金融商品取引法 第97条(業務の制限)
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金融商品会員制法人は、営利の目的をもつて業務を行つてはならない。
この条文の基本情報
業務の制限とは何ですか?
定義業務の制限とは、金融商品取引法第97条に定められた規定で、「金融商品会員制法人は、営利の目的をもつて業務を行つてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融商品取引法第97条(業務の制限)は、日本の金融商品取引法に含まれる条文です。
- 金融商品取引法第97条の条文原文は「金融商品会員制法人は、営利の目的をもつて業務を行つてはならない。」で始まります。
- 金融商品取引法第97条は第四目 管理に置かれています。
- 金融商品取引法の公布日は昭和23年4月13日です。
- 金融商品取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 金融商品取引法第97条の前の条は金融商品取引法第96条です。
- 金融商品取引法第97条の次の条は金融商品取引法第98条です。
- 金融商品取引法第97条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第97条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025 - 本サイト収録
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第97条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000025/97
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融商品取引法97条は、金融商品会員制法人が営利の目的をもって業務を行うことを禁じる。黒字や内部留保は適法で、違法となるのは剰余を会員に分配する目的で運営した場合である。
Q · 証券取引所って非営利なんですか? 手数料でかなり儲けているように見えますが
儲けるのは適法。違法なのは会員に分配する目的で運営すること
金融商品取引法97条が金融商品会員制法人に禁じているのは「営利の目的をもって業務を行うこと」であり、収益を上げること自体ではありません。手数料収入で黒字を計上し、システム投資や内部留保に充てるのは適法です。違法となるのは、剰余を構成員である会員へ分配する目的で法人を運営した場合です。なお日本の金商法は会員金融商品取引所と株式会社金融商品取引所を併存させており、株式会社形態の取引所には97条の非営利原則は及びません。
解説
非営利、という言葉をおそらくあなたは誤読している。金融商品取引法97条が金融商品会員制法人(免許を受けて市場を開設すれば会員金融商品取引所と呼ばれる、会員組織の社団)に禁じているのは「儲けること」ではない。禁じているのは、儲けを会員である証券会社などに分配する目的で業務を回すことだ。手数料を取り、黒字を出し、内部留保を積むのは適法である。ではなぜこの一行が要るのか。取引所は自主規制業務(84条)を担い、上場企業を審査し、ルール違反の会員を処分する立場にある。利益最大化が目的に据わった瞬間、上場料を落としたくないから審査を甘くする、という誘因が構造的に生まれる。97条はその誘因を、法人の目的というもっとも上流で断ち切る安全装置だ。そして日本は主要市場でこの装置を外し、別の仕組みに載せ替えた。
法的な位置づけ
金融商品取引法97条は、金融商品会員制法人の非営利原則を定める規定である。金融商品会員制法人とは、取引所金融商品市場の開設を目的として会員により設立される社団法人をいう。同条は、当該法人が営利の目的をもって業務を行うことを禁じ、剰余を構成員である会員へ分配する目的での法人運営を排除する。収益の計上および内部留保それ自体は禁止されない。
よくある質問 AI による整理
Q1金融商品会員制法人とは?
取引所金融商品市場の開設を目的として会員により設立される社団法人です。内閣総理大臣の免許を受けて市場を開設すると、会員金融商品取引所と呼ばれます。
Q2金融商品取引法97条の非営利原則は誰に適用される?
適用対象は金融商品会員制法人です。株式会社金融商品取引所は会社法上の株式会社であり、97条の非営利原則は及びません。
Q3取引所の株式会社化はいつから認められた?
平成12年(2000年)の証券取引法改正で証券取引所の株式会社化が制度化され、東京証券取引所は2001年に株式会社へ移行しました。現行法では金商法101条以下が組織変更を規律します。
Q4会員金融商品取引所の剰余金はどこへ行く?
会員への分配目的の運用は97条で封じられるため、内部留保、システム投資、会費・手数料水準の引き下げなどに向かいます。使途の決定は総会の議決事項です。
Q5取引所の免許は誰が出す?
取引所金融商品市場の開設には内閣総理大臣の免許が必要です(金商法80条)。実務上の窓口・監督は金融庁が担います。
Q6非営利原則に違反したらどうなる?
条文自体に罰則を直接定めるものではなく、免許事業者に対する監督上の措置(業務改善命令、免許の取消し等)の問題として扱われます。具体的な処分内容は事案により異なります。
Q7会員制取引所の会員になれるのは誰?
会員資格は法令および各取引所の定款で定められ、実務上は金融商品取引業者が中心です。個人が自由に加入できる組織ではありません。
Q8自主規制業務とは何ですか?
