労働組合法 第28条
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救済命令等の全部又は一部が確定判決によつて支持された場合において、その違反があつたときは、その行為をした者は、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第28条は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第28条の条文原文は「救済命令等の全部又は一部が確定判決によつて支持された場合において、その違反があつたときは、その行為をした者は、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又…」で始まります。
- 労働組合法第28条は第五章 罰則に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第28条の前の条は労働組合法第27条の26です。
- 労働組合法第28条の次の条は労働組合法第28条の2です。
- 労働組合法第28条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第28条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第28条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法28条は、労働委員会の救済命令が確定判決で支持された後に違反した者を、一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金に処すと定める。命令発出だけでは刑事罰は生じない。
Q · 労働委員会の救済命令を無視したら、刑事罰を受けることがあるの?
確定判決で支持された後に無視すれば刑事罰の対象になる
労働組合法28条により、労働委員会の救済命令等が確定判決によって支持されたのに、なお違反した場合、その行為をした者は一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金に処せられ、両者を併科されることもあります。命令が出ただけ、あるいは取消訴訟で争っている段階では刑事罰は生じません。会社が裁判で敗訴して命令が確定し、それでも従わないという最終局面で初めて発動します。処罰されるのは会社組織ではなく、違反を実行した個人です。
解説
労働委員会が出す救済命令を、ただの勧告だと思っていないだろうか。組合活動を理由に解雇された、団体交渉を一方的に拒まれた。あなたが労働委員会に申し立て、会社に「元の職場へ戻せ」「誠実に交渉しろ」という救済命令が出る。会社はこれを不服として裁判で争える。だが、その裁判で会社が負けて命令が確定判決で支持され、それでもなお従わなかったとき、労働組合法28条が牙をむく。命令違反はその瞬間に犯罪に変わる。一年以下の拘禁刑、または百万円以下の罰金、あるいはその両方だ。しかも処罰されるのは抽象的な「会社」ではない。その違反行為をした者、つまり命令無視を決めて手を動かした経営者や担当役員という生身の人間だ。労働委員会の紙一枚が、裁判所のお墨付きを得た瞬間、刑事罰という最終段に化ける。
法的な位置づけ
労働組合法28条は、労働委員会の救済命令等の全部または一部が確定判決によって支持された後にその違反があった場合の刑事罰を定める規定である。罰則の対象は違反行為をした自然人であり、一年以下の拘禁刑もしくは百万円以下の罰金、またはその併科が科される。確定判決による支持を処罰の前提とする点に特徴がある。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.不当労働行為の証拠を確保する 解雇通知書、団体交渉拒否を示すメールや録音、組合つぶしを示唆する経営側の発言記録を時系列で整理し、原本とコピーを分けて保全する
- 2.労働委員会へ救済を申し立てる 都道府県労働委員会へ不当労働行為の救済を申し立て、原職復帰・誠実交渉・ポストノーティス等の救済命令を求める(労働組合法27条以下)
- 3.取消訴訟係属中に緊急命令を申し立てる 会社が救済命令を取消訴訟で争うなら、確定を待たず裁判所へ緊急命令を申し立て、係属中から履行を迫る。違反には過料がかかる(同27条の20・32条)
- 4.確定後も不履行なら刑事告発を検討する 確定判決で命令が支持された後もなお会社が従わない場合、28条違反として刑事告発を検討する。告発の意思を会社側に明示すること自体が履行を促す交渉カードになる
よくある質問 AI による整理
Q1不当労働行為の救済命令とは何ですか?
組合員への不利益取扱いや団交拒否など不当労働行為があったとき、労働委員会が使用者に原職復帰・誠実交渉・ポストノーティス等を命じる行政処分です。労働組合法27条以下が根拠です。
Q2救済命令が確定判決で支持されるとはどういう意味ですか?
使用者が取消訴訟で命令を争い、敗訴して判決が確定し、その判決が命令を正当と認めた状態を指します。28条の刑事罰はこの段階を前提とします。
Q3救済命令違反罪はいつから科されますか?
