に求人情報を日付付きで保存 求人サイトの掲載画面や求人票を、掲載日が分かる形でスクリーンショットまたはPDFに保存する。賃金・労働時間・業務内容・固定残業代の記載部分が写っているか確認する
  2. 2.面接後の条件変更は書面で確認を求める 面接や内定連絡で求人票と異なる条件を伝えられたら、内定承諾の前に「求人票から変わった点を書面でいただけますか」とメールで依頼し、当初条件と変更後条件を見比べられる形での明示を求める
  3. 3.労働条件通知書と求人票を照合 労働条件通知書を受け取ったら、求人票・変更明示書と並べ、賃金の内訳(基本給と固定残業代)、労働時間、業務内容、就業場所、更新上限の有無の相違点を一覧表にする
  4. 4.相違が解消されなければ相談窓口へ 企業に説明を求めても相違が解消しない場合、保存した資料一式を持ってハローワークの相談窓口に相談する。入社後であれば労働基準監督署や弁護士への相談も比較検討する

よくある質問 AI による整理

Q1労働条件の明示義務とは?

職業紹介や労働者の募集を行う者が、業務内容・賃金・労働時間などの労働条件を求職者に示す義務です。職業安定法5条の3が根拠です。

Q2求人票の明示義務は誰にある?

ハローワーク、特定地方公共団体、職業紹介事業者、自社で募集する企業、募集受託者、労働者供給事業者が対象です。求人者は紹介機関に対しても明示義務を負います。

Q3変更明示とは何ですか?

当初明示した労働条件を変えて契約を結ぶ場合に、変更内容を契約前に相手方へ示す義務です。職業安定法5条の3第3項に定めがあります。

Q4求人票に書かなければならない項目は?

業務内容、契約期間、試用期間、就業場所、労働時間・休憩・休日、賃金、社会保険などです。詳細は職業安定法施行規則で定められています。

Q5求人票と労働条件通知書の違いは?

求人票は募集・紹介段階の明示(職業安定法)、労働条件通知書は契約締結時の明示(労働基準法15条)です。段階と根拠法が異なります。

Q6労働条件明示義務に違反するとどうなる?

行政指導や改善命令の対象になりえます。虚偽の広告や虚偽の条件呈示による募集は、職業安定法65条の罰則の対象となる可能性があります。

Q7アルバイト募集の貼り紙にも明示義務はある?

あります。店頭の貼り紙も労働者の募集にあたるため、業務内容・賃金・労働時間などの労働条件を明示する義務がかかります。

Q8労働条件の明示はメールでもいい?

賃金・労働時間などの主要事項は書面交付が原則ですが、求職者が希望した場合は電子メール等の方法も認められています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1求人票の給料と実際の給料が違うんですけど、求人票の金額を請求できますか?

請求できる可能性はある。求人票に記載された内容が、特段の事情がない限り労働契約の内容になると判断した裁判例がある(京都地判平成29.3.30など)。ただし、別の金額が書かれた労働条件通知書にサインしている場合は、そちらが優先されやすい。実務のポイント:変更について十分な説明がないままサインしていたなら、その同意が自由な意思によるものだったかを争う余地がある。だから求人票の保存が決め手になる

Q2固定残業代込みだって、内定のあとで初めて言われました。アリなんですか?

固定残業代を含めるのであれば、指針は募集の段階で、その金額、何時間分か、超えた分を追加で支払うことを明示するよう求めている(5条の3第1項、指針)。後になって初めて伝えたのなら、明示義務の問題になりうる。実務のポイント:「月給〇万円」の中身を後から分解する手口は、行政指導の典型的な対象である。ハローワーク経由の求人であれば、その求人を受理した窓口に相談すると話が早い

Q3採用側なんですが、労働条件は口頭で説明するだけじゃダメなんですか?

賃金や労働時間などの主要な事項については、厚生労働省令で定める方法、つまり書面の交付か、求職者が希望した場合の電子メールなどで明示しなければならない(5条の3第4項、職業安定法施行規則4条の2)。実務のポイント:すべての条件を最初に確定するのが難しい場合、指針は段階的に明示することを認めている。ただし、契約を結ぶ前にはすべてを示し終えていることが前提である。最後の通知書を出し忘れると、それまでの段階的な明示が無駄になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 求職者にとって求人票は「だいたいの目安」だが、法律上は企業や紹介会社が明示義務を果たすための書類である。目安だと思って保存しなかった人は、条件の食い違いが起きたときに、自分を守る証拠を自分で手放していることになる
  • 「入社後に条件が違っていたら訴えられるか」という問いは、順番が逆である。本条が主に働くのは入社前、つまり契約を結ぶ前に変更を明示させる段階だ。入社後の問題は労働基準法15条の領域に移る。同条では、明示された労働条件が事実と違えば、労働者は即時に契約を解除できる
  • 虚偽の求人は「道義上の問題」にとどまると思われがちだが、実際には刑事罰の対象になりうる。虚偽の広告や虚偽の条件を示して募集や紹介を行うと、職業安定法65条により6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金に処される可能性がある(最新の改正状況をご確認ください)
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象職安法5条の3:個々の求職者等への労働条件の明示職安法5条の4:求人等に関する情報の的確な表示
職安法65条:虚偽広告・虚偽条件による募集等への罰則
主な義務・効果業務内容・賃金・労働時間等の明示、変更時の変更明示、書面等による明示方法虚偽・誤解を生じさせる表示の禁止、情報を正確かつ最新に保つ措置
刑事罰(拘禁刑または罰金)
働く局面募集・紹介から労働契約締結前まで広告等による求人情報の公開時
虚偽による募集・紹介が行われた場合の事後的制裁

