少年法 第3条(審判に付すべき少年)
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- 次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する。
- 一罪を犯した少年
- 二十四歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年
- 三次に掲げる事由があつて、その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年
- 一保護者の正当な監督に服しない性癖のあること。
- 二正当の理由がなく家庭に寄り附かないこと。
- 三犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し、又はいかがわしい場所に出入すること。
- 四自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること。
- 2.家庭裁判所は、前項第二号に掲げる少年及び同項第三号に掲げる少年で十四歳に満たない者については、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けたときに限り、これを審判に付することができる。
この条文の基本情報
審判に付すべき少年とは何ですか?
定義審判に付すべき少年とは、少年法第3条に定められた規定で、「次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 少年法第3条(審判に付すべき少年)は、日本の少年法に含まれる条文です。
- 少年法第3条の条文原文は「次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する。」で始まります。
- 少年法第3条は第一節 通則に置かれています。
- 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
- 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 少年法第3条の前の条は少年法第2条です。
- 少年法第3条の次の条は少年法第4条です。
- 少年法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第3条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 - 本サイト収録
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点少年法3条は、家庭裁判所の審判に付す少年を犯罪少年・触法少年・虞犯少年の三つに分ける。14歳未満は児童相談所長等の送致がある場合に限り審判対象となる。
Q · 家庭裁判所の審判を受けるのは、どんな子どもなの?
犯罪少年・触法少年・虞犯少年の三類型の少年です
少年法3条1項は、家庭裁判所の審判に付される少年として、①罪を犯した犯罪少年、②14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした触法少年、③保護者の監督に服さない、家庭に寄りつかない等の事由があり将来罪を犯すおそれのある虞犯少年を定めます。触法少年と14歳未満の虞犯少年は、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けた場合に限り審判の対象となります(同条2項)。また18・19歳の特定少年には虞犯の規定は適用されません(65条1項)。
解説
罪を犯していなくても、家庭裁判所の審判を受ける子どもがいる。少年法3条は、家裁の審判に付される少年を三つに分けている。一つ目は罪を犯した14歳以上の「犯罪少年」、二つ目は14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした「触法少年」、三つ目は家出、保護者の言うことを聞かない、犯罪性のある人との交際といった事情があり、将来罪を犯すおそれがあると見られる「虞犯少年」である。三つ目は大人なら処罰されない行動なので、ここに一番驚く人が多い。大事なのは、どのルートに入るかで最初の窓口が変わることだ。犯罪少年の事件は、軽い事件でも原則としてすべて家裁に送られる(全件送致主義)。14歳未満の子は児童相談所が先に扱い、家裁が審判できるのは知事または児童相談所長から送られてきた場合だけである(2項)。さらに18歳と19歳は「特定少年」として虞犯の対象から外されている(65条)。わが子がどのルートにいるかを知っていれば、最初にどこへ電話すべきか、誰と話すべきかを間違えずに済む。
法的な位置づけ
少年法3条は、家庭裁判所の審判対象となる少年の範囲を定める規定である。犯罪少年、触法少年、虞犯少年の三類型を列挙し、14歳未満の触法少年及び虞犯少年については、都道府県知事又は児童相談所長からの送致を審判の要件とする。児童福祉機関先議の原則を定めたものと解されている。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.子どもの正確な年齢と誕生日を確認する 警察や学校から連絡を受けたら、罪名より先に、行為をした日の年齢と現在の年齢を確認する。行為時14歳未満なら触法少年、14歳以上なら犯罪少年、18・19歳なら特定少年となり、最初の担当機関が変わる
- 2.三つのルートのどこにいるかを特定する 罪を犯したのか、14歳未満で法令に触れたのか、家出や不良交際など虞犯事由による保護なのかを、警察または児童相談所の担当者に確認する。窓口が警察・検察か児童相談所かで、次に話す相手が決まる
- 3.弁護士に付添人を依頼する 家裁送致の前後を問わず、少年事件を扱う弁護士に相談し付添人を依頼する(少年法10条)。費用が不安なら弁護士会の当番付添人制度や、一定の重大事件で使える国選付添人(22条の3)を確認する
- 4.家裁調査官の面接に向けて家庭の立て直し策をまとめる 学校や職場の状況、家庭での監督体制、被害者への謝罪・弁償の経過を整理し、具体的な生活改善計画を書面にする。審判不開始や不処分の判断材料として、最初の面接から示せるようにする
よくある質問 AI による整理
Q1虞犯少年とは何ですか?
