受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

少年法 第23条(審判開始後保護処分に付しない場合)

クイックジャンプ
  1. 家庭裁判所は、審判の結果、第十八条又は第二十条にあたる場合であると認めるときは、それぞれ、所定の決定をしなければならない。
  2. 2.家庭裁判所は、審判の結果、保護処分に付することができず、又は保護処分に付する必要がないと認めるときは、その旨の決定をしなければならない。
  3. 3.第十九条第二項の規定は、家庭裁判所の審判の結果、本人が二十歳以上であることが判明した場合に準用する。

この条文の基本情報

審判開始後保護処分に付しない場合とは何ですか?

定義審判開始後保護処分に付しない場合とは、少年法第23条に定められた規定で、「家庭裁判所は、審判の結果、第十八条又は第二十条にあたる場合であると認めるときは、それぞれ、所定の決定をしなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 少年法第23条(審判開始後保護処分に付しない場合)は、日本の少年法に含まれる条文です。
  2. 少年法第23条の条文原文は「家庭裁判所は、審判の結果、第十八条又は第二十条にあたる場合であると認めるときは、それぞれ、所定の決定をしなければならない。」で始まります。
  3. 少年法第23条は第三節 調査及び審判に置かれています。
  4. 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
  5. 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 少年法第23条の前の条は少年法第22条の6です。
  7. 少年法第23条の次の条は少年法第24条です。
  8. 少年法第23条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第23条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168
  • 本サイト収録少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第23条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/23
裁判例 3件に引用されています

関連度の高い3件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点少年法23条は、少年審判の結果、児童相談所長等送致・検察官送致・不処分・年齢超過による検察官送致のいずれかの決定をすべきことを定める。

Q · 少年審判で「不処分」になったら、非行がなかったと認められたってこと?

そうとは限らない。不処分には二種類ある

少年法23条2項の不処分には、「保護処分に付することができない」場合と「保護処分に付する必要がない」場合の二種類があります。前者の典型は非行事実が認められない場合で、観護措置による身体拘束について少年補償の対象になりえます。後者は非行事実を前提に、反省や環境調整、裁判官の訓戒などを経て処分不要とされた場合です。どちらにあたるかは決定書の理由で確認できます。

解説

審判廷で裁判官が「不処分とする」と告げると、親は安堵のため息をつく。だが同じ「不処分」という言葉には、中身の違う二つの結論が入っている。少年法23条2項は「保護処分に付することができず」と「保護処分に付する必要がない」を並べて書いている。前者の典型は、非行事実そのものが認められない場合で、刑事裁判の無罪に近い。後者は、非行はあったものの、審判までの反省、家庭環境の改善、調査官や裁判官による指導や訓戒(保護的措置)によって、もう処分は要らないと判断された場合である。同じ不処分でも、前者であれば観護措置(少年鑑別所への収容)で拘束された日数について補償を受けられる道がある。後者の結果は、審判までの数週間をどう過ごしたかで得たものだ。さらに1項は、審判の結果として児童相談所長等への送致(18条)や検察官への逆送(20条)もありうると定め、3項は、20歳以上と分かれば検察官に送ると定める。審判は保護処分の中身を選ぶだけの場ではない。少年手続の外へ出る出口がいくつも用意された分かれ道である。

法的な位置づけ

少年法23条は、少年審判の終局段階における保護処分以外の決定を定める規定である。18条・20条該当時の送致決定、保護処分に付することができない場合または付する必要がない場合の不処分決定、本人が20歳以上と判明した場合の検察官送致(19条2項準用)を規定し、保護処分決定(24条)と並ぶ審判の出口を構成する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.期日と誕生日を突き合わせる 家庭裁判所から審判期日の通知を受けたら、まず期日と少年の誕生日を並べて確認する。20歳到達前に審判が終わらない見込みなら、少年法23条3項により検察官送致となる危険がある
  2. 2.付添人を選任する 弁護士を付添人に選任する(少年法10条)。国選付添人の対象事件かどうかも家庭裁判所または弁護士会に確認する
  3. 3.争点を「事実」か「処分」かに整理する 非行事実そのものを争うのか、事実は認めて処分の要否を争うのかを付添人と決める。事実を争う場合は、審判で非行事実なしの認定を正面から求める意見書を準備する
  4. 4.処分不要の材料を具体的に示す 事実を認める場合は、被害弁償、謝罪、学校や就労先の確保、家庭での監督体制を書面や資料で示し、調査官面接に臨む
  5. 5.決定書の理由を確認し保管する 不処分となった場合、「保護処分に付することができない」型か「必要がない」型かを決定書の理由で確認する。前者なら少年補償の検討を付添人から家庭裁判所に求める

よくある質問 AI による整理

Q1少年審判の不処分とは何ですか?