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
就業服務法第5条第2項

台湾は不実の募集広告を禁じ、月給4万元未満の職缺では給与範囲の開示を義務づける。変更時の明示手続を独立の規定とする日本とは構造が異なる

韓国
채용절차의 공정화에 관한 법률 제4조

韓国は虚偽の採用広告や、採用後に広告内容を求職者に不利に変更することを禁じ、過料等の制裁を置く

ドイツ
Nachweisgesetz § 2

ドイツは契約締結時の労働条件書面化を中心とし、募集段階の明示義務は日本ほど体系化されていない

アメリカ
New York Labor Law § 194-b ほか州法

米国は連邦レベルの一般的明示義務はなく、州・市の賃金透明化法が求人広告への給与レンジ記載を求める

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 求人サイトで「月給28万円」を見て応募したのに、届いた労働条件通知書には「基本給18万円+固定残業代10万円(45時間分)」と書かれていた。こんなことが許されるのか。固定残業代を含めるなら、その金額、何時間分か、超えた分を追加で支払うことまで募集の段階で示すよう指針は求めている。最初の掲載画面を残していたかどうかで、交渉の通り方が変わる
  • あなたは中小企業の採用担当者である。面接の評価が高かった候補者に、予算の都合で求人票より2万円低い月給を電話で伝え、通知書には新しい金額だけを記載した。3項と指針は、当初の明示内容と変更後の内容を見比べられる形で示すことを求めている。入社後に「聞いていない」と言われたとき、会社の手元に反論の材料は残っていない
  • 人材紹介会社を通じて「企画職」として入社したら、初日から飛び込み営業を任された。業務内容の明示義務は、紹介会社にも求人企業にも課されている。黙って受け入れなければならない理由はない
  • 内定を承諾するかどうかの返事は明後日の正午が期限である。手元にあるのは採用担当者との電話のメモだけで、書面はまだ届いていない。賃金と労働時間は書面などで明示されるべき事項だ。返事をする前に「労働条件を書面でいただけますか」とメールを一通送る。それができる最後の機会になる
  • 有期契約の求人に「更新あり」とだけ書かれていたのに、入社してから「更新は通算3年まで」と知らされた。2024年4月から、更新上限の有無とその内容も募集時に明示すべき事項に加わっている(職業安定法施行規則の改正。最新の改正状況をご確認ください)

取るべき行動

被害を受けた側:1. 求人票、求人サイトの掲載画面、面接での説明メモを、日付が分かる形で保存する。2. 労働条件通知書と比べ、賃金・労働時間・業務内容のどこが違うかを一覧表にする。3. 契約前であれば、変更内容を書面で明示するよう企業に求める。4. 入社後であれば、労働基準法15条2項による即時解除、差額の請求、ハローワークや労働基準監督署への相談を比べて選ぶ。5. 虚偽の疑いが強い場合は、職業安定法65条の適用の余地も含めて弁護士に相談する

訴えられた側:1. 求人票、変更明示書、労働条件通知書の三つが同じ内容になっているかを点検する。2. 条件を変える場合は、当初の明示内容と変更後の内容を見比べられる書面で、契約を結ぶ前に交付する。3. 固定残業代を含める場合は、金額、何時間分か、超過分を追加で支払うことを必ず明記する。4. 行政から指導を受けたら、反論するより先に是正の記録を残し、改善命令や公表へ進むのを防ぐ

時効(請求できる期限):本条そのものに特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。求人票どおりの賃金との差額を請求する場合は、賃金請求権として支払日から3年(労働基準法115条、附則143条3項による当分の間の措置)。不法行為を理由とする損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年(民法724条)。明示された条件が事実と違うことを理由に即時解除した場合、解除の日から14日以内に帰郷するのであれば、旅費を使用者に請求できる(労働基準法15条3項)

学説

通説的理解:本条は行政取締規定であり、違反が直ちに労働契約の内容を決めるものではない。ただし求人票の記載や変更明示の有無は、労働契約の内容の認定や変更への同意の有効性判断において重要な事情として考慮される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成11年(1999年)改正(要検証) 職業紹介事業の規制緩和にあわせて、労働条件等の明示に関する規定として整備されたとされる。新設であったかどうかを含めて、人による確認が必要
  • 平成29年(2017年)改正、平成30年(2018年)1月施行 当初明示した労働条件を変更する場合などに、契約を結ぶ前に変更内容の明示を義務づける規定(現行3項)が加わり、明示方法についての規定が整理された
  • 令和6年(2024年)4月施行の職業安定法施行規則改正 条文本体ではなく省令の改正である。明示事項に、就業場所と業務の変更の範囲、有期契約の更新上限の有無とその内容が追加された

改正の年表

  1. 1.平成29年(2017年) 改正:当初明示した労働条件を変更する場合等に、契約締結前の変更内容の明示を義務づける規定(現行3項)が加えられ、平成30年(2018年)1月に施行された。
  2. 2.令和6年(2024年) 改正:条文本体ではなく職業安定法施行規則の改正。明示事項に就業場所・業務の変更の範囲、有期契約の更新上限の有無と内容などが追加された(4月施行)。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

職業安定法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›