労働組合法 第27条の10(不服の申立て)
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- 都道府県労働委員会の証人等出頭命令又は物件提出命令(以下この条において「証人等出頭命令等」という。)を受けた者は、証人等出頭命令等について不服があるときは、証人等出頭命令等を受けた日から一週間以内(天災その他この期間内に審査の申立てをしなかつたことについてやむを得ない理由があるときは、その理由がやんだ日の翌日から起算して一週間以内)に、その理由を記載した書面により、中央労働委員会に審査を申し立てることができる。
- 2.中央労働委員会は、前項の規定による審査の申立てを理由があると認めるときは、証人等出頭命令等の全部又は一部を取り消す。
- 3.中央労働委員会の証人等出頭命令等を受けた者は、証人等出頭命令等について不服があるときは、証人等出頭命令等を受けた日から一週間以内(天災その他この期間内に異議の申立てをしなかつたことについてやむを得ない理由があるときは、その理由がやんだ日の翌日から起算して一週間以内)に、その理由を記載した書面により、中央労働委員会に異議を申し立てることができる。
- 4.中央労働委員会は、前項の規定による異議の申立てを理由があると認めるときは、証人等出頭命令等の全部若しくは一部を取り消し、又はこれを変更する。
- 5.審査の申立て又は異議の申立ての審理は、書面による。
- 6.中央労働委員会は、職権で審査申立人又は異議申立人を審尋することができる。
この条文の基本情報
不服の申立てとは何ですか?
定義不服の申立てとは、労働組合法第27条の10に定められた規定で、「都道府県労働委員会の証人等出頭命令又は物件提出命令(以下この条において「証人等出頭命令等」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第27条の10(不服の申立て)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第27条の10の条文原文は「都道府県労働委員会の証人等出頭命令又は物件提出命令(以下この条において「証人等出頭命令等」という。」で始まります。
- 労働組合法第27条の10は第二節 不当労働行為事件の審査の手続に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第27条の10の前の条は労働組合法第27条の9です。
- 労働組合法第27条の10の次の条は労働組合法第27条の11です。
- 労働組合法第27条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第27条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第27条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/27_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法27条の10は、労働委員会の出頭・物件提出命令に不服がある者が、命令を受けた日から一週間以内に書面で中央労働委員会へ審査又は異議を申し立てられると定める。
Q · 労働委員会から出頭命令や書類提出命令が来たら、不服は言えるの?いつまで?
命令を受けた日から一週間以内に書面で申し立てます
労働組合法27条の10により、労働委員会の証人等出頭命令・物件提出命令に不服がある者は、命令を受けた日から一週間以内に、理由を記載した書面で中央労働委員会に申し立てられます。都道府県労委の命令には「審査の申立て」(取消しのみ)、中央労委の命令には「異議の申立て」(取消し又は変更)を行います。審理は原則書面によるため(5項)、最初の一通に論点を尽くすことが重要です。期間を過ぎると原則としてこの命令を争えなくなります。
解説
労働委員会から一通の命令書が届く。「証人として出頭せよ」あるいは「この書類を提出せよ」。不当労働行為事件の渦中にいる会社や、巻き込まれた第三者にとって、これは無視できない強制力を持つ。だが多くの人が見落とすのは、この命令に不服がある場合の窓口が、命令を受けた日からわずか一週間で閉じるという点だ。しかも申立ては書面のみ(5項)、あなたが口頭で言い分を述べられるのは、委員会が職権で審尋すると決めたときだけ(6項)。さらに厄介なのは、相手が都道府県労委か中央労委かで手続名も効果も違う。都道府県の命令には「審査の申立て」(取消しのみ)、中央の命令には「異議の申立て」(取消しまたは変更)。この一週間の使い方を知っているかどうかで、出さなくてよい営業秘密まで提出させられるか、命令の範囲を削れるかが決まる。
法的な位置づけ
労働組合法27条の10は、労働委員会による証人等出頭命令・物件提出命令に対する不服申立手続を定める規定である。命令を受けた者は、命令を受けた日から一週間以内に、その理由を記載した書面で中央労働委員会に審査又は異議を申し立てることができ、その審理は原則として書面による。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.命令書の受領日を最優先で確定する 命令書が届いたら中身の是非を検討する前に、封筒の消印と受領日を記録し、そこから七日後をカレンダーに赤で記す。週末・祝日を含めても期間は延びないため、実働日数を逆算する(1項・3項)
- 2.都道府県労委か中央労委かを判別し窓口を選ぶ 命令を発したのが都道府県労働委員会なら中央労働委員会へ『審査の申立て』(取消しのみ)、中央労働委員会なら同委員会へ『異議の申立て』(取消し又は変更)。申立先を間違えると入口で却下される
- 3.不服の理由を書面で構造化する 審理は原則書面のため(5項)、証拠としての必要性の欠如、営業秘密・プライバシー、提出の過大な負担を疎明資料付きで列挙し、最初の一通に全論点を盛り込む
- 4.全面拒否ではなく変更で範囲を絞る現実策を検討 中央労委命令なら『変更』を求められる(4項)。全部取消が難しくても、営業秘密部分の除外や提出期間の限定を具体的に書けば一部は削れる。全面拒否は過料リスクがある
- 5.必要なら審尋を求める 委員会は職権で審尋できる(6項)が申立人の権利ではない。口頭で補足すべき事情があれば、申立書内で審尋の必要性を明示的に述べておく
よくある質問 AI による整理
Q1証人等出頭命令とは何ですか?
