少年法 第65条(この法律の適用関係)
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- 第三条第一項(第三号に係る部分に限る。)の規定は、特定少年については、適用しない。
- 2.第十二条、第二十六条第四項及び第二十六条の二の規定は、特定少年である少年の保護事件(第二十六条の四第一項の規定による保護処分に係る事件を除く。)については、適用しない。
- 3.第二十七条の二第五項の規定は、少年院に収容中の者について、前条第一項第二号又は第三号の保護処分を取り消した場合には、適用しない。
- 4.特定少年である少年の保護事件に関する次の表の上欄に掲げるこの法律の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
この条文の基本情報
この法律の適用関係とは何ですか?
定義この法律の適用関係とは、少年法第65条に定められた規定で、「第三条第一項(第三号に係る部分に限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 少年法第65条(この法律の適用関係)は、日本の少年法に含まれる条文です。
- 少年法第65条の条文原文は「第三条第一項(第三号に係る部分に限る。」で始まります。
- 少年法第65条は第一節に置かれています。
- 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
- 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 少年法第65条の前の条は少年法第64条です。
- 少年法第65条の次の条は少年法第66条です。
- 少年法第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第65条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 - 本サイト収録
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/65
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点少年法65条は、18歳・19歳の特定少年に、ぐ犯少年の規定と緊急同行状などの規定を適用しないと定める。罪を犯した場合は、特定少年も家庭裁判所に送致される。
Q · 18歳や19歳の子が家出や夜遊びをしていても、家庭裁判所に保護してもらえないの?
罪を犯していなければ、家裁の保護対象になりません
少年法65条1項により、18歳・19歳の特定少年には、ぐ犯少年(3条1項3号)の規定が適用されません。そのため、家出や不良交友があっても罪を犯していない限り、家庭裁判所の保護手続は開始されません。さらに同条2項は、福祉目的の緊急同行状(12条、26条4項)や保護処分決定後の収容継続(26条の2)も外しています。一方で、罪を犯した場合は特定少年でも原則として家庭裁判所に送致されます。
解説
18歳と19歳は、少年法の中では半分だけ「子ども」として扱われる。2022年(令和4年)4月から、この年齢の少年は「特定少年」と呼ばれるようになった。本条はその線引きを実際に効かせる切替スイッチである。第1項で、罪を犯していない段階の「ぐ犯(将来罪を犯すおそれがあるとして保護の対象にすること)」を特定少年には使えなくした。家出や夜遊び、暴力団員とのつきあいがあっても、罪を犯していなければ家庭裁判所は動けない。第2項では、本人の福祉のためという理由で裁判所が緊急に連れてくる同行状(12条、26条4項)や、保護処分の決定後に少年鑑別所への収容を一時的に続ける規定(26条の2)も外した。つまり国は、18歳と19歳の「将来」や「福祉」を理由に自由を制限するのをやめ、実際に起こした行為の責任の範囲に限って介入すると決めたのである。親が「家裁に保護してもらえば」と考えても、罪を犯していない限り、その制度はもう動かない。
法的な位置づけ
少年法65条は、特定少年(18歳以上20歳未満の少年)に対する適用除外と読替えを定める規定である。ぐ犯少年の規定、福祉目的の緊急同行状、保護処分決定後および取消し後の収容継続の規定を特定少年には適用しないとし、国家介入の根拠を犯罪行為に限定する。2021年の少年法改正で新設された。
よくある質問 AI による整理
Q1特定少年とは何歳ですか?
18歳以上20歳未満の少年を指します。2022年4月施行の少年法改正で導入された区分で、少年法の一部規定が適用されず、別の特例が置かれています。
Q2ぐ犯少年とは?
罪を犯してはいないものの、家出や不良交友などの事情から将来罪を犯すおそれがあると認められる少年です。少年法3条1項3号が定め、特定少年には適用されません。
Q318歳 ぐ犯 なくなった?
なくなりました。2022年4月から、少年法65条1項により18歳・19歳はぐ犯少年として家庭裁判所の審判に付されることはなくなっています。
Q4特定少年 同行状 使える?