上場審査、売買審査、会員の法令遵守状況の調査・処分など、市場の公正を確保するために取引所が自ら行う規制業務です(金商法84条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1非営利って書いてあるけど、取引所って手数料でしっかり儲けてますよね?
儲けること自体は禁じられていません。97条が禁じるのは営利の目的、つまり構成員である会員に利益を分配する目的で業務を行うことです。手数料収入で黒字を出し、システム投資や内部留保に回すのは適法です。実務のポイント:非営利法人を見極めるときは損益計算書ではなく剰余金処分案を見る。そこに会員への分配が並んでいなければ、どれだけ黒字でも非営利原則は守られている
Q2日本の証券取引所って、もう全部株式会社になったんじゃないんですか?
主要市場は株式会社化しましたが、会員組織のまま運営されている地方取引所も残っています(最新の組織形態は各取引所の開示をご確認ください)。金商法は会員金融商品取引所と株式会社金融商品取引所の二形態を併存させ、101条で組織変更の道も用意しています(現行効力を要確認)。実務のポイント:形態が違えば説明責任の宛先も違う。株式会社なら株主、会員制なら会員だ。上場を検討する企業は、審査する側が誰を向いているかを先に押さえておくと交渉の読みが変わる
Q3非営利なら、会員は脱退するときに出したお金を返してもらえるんですか?
97条は業務の目的に関する規律であって、会員の持分や脱退時の払戻しを直接定めた条文ではありません。その扱いは定款と金商法第5章の別の規定によります。実務上、解釈が分かれる部分もあります。実務のポイント:非営利は残余財産ゼロを意味しない。解散や組織変更の局面で持分がどう評価されるかは定款の条項次第で、入会時に誰も読まない末尾の一項が、十年後に金額として跳ね返ってくる
Q4取引所が上場企業だと、自分で自分を審査することになりませんか?
その利益相反を断つため、金商法は自主規制業務を切り出し(84条)、自主規制法人への委託という仕組みを用意しています(102条の2以下、現行効力を要確認)。非営利原則で法人の内側から断つのが会員制、外部組織へ切り出して断つのが株式会社型です。実務のポイント:上場審査の判断に疑問を持ったとき、照会先が取引所本体ではなく自主規制部門になる場合がある。宛先を間違えると、回答が返るまでに余計な時間がかかる
間違えやすい点 AI による整理
- 「非営利だから儲けてはいけない、赤字でも仕方ない」と読まれがちだが、条文は営利の目的をもって業務を行うことを禁じているのであって、収益を上げること自体は禁じていない。黒字も内部留保も適法であり、違法になるのは剰余を会員に分配する目的で法人を動かしたときだ
- 「日本の取引所は営利か非営利か」という問いの立て方そのものが誤っている。金商法は会員金融商品取引所と株式会社金融商品取引所の二形態を併存させており、答えは「取引所による」。問うべきは、この取引所は利益相反をどちらの装置で遮断しているか、である
- 会員の側から見れば、会費を出し合って支える自分たちの組合に見える。だが法律の側から見れば、それは市場という公共インフラの運営体であり、会員は出資者ではない。この視角の落差は、剰余の還元を期待した会員が総会で要求を出した瞬間に、条文一本で切り落とされる形で表面化する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の性質 | 97条:法人の目的から営利を排除する禁止規範 | 84条:自主規制業務の適正な実施を求める組織規範 101条:株式会社への組織変更を認める手続規範 |
| 利益相反の遮断方法 | 法人の目的そのものから営利動機を除去し、内側から遮断 | 自主規制業務を切り出し、独立性を確保して遮断 組織変更後は自主規制法人への委託等により外部化して遮断 |
| 適用対象 | 金融商品会員制法人(会員金融商品取引所) | 金融商品取引所一般(会員制・株式会社型の双方) 会員金融商品取引所が株式会社へ移行する局面 |
| 不遵守の帰結 | 免許事業者に対する監督上の措置(業務改善命令、免許の取消し等)の対象 | 自主規制業務の適正な運営が確保されない場合の監督上の措置 手続違反は組織変更の効力の問題として争われる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も証券取引所を会員制と会社制の二形態で構成し、会員制については非営利の社団法人と明定する。日本の97条と発想がほぼ重なる最も近い対照規定
ドイツは取引所を部分権利能力を有する公法上の営造物として構成し、そもそも私法上の営利法人ではない。非営利原則を明文化するのではなく、公法主体化によって中立性を担保する別ルート
米国は取引所を自主規制機関として SEC に登録させる構成をとる。NYSE などは歴史的に非営利の会員組織であったが2000年代に株式会社化(demutualization)し、日本の主要市場と同じ経路をたどった