労働委員会が不当労働行為事件の審査のため、証人や参考人に出頭を命じる処分です。正当な理由なく応じないと過料の制裁があります。物件提出命令とともに27条の7が根拠です。
Q2物件提出命令を無視するとどうなりますか?
正当な理由なく従わない場合、過料の制裁を受けるおそれがあります。全面拒否は避け、27条の10の不服申立てで提出範囲の限定や取消しを求めるのが現実的です。
Q3命令への不服申立てはいつまでにすればいいですか?
命令を受けた日から一週間以内です(1項・3項)。週末・祝日を含めても延びません。天災その他やむを得ない理由があるときのみ、その理由がやんだ日の翌日から一週間まで延びます。
Q4労働委員会の命令に口頭で反論できますか?
不服の審理は原則書面によります(5項)。口頭で述べられるのは委員会が職権で審尋すると決めたときだけで(6項)、権利ではありません。最初の書面が実質的に唯一の主張機会です。
Q5一週間の期限はいつから数えますか?
証人等出頭命令等を「受けた日」が起算点です。命令書が到達した日を基準に一週間を数えるため、受領日と消印を最初に記録しておくことが重要です。
Q6期限を過ぎても不服を申し立てられますか?
原則できません。天災その他やむを得ない理由があった場合のみ救済されますが、多忙や担当者不在では通らず、極めて狭く解されます。期間経過で命令を争う手段を失います。
Q7事件と関係ない第三者でも出頭を拒否できますか?
当事者でない第三者の証人でも、出頭命令に不服があれば同じ27条の10の一週間ルールの中で書面により争えます。ただし正当な理由なき不出頭は過料の対象です。
Q8取消しと変更はどちらが有利ですか?
全部取消しが理想ですが、中央労委命令への異議では「変更」も求められます(4項)。全部取消が難しくても、営業秘密部分の除外や提出範囲の限定という一部変更を狙えます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1不服の期限が七日って、いくらなんでも短すぎませんか?
短いのは不当労働行為の救済を迅速に進めるためです。労働紛争は時間が経つほど労働者の不利益が拡大するため、証拠調べ段階で手続を長引かせない設計です。ただし天災その他やむを得ない理由があれば、その理由がやんだ日の翌日から一週間まで延びます(本条1項・3項)。実務のポイント:この「やむを得ない理由」は極めて狭く、多忙や担当者不在は通りません。命令書が届いたら中身の是非より先に受領日を記録し、即座に専門家へ連絡する、それが最初の防御です
Q2都道府県の労委と中央の労委で、不服の言い方が違うのはなぜ?
