古物営業法 第9条(名義貸しの禁止)
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古物商又は古物市場主は、自己の名義をもつて、他人にその古物営業を営ませてはならない。
この条文の基本情報
名義貸しの禁止とは何ですか?
定義名義貸しの禁止とは、古物営業法第9条に定められた規定で、「古物商又は古物市場主は、自己の名義をもつて、他人にその古物営業を営ませてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 古物営業法第9条(名義貸しの禁止)は、日本の古物営業法に含まれる条文です。
- 古物営業法第9条の条文原文は「古物商又は古物市場主は、自己の名義をもつて、他人にその古物営業を営ませてはならない。」で始まります。
- 古物営業法第9条は第一節 古物商及び古物市場主に置かれています。
- 古物営業法の公布日は昭和24年5月28日です。
- 古物営業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 古物営業法第9条の前の条は古物営業法第8条の2です。
- 古物営業法第9条の次の条は古物営業法第10条です。
- 古物営業法第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第9条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000108 - 本サイト収録
古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000108/9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点古物営業法9条は、古物商又は古物市場主が自己の名義で他人に古物営業を営ませることを禁じる。対価の有無は問わず、違反は31条で3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金。
Q · 古物商の許可番号を友人に貸して、ネットショップを出させてもいいの?
違法。謝礼なしでも9条違反で、最大3年の拘禁刑の対象
古物営業法9条は、古物商が自己の名義で他人に古物営業を営ませることを禁じています。違反すると31条により3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です。名義を借りた友人も無許可営業(3条違反)として同じ刑の対象になります。罰金刑でも確定すれば4条の欠格事由に当たり、5年間は許可を受けられません。判断基準は契約書の名前ではなく、誰の資金と責任で営業しているかという実態です。
解説
古物商の許可証は、ラミネートされた一枚のカードにすぎないわけではない。公安委員会が「この人物なら盗品の出口にならない」と審査し、その人個人(または法人)に与えた信用の証明である。だから他人には貸せない。古物営業法9条は、許可を持つ古物商や古物市場主が、自分の名義で他人に古物営業を営ませることを禁じている。違反すれば31条により3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金となる。名義を借りた側も、無許可営業(3条違反)として同じ刑の対象になる。さらに罰金刑でも確定すれば4条の欠格事由(許可を受けられない条件)に当たり、5年間は許可を取り直せない。見落とされがちなのは、判断の基準が「契約書に誰の名前を書いたか」ではなく、「誰のお金と責任で商売が回っているか」という実態だという点である。仕入れ資金も利益も相手のもので、あなたは許可番号を出しているだけ。その形になった時点で、謝礼の有無に関係なく線を越えている。
法的な位置づけ
古物営業法9条は、古物商又は古物市場主に対し、自己の名義をもって他人にその古物営業を営ませることを禁止する規定である。公安委員会による人物審査と、帳簿記載・本人確認等の義務を許可名義人に帰属させる許可制の前提を守る趣旨であり、該当性は契約の形式ではなく、営業の計算と責任が誰に帰属するかという実態により判断される。
よくある質問 AI による整理
Q1古物商の名義貸しとは何ですか?
古物商の許可を持つ人が、自分の名義や許可番号を使わせて、許可のない他人に古物営業をさせることです。古物営業法9条で禁止されています。
Q2古物商の名義貸しの罰則は?
古物営業法31条により、3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です。法人の場合は38条の両罰規定で法人にも罰金が科されえます。
Q3古物商の名義を借りた側も処罰される?
処罰されえます。名義を借りて営業した側は、許可を受けずに古物営業をしたことになり、3条違反の無許可営業として31条の刑の対象になります。
Q4名義貸しで罰金になったら古物商許可はどうなる?
罰金刑が確定すると4条の欠格事由に当たり、5年間は新たに許可を受けられません。公安委員会が24条に基づき営業停止や許可取消しを命じる可能性もあります。
Q5従業員に買取や販売を任せるのは名義貸しになる?
