受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

少年法 第5条(管轄)

クイックジャンプ
  1. 保護事件の管轄は、少年の行為地、住所、居所又は現在地による。
  2. 2.家庭裁判所は、保護の適正を期するため特に必要があると認めるときは、決定をもつて、事件を他の管轄家庭裁判所に移送することができる。
  3. 3.家庭裁判所は、事件がその管轄に属しないと認めるときは、決定をもつて、これを管轄家庭裁判所に移送しなければならない。

この条文の基本情報

管轄とは何ですか?

定義管轄とは、少年法第5条に定められた規定で、「保護事件の管轄は、少年の行為地、住所、居所又は現在地による。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 少年法第5条(管轄)は、日本の少年法に含まれる条文です。
  2. 少年法第5条の条文原文は「保護事件の管轄は、少年の行為地、住所、居所又は現在地による。」で始まります。
  3. 少年法第5条は第一節 通則に置かれています。
  4. 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
  5. 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 少年法第5条の前の条は少年法第4条です。
  7. 少年法第5条の次の条は少年法第5条の2です。
  8. 少年法第5条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第5条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168
  • 本サイト収録少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第5条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/5

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点少年法5条は、少年保護事件の管轄を行為地・住所・居所・現在地の家庭裁判所に認める。保護の適正のため特に必要なときは、家裁は決定で他の管轄家裁へ移送できる。

Q · 子どもが旅行先で補導されたら、事件はどこの家庭裁判所が扱うの?

四か所に管轄があり、住所地の家裁へ移送されることもある

少年法5条1項により、少年の行為地・住所・居所・現在地のいずれを管轄する家庭裁判所にも管轄があります。旅行先で補導された場合、旅行先の家裁と自宅のある地元の家裁の両方が担当しえます。さらに同条2項により、家裁は保護の適正を期するため特に必要があると認めるときは、決定で事件を他の管轄家裁へ移送できます。移送は職権判断のため、家族の事情は付添人を通じて早めに伝えることが大切です。

解説

子どもが修学旅行先の京都で万引きをして補導された。事件はどこの家庭裁判所が扱うのか。答えは一つではない。少年法5条1項は、行為地・住所・居所(実際に寝泊まりしている場所)・現在地の四つすべてに管轄を認めている。つまり京都家裁も、自宅のある地元の家裁も、同時に「担当できる裁判所」になりうる。背景にあるのは大人の刑事事件とは違う発想だ。少年審判の目的は処罰ではなく立ち直り(保護)である。そのため、家庭環境・学校・交友関係を調べる家庭裁判所調査官(子どもの生活を調べる専門職)が動きやすい場所で審理するのが合理的とされる。2項がそれを支える。家裁は「保護の適正」のため特に必要があれば、決定で事件を別の管轄家裁へ移せる。行為地の家裁に送られた事件が、住所地の家裁へ移送される流れは実務上めずらしくない。親として押さえておくべき点は二つある。事件の舞台がどこであれ、審判の場は子どもの生活圏に戻ってくる可能性があること。そして、その判断材料は家族の側からも差し出せることだ。

法的な位置づけ

少年法5条は少年保護事件の土地管轄を定める規定であり、少年の行為地、住所、居所または現在地を管轄する家庭裁判所に管轄を認める。あわせて、保護の適正を期するため特に必要な場合の裁量的移送(2項)と、管轄に属しない場合の義務的移送(3項)を定め、審理地を少年の立ち直り環境に合わせて調整する仕組みとして機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.係属している家庭裁判所を確認する 警察や検察、または付添人を通じて、事件がどこの家庭裁判所に送致されたかを確認する。住所地との距離、観護措置の有無と開始日もあわせて把握する
  2. 2.付添人(弁護士)を選任する 家裁送致の直後に付添人を選任する。国選付添人の対象事件かどうかも確認し、住所地から遠い家裁に係属している場合は移送の余地について相談する
  3. 3.住所地での受け入れ態勢を書面化する 家庭での監督体制、通学先・就労先の見込み、学校や雇用主の協力意向などを具体的にまとめ、住所地家裁で審理するほうが保護に適する理由を整理する
  4. 4.付添人から上申書を提出する 移送は職権判断で不服申立ては予定されていないと解されているため、移送判断の前、観護措置の早い段階で付添人から家裁へ上申書を提出する
  5. 5.管轄違いの疑いがあれば3項を指摘する 行為地・住所・居所・現在地のいずれにも該当しない家裁に係属している疑いがあれば、少年法5条3項の義務的移送を付添人から指摘してもらう

よくある質問 AI による整理

Q1少年事件はどこの家庭裁判所で扱われますか?

