労働組合法 第27条の2(公益委員の除斥)
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- 公益委員は、次の各号のいずれかに該当するときは、審査に係る職務の執行から除斥される。
- 一公益委員又はその配偶者若しくは配偶者であつた者が事件の当事者又は法人である当事者の代表者であり、又はあつたとき。
- 二公益委員が事件の当事者の四親等以内の血族、三親等以内の姻族又は同居の親族であり、又はあつたとき。
- 三公益委員が事件の当事者の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人であるとき。
- 四公益委員が事件について証人となつたとき。
- 五公益委員が事件について当事者の代理人であり、又はあつたとき。
- 2.前項に規定する除斥の原因があるときは、当事者は、除斥の申立てをすることができる。
この条文の基本情報
公益委員の除斥とは何ですか?
定義公益委員の除斥とは、労働組合法第27条の2に定められた規定で、「公益委員は、次の各号のいずれかに該当するときは、審査に係る職務の執行から除斥される。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第27条の2(公益委員の除斥)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第27条の2の条文原文は「公益委員は、次の各号のいずれかに該当するときは、審査に係る職務の執行から除斥される。」で始まります。
- 労働組合法第27条の2は第二節 不当労働行為事件の審査の手続に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第27条の2の前の条は労働組合法第27条です。
- 労働組合法第27条の2の次の条は労働組合法第27条の3です。
- 労働組合法第27条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第27条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第27条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/27_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法27条の2は、労働委員会の公益委員が事件の当事者と特別な関係を持つ場合、不当労働行為審査の職務から除斥されると定める。2項により当事者は除斥の申立てができる。
Q · 私の労働事件を担当する委員が、相手企業の元代理人だったら外せるの?
相手企業と特別な関係のある委員は除斥できます
労働組合法27条の2により、労働委員会の公益委員が事件の当事者やその代表者であった場合、四親等以内の血族・三親等以内の姻族、後見人、証人、過去の代理人であった場合などには、不当労働行為審査の職務から自動的に除斥されます。2項により、当事者であるあなた自身が除斥の申立てをすることもできます。気づかぬまま審査が進むと、不利な命令が出る前に手を打つ機会を失います。
解説
労働委員会という役所の名前を聞いても、自分の人生に関わるとは思わないかもしれない。だが会社が組合活動を理由に組合員を不利に扱う、いわゆる不当労働行為が起きたとき、その救済を判断するのがこの委員会であり、審査の中核を担うのが公益委員だ。もしその公益委員に、相手企業の元代表だった過去、相手方の四親等以内の血族や三親等以内の姻族という関係、後見人や証人、過去に代理人を務めた事実があったとしたら。労働組合法27条の2は、そうした委員を審査の職務から自動的に外す(除斥)と定める。さらに2項で、当事者であるあなた自身が除斥の申立てをできる。裁判所では当たり前のこの公正担保の仕組みが、行政機関である労働委員会にも備わっている。その事実を、渦中の当事者すら知らないことが多い。誰があなたを裁くかは、運任せではない。
法的な位置づけ
労働組合法27条の2は、労働委員会における公益委員の除斥を定める規定である。公益委員が事件の当事者やその代表者であった場合、当事者の四親等以内の血族・三親等以内の姻族・同居の親族、後見人等、証人、代理人であった場合に、当該委員は不当労働行為審査の職務執行から除斥される。民事訴訟における裁判官の除斥に倣った公正担保の仕組みである。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.担当公益委員の氏名・経歴を確認 審査開始の通知が届いたら、担当する公益委員の氏名と経歴を確認する。所属事務所や公表情報から、相手方当事者との関わりを調べる
- 2.27条の2各号に該当しないか照合 元代表者、四親等以内の血族・三親等以内の姻族・同居の親族、後見人等、証人、代理人歴という五類型の除斥事由に該当する事実がないか照合する
- 3.速やかに除斥の申立てを書面提出 該当があれば、調査や審問が進む前のタイミングで、理由と疎明資料を添えて除斥の申立て(2項)を書面で行う。命令間際の申立ては不利に働く
- 4.差し替え後の審理スケジュールを再設計 除斥が認められた後の委員差し替えで審理が遅れる影響を見越し、主張立証のスケジュールを組み直す
よくある質問 AI による整理
Q1労働委員会の委員の除斥とは何ですか?