命令が確定判決で支持された後、なお違反があった時点です。命令発出時や取消訴訟係属中はまだ刑事罰の対象になりません。
Q4緊急命令と確定した救済命令の違いは何ですか?
緊急命令は取消訴訟係属中に裁判所が出す暫定的な履行命令(違反は過料)。確定した救済命令への違反が28条の刑事罰につながります。
Q5労働委員会の救済命令に不服がある場合どう争いますか?
無視せず、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟で適法に争います(労働組合法27条の19)。命令を無視して放置するのが最も危険です。
Q6救済命令違反罪の公訴時効は何年ですか?
一年以下の拘禁刑または罰金にあたる罪のため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時です。
Q7拘禁刑は懲役とどう違うのですか?
2025年施行の刑法改正で懲役と禁錮が拘禁刑に統合されました。作業義務の有無で区別せず、改善更生に必要な処遇を柔軟に行えるのが特徴です。
Q8ポストノーティス命令とは何ですか?
不当労働行為を認め同種行為を繰り返さない旨を職場に掲示させる救済命令の一種です。これが確定後も履行されなければ28条の対象になり得ます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働委員会の命令って、無視したら本当に逮捕されることがあるんですか?
命令が出ただけでは刑事罰はありません。会社は取消訴訟で争う権利があります。ですが確定判決で命令が支持された後もなお従わなければ、28条で一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金の対象です。実務のポイント:確定前の不履行は緊急命令(27条の20)違反の過料(32条)止まり。刑事罰は「裁判で確定したのに無視」という最終局面にだけ発動する、めったに語られない最後の段です
Q2罰せられるのは会社ですか、それとも社長個人ですか?
28条は「その行為をした者」を罰します。命令の無視を決定し実行した自然人、つまり経営者や担当役員個人が刑事責任を負う構造です。実務のポイント:民事の不当労働行為救済は会社を相手取りますが、刑事は個人を直接狙えます。交渉で役員に「あなた個人に前科がつきうる」と伝えると、組織の論理で動いていた相手の態度が一変することがある
Q3命令を無視されても、結局また労働委員会に申し立て直すだけでは?
確定判決後はもう行政手続の世界ではありません。刑事告発し、検察が起訴すれば刑事裁判に進みます(28条)。実務のポイント:実際に起訴まで至る件数は多くありませんが、だからこそ告発の威嚇力が効きます。「この会社は刑事リスクを背負っている」という事実を交渉の場に置くだけで、確定後の不履行が割に合わなくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「労働委員会の命令なんて従わなくても罰金で済む」と思っている人が多いが、深刻さの桁が違う。確定判決後の不履行は拘禁刑のある刑事犯罪であり、しかも狙われるのは会社の財布ではなく、命令無視を決めた個人の前科だ。同じ「命令違反」でも、確定前の過料と確定後の刑事罰では、相手にのしかかる重さが全く別物になる
- 「処罰されるのは会社という組織だ」と考えがちだが、28条が罰するのは『その行為をした者』、つまり生身の自然人だ。役員会の決定であろうと、実際に不履行を実行・指示した人間が刑事被告人になる。組織の陰に隠れれば責任を薄められる、という前提そのものが成り立たない
- 「救済命令を無視されても、また労働委員会に申し立て直すだけだ」と問いを立てがちだが、確定判決後の局面はもう行政手続の世界ではない。舞台は刑事告発と検察の起訴へ移る。同じ「会社が従わない」でも、確定前と確定後では、あなたが引けるレバーの種類が根本から変わっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 発動段階 | 28条:確定判決で支持された救済命令への違反 | 32条:緊急命令または確定した命令への違反 27条の20:取消訴訟係属中の暫定段階 |
| 制裁の性質 | 刑事罰(一年以下の拘禁刑・百万円以下の罰金・併科) | 過料(行政罰、刑事前科は付かない) 裁判所の履行命令(強制力の前倒し) |
| 対象 | 違反行為をした自然人(個人) | 違反した使用者 使用者 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は不當勞動行為裁決委員会の裁決決定の不履行に対し主に行政罰(罰鍰)で対応し、日本のような確定判決前提の刑事罰構造とは制裁の性質が異なる