呼出しに応じない場合の同行状(11条)は使えます。本条で外されたのは、保護のため緊急を要する場合の同行状(12条、26条4項)です。
Q5少年法改正2022何が変わった?
18歳・19歳を特定少年とし、ぐ犯の除外、原則逆送対象の拡大(62条)、起訴後の推知報道禁止の解除(68条)、保護処分の相当性限度(64条)などが定められました。
Q619歳 家出 警察 連れ戻せる?
罪を犯していなければ、少年法による強制的な保護手段はありません。行方不明者届は出せますが、見つかっても本人の意思に反して連れ戻す法的根拠は限られます。
Q7特定少年 少年院 収容 継続 できる?
保護処分決定後の収容継続(26条の2)や、処分取消し後の収容継続(27条の2第5項)は、本条により特定少年には原則として適用されません。
Q8少年法65条4項 読替え とは?
特定少年の保護事件に少年法の規定を適用する際、条文中の一部字句を特定少年用に置き換えるルールです。具体的な字句は条文の表で定められています。
この条文についての質問 AI による整理
Q118歳の娘が家出して連絡がつかないんですが、警察に頼めば家裁で保護してもらえますか?
罪を犯していなければ、ぐ犯として家裁に送ることはできない(少年法65条1項)。警察には行方不明者届を出せるが、見つかっても強制的に連れ戻す法的根拠は限られる。実務のポイント:18歳以上は児童福祉法上の「児童」でもないため、児童相談所の一時保護も原則として使えない。実際に頼りになるのは、各自治体の若年女性支援や困難な問題を抱える女性への支援窓口である。この制度のすき間を知らない家族は、警察と児相を行き来して時間を失う
Q219歳で事件を起こした場合、少年院に入る期間は17歳と同じですか?
違う。特定少年の少年院送致は、家庭裁判所が決定時に3年以下の範囲で収容期間を定める(64条1項3号、3項)。犯情の軽重を考慮して相当な限度を超えない範囲、という枠もかかる。実務のポイント:本条2項で緊急同行状や決定後の収容継続も外されているため、特定少年の手続は「福祉のためだから多少の拘束は許される」という理屈が通りにくい。付添人はこの点を審判の組み立てに使う
間違えやすい点 AI による整理
- 「成年年齢が18歳になったのだから、18歳と19歳にはもう少年法が適用されない」という理解は、問いの立て方そのものが誤っている。少年法2条の「少年」は今も20歳未満であり、特定少年の事件も原則として家庭裁判所に全件送致される。変わったのは少年法が適用されるかどうかではなく、少年法のどの部分が適用されるかである。本条はまさにその「どの部分」を切り分ける条文だ
- ぐ犯の除外は「18歳への処罰が甘くなった」ことを意味しない。むしろ逆で、特定少年は原則逆送の対象が広がり(62条)、起訴されれば実名報道の禁止も解かれる(68条)。本条1項が取り上げたのは処罰ではなく、罪を犯す前に国が保護の手を伸ばすという選択肢である。厳しくなった部分と、手放された部分が同時に存在している
- 親から見れば、ぐ犯の除外は「子どもを守る最後の手段がなくなった」ことに映る。法律から見れば、それは「成人した本人の生き方に、罪を犯していない段階で国は口を出さない」という自己決定の尊重だ。この見え方の落差に気付かないまま「いざとなれば家裁が」と構えていると、打つ手がないことを知るのは事態が悪化してからになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる少年 | 少年法65条:特定少年(18歳・19歳)への適用除外 | 少年法3条:犯罪少年・触法少年・ぐ犯少年(20歳未満) 少年法64条:特定少年の保護処分の特例 |
| ぐ犯による審判 | 特定少年には適用しない(1項) | 18歳未満には適用あり(3条1項3号) ぐ犯を前提とせず、犯情の軽重で処分を選ぶ |
| 福祉目的の身柄拘束 | 緊急同行状・収容継続を適用しない(2項・3項) | 18歳未満には緊急同行状(12条)等が適用される 少年院送致は3年以下の範囲で期間を定める |
| 介入の根拠 | 犯した行為への責任に限定 | 要保護性(将来のおそれを含む) 犯情の軽重を考慮した相当な限度 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2019年改正で虞犯少年を廃し「曝險少年」として司法ではなく行政の輔導を先行させた。対象年齢は18歳未満で、日本の特定少年に相当する層はそもそも少年事件の対象外
