職業安定法 第48条の3(改善命令等)
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- 厚生労働大臣は、職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者、募集情報等提供事業を行う者又は労働者供給事業者が、その業務に関しこの法律の規定又はこれに基づく命令の規定に違反した場合において、当該業務の適正な運営を確保するために必要があると認めるときは、これらの者に対し、当該業務の運営を改善するために必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
- 2.厚生労働大臣は、求人者又は労働者供給を受けようとする者が、第五条の三第二項若しくは第三項の規定に違反しているとき、若しくは第五条の六第三項の規定による求めに対して事実に相違する報告をしたとき、又はこれらの規定に違反して前条の規定による指導若しくは助言を受けたにもかかわらずなおこれらの規定に違反するおそれがあると認めるときは、当該求人者又は労働者供給を受けようとする者に対し、第五条の三第二項若しくは第三項又は第五条の六第三項の規定の違反を是正するために必要な措置又はその違反を防止するために必要な措置を執るべきことを勧告することができる。
- 3.厚生労働大臣は、労働者の募集を行う者に対し第一項の規定による命令をした場合又は前項の規定による勧告をした場合において、当該命令又は勧告を受けた者がこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
この条文の基本情報
改善命令等とは何ですか?
定義改善命令等とは、職業安定法第48条の3に定められた規定で、「厚生労働大臣は、職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者、募集情報等提供事業を行う者又は労働者供給事業者が、その業務に関しこの法律の規定又はこれに基づく…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第48条の3(改善命令等)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第48条の3の条文原文は「厚生労働大臣は、職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者、募集情報等提供事業を行う者又は労働者供給事業者が、その業務に関しこの法律の規定又はこれに基づく…」で始まります。
- 職業安定法第48条の3は第四章 雑則に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第48条の3の前の条は職業安定法第48条の2です。
- 職業安定法第48条の3の次の条は職業安定法第48条の4です。
- 職業安定法第48条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第48条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第48条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/48_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法48条の3は、職業紹介事業者等の法令違反に厚生労働大臣が改善命令を、求人者の労働条件変更明示違反等に勧告を出せると定め、命令・勧告に従わない場合は公表できる。
Q · 求人票と違う条件を出してきた会社に、国は何ができるの?
変更明示違反なら勧告し、従わなければ社名を公表できる
職業安定法48条の3第2項により、求人者が労働条件の変更内容を明示する義務(5条の3第2項・第3項)に違反した場合などには、厚生労働大臣(実務上は都道府県労働局)が是正を勧告できます。勧告自体に罰則はありませんが、従わない場合は同条第3項によりその旨が公表されることがあります。職業紹介事業者や求人サイト運営者など仲介側の違反には、法的拘束力のある改善命令(第1項)が使われます。
解説
求人票に「月給30万円」とあったのに、内定通知では25万円になっていた。転職エージェントに登録した翌日から、聞いてもいない会社の勧誘電話が鳴り続ける。こうした場面で「どうせ泣き寝入り」と思う人は多いが、職業安定法48条の3は、厚生労働大臣(実務では都道府県労働局。役所の出先機関である)に三段階の手段を与えている。一つ目は、職業紹介事業者・募集を行う企業・求人サイト運営者など、雇用の仲介にかかわる者が法令に違反したときの「改善命令」である(役所があなたの相手方に直接下す、法的拘束力のある具体的な決定)。二つ目は、一般の求人企業が労働条件の変更を求職者にきちんと示さなかった場合などの「勧告」である。三つ目が、命令や勧告に従わなかった場合の「公表」、つまり社名の公開である。採用活動をする企業にとって、ブラック企業として名前が出ることは罰金より重い。求職者のあなたが労働局に一本申告を入れれば(同法48条の4)、この三段階が動き出す可能性がある。個人の交渉では動かなかった相手の態度が変わるのは、たいていここからである。
法的な位置づけ
職業安定法48条の3は、雇用仲介に関する行政上の是正措置を定める規定である。第1項は職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者、募集情報等提供事業を行う者、労働者供給事業者の法令違反に対する改善命令を、第2項は求人者等の労働条件変更明示義務違反や虚偽報告に対する勧告を、第3項は命令または勧告に従わない場合の公表を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1職業安定法の改善命令とは?
職業紹介事業者や求人サイト運営者などが職業安定法に違反したとき、厚生労働大臣が業務運営の改善を命じる行政処分です。根拠は同法48条の3第1項です。
Q2求人票と実際の労働条件が違うのは違法?
条件の変更そのものは直ちに違法ではありません。ただし、変更内容を求職者に明示しないと職業安定法5条の3違反となり、勧告の対象になりえます。
Q3労働条件の変更明示はいつまでにする必要がある?