家庭裁判所が審判の結果、保護処分に付することができない、または付する必要がないと判断したときにする決定です(少年法23条2項)。

Q2少年審判の結果にはどんな種類がありますか?

保護処分(保護観察・児童自立支援施設等送致・少年院送致)のほか、不処分、児童相談所長等送致、検察官送致(逆送)、年齢超過による検察官送致があります。

Q3審判中に20歳になったらどうなる?

家庭裁判所は保護処分を出せなくなり、少年法23条3項(19条2項準用)により検察官に送致されます。その後は成人と同じ刑事手続に進みます。

Q4逆送とは何ですか?

家庭裁判所が刑事処分相当と判断して事件を検察官に送る決定です(少年法20条)。審判の結果としてこの決定をする根拠が23条1項です。

Q5審判不開始と不処分の違いは?

審判不開始は審判を開かずに終える決定(19条1項)、不処分は審判を開いたうえで保護処分をしない決定(23条2項)です。

Q6少年審判の結果はいつ出る?

多くの事件では審判期日の当日に決定が言い渡されます。観護措置中の事件では、原則2週間・通常最長4週間の期間内に審判が開かれることが多いです。

Q7不処分決定に不服申立てはできる?

少年側の抗告は保護処分決定が対象で、不処分決定に対して少年側が抗告することは通常想定されていません。検察官関与事件では検察官が抗告受理を申し立てられます(32条の4)。

Q8児童相談所送致になるのはどんな場合?

少年を児童福祉法上の措置に委ねるのが相当と家庭裁判所が認めた場合です(18条)。年齢の低い少年や家庭環境に課題がある場合に選ばれることがあります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1不処分になったら、前科はつかないんですよね?

つきません。そもそも保護処分も前科ではなく、前科は刑事裁判で有罪判決を受けた場合に限られます。ただし警察・検察には「前歴」として記録が残り、後に再び事件を起こしたときには参照されます。実務のポイント:本当に差が出るのは前科の有無より、不処分の理由です。非行事実なしなのか、処分不要なのかは決定書の理由に書かれます。付添人から決定書の内容を必ず受け取り、保管しておくべきです

Q2息子が鑑別所に4週間入れられたのに、結局やってないって分かりました。何もしてもらえないんですか?

非行事実が認められず、23条2項により不処分となった場合、少年の保護事件に係る補償に関する法律によって、身体を拘束された期間について補償を受けられる可能性があります。実務のポイント:補償の判断は家庭裁判所が行う仕組みで、刑事補償のように本人の請求を待つ形とは異なります。そのため、不処分が決まった段階で付添人から裁判所に補償の検討を求めておくと、見落とされにくくなります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「不処分なら無罪と同じ」と受け取る家族は多い。しかし不処分の大半は、非行事実を認めたうえで保護処分の必要がないとされたものである。結論は同じ「不処分」でも、非行事実が否定されたのか、事実はあったが処分が不要とされたのかで、補償の可否や後の扱いが違う。決定書の理由欄まで読まなければ、どちらだったのか分からない
  • 子どもが審判を受けると聞いて、「処分をどれだけ軽くできるか」だけを考えるのは、問いの立て方がずれている。23条1項と3項には、逆送や年齢超過による検察官送致という、少年手続から外れる出口がある。とくに20歳目前の少年では、処分の軽重より先に「少年手続の中で終われるか」が最大の争点になる
  • 少年本人や家族から見れば、不処分は「もう終わった話」である。だが法律上、不処分決定には原則として一事不再理効(同じ事件で二度裁かれない効果)がないと解されている(最大判昭和40.4.28は審判不開始決定について同旨)。例外は、検察官関与決定があった事件で不処分が確定した場合で、46条2項により再訴追が封じられる。この違いを知らないまま手続を終えると、「終わった」という感覚と法的な確定度とのずれに気付けない
比較の観点この条文ほかの条文
決定の場面23条:審判を開いた後の終局決定(送致・不処分・年齢超過送致)19条:審判を開かずに終える審判不開始・年齢超過送致
24条:審判の結果、保護処分に付する決定
少年手続の継続不処分なら終了、送致なら児童福祉または刑事手続へ移行審判不開始なら終了、年齢超過なら刑事手続へ
保護観察・少年院送致等で保護処分が執行される
少年側の不服申立て不処分に対する少年側の抗告は通常想定されない審判不開始に対する抗告は通常想定されない
2週間以内に抗告できる(32条)
20歳到達の影響審判中に20歳以上と判明すれば検察官送致(3項)調査段階で20歳以上と判明すれば検察官送致(2項)
20歳以上の者には保護処分を出せない

