外国為替及び外国貿易法 第55条の11(指導及び助言)
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経済産業大臣は、輸出等が適正に行われることを確保するため必要があると認めるときは、輸出者等に対し、輸出者等遵守基準に従つた輸出等が行われるよう必要な指導及び助言をすることができる。
この条文の基本情報
指導及び助言とは何ですか?
定義指導及び助言とは、外国為替及び外国貿易法第55条の11に定められた規定で、「経済産業大臣は、輸出等が適正に行われることを確保するため必要があると認めるときは、輸出者等に対し、輸出者等遵守基準に従つた輸出等が行われるよう必要な指導及び助言…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国為替及び外国貿易法第55条の11(指導及び助言)は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
- 外国為替及び外国貿易法第55条の11の条文原文は「経済産業大臣は、輸出等が適正に行われることを確保するため必要があると認めるときは、輸出者等に対し、輸出者等遵守基準に従つた輸出等が行われるよう必要な指導及び助言…」で始まります。
- 外国為替及び外国貿易法第55条の11は第六章の三に置かれています。
- 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
- 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国為替及び外国貿易法第55条の11の前の条は外国為替及び外国貿易法第55条の10です。
- 外国為替及び外国貿易法第55条の11の次の条は外国為替及び外国貿易法第55条の12です。
- 外国為替及び外国貿易法第55条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第55条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 - 本サイト収録
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第55条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/55_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点外為法55条の14は、経済産業大臣が輸出者等に対し、輸出者等遵守基準に従った輸出等が行われるよう指導・助言できると定める。強制力のない行政指導である。
Q · 経産省から輸出管理の「指導」を受けたら、罰を受けることになるの?
指導自体に罰則はないが、放置すると勧告・命令へ進む余地がある
外為法55条の14に基づく指導・助言は行政指導であり、法的な強制力も罰則もありません。従わないことを理由とする不利益な扱いは行政手続法32条2項で禁止されています。ただし輸出者等遵守基準に合っていない状態そのものは解消されません。遵守基準の条文群は指導の次に勧告・命令という段階を備えているため、指導の段階で社内体制を整え、改善の記録を残しておくことが、その後の手続に進まないための実質的な分かれ目になります。
解説
経済産業省から届く最初の連絡は、処分ではなく「指導」や「助言」の形をとることが多い。外国為替及び外国貿易法55条の14は、経済産業大臣が輸出者等(業として貨物を輸出し、または技術を提供する企業や大学など)に対し、輸出者等遵守基準(輸出管理の社内体制について国が省令で定めた最低ライン)どおりに輸出が行われるよう指導・助言できると定める。ここで押さえておくべきことは二つある。第一に、指導や助言は行政指導(役所が協力をお願いするもので、法的な強制力はない)であり、それだけで罰を受けることはない。第二に、遵守基準の条文群は「指導・助言、勧告、命令」という段階を踏む構造になっている。つまり指導は階段の一段目にすぎない。ここで「強制力はないから」と放置すれば、勧告や命令に進む道を自分で開くことになる。逆に、この段階で社内体制を整えて記録を残した企業は、同じ指摘を受けても処分に進まずに済む。受け取った時点で、どちらの側に立つかはもう選び始めている。
法的な位置づけ
外国為替及び外国貿易法第55条の14は、輸出者等遵守基準の実効性を確保するための指導・助言の根拠規定である。経済産業大臣は、輸出等の適正確保に必要と認めるとき、業として貨物の輸出や技術の提供を行う輸出者等に対し、遵守基準に従った輸出等が行われるよう指導及び助言を行うことができる。法的拘束力を持たない行政指導に当たる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.指導の趣旨と担当者を確認する 経産省から連絡を受けたら、指導の趣旨・内容・責任者を確認し、必要に応じて書面の交付を求める(行政手続法35条)。面談日時と求められている資料も記録する
- 2.輸出管理責任者を決める 面談の前に社内の輸出管理責任者と担当部署を決め、経営層に報告する。誰が判断し、誰が記録するかを明確にする
- 3.遵守基準と照らして不足項目を洗い出す 輸出者等遵守基準を定める省令と照合し、該非確認の手順、用途・需要者確認、出荷時確認、帳票の保存、研修などの不足を一覧にする
- 4.暫定手順書と改善計画を作成する 該非判定の手順書を暫定版でも作成し、期限付きの改善計画にまとめる。面談で着手済みであることを示せるようにする
- 5.改善報告と記録の保存 示された期限までに改善状況を報告し、以後の確認記録・研修記録を保存する。必要に応じて輸出管理内部規程(CP)の届出も検討する
よくある質問 AI による整理
Q1輸出者等遵守基準とは何ですか?
業として輸出や技術提供を行う者が守るべき輸出管理の社内体制の基準です。省令で定められ、責任者の選任や該非確認の手順などが含まれます。
Q2外為法の指導に従わないと違法になりますか?
指導に従わないこと自体は違法ではありません。ただし遵守基準に合わない状態は残るため、勧告・命令へ進む材料になりえます。
Q3経産省の輸出管理の指導はどんな企業が対象ですか?
業として貨物の輸出や技術の提供を行う輸出者等が対象です。大企業に限らず、中小メーカー、商社、大学・研究機関も含まれえます。
Q4該非判定とは何ですか?