許可者自身の計算と責任で営む事業に従業者を使うことは、原則として名義貸しに当たりません。問題になるのは、従業員名目の人物が自分の資金と判断で営業している場合です。
Q6古物商の名義貸しの時効は何年?
法定刑が3年以下の拘禁刑等のため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。名義での営業が続いている間は時効が進行しないと考えるべきです。
Q7古物商許可を貸すだけの副業は違法?
違法です。「許可を貸すだけで月数万円」という誘いは、まさに9条の名義貸しに当たりえます。貸した側も借りた側も刑事罰と5年の欠格のリスクを負います。
Q8古物市場主も名義貸しは禁止?
禁止されています。9条は古物商だけでなく古物市場主も対象とし、自己の名義で他人に古物市場の営業をさせることも違反になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1家族に自分の古物商許可を使わせるのも名義貸しになるんですか?
家族でも法律上は別人格である。その家族が自分の資金と判断で営業し、あなたの名義を使っているなら9条違反になりうる。あなたの事業の手伝いとして、あなたの計算で仕入れや販売をしているなら、従業者として扱える余地がある。実務のポイント:境目は帳簿と通帳に表れる。仕入れ代金がどの口座から出て、利益が誰の口座に入っているか。警察がまず見るのはそこである
Q2許可を持ってる店に委託販売してもらうのは大丈夫ですか?
自分の持ち物を許可業者に預けて売ってもらう形なら、売っているのは業者自身の営業であり、名義貸しではない。問題は、あなたが仕入れから販売まで自分で回し、業者は名前と許可番号を出すだけという形になったときである(9条、3条)。実務のポイント:契約書に「委託」と書いてあっても実態で判断される。お金の流れが逆、つまり業者があなたから名義料を受け取っているなら危険信号である
Q3名義貸しって、実際どうやってバレるんですか?
典型は盗品の捜査である。盗品が出回ると、警察は古物商の帳簿や本人確認記録をたどり、必要に応じて営業所に立ち入る(16条、22条)。記録上の名義人と実際に取引していた人物が食い違えば、そこで発覚する。実務のポイント:見落とされがちなのは人間関係の決裂である。名義を貸した相手と金銭で揉めた瞬間、内情を一番よく知るその相手が、最も詳しい告発者になりうる
Q4会社で許可を取ってるんですが、社長個人として転売するのはダメですか?
法人の許可は法人の営業にしか使えない。社長が個人の計算で古物を仕入れて転売すれば、個人として無許可営業(3条、31条)になりうる。逆に、個人の許可で法人の営業をすることもできない。実務のポイント:個人事業から法人に切り替えるときは、法人として新たに許可を申請し、個人の許可は返納の手続き(8条)が必要になる。この切り替え期間に許可の空白が生まれやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「お金をもらっていないから名義貸しではない」と考える人は多い。だが9条の文言には対価の要件がない。無償の好意であっても、他人に自分の名義で古物営業をさせれば違反になりうる
- 名義貸しが違法だということは知っていても、「罰金で済むなら軽い」と考えがちである。実際には罰金刑の確定は4条の欠格事由となり、5年間は許可を取り直せない。さらに公安委員会は24条に基づいて許可の取消しや営業停止を命じることもできる。中古車店やリサイクル店にとっては、刑そのものより事業が止まることの方が致命傷になる
- あなたから見れば「番号を貸しただけで、商売をしているのは相手」である。法律から見れば、帳簿の記載や本人確認、盗品の申告といった義務を負うのは許可を持つあなたであり、相手の取引はすべてあなたの名義で記録される。この落差は大きい。盗品が一点でも紛れ込めば、警察が最初に訪ねるのはあなたの営業所である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 古物営業法9条:許可者が名義を他人に使わせる行為(貸す側) | 古物営業法3条:許可を受けずに古物営業をする行為(借りる側) 古物営業法24条:法令違反をした許可者への行政処分 |
| 主な責任の種類 | 刑事責任(31条:3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金) | 刑事責任(31条:同じ法定刑) 行政責任(営業停止・許可取消し) |
