少年法 第58条(仮釈放)
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- 少年のとき拘禁刑の言渡しを受けた者については、次の期間を経過した後、仮釈放をすることができる。
- 一無期拘禁刑については七年
- 二第五十一条第二項の規定により言い渡した有期拘禁刑については、その刑期の三分の一
- 三第五十二条第一項又は同条第一項及び第二項の規定により言い渡した拘禁刑については、その短期の三分の一
- 2.第五十一条第一項の規定により無期拘禁刑の言渡しを受けた者については、前項第一号の規定は適用しない。
この条文の基本情報
仮釈放とは何ですか?
定義仮釈放とは、少年法第58条に定められた規定で、「少年のとき拘禁刑の言渡しを受けた者については、次の期間を経過した後、仮釈放をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 少年法第58条(仮釈放)は、日本の少年法に含まれる条文です。
- 少年法第58条の条文原文は「少年のとき拘禁刑の言渡しを受けた者については、次の期間を経過した後、仮釈放をすることができる。」で始まります。
- 少年法第58条は第三節に置かれています。
- 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
- 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 少年法第58条の前の条は少年法第57条です。
- 少年法第58条の次の条は少年法第59条です。
- 少年法第58条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第58条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 - 本サイト収録
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第58条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/58
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点少年法58条は、少年のとき拘禁刑を言い渡された者の仮釈放最短期間を無期7年、有期は刑期の3分の1等と定める。死刑から減軽された無期は対象外。
Q · 少年のときに無期刑を受けた人は、何年で仮釈放されるの?
7年は審理対象になる最短期間で、実際の出所はずっと遅いのが通常
少年法58条1項1号により、少年のとき無期拘禁刑を言い渡された者は7年を経過すると仮釈放が可能になります。ただしこれは最短期間にすぎず、実際には地方更生保護委員会が改悛の状などを審理して判断します。また、18歳未満で本来死刑のところを無期に減軽された者(少年法51条1項)は同条2項により特則が外れ、刑法28条の10年に戻ります。18・19歳の特定少年にも本条は適用されません(67条)。
解説
「七年」という数字だけが一人歩きしている条文である。少年のときに拘禁刑を言い渡された者は、成人向けの一般ルール(刑法28条)より早く仮釈放の対象になる。無期拘禁刑なら成人の10年に対して7年、少年法51条2項で言い渡された有期拘禁刑なら刑期の3分の1、52条の不定期刑なら短期の3分の1である。ただし、あなたが押さえておくべき点が三つある。第一に、この期間は「出られる日」ではない。地方更生保護委員会(仮釈放を決める法務省の機関)が審理を始められるようになる日にすぎない。第二に、18歳未満で、本来なら死刑のところを無期に減軽された者には7年の特則が働かず、成人と同じ10年に戻る(本条2項)。第三に、基準になるのは犯行時ではなく判決を言い渡された時の年齢である。さらに令和3年改正で、18・19歳の特定少年は特例の対象から外された(67条)。ニュースで「少年は7年で出てくる」と聞いたら、その発言は三重に不正確である。
法的な位置づけ
少年法58条は、少年のとき拘禁刑の言渡しを受けた者の仮釈放について、刑法28条の一般規定より短い最短期間を定める特則である。無期拘禁刑は7年、51条2項の有期拘禁刑は刑期の3分の1、52条の不定期刑は短期の3分の1とし、51条1項により死刑から減軽された無期拘禁刑には7年の特則を適用しない。
よくある質問 AI による整理
Q1少年法58条とは何ですか?
少年のとき拘禁刑を言い渡された者について、仮釈放が可能になる最短期間を成人より短く定めた規定です。無期は7年、有期は刑期の3分の1などです。
Q2成人の無期刑は何年で仮釈放の対象になりますか?
刑法28条により10年です。少年法58条はこれを少年について7年に短縮していますが、死刑から減軽された無期には適用されません。
Q3不定期刑の仮釈放はいつから可能ですか?
少年法52条による不定期刑は、言い渡された短期の3分の1を経過すると仮釈放が可能になります。例えば短期5年なら1年8か月です。
Q4特定少年にも少年法58条は適用されますか?
適用されません。令和3年改正で、18・19歳の特定少年については少年法67条により本条の特例が除外され、刑法28条の一般規定によります。
Q5仮釈放は誰が決めるのですか?