労働契約を締結する前に、当初の明示から変更された内容を求職者に明示する必要があります(職業安定法5条の3第3項)。後出しの説明では足りません。
Q4企業名の公表はどんな場合にされる?
募集者が改善命令に従わない場合、または求人者等が勧告に従わない場合に、厚生労働大臣がその旨を公表できます(職業安定法48条の3第3項)。
Q5改善命令に違反するとどうなる?
改善命令への違反は職業安定法上の罰則の対象です。職業紹介事業者であれば、許可の取消しや事業停止(32条の9)に進む可能性もあります。
Q6募集情報等提供事業とは何?
求人サイトや求人情報アグリゲーターのように、労働者の募集に関する情報を提供する事業です。令和4年改正で改善命令の対象に含まれました。
Q7労働局の指導と改善命令の違いは?
指導・助言(48条の2)は強制力のない行政指導、改善命令(48条の3第1項)は法的拘束力のある行政処分です。通常は指導が先行します。
Q8改善命令に不服があるときは争える?
改善命令は行政処分なので、審査請求(原則3か月以内)や取消訴訟(原則6か月以内)で争えます。ただし争っている間も是正を進めるのが安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1求人票と違う条件で働かされてるんだけど、労働局に言ったら本当に何かしてくれるの?
申告(職業安定法48条の4)を受けた労働局は、事実確認の上で指導、改善命令、勧告、公表と段階的に措置をとれる(48条の2、48条の3)。実務のポイント:電話で漠然と相談するより、求人票と労働条件通知書の差分を一枚にまとめて持参する方が圧倒的に動きが早い。担当官が「違反の構図」を一目で把握できるかどうかで、調査に入るかどうかが変わる
Q2勧告を無視したら会社に罰金とかあるんですか?
勧告への不服従そのものに刑事罰はない。ただし48条の3第3項により、その事実を公表できる。一方、職業紹介事業者や募集を行う者が改善命令に違反すると、刑事罰の対象になる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:企業の法務が本当に恐れるのは罰金額ではなく公表である。社名検索の上位に厚生労働省の公表ページが長く残り、新卒採用や取引先の与信審査で必ず掘り起こされる
Q3転職エージェントに嘘の条件で紹介されたら、エージェントも責任を問われる?
職業紹介事業者は、労働条件の明示(5条の3)や求人情報の的確な表示(5条の4)の義務を負う。違反があれば改善命令の対象であり、重大な場合は許可の取消しや事業停止(32条の9)もありうる。実務のポイント:有料職業紹介は許可制なので、許可番号から事業者を特定できる。申告時に許可番号を添えると、監督官庁側の照合が一気に早まる
間違えやすい点 AI による整理
- 「求人票と違う条件でも、サインしてしまえば自分の負け」と思われがちだが、問われるのはサインの有無ではない。変更内容を契約締結前に明示したかどうかである(職業安定法5条の3)。明示の手順を飛ばした企業側に是正の勧告が向く構造になっている
- 勧告を「ただのお願い」と軽く見る企業は多い。たしかに勧告そのものは行政指導(法的強制力のない役所からの働きかけ)であり、罰則はない。しかし従わなければ公表のカードが切られる。罰金30万円より、求人広告の検索結果に社名と「公表」の二文字が並ぶ方が、採用コストを何年も押し上げる
- 「処分を受けたら裁判で取り消せばいい」と考える前に、どの段階の措置かを見極めるべきである。改善命令は行政処分なので、審査請求や取消訴訟で争える。一方、勧告と公表は原則として処分にあたらないとされ、取消訴訟の対象になるかは実務上解釈が分かれている。争い方を誤ると、時間だけが過ぎる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 48条の3:第1項は仲介・募集側(紹介事業者・募集者・求人サイト等)、第2項は求人者・労働者供給を受けようとする者 | 48条の2:職業紹介事業者・求人者・募集者など幅広い関係者 32条の9:許可を受けた有料・無料の職業紹介事業者 |
| 措置の性質 | 改善命令(行政処分)、勧告(行政指導)、公表 | 指導・助言(行政指導) 許可の取消し・事業停止命令(不利益処分) |
| 従わない場合 | 命令違反は罰則の対象となり、募集者の命令違反・勧告不服従は公表されうる | 直接の罰則はなく、改善命令・勧告へ進む前段階となる 事業停止中の営業は罰則の対象となり、事業継続の基盤を失う |
| 争い方 | 改善命令は審査請求・取消訴訟が可能。勧告・公表の処分性は議論あり | 行政指導のため原則として取消訴訟の対象外 審査請求・取消訴訟で争える |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は私立就業服務機構を許可制にし、違反には過料・停業・許可廃止を科す。労働基準法には違反事業単位の名称公布制度があり、社名公表による評判の圧力という発想は日本と共通する