韓国は19歳未満を少年とし、우범소년の規定を維持している。日本のように年齢層ごとにぐ犯を外す仕組みはない
ドイツは18歳以上21歳未満を Heranwachsende とし、発達の程度に応じて少年刑法を適用するか判断する。犯罪行為が前提で、ぐ犯に当たる制度はない
米国の status offense(家出・怠学など)は州ごとに扱いが異なるが、連邦法は施設収容の抑制を求めている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 19歳の息子が家を出て、素性のわからない年上の男たちと暮らし始めた。まだ何の罪も犯していない。親が警察に相談しても、17歳なら使えた「ぐ犯少年として家裁送致」という手段が、息子には使えない。頼れるのは民間の支援団体、自治体の若者支援窓口、そして本人との対話だけになる
- 18歳で窃盗の疑いをかけられ、家庭裁判所から呼出状が届いた。放置したらどうなる? 呼出しに応じない場合の同行状(11条)は特定少年にも使える。本条で外されたのは福祉目的の緊急同行状だけなので、無視すれば連れて行かれる可能性は残る
- 高校の生徒指導担当として、18歳の3年生が深夜徘徊や喫煙を繰り返していることを知った。あなたは「家裁に通告すべきか」と迷う。罪を犯していなければ、ぐ犯としての通告ルートは本条1項で閉じられている。学校の指導と福祉機関への接続が主戦場になる
- 特定少年として少年院に送致されていた人について、後から審判権がなかったことが判明し、保護処分が取り消された。取り消された時点で、原則として身柄をすぐに解放しなければならない。本条3項が、取消し後も少年院に一時的に留め置く規定を特定少年には適用しないとしたからだ
- 被害者として、加害者が19歳だと聞いた。あと数か月で20歳になる。家裁の審判中に20歳を超えると、事件は検察官に送られ(19条2項、23条3項)、成人と同じ刑事手続に移る。年齢のカウントダウンが、あなたの関わり方を変える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 加害者の生年月日をできる限り早く確認する。18歳か19歳かで、逆送の可能性や起訴後の実名報道の可否(68条)が変わる2. 家庭裁判所に被害者として記録の閲覧・謄写や意見陳述を申し出る(5条の2、9条の2) 3. 加害者が20歳に近い場合は、審判中の年齢超過で検察官送致に移る可能性を見込み、捜査機関との連絡を切らさない4. 損害賠償は保護処分と別に、民法709条で請求する
訴えられた側:1. 特定少年であっても事件は家庭裁判所に送られる。すぐに付添人となる弁護士を選任する2. 罪を犯していない行状(家出、交友関係など)だけを理由とした保護処分は、本条1項でできない。事実認定がぐ犯的な事情に流れていないかを確認する3. 呼出しには必ず応じる。11条の同行状は特定少年にも使える4. 62条の原則逆送事件に該当するかを早期に見極め、該当する場合は逆送回避の資料(反省、被害弁償、環境調整)を急いで固める
時効(請求できる期限):本条に固有の時効はない。実務上の時間圧は年齢で、家庭裁判所の審判中に20歳に達すると検察官送致となる(少年法19条2項、23条3項)。保護処分の決定に対する抗告は2週間以内(同法32条)。刑事事件としての公訴時効は各罪の規定による(刑事訴訟法250条)
学説
立案趣旨:民法上の成年となった18歳・19歳について、罪を犯していない段階で将来のおそれを理由に自由を制限することは、成人の自己決定と責任主義に照らして正当化しにくいとして、ぐ犯と福祉目的の措置を除外したと説明される
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)公布、令和4年(2022年)4月1日施行 少年法等の一部を改正する法律により第5章「特定少年の特例」が設けられ、本条が新設された。特定少年へのぐ犯規定と一部の福祉的措置の適用除外、読替えを定める。その後の改正の有無については人による確認が必要
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 新設:少年法等の一部を改正する法律により第5章「特定少年の特例」が設けられ、本条が新設された。施行は令和4年(2022年)4月1日
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