| その後の影響 | 罰金以上の刑の確定で4条の欠格事由、5年間許可不可 | 罰金以上の刑の確定で4条の欠格事由、5年間許可不可 許可取消し後の再取得にも欠格の制約 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には日本の古物営業法に直接対応する全国法はなく、質屋は當舖業法、中古品業は地方の管理規定で規律される。名義貸しへの対応は個別法による
ドイツでは中古品取引が監視を要する営業として扱われ、営業届出と記録義務を通じて盗品流通を管理する
米国では州ごとに中古品業者・質屋の免許制度と取引記録義務が定められ、統一的な連邦法はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- せどり仲間から「許可を取るのが面倒だから、お前の古物商の番号でネットショップを出させてくれ。売上の1割を払う」と頼まれたら、どうなる? 引き受けた瞬間にあなたは9条違反、仲間は無許可営業になる。月数万円の謝礼と引き換えに、二人とも刑事罰の対象になる
- 中古車販売店を営むあなたは、許可を持たない知人に、自店の名義で仕入れと販売をさせていた。知人は自分の資金で車を買い、自分の判断で売り、あなたは店名を出していただけ。「業界では普通」と思っていた形が、まさに名義貸しの典型として評価されうる
- 警察から「帳簿を確認したい、明後日営業所に伺う」と電話が入った。残された時間は二日。盗品と疑われる商品の取引記録を説明しなければならないが、帳簿を付けていたのは名義を貸した相手で、あなたは中身を一度も見ていない
- 個人で取った許可のまま会社を作り、会社名義で買取を始めた。悪意はなかった。だが会社自体には許可がない
- 友人が SNS で「古物商許可を貸すだけで月3万円」という副業の誘いを見つけ、応募しようかとあなたに相談してきた。あなたは三分で止められる。貸す側も借りる側も31条の刑の対象になり、罰金でも5年間は許可を取れなくなるからだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の許可番号や屋号が他人のサイトやフリマで表示されていないか検索し、見つけたら画面を保存する2. 自分が同意していない使用なら、管轄警察署の生活安全課に早めに相談し、名義を勝手に使われたことを記録に残す3. 盗まれた物がその業者に流れていた場合、盗難から1年以内なら古物商に無償での返還を求められる(20条)。取引記録を保全して請求する
訴えられた側:1. 名義を使わせている状態を直ちに止める2. 帳簿(16条)と本人確認記録(15条)の実態を確認し、誰がいつ何を取引したかを整理する3. 警察から連絡が来たら、供述する前に古物営業や刑事事件に詳しい弁護士へ相談する4. 「従業員だった」「業務委託だった」と主張するなら、雇用契約、給与の支払い、仕入れ資金の出所など、自分の計算で営業していたことを示す客観資料が鍵になる
時効(請求できる期限):9条違反(31条、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。時効は犯罪行為が終わった時から進行する(同法253条)ため、名義での営業が続いている間は時効が始まらないと考えておくべきである。罰金以上の刑が確定すると、執行を終えた日などから5年間は許可を受けられない(4条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
実務上の理解:名義貸しに当たるかは、仕入れ資金の出所、利益の帰属、営業判断の主体など、営業の計算と責任が誰に帰属するかという実態から判断される。許可者自身の事業に従業者を使う場合は本条の対象外と解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:古物営業法(昭和24年法律第108号)制定。古物営業を許可制とし、盗品の流通防止と早期発見を図る枠組みを整備(本条の文言の制定時期は未検証)
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部を改正する法律により懲役刑が拘禁刑に一本化され、本条違反の罰則(31条)も拘禁刑に改められた(2025年6月施行)
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