少年法5条1項により、少年の行為地・住所・居所・現在地のいずれかを管轄する家庭裁判所です。複数の家裁に同時に管轄が生じることもあります。

Q2少年事件の「移送」とは何ですか?

係属中の家庭裁判所が決定で事件を別の家裁へ移すことです。少年法5条2項は保護の適正のための裁量的移送、3項は管轄違いの場合の義務的移送を定めます。

Q3少年事件の移送は家族から申し立てできる?

移送は家裁の職権判断で、家族に正式な申立権はないと解されています。付添人を通じて、受け入れ態勢を示す上申書を出すのが実務上の方法です。

Q4管轄のない家庭裁判所に送致されたらどうなる?

少年法5条3項により、家裁は管轄に属しないと認めるときは、決定で管轄家庭裁判所へ移送しなければなりません。事件を抱え続けることはできません。

Q5少年法でいう「居所」とは何ですか?

住民票上の住所とは別に、実際に一定期間寝泊まりしている場所を指します。家出中の滞在先や寮なども居所として管轄の根拠になりえます。

Q6観護措置の期間はいつまで?

原則2週間で、更新により通常最長4週間、一定の重大事件では最長8週間です(少年法17条)。この期間中に審判まで進むことが多くあります。

Q7少年事件の付添人はいつ選任すべき?

家裁送致の直後が目安です。管轄や移送への意見、受け入れ態勢の上申は審判期日が固まる前に出す必要があるため、早いほど選択肢が残ります。

Q8少年事件の被害者はどこの家裁に問い合わせればいい?

事件が現に係属している家庭裁判所です。移送されていれば記録も移送先に移るため、まず警察や検察に係属先を確認してから申し出ます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1息子が旅行先で捕まりました。向こうの裁判所まで何度も通わないといけないんですか?

必ずしもそうではない。少年法5条1項により、行為地の家裁にも住所地の家裁にも管轄がある。さらに2項により、家裁は保護の適正のため必要があれば事件を他の管轄家裁へ移送できる。生活基盤のある住所地へ移る例も少なくない。実務のポイント:移送は職権判断なので、家族側に正式な申立権はない。だからこそ、付添人が受け入れ態勢を具体的に書いた上申書を早く出せるかどうかで結果が変わりうる

Q2途中で別の家裁に移されたら、調査は最初からやり直しになるの?

記録は移送先の家裁に送られ、それまでの調査結果も引き継がれる。ただし、調査官の面接や家庭訪問は移送先で改めて行われることが多く、審判までの日程が延びることがある。3項の場合は、管轄のない家裁が事件を扱い続けることは許されない。実務のポイント:移送までの間に地元の学校や雇用主との調整を済ませておけば、移送先の調査官がすぐ使える材料になる。移送の待ち時間を準備期間として使える

間違えやすい点 AI による整理

  • 「どこの裁判所で裁かれるのか」という問いの立て方が、そもそもずれている。少年審判は刑罰を科す場ではない。少年院送致や保護観察などの保護処分を選ぶ場である。管轄の問題は「どこで罰せられるか」ではない。「どこの調査官が家庭と学校を調べ、立ち直りの道筋を描くか」の問題である
  • 管轄は一度決まったら動かないと思われがちだが、5条2項により、家裁は決定で他の管轄家裁へ事件を移送できる。行為地の家裁に送致された事件が住所地の家裁に移るのは、実務上よくある流れである。また、3項により管轄のない家裁は事件を抱え続けることができず、移送が義務になる
  • 管轄が大事だとは分かっていても、その影響の大きさは見落とされやすい。管轄が遠方になると、家族の面会、付添人との打合せ、調査官の家庭訪問、試験観察中の通所がすべて遠距離になる。「家庭の監督態勢が整っている」ことを示す機会そのものが細り、処分の選択にまで響きうる
比較の観点この条文ほかの条文
管轄の基準少年法5条1項:行為地・住所・居所・現在地刑事訴訟法2条:犯罪地・被告人の住所・居所・現在地
刑事訴訟法19条:管轄の基準は定めず移送のみ規律
手続の目的少年の健全育成(保護処分の選択)刑罰権の実現(有罪・無罪と量刑の判断)
審理の適正・便宜のための事件移動
移送の判断基準保護の適正を期するため特に必要があるとき(2項)移送規定なし(刑訴19条へ委ねる)
裁判所が適当と認めるとき
管轄違いの扱い決定で管轄家裁へ移送しなければならない(3項)刑事訴訟では管轄違いの判決で手続を打ち切る扱い
対象外

