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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第281条の3

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弁護人は、検察官において被告事件の審理の準備のために閲覧又は謄写の機会を与えた証拠に係る複製等(複製その他証拠の全部又は一部をそのまま記録した物及び書面をいう。以下同じ。)を適正に管理し、その保管をみだりに他人にゆだねてはならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第281条の3は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第281条の3の条文原文は「弁護人は、検察官において被告事件の審理の準備のために閲覧又は謄写の機会を与えた証拠に係る複製等(複製その他証拠の全部又は一部をそのまま記録した物及び書面をいう。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第281条の3は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第281条の3の前の条は刑事訴訟法第281条の2です。
  7. 刑事訴訟法第281条の3の次の条は刑事訴訟法第281条の4です。
  8. 刑事訴訟法第281条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第281条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第281条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/281_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法281条の3は、弁護人に対し、検察官から開示された証拠の複製等を適正に管理し、その保管をみだりに他人にゆだねてはならないと定める規定である。

Q · 弁護士が裁判でもらった証拠のコピー、好きに扱っていいんですか?

ダメ。弁護人は適正に管理する法的義務を負う

刑事訴訟法281条の3により、弁護人は検察官から開示された証拠の複製等を適正に管理し、その保管をみだりに他人にゆだねてはなりません。証拠には被害者・証人の住所・氏名・生々しい供述が含まれるためです。この条文自体に直接の罰則はありませんが、違反は弁護士会の懲戒事由となりえます。さらにその先には、目的外使用の禁止(281条の4)と、一年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金という罰則(281条の5)が控えています。

解説

刑事事件で弁護人がつくと、弁護人は検察官が持っている証拠の一部のコピーを受け取る。証人の供述調書、被害者の診断書、現場写真、そこには被害者や証人の住所、氏名、生々しい供述がそのまま記録されている。刑事訴訟法281条の3は、弁護人にこの複製等を適正に管理し、その保管をみだりに他人にゆだねてはならないと命じる。なぜわざわざ条文にしたのか。2005年に証拠開示が大幅に拡充され、弁護側が手にする証拠の量が一気に増えたからだ。そのコピーが事務所の机に放置されたり、関係のない第三者に渡ったりすれば、被害者は二度傷つく。あなたが被告人としてコピーを見せてもらう場合も、その紙はあなたの自由になる私物ではない。弁護人が負うこの管理義務の延長線上に、あなた自身の目的外使用の禁止(281条の4)と刑罰(281条の5)が静かに控えている。

法的な位置づけ

刑事訴訟法281条の3は、弁護人に課される証拠複製等の適正管理義務を定める規定である。検察官が審理準備のため閲覧・謄写の機会を与えた証拠の複製その他これを記録した物・書面について、弁護人はこれを適正に管理し、その保管をみだりに第三者にゆだねることを禁じられる。目的外使用の禁止(281条の4)および罰則(281条の5)の前提をなす。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.受領時に使用範囲を確認する 弁護人から証拠の複製等を受け取ったら、それが当該事件の審理準備のためだけに使えると理解する。家族や支援者への提示、SNS投稿、報道機関への提供は281条の4違反になりうると確認する
  2. 2.保管場所を限定し施錠管理する 複製等を施錠可能なキャビネットや暗号化されたストレージに保管し、無関係な第三者がアクセスできない状態を確保する。事務所スタッフ・アルバイトにも取扱いルールを周知する
  3. 3.保管を他人にゆだねない 複製等の保管を被告人の知人など無関係な第三者に委ねない。弁護人交代時は新弁護人へ直接引き継ぐ。みだりに他人にゆだねる行為は281条の3違反となる
  4. 4.不要時は適正に廃棄する 事件終結後など複製等が不要になった場合、シュレッダー処理やデータ完全消去など、被害者・証人の個人情報が復元・流出しない方法で廃棄する。古紙回収などへの混入を避ける

よくある質問 AI による整理

Q1証拠の複製等の適正管理義務とは何ですか?

弁護人が開示された証拠のコピーを適切に保管し、無関係な第三者に保管を委ねてはならないという義務です。刑事訴訟法281条の3が根拠で、被害者・証人の個人情報流出を防ぐ趣旨です。

Q2刑事訴訟法281条の3に違反するとどうなりますか?

この条文自体に直接の刑罰はありませんが、弁護士法56条の懲戒事由になりえます。さらに目的外使用に至れば281条の4違反となり、281条の5で一年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象です。

Q3複製等にはどんなものが含まれますか?

