要点労働組合法の本条は、労働委員会の公益委員の中立を守る服務規律を定める。常勤委員は政治活動と営利兼職を禁止され、非常勤委員は政治活動を禁止される。
Q · 労働委員会で労使紛争を裁く公益委員って、政治活動や副業をしてもいいの?
常勤は政治活動も営利兼職も禁止、非常勤は政治活動が禁止
労働組合法の本条により、常勤の公益委員は在任中、政党その他の政治的団体の役員となることや積極的な政治運動が禁止され、さらに内閣総理大臣の許可がなければ報酬を得て他の職務に従事したり営利事業を営むこともできません。非常勤の公益委員には、このうち政治活動の禁止のみが課されます。公益委員は不当労働行為事件の救済を判定する第三者であり、労使どちらにも偏らない中立を制度として担保するための服務規律です。
労働組合との団体交渉を会社が拒否した、組合活動を理由に社員を不利に扱った。こうした不当労働行為をめぐる争いは、いきなり裁判所に行くのではなく、まず労働委員会に持ち込まれる。そして、その救済を判定するのが公益委員だ。本条は、その公益委員が在任中にやってはいけないことを定める。政党や政治団体の役員になること、積極的な政治運動をすること、そして内閣総理大臣の許可なく報酬を得て他の仕事に就いたり営利事業を営むこと。なぜここまで縛るのか。労使どちらにも偏らない第三者でなければ、判定の中立性が根元から崩れるからだ。あなたが労働委員会に救済を申し立てたとき、その裁き手が裏で一方の会社から報酬を得ていたら、出てきた判定を信じられるか。本条は、その信頼を制度として担保する仕掛けである。常勤委員には営利活動の禁止まで及び、非常勤委員には政治活動の禁止が課される、という濃淡もここに書き込まれている。
公益委員の服務とは、労働委員会において不当労働行為事件の救済を判定する公益委員が在任中に守るべき中立確保のための禁止規律をいう。常勤委員には政治的団体の役員就任・積極的政治運動の禁止に加え、内閣総理大臣の許可なき報酬目的の兼職・営利事業の禁止が及び、非常勤委員には政治活動の禁止が課される。
不当労働行為の救済や労使紛争のあっせん・調停を担う行政委員会です。使用者委員・労働者委員・公益委員の三者で構成され、不当労働行為の判定は中立の公益委員が担います。
できません。常勤・非常勤を問わず、政党その他の政治的団体の役員となることや積極的な政治運動は本条で禁止されています。判定の中立性を守るための制限です。
まず労働委員会に救済を申し立てます。いきなり裁判所ではなく、専門の行政委員会で審査され、その判定を中立の公益委員が担う仕組みになっています。
常勤委員は、内閣総理大臣の許可がなければ報酬を得て他の職務に従事したり営利事業を営むことはできません。非常勤委員にはこの営利兼職の制限は課されません。
常勤委員は政治活動の禁止に加え営利兼職も禁止されますが、非常勤委員は政治活動の禁止のみです。誰が何をしてよいかはこの濃淡で線引きされます。
労働委員会は不当労働行為の救済を判定する行政委員会で、まずここで審査されます。命令に不服があれば、その後に裁判所への取消訴訟で争う流れになります。
労使いずれにも偏らない学識経験者で、弁護士や大学教授などが多く選任されます。専門性と社会的信用を備えた第三者であることが求められます。
団体交渉の正当な理由のない拒否や、組合活動を理由とする不利益取扱いなど、使用者が労働者の団結権を侵害する行為をいい、労働組合法が禁止しています。
公益委員は特別職の国家公務員で、一般職向けの国家公務員法の服務規定がそのまま及びません。そこで労働組合法が本条で独自の中立義務を課します。政治活動の禁止に加え、常勤委員は内閣総理大臣の許可なき兼職・営利事業も禁止です。業界裏話ヒント:この『特別職だから一般ルールが効かない、ゆえに個別に縛る』という構造を知ると、委員が法的に中立義務を負う事実が、当事者として申し立てる安心の土台だと分かる。
服務違反が直ちに命令を無効にするわけではありません。命令に不服なら行政事件訴訟法に基づく取消訴訟で争えますが、委員の中立性の欠如を手続の違法として主張できるかは、実務上、見解が分かれています。業界裏話ヒント:違反の事実そのものより、それが判定の公正を実際に歪めたと示せるかが勝負どころ。命令書が届いたら、内容の不服点と並べて担当委員の利害関係も早めに調べておくと、訴訟戦略の幅が変わる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 服務ルールの根拠 | 労働組合法(公益委員の服務) | — |
| 対象者の地位 | 特別職の国家公務員である公益委員 | — |
| 政治活動の制限 | 常勤・非常勤ともに政治的団体の役員就任・積極的政治運動を禁止 | — |
| 営利兼職の制限 | 常勤委員は内閣総理大臣の許可なき兼職・営利事業を禁止(非常勤は対象外) | — |
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