刑事訴訟法 第350条の23
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前条の手続を行う公判期日及び即決裁判手続による公判期日については、弁護人がないときは、これを開くことができない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第350条の23は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第350条の23の条文原文は「前条の手続を行う公判期日及び即決裁判手続による公判期日については、弁護人がないときは、これを開くことができない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第350条の23は第二節 公判準備及び公判手続の特例に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第350条の23の前の条は刑事訴訟法第350条の22です。
- 刑事訴訟法第350条の23の次の条は刑事訴訟法第350条の24です。
- 刑事訴訟法第350条の23には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第350条の23 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第350条の23(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/350_23
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法350条の23は、即決裁判手続の公判期日について、弁護人がないときは開くことができないと定める。軽微な罪でも即決裁判では弁護人の出席が必須となる。
Q · 即決裁判は弁護士なしでも受けられますか?
いいえ、弁護人がいなければ法廷を開けません。
刑事訴訟法350条の23により、即決裁判手続による公判期日は弁護人がないときは開くことができません。通常の軽微な罪なら弁護人なしで審理できる場面でも、即決裁判だけは弁護人が必須です。手続が速い分、被告人が権利を理解しないまま流される危険が高いため、弁護人による防御を制度の前提に組み込んでいます。資力がなければ国選弁護人が選任されます(350条の18)。
解説
万引きや単純な薬物所持で逮捕され、罪を認めている。検察官が即決裁判手続を申し立て、あなたも同意した。すると裁判は原則一回、その日のうちに判決が出る。しかも拘禁刑(旧 懲役・禁錮)が言い渡される場合は、必ず執行猶予が付く(刑訴350条の29)。一見、被告人に有利な高速レーンだ。だがこの高速レーンには絶対の安全装置が一つある。刑訴350条の23、弁護人がいなければ、その公判期日は開けない。通常の軽い事件なら弁護人なしで審理できる場面でも、即決裁判だけは弁護人必須だ。理由は単純。手続が速い分、被告人が自分の権利を理解しないまま流される危険が高い。国がスピードと引き換えに省略できないもの、それが弁護人による防御だと、この条文は宣言している。だからあなたに弁護人がいなければ、裁判所はそもそも法廷を開けない。
法的な位置づけ
刑事訴訟法350条の23は、即決裁判手続による公判期日について弁護人の出席を必須とする規定である。弁護人がない場合、裁判所は当該公判期日を開くことができない。通常の軽微事件で弁護人を要しない場面とは異なり、即決裁判では罪の軽重を問わず弁護人の関与が手続開始の絶対条件となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.即決裁判を勧められても即答しない 検察官や警察から即決裁判を勧められても、その場で書類にサインせず、まず弁護人を選任する。資力がなければ国選弁護人を請求する(刑訴350条の18)
- 2.弁護人と事実関係を精査する 弁護人と一緒に、起訴事実に一点でも争う余地がないかを確認する。微妙な争点があれば即決裁判への同意は避け、通常の公判手続を選ぶ
- 3.控訴制限を理解した上で同意を判断する 同意すれば事実誤認を理由とした控訴が原則できなくなること(403条の2)と、拘禁刑への確実な執行猶予(350条の29)を天秤にかけ、納得してから同意する
- 4.弁護人不在のまま手続が進まないか確認する 弁護人が体調不良等で出廷できない場合、その日の公判は開けない(本条)。無理に開廷しようとする運用には異議を述べ、期日の調整を求める
よくある質問 AI による整理
Q1即決裁判 弁護士なしでも大丈夫?
大丈夫ではありません。即決裁判の公判期日は弁護人がないと開けません(刑訴350条の23)。資力がなければ国選弁護人が選任されます。
Q2即決裁判 メリット デメリット
メリットは即日判決と拘禁刑への執行猶予(350条の29)。デメリットは事実誤認を理由とした控訴が原則できなくなること(403条の2)です。
Q3即決裁判 控訴できない 理由
被告人が事実を認め同意した上で迅速処理する手続のため、事実誤認を理由とする控訴が原則制限されます(刑訴403条の2)。法令違反等は別です。
Q4即決裁判 執行猶予 必ずつく?
拘禁刑を言い渡す場合は必ず執行猶予が付きます(刑訴350条の29)。これが即決裁判に同意する大きな利点とされています。
Q5即決裁判 対象事件
死刑・無期・短期1年以上の拘禁刑にあたる事件を除く、比較的軽微で争いのない事件が対象です(刑訴350条の16)。
Q6即決裁判 同意 撤回
判決前であれば同意を撤回でき、撤回されると通常の公判手続に移行します。事実に争点が見つかった場合は撤回を検討すべきです。
Q7即決裁判 判決 即日
原則として公判は一回で、その日のうちに判決が言い渡されます。通常事件より圧倒的に短期で終わるのが特徴です。
Q8即決裁判 前科 つく?
有罪判決である以上、執行猶予付きでも前科は残ります。在留資格や資格制限に影響しうるため、同意前に弁護人と確認すべきです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1即決裁判って、結局こっちに得なんですか損なんですか?
罪を認めていて事実に争いがないなら得です。拘禁刑なら必ず執行猶予が付き(350条の29)、その日のうちに判決が出て早く日常に戻れます。逆に事実に争いがあるなら損、なぜなら事実誤認を理由とした控訴が原則できなくなるから(403条の2)。実務のポイント:検察官が即決裁判を勧めるのは、立証の手間が省け有罪が確実になるから。被告人のためというより手続効率のためという面がある。だから同意の前に「自分にとって本当に争点はないか」を弁護人と確認する、勧められたから乗る、は危険
Q2弁護士を頼むお金がなくても、即決裁判は受けられますか?