法務省の地方更生保護委員会が審理して決定します(更生保護法39条)。本人の改悛の状、再犯のおそれ、被害者の意見などが考慮されます。
Q6少年の有期刑は何年で仮釈放されますか?
少年法51条2項で言い渡された有期拘禁刑は、刑期の3分の1を経過すると仮釈放が可能です。あくまで審理を始められる最短時期です。
Q7仮釈放の期間に未決勾留日数は含まれますか?
判決で未決勾留日数が本刑に算入されていれば、その日数は刑の執行を受けた期間として扱われ、最短期間の計算に含まれます。
Q8少年法58条2項はなぜあるのですか?
18歳未満を理由に死刑を無期に減軽したうえ、仮釈放まで早める二重の優遇を防ぐためです。この場合は成人と同じ10年に戻ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1少年の無期刑って、本当に7年で出てこられるんですか?
7年は少年法58条1項1号が定める最短期間にすぎない。実際には地方更生保護委員会が、改悛の状や再犯のおそれなどを審理して判断する(刑法28条、更生保護法39条)。無期刑全体では、仮釈放までの在所期間が30年を超える例が多いとされる。実務のポイント:無期刑受刑者は、刑の執行開始から30年が経つと仮釈放審理を必ず行う運用が、平成21年の法務省通達以降とられている。「30年」は運用上の節目として知っておく価値がある
Q2事件のときは17歳だったけど、裁判が長引いて20歳を過ぎてから判決が出たらどうなるんですか?
本条は「少年のとき拘禁刑の言渡しを受けた者」が対象なので、成人後に判決を受けた場合は特則が働かず、刑法28条の一般ルールによる。一方、死刑・無期の緩和(少年法51条)は犯行時に18歳未満だったかどうかで決まる。実務のポイント:同じ少年法の中でも、条文によって「犯行時」と「言渡し時」で基準時が分かれている。裁判の進み方が仮釈放の最短時期まで左右しうることを、弁護人は念頭に置いている
Q3加害者の仮釈放の審理に、被害者の家族が意見を言うことはできますか?
できる。更生保護法38条により、被害者やその遺族は仮釈放審理の際に地方更生保護委員会へ意見や心情を述べられる。実務のポイント:仮釈放の許可基準を定めた法務省令には「社会の感情」を考慮するただし書がある。被害者側の意見はこの判断材料の一つになる。ただし、審理開始の通知は自分から希望しておかないと届かないことがある。判決確定の時点で申し出ておくのが鉄則である
間違えやすい点 AI による整理
- 「少年の無期刑は7年で出所する」と思われがちだが、7年は仮釈放を審理できるようになる最短の時期にすぎない。無期刑全体で見ると、近年の仮釈放者の在所期間は平均30年を超えるとされる。条文上の最短期間と実際の運用のあいだには、20年以上の開きがありうる
- 「犯行時に少年だったかどうか」を問うこと自体がずれている。本条が基準にするのは判決を言い渡された時の年齢である。犯行時に17歳でも、逃亡したり審理が長引いたりして成人後に判決を受ければ、本条の特則は働かず刑法28条の一般ルールに戻る。死刑・無期の緩和(51条)は犯行時を基準にしており、条文ごとに基準時が違う
- 世間から見れば、本条は「少年を甘やかす抜け道」に見える。法律の側から見ると、2項は逆の働きをする安全装置である。18歳未満の者を死刑から無期に減軽したうえで、さらに仮釈放まで早めるという二重の優遇を防いでいる。この落差を知らずに議論すると、少年法の改正論議で的外れな主張をすることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 少年法58条:仮釈放が可能になる最短期間の短縮 | 少年法51条:犯行時18歳未満の者への死刑・無期刑の緩和 少年法52条:不定期刑(長期と短期)の言渡し |
| 年齢の基準時 | 判決言渡し時に少年であること | 犯行時に18歳未満であること 判決言渡し時に少年であること |
| 特定少年(18・19歳)への適用 | 適用なし(少年法67条) | 犯行時18歳未満が要件のため対象外 適用なし(少年法67条) |
| 本条との関係 | 仮釈放の時期を定める出口の規定 | 1項で死刑から減軽された無期は本条2項で7年特則の対象外 不定期刑の短期が本条1項3号の計算基礎 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も少年受刑人の仮釈放を無期徒刑7年、有期徒刑は執行期間の3分の1経過後に認め、日本と構造がよく似ている
韓国は少年の無期刑を5年経過後に仮釈放可能とし、日本より短い最短期間を定める