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 会員として毎年会費を払ってきた取引所が、過去最高の剰余を計上したらどうなる? 株式会社なら配当が議論になるが、会員金融商品取引所ではその議論自体が97条で封じられる。行き先は内部留保、システム投資、あるいは会費・手数料の引き下げしかない。どこへ流すかの決定権は総会にあり、あなたの一票がそこに乗っている
- 取引所の企画担当として、収益連動型の新サービスを設計した。会員に成果を配分する仕組みを組み込んだ瞬間、97条の射程に入る。設計図の段階で法務に回すべきだった。
- 組織変更の議案が総会に上程され、決議まであと3週間。会員制のまま残るか株式会社になるかで、あなたの持分の意味も、将来の配当の可否も変わる。議案書の付属明細を今夜のうちに読まないと、賛否を決める材料が揃わないまま当日を迎える
- 地方取引所への新規上場を準備していて、審査部門の質問の細かさに面食らっている。その取引所が非営利の会員組織であることを思い出すと、風景が変わる。審査を緩めても誰の配当も増えない構造が、その厳しさの背景にある
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず取引所の法人形態を確認する(会員金融商品取引所か株式会社金融商品取引所か)。誰に対する説明責任を負う組織なのかがこれで決まる2. 剰余の使途に不満があるなら、配当要求ではなく会費・手数料水準の議題として総会に出す。97条で門前払いされる形を避ける3. 自主規制の運用に疑義があれば、取引所本体ではなく自主規制業務の担当部門または金融庁への情報提供を検討する4. 総会は上程から決議までが短い。議案書を受領した日に付属明細まで読み切る
訴えられた側:1. 新サービスや会員還元策は設計段階で法務チェックを通す。成果配分の要素が混入した97条違反は、事後の是正が難しい2. 毎期の剰余金処分案について、分配性の有無を判断した根拠を文書で残し、監督当局の照会に即答できる状態にしておく3. 営利的な事業展開が経営戦略上不可欠なら、線上での運用を続けるのではなく101条の組織変更を正面から検討する(現行効力を要確認) 4. 自主規制業務との利益相反管理の記録は平時から蓄積する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。非営利原則の違反は状態として継続するため、監督上の措置(業務改善命令、免許の取消し等)は違反状態が続く限りいつでも問題となりうる。会員が金銭給付を求める民事請求を検討する場合は、一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が適用される
学説
通説:非営利とは収益を上げないことではなく、構成員への剰余分配を目的としないことをいう。したがって取引所が手数料収入で黒字を計上し内部留保を積む行為は97条に抵触せず、剰余の帰属先を会員に設定した運営のみが禁止対象となると解されている。
立法趣旨からの理解:本条の機能は、自主規制業務(84条)を担う取引所において、収益動機が上場審査や会員処分の判断を歪める利益相反を、法人の目的という上流段階で遮断する点にあると理解されている。株式会社形態ではこの機能を自主規制業務の組織的分離によって代替する構造となる。
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)金融商品取引法への改組 証券取引法から金融商品取引法への改組に伴い、証券会員制法人の枠組みが金融商品会員制法人として引き継がれたと解される。ただし本条の条番号と文言が新設によるものか旧規定の移設かは人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:証券取引法(昭和23年法律第25号)制定。戦後の市場再開にあたり、証券取引所を会員組織の非営利社団として構成する枠組みが置かれた(本条の条番号・文言の沿革は人的検証が必要)
- 2.平成12年(2000年) 改正:証券取引法改正により証券取引所の株式会社化が制度化され、会員組織と株式会社の二形態併存へ移行。東京証券取引所は2001年に株式会社へ組織変更した
- 3.平成18年(2006年) 改正:証券取引法から金融商品取引法への改組に伴い、証券会員制法人の枠組みが金融商品会員制法人として引き継がれたと解される。新設か旧規定の移設かは人的検証が必要
- 金融商品取引法 第87条の2金融商品会員制法人の意義と設立目的
- 金融商品取引法 第80条取引所金融商品市場の開設に免許を要する原則
- 金融商品取引法 第84条自主規制業務、非営利原則が守る中核機能
- 金融商品取引法 第101条株式会社への組織変更、非営利からの出口(現行効力を要確認)
- 金融商品取引法 第1条目的規定、公正な市場形成という上位趣旨
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第11条非営利社団における剰余金分配禁止の一般法理
- 会社法 第105条株式会社形態なら配当可能という対置規範
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