公益委員が事件の当事者と特別な関係にある場合、不当労働行為審査の職務から自動的に外される制度です。労働組合法27条の2が五つの除斥事由を列挙しています。
Q2不当労働行為審査で委員を外す方法は?
27条の2第2項に基づき、除斥事由と疎明資料を添えて書面で除斥の申立てをします。委員が実体判断に踏み込む前の早い段階で申し立てるのが有効です。
Q3公益委員の除斥事由にはどんなものがありますか?
当事者やその代表者であった、四親等以内の血族・三親等以内の姻族・同居の親族、後見人等、証人、過去の代理人であった、の五類型です(労組法27条の2第1項)。
Q4除斥と忌避の違いは何ですか?
除斥は法定事由に該当すれば自動的に職務から外れる制度、忌避は法定事由がなくても公正を妨げる事情があるときに申し立てるものです。27条の2は除斥を定めています。
Q5委員の除斥の申立てはいつまでにすべきですか?
法定の特定期限はありませんが、除斥事由を知ったら速やかに申し立てるべきです。委員が実体判断に関与した後は手続の蒸し返しとして退けられやすくなります。
Q6会社側からも委員の除斥はできますか?
できます。除斥は労使どちらにも開かれた権利で、担当委員が申立組合側の元代理人や顧問だった場合、会社からも除斥を申し立てられます。
Q7除斥が認められたら審査はどうなりますか?
当該委員は審査の職務から外れ、残る公益委員で審査が続行されます。委員の差し替えにより審理スケジュールが組み直されることがあります。
Q8労働委員会の委員の経歴はどこで調べられますか?
公益委員の氏名と経歴は公表されており、所属事務所の取扱分野や公開情報から相手企業との関わりを推測できます。まず委員名で検索する習慣が有効です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働委員会の委員って公務員みたいな人ですよね、本当に偏ったりするんですか?
公益委員は学識経験者から任命され中立が建前ですが、弁護士や大学教授など実務家も多く、過去に一方当事者の代理人や顧問を務めていた可能性はゼロではありません。だからこそ27条の2が除斥事由を具体的に列挙しています。実務のポイント:委員の経歴は公表されており、所属事務所の取扱分野から相手企業との関係を推測できます。代理人がついていない当事者ほどこの確認を飛ばしがちなので、まず委員名で検索する習慣をつけることです
Q2除斥を申し立てたら、その委員会で逆に不利に扱われませんか?
除斥は労働組合法27条の2第2項が明文で当事者に認めた正当な権利であり、申立てをしたこと自体を理由に不利益を受ける筋合いはありません。除斥が認められれば当該委員は職務から外れ、残る委員で審査が続きます。実務のポイント:正当な除斥事由があるのに遠慮して申し立てずにいると、後で命令を争う段階で『なぜあのとき言わなかったのか』と手続的に不利な立場に立たされかねません。違和感は早い段階で記録と申立てに残すのが鉄則です
間違えやすい点 AI による整理
- 「労働委員会の委員は中立だから心配ない」という考えは、問いの立て方そのものがずれている。制度が中立を建前にしているからこそ、その建前が崩れる例外、つまり委員と当事者の特別な関係に、法はあらかじめ備えを置いた。中立を信じることと、中立が崩れたときに動けることは、まったく別の話だ
- 除斥は委員会が職権で勝手にやってくれると思われがちだが、委員の経歴と相手方の関係を最もよく知る立場にいるのは当事者本人であることが多い。気づいて申立てをするのは、あなたの役目だ
- 除斥事由があること自体は知っていても、その軽視が命取りになる。一度下された救済命令を後から覆すのは至難。入口で公正な構成を確保するのと、出口でひっくり返すために何倍も戦うのとでは、かかるコストの桁が違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 発動の仕組み | 労組法27条の2:法定事由に該当すれば自動的に除斥 | 労組法27条:公益委員による審査手続の起点(除斥対象の前提) 民訴24条(忌避):事由があれば申立てにより外す |
| 対象 | 労働委員会の公益委員 | 労働委員会の公益委員(審査主体) 裁判官 |
| 事由の性質 | 当事者との一定の関係を五類型に限定列挙 | 不当労働行為審査の権限規定 公正を妨げる事情(包括的) |