ドイツは少年刑の残刑執行猶予を裁判官が判断し、一定の執行期間経過を要件とする。行政機関ではなく裁判所が決める点が日本と異なる
米国は連邦最高裁判例で、少年への仮釈放なし終身刑を非殺人罪で禁止し、殺人罪でも必要的科刑を違憲とした
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 17歳のときの事件で無期拘禁刑を受けた息子が、面会のたびに「7年経てば帰れるの?」と聞いてきたら、あなたは何と答える? 7年は審理を始められる時期にすぎない。帰住先と身元引受人の準備ができていなければ、審理の段階にすら進みにくい
- 受刑者の立場で考える。あなたは17歳のときの犯行で「5年以上10年以下」の不定期拘禁刑を言い渡された。仮釈放の対象になるのは短期5年の3分の1、つまり1年8か月の服役後である。だがその時点で所内の生活態度と帰住先の準備が整っていなければ、その日は何事もなく過ぎていく
- 遺族のもとに、加害者の仮釈放審理が始まったという通知が届いた。意見を述べる機会は今しかない。
- ワイドショーで、コメンテーターが「犯行時17歳、死刑相当だったのに少年法で無期、7年で出てくる」と断言した。本条2項を読んだ人なら、この発言が誤りだと分かる。死刑から無期に減軽された者は7年の特則から外され、成人と同じ10年に戻る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 判決確定後、検察庁に被害者等通知制度の利用を申し出る。受刑中の処遇状況や仮釈放審理の開始について通知を受けられる2. 審理が始まったら、地方更生保護委員会に意見や心情を述べる(更生保護法38条)。書面でも口頭でもよい3. 本条の期間は「審理を始められる時期」にすぎない。期間が来たからといって慌てる必要はなく、意見を準備する時間として使う
訴えられた側:1. 最短期間を出所日と思い込まず、所内での生活態度と改善指導への取組みを積み重ねる(改悛の状が要件、刑法28条) 2. 家族は早い段階で身元引受人になる意思を示し、保護観察所の生活環境の調整(更生保護法82条)に協力する3. 家族のもとに帰るのが難しければ、更生保護施設も選択肢になる4. 死刑から減軽された無期刑(少年法51条1項)なら、最短期間は10年だという前提で計画を立てる
時効(請求できる期限):特定の時効はない。仮釈放が可能になる最短期間は、無期拘禁刑で7年(少年法51条1項により死刑から減軽された無期は刑法28条の10年)、51条2項の有期拘禁刑で刑期の3分の1、52条の不定期刑で短期の3分の1。期間は刑の執行を受けた期間で数え、未決勾留日数が算入されていればその分も含む。18・19歳の特定少年には本条の特例が適用されない(少年法67条、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年)改正 第2項を追加し、少年法51条1項により死刑から減軽された無期刑については、1項1号の7年特則を適用しないこととした
- 平成26年(2014年)改正 51条2項(有期刑の上限引上げ)と52条(不定期刑の見直し)の改正に合わせて、1項各号の引用や文言が整理されたとみられる(要確認)
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正で懲役と禁錮が拘禁刑に一本化されたことに伴い、本条の「懲役又は禁錮」等の文言が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行少年法の制定により、少年のとき刑の言渡しを受けた者の仮釈放期間の特則として設けられた
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部を改正する法律により懲役・禁錮が拘禁刑に一本化され、本条の文言も拘禁刑に改められた(令和7年6月1日施行)
- 少年法 第51条死刑・無期刑の緩和、本条各号の前提
- 少年法 第52条不定期刑の短期、1項3号の計算基礎
- 少年法 第59条仮釈放後の刑の執行終了の特則
- 少年法 第67条特定少年への本条等の不適用
- 少年法 第1条健全育成の目的、特則の正当化根拠
- 刑法 第28条仮釈放要件の一般規定、2項で復帰先
- 更生保護法 第39条地方更生保護委員会の仮釈放決定
- 更生保護法 第38条仮釈放審理での被害者等の意見聴取
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