受けられます。即決裁判は弁護人必須なので(本条)、資力がなければ国選弁護人が選任されます(350条の18)。弁護人がいない状態では裁判所が法廷を開けないため、国が弁護人を用意する形になります。実務のポイント:国選でも弁護人の力量で結果は変わる。即決裁判に同意すべきかの助言が雑だと、争えた事実をそのまま認めてしまう。国選弁護人でも遠慮せず「事実に争う点はないか」を一緒に検討するよう求めるべき
間違えやすい点 AI による整理
- 軽い事件だから弁護人なんていらない、と思う被告人は多い。確かに通常の軽い事件なら弁護人なしで審理できる(289条の必要的弁護事件にあたらない)。だが即決裁判だけは別格で、どんなに軽い罪でも弁護人がいなければ法廷自体が開けない。罪の軽さと弁護の要否は、ここでは比例しない
- 「即決裁判に同意すれば必ず軽くなる」という問いの立て方自体がずれている。確かに拘禁刑は執行猶予が付く(350条の29)。だが本当に重要なのは、事実に争いがある場合に控訴で覆せなくなる点(403条の2)。あなたが問うべきは「軽くなるか」ではなく「事実関係に一点でも争いがないか」だ
- 弁護人がいれば即決裁判は被告人に有利、と単純に考えがちだが、弁護人の本当の仕事は同意の是非を見極めること。罪を認めていても、事実に微妙な争点があれば即決裁判の同意を止めるのが弁護人の判断。同意を勧める弁護人と止める弁護人で、被告人の将来は分かれる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 弁護人の要否 | 即決裁判では罪の軽重を問わず弁護人が必須(本条350条の23) | 289条の必要的弁護事件(死刑・無期・長期3年超)なら必須 通常の軽微事件は弁護人なしでも審理できる |
| 趣旨 | 迅速手続で被告人の防御権が削られるのを防ぐ | 重罪ゆえ防御の必要性が高い 軽微ゆえ防御負担が小さい |
| 弁護人不在の効果 | 公判期日を開くことができない(本条) | 弁護人なしでは開廷できない(289条) 弁護人なしでも開廷できる |
他国ではどう定めているか 4 か国
認罪協商では一定の場合に弁護人の関与が求められ、迅速処理と防御保障の両立を図る点で類似する
迅速手続で6か月以上の自由刑が見込まれる場合は必要的弁護となり、本条と同様に迅速性と弁護を両立させる
即時出廷手続では弁護人の援助が必須とされ、迅速裁判における防御権保障の構造が近い
弁護人依頼権は連邦憲法上の権利として保障され、迅速処理でも弁護人を欠いた手続は許されない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 覚醒剤の単純所持で起訴され、検察官から即決裁判を勧められたら、あなたはどう判断する? メリットは確実な執行猶予とスピード、デメリットは事実誤認を理由とした控訴が原則できないこと(刑訴403条の2)。この重大な選択を、弁護人なしで迫られることはない。法は弁護人の助言を制度の前提に組み込んでいる
- 起訴された翌週には判決。即決裁判は通常事件より圧倒的に速い。だが弁護人が体調不良で出廷できなければ、その日の公判は開けず、期日は延びる。被告人にとっては防御の機会、検察にとっては想定外の遅延
- もし国選弁護人が選任される前に即決裁判の期日が来てしまったら? 裁判所は法廷を開けない。弁護人不在のまま審理を強行した判決は、後の上訴で破棄されうる。スピードを優先するあまり弁護人を飛ばすと、手続全体が崩れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 即決裁判手続は被害者の同意を要件としない。あなたが被害者でも、被告人と検察官の合意で手続は進む2. 被害者参加(刑訴316条の33)や意見陳述の機会は即決裁判でも保障される、早期に検察官へ参加意思を伝える3. 損害賠償は別途民事で(民法709条)、刑事の即決判決を待たずに動ける4. 示談を希望するなら、即決裁判の期日が来る前に検察官経由で被告人側に意向を伝える、判決後では交渉力が落ちる
訴えられた側:1. 即決裁判を勧められても即答しない、まず弁護人を選任、資力がなければ国選(刑訴350条の18)2. 弁護人と事実関係を精査、一点でも争う余地があれば同意しない、控訴制限(403条の2)を理解した上で判断3. 同意するなら、執行猶予が確実に付く利点(350条の29)と引き換えに何を手放すかを納得してから4. 弁護人が期日に出られないなら公判は開けない(本条)、無理に進めようとする運用には異議を
時効(請求できる期限):即決裁判手続そのものに固有の時効はない(公訴時効は罪名ごとに定まる、刑訴250条)。ただし手続は申立てから判決まで極めて短期で、同意するか否かの判断時間は限られる。逮捕後の身柄拘束期間(最大23日)内に流れが決まることが多い
学説
立法趣旨(通説的理解):即決裁判手続は簡易迅速ゆえ被告人が権利を理解しないまま手続が進む危険があるため、本条は罪の軽重を問わず弁護人の関与を必須とし、迅速性と引き換えに防御権の核心を担保したと理解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年) 刑事訴訟法改正により即決裁判手続を新設、本条も同時に新設された。簡易迅速な手続を導入する代わりに、弁護人の関与を必須とし被告人の防御権を担保した
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:刑事訴訟法改正により即決裁判手続が新設され、本条も同時に設けられた。簡易迅速な手続を導入する代わりに、弁護人の関与を必須とし被告人の防御権を担保した。
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