保護者の正当な監督に服しない、正当な理由なく家庭に寄りつかない等の事由があり、性格や環境から将来罪を犯すおそれがある少年です(少年法3条1項3号)。
Q2触法少年は逮捕されますか?
逮捕されません。14歳未満は刑罰を科されないため刑事手続の対象外です。ただし警察の調査(6条の2)や児童相談所の一時保護を受けることはあります。
Q3少年かどうかはいつの年齢で判断されますか?
家裁の審判対象になるかは審判時の年齢が基準とされ、20歳になると検察官送致となります(19条2項)。犯罪少年か触法少年かは行為時の年齢で決まります。
Q414歳以上の虞犯少年は児童相談所と家裁のどちらに行く?
原則は家裁への通告ですが、14歳以上18歳未満の虞犯少年は、警察官又は保護者が適当と認めれば児童相談所に通告することもできます(少年法6条2項)。
Q5家庭裁判所の審判を受けると前科がつきますか?
保護処分は刑罰ではないため前科にはなりません。ただし検察官送致(20条)されて刑事裁判で有罪となれば、成人と同様に前科がつきます。
Q618歳・19歳も少年法の対象ですか?
対象です。20歳未満は少年(2条1項)で、18・19歳は特定少年として扱われます。ただし虞犯の規定は適用されず、原則逆送の範囲も広がっています(62条)。
Q7子どもが家裁に呼ばれたら親も行く必要がありますか?
家庭裁判所は少年本人だけでなく保護者も呼び出すことができます(11条1項)。調査官の面接では家庭環境や監督状況も確認されるため、同行が前提と考えた方がよいでしょう。
Q8児童相談所から家裁に送られるのはどんな場合?
児童福祉法上の措置では足りず、家裁の審判が適当と判断された場合です(児童福祉法27条1項4号)。故意の犯罪行為で人を死亡させた等の重大な触法事件は原則送致です(少年法6条の7)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1被害者と示談したのに、なんでまだ家裁に行かなきゃいけないの?
少年事件は全件送致主義で、軽い事件でも原則として家裁に送られる(少年法41条、42条)。示談は処分を決める材料にはなるが、手続そのものを止めるものではない。実務のポイント:実務では、軽微な事件は「簡易送致」という書類中心の送り方で処理され、呼び出しのないまま審判不開始で終わることも多い。家裁から通知が来たら、呼び出しがあるかどうかでおおよその重さを推測できる
Q213歳の子が他の子にケガさせた。うちの子、少年院に行く可能性あるの?
刑罰は科されないが(刑法41条)、ゼロとは言えない。児童相談所長が家裁に送致すれば審判に付され(少年法3条2項)、おおむね12歳以上なら少年院送致もありうる(24条1項)。実務のポイント:児童相談所の段階での親の協力姿勢が、家裁に送るかどうかの判断に大きく影響する。この段階で家庭の立て直し策を示せるかどうかが、実は一番効く
Q3何も盗んでないし殴ってもいないのに、家出してるだけで審判になるってほんと?