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
少年事件處理法 第14条・第15条

台湾も行為地・住所・居所・所在地の少年法院に管轄を認め、より適切な保護のため他の管轄少年法院へ裁定で移送できる。日本とほぼ同じ構造

韓国
소년법 제3조・제6조

韓国も少年の行為地・居住地・現在地を管轄の基準とし、保護のため必要な場合の移送を認める

ドイツ
Jugendgerichtsgesetz(JGG)§ 42

ドイツは一般の刑事管轄に加え、少年の後見・居所の裁判所などにも管轄を認め、少年の生活圏での審理を重視する

アメリカ
各州 Juvenile Court Act

米国は州ごとに規律が異なるが、行為地の少年裁判所から居住地の郡の少年裁判所へ事件を移す transfer の仕組みを持つ州が多い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし大阪に住む高校生の息子が、東京へのライブ遠征中に傷害事件を起こして現地で逮捕されたら、審判はどこで開かれるのか? 行為地の東京家裁に送致されても、息子の生活基盤は大阪にある。東京で観護措置(少年鑑別所への収容)がとられれば、面会のたびに新幹線で往復することになる。付添人弁護士を通じて、住所地の大阪家裁への移送を促す意見を出す余地がある。観護措置は原則2週間であり、動ける時間は短い
  • 家出中の16歳が、SNS で知り合った相手を頼って滞在していた福岡で補導された。住所は仙台、居所ははっきりせず、現在地は福岡である。管轄の入口が三つあり、どこが担当するかで、調査官が家庭訪問をできるかどうかが変わる
  • 家族で転居した直後に、前に住んでいた町での非行が発覚した。行為地の家裁にも、新しい住所地の家裁にも管轄がある。新しい学校での生活がすでに始まっているなら、新住所地で審理されるほうが、立ち直りの環境をそのまま調査の対象にできる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 加害少年の事件がどの家裁に係属しているかを警察や検察に確認する。移送されていれば記録も移送先へ移る2. 記録の閲覧・謄写(少年法5条の2)、意見の聴取(9条の2)、審判結果等の通知(31条の2)は、係属中の家裁に申し出る3. 審判の傍聴(22条の4)は対象事件が限られるため、家裁の被害者窓口または被害者支援に詳しい弁護士に要件を確認する

訴えられた側:1. 家裁送致後すぐに付添人(弁護士)を選任する。国選付添人の対象となる事件もある2. 住所地から遠い家裁に係属した場合は、家庭・学校・勤務先の受け入れ態勢を書面にまとめ、住所地家裁への移送を促す上申を付添人から出す3. 移送は家裁の職権判断であり、移送決定への不服申立ては予定されていないと解されている。そのため意見は決定前に届ける4. 管轄のない家裁に係属している疑いがあれば、3項の義務的移送を指摘する

時効(請求できる期限):管轄や移送そのものに固有の期限はない。ただし身柄事件では、観護措置の期間(原則2週間、更新で通常最長4週間、一定の重大事件は最長8週間、少年法17条)の間に審判まで進むことが多い。移送の意向はこの期間の早い段階で伝える必要がある。保護処分決定に対する抗告は2週間以内(同法32条)

学説

実務・通説:5条2項の移送は家庭裁判所の職権による判断であり、当事者に移送の申立権はなく、移送決定に対する不服申立ても予定されていないと解されている。そのため、家族側の事情は決定前に付添人の上申として届ける必要がある。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:旧少年法(大正11年)に代わる現行少年法の制定。家庭裁判所を中心とする保護手続のもとで、少年保護事件の管轄規定として設けられた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

少年法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 通則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›