韓国も確定した救済命令(구제명령)への違反を刑事罰で担保する点で日本と類似。占領期に共通の米国型労使紛争処理の影響がうかがえる
フランスは従業員代表機関の活動妨害を独立の刑事犯罪(délit d'entrave)として処罰し、命令不履行を罰する日本とは規律の入口が異なる
米国では NLRB の命令自体に直接の罰則はなく、連邦控訴裁判所が命令を執行(enforce)した後の不服従が法廷侮辱(contempt)として制裁される構造
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 組合結成の中心人物だったあなたが解雇され、労働委員会が原職復帰命令を出した。会社は取消訴訟で最高裁まで争い敗訴、命令が確定。それでも復帰させない。ここで28条が起動する。会社が無視を続ける限り、その判断をした人間に刑事責任が向かう。「裁判で勝っても紙切れ」という諦めが、ここで覆る
- あなたが人事部長で、役員から「あの命令は無視しろ」と指示されたとする。実際に不履行を実行したあなたが、28条の「その行為をした者」になる。組織の命令で動いただけでも、被告人席に座るのは実行した個人だ
- もし会社が、罰金を払う前提で確定した救済命令を無視し続けたらどうなる? 罰金は一度で打ち止めにならず、違反状態が続けば刑事責任が消えるわけでもない。「払えば免罪」という経理上の計算は、ここでは成り立たない
- 取消訴訟の係属中、解雇された組合員の生活が日ごとに崩れていく。判決確定まで何年も待てない。残された手は、裁判所への緊急命令の申立て(労働組合法27条の20)。認められれば確定を待たず会社に従わせ、違反には過料がかかる。動くなら係属中の今しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不当労働行為の証拠を確保:解雇通知、団交拒否のメールや録音、組合つぶしを示す発言記録2. 都道府県労働委員会へ救済を申し立て、原職復帰やポストノーティス等の命令を求める(労働組合法27条以下) 3. 命令が出ても会社が取消訴訟で争うなら、係属中に裁判所へ緊急命令を申し立て、確定前から履行を迫る(同27条の20) 4. 確定判決後も不履行が続けば、刑事告発(28条)を検討。告発の意思を会社側に明示して履行を促すこと自体が交渉カードになる
訴えられた側:1. 救済命令に不服なら無視せず、取消訴訟という適法な手続で争う(労働組合法27条の19) 2. 訴訟係属中に緊急命令が出されたら、過料(同32条)を避けるため形式面からでも履行を検討3. 確定判決で命令が支持された段階では刑事リスクが現実化し、命令内容を履行する以外に刑事責任を避ける道はほぼない4. 『その行為をした者』が個人を指すことを役員・担当者に周知。組織の決定であっても、実行した個人が被告人席に立つ
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(一年以下の拘禁刑または罰金にあたる罪、刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時(同253条)。命令違反が継続している間は時効が進行しないと解される余地がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:28条の刑事罰は、行政命令である救済命令に直ちに刑罰を結びつけるのではなく、使用者の取消訴訟による争訟権を保障し、確定判決による支持を経た後の不履行に限って科される。これにより刑罰の謙抑性と救済制度の実効性を時間軸で両立させていると解される。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法の懲役・禁錮統合(拘禁刑新設)に伴い、本条の「一年以下の懲役」を「一年以下の拘禁刑」に置き換え
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:労働組合法の全面改正により、米国 Wagner 法を範とする不当労働行為救済制度を導入。確定した救済命令への違反を刑事罰で担保する規定を設けた
- 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:刑法の懲役・禁錮統合(拘禁刑新設)に伴い、本条の「一年以下の懲役」を「一年以下の拘禁刑」に置き換え
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