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
少年事件処理法第41条

台湾も少年法院が審理の結果、保護処分を付すべきでない又は付すのが相当でないときは不付保護処分の裁定をする構造で、日本の不処分と近い

韓国
소년법 제29조

韓国の少年部判事も審理の結果、保護処分の必要がないと認めるときは不処分決定をする

ドイツ
JGG § 47

ドイツは少年裁判所裁判官による手続打切り(Einstellung)で、教育的措置の実施などを理由に処分せず終える仕組みがある

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 19歳11か月の息子が逮捕され、家庭裁判所に送致された。審判の日が誕生日より後になったら、どうなる? 審判の途中で20歳になると家裁は保護処分を出せなくなり、23条3項(19条2項の準用)によって検察官に送られ、成人と同じ刑事手続に乗る。カレンダー上の数週間が、少年手続で終わるか刑事手続に進むかを分ける
  • 友人グループの喧嘩をその場で見ていただけなのに、共犯として送致された。審判で非行事実が認められなければ、23条2項の「保護処分に付することができず」にあたり、不処分になる。ここで争わずに黙っていると、「非行はあったが処分は不要」という扱いで終わりかねない
  • 万引きで家裁に送致された高校生のあなた。審判まで残り3週間。その間に被害店舗へ謝罪し、弁償し、調査官との面接で生活をどう立て直すかを具体的に話した。裁判官が「保護処分の必要はない」と判断すれば不処分で終わる。その判断の材料は、この3週間の行動から生まれる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 加害少年が不処分になっても、民事上の損害賠償(民法709条、親の監督責任は同714条等)は別の手続として請求できる2. 家裁に申し出れば、少年の氏名・住居、決定の主文と理由の要旨の通知を受けられる(少年法31条の2) 3. 審判前であれば、意見陳述の申出(同9条の2)により被害の実情を裁判官に直接伝えられる。不処分か保護処分かの判断材料にもなる

訴えられた側:1. 早い段階で付添人(弁護士、少年法10条)を選任する。国選付添人の対象かどうかも確認する2. 非行事実を争うなら、審判で「事実なし」の認定を正面から求める。それが補償や記録上の扱いにつながる3. 事実を認めるなら、被害弁償、学校や就労先の確保、家庭での監督体制を具体的な形で示し、調査官面接に臨む4. 20歳目前であれば、期日の前倒しを付添人と相談する

時効(請求できる期限):観護措置の期間は原則2週間で、更新により通常は最長4週間、特別更新で最長8週間(少年法17条)。審判は実務上この範囲内で開かれることが多い。保護処分決定に対する抗告は2週間以内(32条)。検察官関与事件では、不処分決定に対しても検察官が2週間以内に抗告受理を申し立てられる(32条の4)。被害者の結果通知の申出は決定確定から3年以内(31条の2)(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:23条2項の「保護処分に付することができず」は非行事実が認められない場合や審判条件を欠く場合などを、「必要がない」は非行事実を前提に保護的措置等で要保護性が解消した場合を指すと整理される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:旧少年法(大正11年)に代わる現行少年法の制定に伴い、審判の結果による送致・不処分・年齢超過送致の決定を規定

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

少年法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節 調査及び審判

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›