証拠の全部または一部をそのまま記録した物および書面を指します。供述調書のコピー、現場写真、診断書の写し、データ複製などが含まれ、被害者・証人の住所や氏名も記録されています。

Q4証拠のコピーが不要になったら自分で捨てていいですか?

被告人が勝手に処分するのは避けるべきです。弁護人の管理下にあるため、返却または弁護人への相談が原則です。古紙回収などに混ぜると個人情報流出につながります。

Q5弁護人が交代したとき証拠のコピーはどう扱いますか?

前任弁護人は複製等を新弁護人へ引き継ぐのが原則です。被告人の知人など無関係な第三者に保管を委ねれば、保管をみだりに他人にゆだねる禁止行為にあたります。

Q6証拠のコピーをSNSに投稿すると違法ですか?

違法になりえます。当該事件の審理準備以外の目的での提示・提供は281条の4違反で、281条の5により処罰対象です。自分の正当性を示す投稿でも前科がつきうるため要注意です。

Q7適正管理義務はいつまで続きますか?

弁護人が複製等を保有する間、継続的に課されます。特定の終期や時効はなく、保管している限り義務が及びます。事件終結後の保管・廃棄方法にも配慮が必要です。

Q8281条の3と281条の4は何が違いますか?

281条の3は弁護人の適正管理義務を、281条の4は被告人を含む者の目的外使用の禁止を定めます。管理(保管の仕方)と使用(外部への提示・提供)で規律対象が分かれています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1弁護士からもらった証拠のコピー、家族に見せてもいいんですか?

原則ダメだ。281条の4は複製等を当該事件の審理準備以外の目的で人に交付・提示・提供することを禁じ、違反すると281条の5で一年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。家族に「見せる」のも提示にあたりうる。実務のポイント:実務では弁護人が渡す際に目的外使用が犯罪だと説明し書面で確認を取る運用が広がっているが、説明がなかったから免責されるわけではない。知らずに投稿して前科がつく被告人は実在する。受け取った瞬間に弁護人へ確認するのが一番安全だ

Q2弁護士が証拠の管理を怠ったら、どうなるんですか?

281条の3違反それ自体に刑罰はないが、弁護士の職務上の義務違反として弁護士会の懲戒(弁護士法56条)の対象になりうる。複製に被害者・証人の個人情報が含まれていれば、その流出は重い懲戒事由になる。実務のポイント:281条の3に直接の罰則がないことを軽く見る人がいるが、懲戒は弁護士にとって刑罰以上に重い処分だ。依頼者から見ても、管理がずさんな弁護人は信頼できないシグナルになる

Q3自分は被害者なんですが、私の供述調書が被告人側に渡るって本当ですか?

証拠開示制度のもとで、検察官が請求証拠や類型証拠として弁護側へ開示することがあり、その複製は被告人本人にも届きうる。だからこそ281条の3が弁護人に管理義務を課している。実務のポイント:被害者は捜査段階で、住所・氏名等の個人情報の秘匿措置(刑事訴訟法299条の3、290条の2等)を求められる。黙っていると本名と住所がそのまま証拠に載る。被害者参加や被害者支援に詳しい弁護士へ早めに相談すれば、開示の前に秘匿の手当てができる。最新の改正状況をご確認ください

間違えやすい点 AI による整理

  • 「証拠のコピーは自分の事件のものだから、どう使おうと自由」と思っている人がいる。だが当該事件の審理準備以外の目的で人に見せたり渡したりすれば、281条の4違反で281条の5の刑罰が待っている。自分の事件であっても、証拠は自由に処分できる私物ではない
  • 「これは弁護士だけの話で、被告人の自分には関係ない」という問いの立て方そのものが誤っている。281条の3の管理義務は弁護人に課されるが、その先の目的外使用の禁止(281条の4)と刑罰(281条の5)は被告人本人にも直接及ぶ。一番処罰されやすいのは、知らずに投稿した被告人だ
  • 適正管理義務があること自体は知っていても、その違反が招く結果の重さを多くの人が見誤っている。281条の3に直接の罰則はないが、違反すれば弁護士の懲戒事由になりうるうえ、流出した被害者の個人情報は二度と回収できない。罰金で済む話ではなく、回復不能な被害を生む
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象者281条の3:弁護人281条の4:複製等を取得した者(被告人を含む)
281条の5:281条の4に違反した者
規律の内容複製等の適正管理義務・保管を他人にゆだねる禁止審理準備以外の目的での交付・提示・提供の禁止
目的外提供等に対する刑事罰の定め
違反の効果直接の罰則なし(弁護士会の懲戒事由になりうる)281条の5による処罰の前提となる禁止規範
一年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(営利目的は加重)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第33条・第245条