韓国は職業紹介事業の登録制に加え、採用手続公正化法で虚偽の求人広告や採用後の不利益な条件変更を規制する。規制の重点は求人企業側にも置かれている
ドイツは民間職業紹介の許可制を廃止しており、不適格な事業者には営業法上の営業禁止で対処する。日本のような段階的な命令・勧告・公表の体系とは構造が異なる
米国は連邦レベルでは FTC が欺瞞的な求人勧誘を不公正取引として取り締まり、職業紹介業の許可は州法に委ねられる。社名公表は執行処分の公開として事実上機能する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 面接では「残業はほぼない」と言われたのに、入社直前に渡された労働条件通知書には「固定残業45時間分を含む」と書かれていた。変更点の説明はなかった。契約締結前に変更内容を明示する義務(職業安定法5条の3)への違反が疑われ、勧告の入口に立つ事案である
- もし人材紹介会社が、あなたの同意なく履歴書を十数社に送りつけていたら、どうなる? 個人情報の取扱いに関する違反(同法5条の5)として、労働局はその紹介会社に業務運営の改善命令を出せる。命令にまで違反すれば、刑事罰の対象になる(最新の改正状況をご確認ください)
- あなたは中小企業の人事担当で、求人サイトの掲載文に盛った賃金額を書いてしまった。労働局から指導が入り、それでも直さないと次は改善命令、従わなければ社名が公表される。採用ブランドは一夜で崩れる
- 求人サイトの運営会社で働くあなたのもとに、労働局から報告徴収の通知が届いた。回答期限まであと10日。掲載している求人のうち、虚偽や誤解を招く表示が何件あるかを今すぐ洗い出さないと、改善命令への道筋がそのまま描かれてしまう
- 友人から「内定先が、ハローワークに出していた求人と違う条件を出してきた」と相談された。言い返しても無駄だと思ったか? 労働局への申告という正規ルートがある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 求人票、求人サイトの掲載画面、面接メモ、労働条件通知書をすべて保存し、日付つきで差分を整理する2. 企業や紹介会社に書面またはメールで変更理由を質問し、回答を残す3. 改善されなければ、都道府県労働局の需給調整事業部門(またはハローワーク)に申告する(職業安定法48条の4) 4. 賃金未払いなど労働契約上の請求は、労働基準監督署や民事手続で別途進める
訴えられた側:1. 労働局の報告徴収や指導には期限内に正確に回答する。虚偽の報告は別の違反になる2. 求人票、掲載文、労働条件通知書の記載を突き合わせ、変更明示の手順を社内フローに組み込む3. 改善命令を受けた場合、不服があれば審査請求または取消訴訟を検討する。ただし命令に違反した状態を続けると罰則の対象になるので、争う場合でも是正は並行して進める4. 勧告の段階で是正報告を出し、公表を回避する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。改善命令に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。賃金差額などの民事請求には賃金請求権の消滅時効(当面3年、労働基準法115条・143条)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説的理解:改善命令は行政処分として取消訴訟の対象となる一方、勧告は行政指導であり、原則として処分性は否定される。公表については、制裁的な効果に着目して事前手続や救済の必要性を論じる見解がある。
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)改正 求人者に対する勧告と、勧告・命令に従わない場合の公表の仕組みが整備されたとされる。条文構成の変遷は人的検証が必要
- 令和4年(2022年)改正 募集情報等提供事業を行う者が改善命令の対象に加えられたとされる。施行日と文言の詳細は要確認
改正の年表
- 1.平成29年(2017年) 改正:求人者に対する勧告と、勧告に従わない場合の公表の仕組みが整備された(施行は平成30年1月とされる。詳細は要確認)。
- 2.令和4年(2022年) 改正:募集情報等提供事業を行う者が改善命令の対象に加えられた(施行は令和4年10月とされる。詳細は要確認)。
- 職業安定法 第48条の2前段階の指導及び助言
- 職業安定法 第48条の4求職者等による大臣への申告
- 職業安定法 第5条の3労働条件の明示と変更明示義務
- 職業安定法 第5条の4求人等情報の的確な表示義務
- 職業安定法 第32条の9紹介事業の許可取消・事業停止
- 労働基準法 第15条契約締結時の労働条件明示義務
- 行政手続法 第13条改善命令前の弁明機会付与
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