14歳以上18歳未満なら、ありうる。保護者の監督に従わない、正当な理由なく家に寄りつかない、犯罪性のある人と付き合うといった事由があり、将来罪を犯すおそれがあれば虞犯少年となる(少年法3条1項3号)。実務のポイント:虞犯は、性的搾取や薬物の現場から子どもを引き離すための「最後の網」として使われることが多い。処罰の手段ではなく救出の手段と見る方が実態に近い。なお18歳と19歳には適用されない(65条)
間違えやすい点 AI による整理
- 「14歳未満は刑事責任を問われないから、何をしても法的には無関係」と思われがちだが、処罰されないことと手続がないことは別である。触法少年は警察の調査を受け、児童相談所から家裁に送られれば少年院送致(おおむね12歳以上)もありうる。さらに、親は民法714条の監督義務者責任で損害賠償を請求されうる
- 「少年事件は軽い」とは知っていても、全件送致主義の重さまで知る人は少ない。成人なら微罪処分や起訴猶予で終わる事件でも、少年は原則として家裁に送られ、生活態度や家庭環境まで調査される。軽く済ませるための仕組みではなく、子どもの生活全体を見るための仕組みと理解した方が実態に近い
- 「うちの子は犯罪者になるのか」と問う親は多いが、その問い方がずれている。少年審判は罪を裁く場ではなく、子どもに今どんな保護が必要かを決める場である。虞犯少年が罪を犯していないのに審判を受けられるのも、そのためだ。親が準備すべきなのは弁解ではなく、家庭でどう立て直すかという具体的な計画である
- 親から見れば19歳はまだ子どもだが、法律から見れば特定少年は虞犯の保護の外に出ている。そして罪を犯せば、短期1年以上の拘禁刑に当たる罪などで原則として検察官送致となり(62条)、起訴されれば実名報道も解禁される(68条)。この違いを知らないまま「少年だから大丈夫」と構えていると、対応が間に合わない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 少年法3条:家裁の審判に付す少年の三類型を定める入口規定 | 少年法65条:18・19歳の特定少年に虞犯規定(3条1項3号)を適用しない特例 少年法42条:犯罪の嫌疑がある少年事件を検察官が家裁に送る義務 |
| 対象年齢 | 20歳未満(触法少年は行為時14歳未満) | 18歳以上20歳未満 犯罪少年(行為時14歳以上20歳未満) |
| 虞犯の扱い | 審判対象に含む(14歳未満は知事・児相長の送致が要件) | 適用除外 対象外(犯罪の嫌疑が前提) |
| 家裁への入口 | 送致・通告を受けて審判に付す | 特定少年は犯罪少年ルートのみ 嫌疑があれば軽微でも原則全件送致 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2019年改正で虞犯少年の司法審理を廃止し、「曝險少年」として少年輔導委員会による行政的支援を先行させた。日本が虞犯を審判対象に残している点と対照的である
韓国も犯罪少年・触法少年・虞犯少年の三類型を採るが、触法少年の下限を10歳とするなど年齢区分が異なる。日本の制度構造と最も近い
ドイツの少年裁判所法は犯罪行為を前提とし、虞犯に当たる非行のおそれへの対応は児童・少年援助(SGB VIII)の福祉的枠組みに委ねられる
米国は家出・怠学などを status offense として少年裁判所の対象とするが、連邦法は status offender の施設収容を抑制する方向を示している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中学2年、14歳の息子が友達とコンビニで菓子を万引きし、警察から電話が来た。店に謝って代金も払った。それでも14歳以上なので「犯罪少年」になり、事件は原則として家裁に送られる(少年法42条)。「示談が済んだから終わり」とはならず、家裁調査官の面接が待っている場合がある
- 12歳の娘が同級生を突き飛ばし、骨折させてしまった。刑法41条により刑罰は科されないので、警察で調査を受けた後、まず児童相談所に回される。家裁の審判に進むかどうかは児童相談所長の判断で決まる。家裁に送られると、少年院送致(おおむね12歳以上)まで選択肢に入る