台湾は辯護人の閲卷権を認めつつ偵査不公開原則で情報拡散を抑える。複製管理を弁護人個人の明文義務として独立に置く点では日本のほうが具体的。

韓国
대한민국 형사소송법 제266조의3 이하

韓国は公判準備手続での証拠開示と、開示資料の남용(濫用)禁止を定める。被害者・証人保護の趣旨は日本と共通する。

ドイツ
StPO § 147

ドイツは弁護人の記録閲覧権(Akteneinsicht)を広く認め、第三者保護はデータ保護法(DSGVO)等で補う構成。複製管理を刑訴法上の独立義務とする日本とは立法技術が異なる。

アメリカ
Fed. R. Crim. P. 16 + Protective Order

米国は discovery で開示しつつ、裁判所の protective order により使用範囲を個別に制限する。日本の281条の3は事前に一般的管理義務を法定する点で対照的。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが被告人として、弁護人から証拠のコピーを渡された。無実を信じてほしくて、証人の供述調書を撮影し「これが嘘の証言だ」とSNSに投稿する。その瞬間、281条の4違反となり、281条の5で一年以下の拘禁刑か50万円以下の罰金が現実になる。守ろうとした正当性が、そのまま前科に変わる
  • 弁護士事務所の片付け中、アルバイトが証拠のコピーを他の不要書類と一緒に古紙回収へ出した。被害者の住所と供述が外へ流れ出る。これは弁護人の管理義務違反であり、懲戒の入口だ
  • 公判前整理手続で段ボール一箱分の証拠開示を受け、次回期日まであと五日。コピーの山を読み込む焦りの中で、管理体制を組む前に被告人へ束ごと手渡してしまう。その油断が後で効いてくる
  • もし弁護人が交代するとき、前の弁護人が複製等を新弁護人ではなく被告人の知人に預けたとしたら? これがまさに「保管をみだりに他人にゆだねる」禁止行為にあたる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分の供述調書や住所が記された証拠が弁護側に渡る前提で、捜査段階のうちに検察官へ個人情報の秘匿措置(刑事訴訟法299条の3等)を求める2. もし自分の供述調書がSNS等に流出したら、スクリーンショットとURLを保全し、弁護人の管理義務違反として弁護士会への懲戒請求、被告人本人の281条の4違反として刑事告発を検討する3. 名誉・プライバシー侵害として民事の損害賠償(民法709条)も並行して進められる

訴えられた側:1. 弁護人から証拠のコピーを受け取ったら、それは自分の事件の審理準備のためだけに使えると理解する2. 家族や支援者に見せる、SNSに上げる、報道機関に渡すのは281条の4違反で、281条の5により一年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(営利目的は加重)の対象3. 不要になっても自分で勝手に処分せず弁護人に返却・相談する4. 無実を訴えたい気持ちは、弁護人を通じた正規の手続で形にする

時効(請求できる期限):281条の3の管理義務は、弁護人が複製等を保有する間、継続的に課される(特定の時効はない)。違反が281条の5の犯罪(目的外提供)に至った場合、その公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項、一年以下の拘禁刑にあたる罪。最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:281条の3の適正管理義務は、証拠開示の拡充により弁護側が取得する証拠が増大したことに対応し、被害者・証人の個人情報保護と防御権行使を両立させるための手続的歯止めと理解される。同条自体に罰則はないが、281条の4・281条の5と一体の規律として機能する。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年)新設 裁判員制度・刑事裁判の充実迅速化に関する法律(平成16年法律第62号)により新設、平成17年(2005年)施行。公判前整理手続と証拠開示制度の大幅拡充に伴い、開示された証拠の複製等について弁護人の適正管理義務を新たに定めた

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:裁判員制度・刑事裁判の充実迅速化に関する法律(平成16年法律第62号)により新設、平成17年(2005年)施行。公判前整理手続と証拠開示制度の大幅拡充に伴い、開示証拠の複製等について弁護人の適正管理義務を定めた。

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刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 公判準備及び公判手続

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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