都道府県労委の命令には上級にあたる中央労委へ「審査の申立て」をし、中央労委自身の命令には同じ中央労委へ「異議の申立て」をします。前者は別機関が見直すので取消ししかできませんが、後者は出した本人が見直すので取消しに加え「変更」もできます(本条2項・4項)。実務のポイント:この違いが戦略を分けます。中央労委の命令なら全部取消が無理でも、提出範囲の限定や営業秘密部分の除外という一部変更を狙える。全面対決より、削れる線を書面で具体的に示す方が実利が大きい
間違えやすい点 AI による整理
- 不服を言えること自体は知っていても、七日という期限の短さと、過ぎたら原則として二度とこの命令を争えなくなる深刻さを軽く見ている人が多い。命令の中身を吟味している間に、争う権利そのものが時間切れで消える
- 「命令が不当だから裁判所に行く」と考える人がいるが、この出頭・提出命令は審査途中の手続的な処分であり、それ単体を取消訴訟で直接叩くのは原則できない。まず労働委員会内部の不服手続(審査の申立て・異議の申立て)を通すのが本来の順路で、入口を間違えると手間も時間も無駄になる
- 口頭で反論できると思い込んでいるが、不服の審理は書面による(5項)。あなたが意見を直接述べられるのは、委員会が職権で審尋すると決めたときだけ(6項)。つまり最初に出す一通の書面が、実質的に唯一の主張機会になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 27条の10:出頭・物件提出命令への不服申立て | 27条の7:出頭命令・物件提出命令の発令根拠 27条の12:救済命令等(現行効力を要確認) |
| 争う相手・方法 | 中央労働委員会への審査・異議の申立て(書面) | 命令の発令段階(不服の対象そのもの) 確定命令への取消訴訟(行政事件訴訟法3条) |
| 求められる効果 | 都道府県命令は取消しのみ、中央命令は取消し又は変更 | — 救済命令の取消し(司法審査) |
| 期限 | 命令を受けた日から一週間 | — 命令書交付日から一定期間(現行条文を要確認) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は労働委員会に相当する裁決委員会が不当労働行為を裁決するが、証拠命令への独立した一週間不服手続という設計は日本固有
韓国も労働委員会(노동위원회)が不当労働行為を救済するが、証拠命令への不服の期間・手続の細部は日本と異なる
米国は NLRB が subpoena を発し、名宛人は petition to revoke で争う。行政機関内部での不服という構造は日本と類似するが期間設計は異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの会社が労働組合から不当労働行為を申し立てられ、都道府県労働委員会から「過去三年分の人事評価記録を提出せよ」との物件提出命令が届いた。中には他の従業員の評価という機微情報も含まれる。封筒の消印を見て青ざめる。不服を申し立てられる期限は、受け取った日から七日。週末を挟めば実働は四、五日しかない
- もし、あなたが事件の当事者ですらない第三者なのに、証人として出頭を命じられたら? 取引先の労使紛争に巻き込まれ、知っていることを話せと言われる。出たくない、あるいは日程が合わない。その不服も、この条文の七日ルールの中で書面にしなければ通らない
- 中央労働委員会の事件で物件提出命令を受けた。全部は出したくないが、全面拒否は過料のリスクがある。異議申立てなら「変更」を求められる、と気づく
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなたが救済を求める労働組合側で、相手会社が物件提出命令に不服を申し立てたら、審理が書面であることを逆手に取り、その証拠の必要性(立証上の重要性)を補強する意見書を委員会へ出すよう働きかける2. 相手の引き延ばしを警戒し、迅速な判断を促す3. 命令が一部変更されても残る範囲で立証を組み直せるよう、代替証拠の当てを並行して準備しておく
訴えられた側:1. 何より先に命令書の受領日を確定し、七日の起算点を押さえる(本条1項) 2. 不服の理由を書面で構造化:証拠としての必要性の欠如、営業秘密・プライバシー、提出の過大な負担を具体的に列挙3. 相手が都道府県労委なら中央労委へ審査の申立て(取消請求)、中央労委なら同委員会へ異議申立て(取消または変更請求) 4. 全面拒否は過料リスクがあるため、変更を求めて提出範囲を絞る現実策も検討5. 書面審理が原則なので、最初の一通に全論点を盛り込む
時効(請求できる期限):証人等出頭命令等を受けた日から一週間以内(本条1項・3項)。起算点は命令を受けた日。天災その他この期間内に申立てをしなかったことについてやむを得ない理由があるときは、その理由がやんだ日の翌日から起算して一週間以内に延びる。期間を過ぎると原則としてこの命令を争う手段を失う
学説
通説:本条の短期不服申立ては、不当労働行為救済の迅速化という制度目的から、証拠調べ段階で手続を長引かせないための設計と解される。書面審理を原則としつつ、命令の行き過ぎは委員会内部の取消・変更で是正する構造をとる。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)労働組合法改正(施行 平成17年(2005年)1月1日) 不当労働行為審査制度の迅速化・的確化のための抜本改正に伴い新設。労働委員会に証人等出頭命令・物件提出命令の権限を付与すると同時に、命令を受けた者の不服申立て(審査の申立て・異議の申立て)手続を整備した
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:不当労働行為審査制度の迅速化・的確化のための抜本改正に伴い新設。労働委員会に証人等出頭命令・物件提出命令の権限を付与すると同時に、命令を受けた者の不服申立手続(審査の申立て・異議の申立て)を整備した。施行は平成17年1月1日
- 労働組合法 第27条の7証人等出頭命令・物件提出命令の根拠規定
- 労働組合法 第27条不当労働行為事件の審査手続の開始
- 労働組合法 第27条の12審査の結論である救済命令等(現行効力を要確認)
- 労働組合法 第27条の17都道府県労委命令への中央労委再審査(現行効力を要確認)
- 行政不服審査法 第1条一般の行政不服申立てに対する特則(一般法・特別法関係)
- 行政事件訴訟法 第3条確定した救済命令に対する取消訴訟の根拠
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