| 当事者の関与 | 2項により当事者が除斥の申立て可 | 申立人・被申立人として手続に関与 当事者が忌避の申立て可 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の不当労働行為裁決委員会の委員迴避は行政程序法の迴避規定を準用する構造で、自動的除斥(自行迴避)と申立てによる迴避を併存させる点で日本に近い。
韓国の労働委員会法も公益委員の제척(除斥)と기피(忌避)を区別して規定し、当事者との一定の関係を除斥事由とする点で日本と類似する。
ドイツは労働裁判所の職業裁判官・名誉職裁判官の除斥に民事訴訟法の除斥規定を準用し、当事者との一定の関係を法定除斥事由とする。
米国はNLRBの委員・行政法判事の忌避を行政手続法(APA)が規律し、偏頗のおそれを理由とする disqualification を当事者が申し立てる構造をとる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 団体交渉拒否で会社を労働委員会に申し立てたら、審査を担当する公益委員の一人が、過去にその会社の顧問弁護士だったと判明したらどうする? 27条の2なら、その委員を除斥できる。気づかぬまま審査が進めば、不利な命令が出る前に手を打つ機会を失う
- 会社側として救済命令を争う立場でも、この権利は同じく使える。担当委員が申立組合の元顧問だった場合、会社からも除斥を申し立てられる。除斥は労使どちらの武器にもなる
- 審査の終盤で除斥事由に気づいた。命令が出る目前、残された時間はわずか。申立てが遅れて命令が確定方向に進めば、争う土俵は中央労働委員会への再審査か取消訴訟へ移り、コストも時間も跳ね上がる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 審査開始の通知が届いたら、担当する公益委員の氏名と経歴を確認。所属事務所や公表情報から相手企業との関わりを調べる2. 27条の2各号(元代表者、四親等以内の血族・三親等以内の姻族・同居の親族、後見人等、証人、代理人歴)に該当する事由がないか照合3. 該当があれば速やかに除斥の申立て(2項)を、理由と疎明資料を添えて書面で行う4. 調査や審問が進む前のタイミングを逃さない。命令間際の申立ては不利に働く
訴えられた側:1. 除斥は労使双方に開かれた権利。担当委員が申立組合側の元代理人や顧問でないかを確認2. 該当事由があれば自社からも除斥を申し立てる3. 相手が根拠の薄い除斥申立てで時間稼ぎをしてきた場合は、疎明不足を指摘し審査の遅延を防ぐ4. 除斥が認められた後の委員差し替えで審理が遅れる影響を見越し、主張立証のスケジュールを組み直す
時効(請求できる期限):除斥の申立てに法定の特定期限はないが、審査の公正を確保する趣旨上、除斥事由を知ったら速やかに申し立てるべきである。委員が実体判断に関与した後は、手続の蒸し返しとして退けられやすい。救済命令が出た後は、中央労働委員会への再審査申立てや取消訴訟で争う道に切り替わる(最新の手続規定をご確認ください)
学説
通説:本条の除斥事由は五類型に限定列挙されており、際限ない疑念による審査の遅延を防ぎつつ、当該類型に該当する場合には機械的かつ確実に公正を確保する趣旨と解される。民事訴訟法の裁判官除斥に範を取った公正担保規定と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年) 不当労働行為審査手続の抜本的整備に伴い新設。証人尋問や物件提出命令等とともに、審査の公正を担保する除斥制度を明文化し、民事訴訟の除斥に倣った構造を労働委員会の審査に導入した
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:不当労働行為審査手続の抜本的整備に伴い新設。証人尋問や物件提出命令等とともに、審査の公正を担保する除斥制度を明文化し、民事訴訟の除斥に倣った構造を労働委員会の審査に導入した。
- 労働組合法 第7条審査の対象となる不当労働行為の定義
- 労働組合法 第24条除斥の対象となる公益委員の審査権限の根拠(現行効力を要確認)
- 労働組合法 第27条公益委員による不当労働行為審査手続の起点
- 民事訴訟法 第23条裁判官の除斥制度、本条が範を取る母型
- 民事訴訟法 第24条除斥事由以外の偏頗のおそれに対応する忌避制度
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