要点労働組合法 19 条の 7 は委員の罷免要件を定める。内閣総理大臣でも単独では罷免できず、公益委員は両議院、使用者・労働者委員は中央労働委員会の同意を要し、同一政党の公益委員は六人までに制限される。
Q · 労働委員会の委員は、任命した内閣総理大臣がいつでもクビにできるの?
いいえ。総理大臣でも単独では罷免できません。
労働組合法 19 条の 7 により、内閣総理大臣は委員を任命できても、単独で罷免することはできません。心身の故障や職務上の義務違反など客観的な事由がある場合に限り、公益委員は両議院の同意、使用者委員・労働者委員は中央労働委員会の同意を得て罷免できます。加えて公益委員のうち同一政党に属する者は六人が上限で、七人以上になれば総理大臣は六人になるまで罷免する義務を負います。この多重の留め金が労働委員会の中立性を制度的に支えています。
会社が組合つぶしをした、組合活動を理由に閑職へ飛ばされた。そんなとき、あなたの救済を判断するのは裁判所ではなく労働委員会という独立した行政委員会だ。ではなぜその判断を信頼できるのか。鍵はこの条文にある。委員を任命するのは内閣総理大臣だが、いったん任命した委員を総理大臣の一存で辞めさせることはできない。公益委員を罷免するには両議院(衆議院と参議院)の同意が要る。使用者委員と労働者委員の罷免には中央労働委員会自身の同意が要る。さらに驚くのは政党の縛りだ。公益委員のうち同じ政党に属する者が七人以上になったら、総理大臣は六人になるまで罷免しなければならない。多数派政権が労働委員会を自党で固めることを、法律が頭数の上限で禁じている。あなたが受ける労働紛争の審判の中立性は、この見えない仕掛けで支えられている。
労働組合法 19 条の 7 は、労働委員会の委員の罷免事由と手続を定める規定である。任命権者である内閣総理大臣の単独罷免を排し、公益委員は両議院、使用者委員・労働者委員は中央労働委員会の同意を要件とする。さらに公益委員における同一政党所属者を六人までに制限し、行政委員会としての政治的中立性を担保する。
内閣総理大臣が任命します。使用者委員・労働者委員・公益委員の三者構成で、それぞれの選出母体を反映しつつ公益委員が中立的判断を担います。任命はできても罷免は単独でできない点が本条の核心です。
労使いずれにも属さず中立的立場で不当労働行為などを判断する委員です。罷免には両議院の同意が必要で、同一政党に属する者は六人までに制限され、政治的中立が制度で守られています。
あります。ただし心身の故障や職務上の義務違反など客観的事由がある場合に限られ、公益委員は両議院、使用者・労働者委員は中央労働委員会の同意が必要です(19 条の 7 第 2 項)。
公益委員のうち同一政党に属する者が七人以上になると、総理大臣は六人になるまで罷免する義務を負います(4 項・5 項)。多数派政権が委員会を自党で固めることを頭数で禁じる仕組みです。
裁判所ではなく労働委員会に申し立てます。労働組合法 7 条の不当労働行為について、27 条以下の審査手続で救済命令を求めます。その判断者の中立性を支えるのが本条です。
委員の任命権者である総理大臣の罷免権を、両議院の同意・委員会の同意・同一政党六人までの上限という複数の留め金で縛ることで守られています。個人の良心ではなく構造で担保しています。
使用者委員は経営側、労働者委員は労働側を代表し、公益委員は中立です。罷免要件も異なり、使用者・労働者委員は中央労働委員会の同意、公益委員は両議院の同意を要します。
救済命令に不服があるときは、命令の取消訴訟という形で裁判所に争います。いきなり通常の訴訟はできず、委員会段階での主張立証が後の訴訟を大きく左右します。
労働委員会は裁判所ではなく、独立した行政委員会です。労働組合法 19 条以下で設置され、不当労働行為(7 条)の救済を専門に審査します。使用者委員、労働者委員、公益委員の三者構成で、当事者の利害を反映しつつ公益委員が中立的に判断する仕組みです。業界裏話ヒント:救済命令に不服でも、いきなり通常の裁判はできず、まず命令の取消訴訟という形をとります。しかも事実認定は委員会段階での主張立証が後の訴訟を大きく左右するため、委員会の中立性を支える本条が実際の勝敗にも効いてくる
そうならないための歯止めが、まさにこの 19 条の 7 です。総理大臣は任命はできても、罷免は単独でできません。公益委員の罷免には衆参両議院の同意が必要で、使用者委員、労働者委員の罷免には中央労働委員会自身の同意が要ります(2 項)。さらに同一政党の公益委員は六人までという上限があります(4 項、5 項)。業界裏話ヒント:この『両議院の同意』要件は、裁判官の身分保障に匹敵する強い独立性の表れです。政権が労働委員会を意のままにしようとしても、国会という別の関門を通さねばならない
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| 委員が地位を失う原因 | 19 条の 7:罷免(心身の故障・非行・政党所属の超過) | — |
| 発動の主体・要件 | 総理大臣が両議院または中央労働委員会の同意を得て行う | — |
| 中立性確保の働き | 罷免権を縛り、政党バランスで政治的中立を担保 | — |
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