- 19歳の息子が家に帰らず、素性の分からない年上の仲間と繁華街で夜を明かしている。こういう場合、家裁の審判に付されるのか? 答えは否である。令和3年(2021年)改正で、18歳と19歳の特定少年には虞犯の規定が適用されなくなった(65条1項)。家裁が止めに入ってくれる年齢はもう過ぎている
- 19歳11か月の甥が傷害事件で逮捕された。20歳の誕生日まであと40日しかない。審判の前に20歳になると少年ではなくなり、事件は検察官に送られて成人と同じ刑事手続に進む(19条2項)
- 友人から相談を受けた。15歳の子が家出を繰り返し、SNSで知り合った大人の家に泊まり歩いているという。犯罪は何もしていなくても、虞犯少年として家裁の審判に付される可能性がある。これは処罰ではなく、子どもを危険な環境から引き離すための保護の入口である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手が少年でも、まず被害届と診断書、写真、LINEなどの証拠を確保する2. 家裁に送られた後は、記録の閲覧・謄写(5条の2)、意見の陳述(9条の2)、審判結果の通知(31条の2)を申し出られる。一定の重大事件では審判の傍聴(22条の4)も可能3. 損害賠償は少年審判とは別に、民事で請求する。本人に責任能力がなければ親に民法714条、責任能力があっても監督過失があれば親に709条で請求できる4. 14歳未満の相手なら、児童相談所が担当していることを警察に確認する
訴えられた側:1. 子どもの年齢から、犯罪少年、触法少年、虞犯少年のどれに当たるか、特定少年かどうかを確認する2. 弁護士に付添人を依頼する(10条)。重大事件では国選付添人の制度もある(22条の3) 3. 観護措置(少年鑑別所への収容)が決まったら、学校や職場への連絡の仕方を付添人と相談する4. 被害者への謝罪と弁償を進めつつ、家庭での監督体制や通学・就労の見通しを文書にして調査官に示す5. 保護処分に不服があれば、2週間以内に抗告する(32条)
時効(請求できる期限):少年保護事件に公訴時効のような期限はないが、20歳になった時点で少年ではなくなり、家裁は検察官に送致しなければならない(19条2項、23条3項)。観護措置は原則2週間で、更新されれば最長8週間(17条)。保護処分決定に対する抗告は2週間以内(32条)。被害者の民事請求は、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体侵害は5年、民法724条、724条の2)。時効や期間は最新の改正状況を確認すること
学説
通説:虞犯少年と認めるには、3条1項3号イからニの虞犯事由の少なくとも一つと、性格又は環境に照らした将来の犯罪・触法行為のおそれ(虞犯性)の双方が必要とされる。要件の絞り込みにより恣意的な介入を防ぐ趣旨と解される
通説:少年であるか否か(家裁の審判権の有無)は審判時の年齢を基準に判断し、犯罪少年か触法少年かの区別は行為時の年齢(刑法41条)で判断すると解されている
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正、令和4年(2022年)4月1日施行 本条の文言改正ではないが、65条1項の新設により本条1項3号(虞犯)が18歳・19歳の特定少年に適用されなくなった。本条自体の改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:旧少年法(大正11年)を全面的に改め現行少年法を制定。本条で犯罪少年・触法少年・虞犯少年を家庭裁判所の審判対象と定め、14歳未満の者について児童福祉機関先議の仕組みを設けた
- 2.令和3年(2021年) 改正:本条の文言改正ではなく、65条1項の新設により本条1項3号(虞犯)が18・19歳の特定少年に適用されなくなった(令和4年4月1日施行)。本条自体の改正履歴は要人的検証
- 少年法 第2条少年を20歳未満と定義し特定少年を定める
- 少年法 第42条検察官による家裁への全件送致
- 少年法 第20条刑事処分相当時の検察官送致(逆送)
- 少年法 第24条審判後の保護処分の種類
- 少年法 第65条特定少年に虞犯規定を適用しない特例
- 児童福祉法 第27条都道府県による家裁送致の措置
- 刑法 第41条14歳未満の不処罰で触法少年を画す
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