輸出しようとする貨物や技術が、外為法の規制対象リストに該当するかどうかを確認する作業です。遵守基準の中心的な項目の一つです。
Q5大学も外為法の輸出管理の対象になりますか?
なりえます。留学生や海外の研究者への技術データの提供は技術の提供に当たりうるため、大学・研究機関も輸出管理体制が求められます。
Q6キャッチオール規制とは何ですか?
リスト規制品以外の汎用品でも、用途や需要者によって大量破壊兵器等の開発に使われるおそれがある場合に許可を求める規制です。
Q7外為法の行政指導は書面でもらえますか?
行政手続法35条により、指導の趣旨・内容・責任者の明示を求めることができ、口頭の指導について書面の交付を求めることもできます。
Q8輸出管理の自主申告はいつすべきですか?
違反のおそれに気付いた時点で、できるだけ早く経産省に相談・申告するのが望ましいとされます。発覚前の申告は対応判断で考慮されうる事情です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1指導って、従わなかったら罰金になるんですか?
指導や助言そのものには強制力も罰則もなく、従わないことを理由にした不利益な扱いは行政手続法32条2項で禁止されている。ただし外為法の遵守基準の条文群は、指導の次に勧告、さらに命令という段階を用意しており、命令に違反すると罰則がある(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実務で重いのは罰則よりも、執行の段階が上がることで立入検査(外為法68条)の対象になりやすくなり、社内の全記録を見られることである
Q2社内規程を作れと言われたけど、経産省に出す必要はありますか?
輸出管理内部規程(CP)の届出は任意だが、届出が受理されていることは特別一般包括許可(一定範囲の輸出をまとめて許可してもらう制度)を受ける前提条件になる。遵守基準(本条55条の14が指導の目標とする基準)を満たす体制を文書にしておけば、そのまま届出に使える。実務のポイント:指導をきっかけに作った規程を届け出ておけば、包括許可によって個別申請の手間が大きく減る。指導への対応が、結果として手続コストの削減につながる
間違えやすい点 AI による整理
- 「行政指導なら無視しても構わない」という理解は、半分だけ正しい。従わないこと自体を理由にした不利益な扱いは、行政手続法32条2項で禁じられている。しかし遵守基準違反という事実は残る。無視しても違反状態はなくならず、勧告や命令に進む材料が積み上がるだけである
- リスト規制品(兵器転用のおそれが高いとして政令で名指しされた品目)を扱っていない企業は無関係だと思われがちである。しかし遵守基準のうち基本的な部分は、業として輸出等を行う者全般に及ぶ。汎用品でも用途や需要者によっては規制対象となる(いわゆるキャッチオール規制)。自社製品が規制品かどうかを確認する仕組みがないこと自体が、指導の対象になりうる
- 法令違反をしていないのに、なぜ指導されるのかと問うこと自体がずれている。本条の指導は個別の違法輸出ではなく、違法輸出を防ぐ仕組みが社内にあるかに向けられる。一件も違反していなくても、確認する仕組みがなければ指摘を受ける。問われているのは結果ではなく体制である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 外為法55条の14:遵守基準に従った輸出等が行われるよう指導・助言 | 外為法55条の13:輸出者等遵守基準の制定と遵守(現行条番号を要確認) 外為法55条の15:勧告・命令(現行条番号を要確認) |
| 法的拘束力 | なし(行政指導) | 基準を守る義務の根拠 命令には拘束力があり、違反に罰則 |
| 執行の段階 | 一段目(入口) | 判断基準そのもの 二段目・三段目 |
| 企業がとるべき対応 | 体制整備と改善記録の作成 | 省令の項目に沿った社内体制の構築 勧告・命令の内容に従った是正 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は戦略性ハイテク貨物の輸出を許可制で管理し、企業の内部管理体制の整備も推奨している。指導から段階的に執行する日本型の条文構造との対応関係は要確認
韓国は戦略物資の輸出許可制に加え、企業の自律遵守体制(自律遵守貿易取引者)を認定する制度を持つ
中国は出口経営者に内部合規制度の構築を促し、制度が整った経営者に手続上の便宜を与える仕組みを置いている
EU のデュアルユース規則が中核であり、社内の輸出管理プログラム(ICP)の整備は一部の許可の前提とされる
米国は商務省 BIS が輸出管理を所管し、コンプライアンス・プログラムの整備を指針で推奨している。違反時の自主申告制度もある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 従業員30人の精密部品メーカーに経産省安全保障貿易管理課から電話が入り、「該非判定(輸出する品物が規制対象かどうかの判定)の手順を見せてほしい」と言われた。手順書は存在せず、判定は営業担当の勘に頼っていた。次の面談は来週の火曜日で、残り6日しかない
- 研究室の留学生に試作装置の制御技術を説明した大学教員が、事務局から輸出管理の事前確認を通していないと指摘された。大学も技術提供の当事者であり、経産省の指導対象になりうる
- 指導を受けた企業が改善報告を出さずに半年放置したら、どうなる? 指導そのものに罰はないが、同じ問題が続けば勧告、さらには命令へと段階が上がる余地がある。命令違反には刑事罰が定められている(最新の改正状況をご確認ください)
取るべき行動
被害を受けた側:取引先の商社や元請が指導を受け、自社も巻き込まれた立場の場合:1. 自社が納めた製品の該非判定書やパラメータシートを、相手に求められる前に整えておく2. 誰に売るか、何に使われるかを相手がどう確認しているのか説明を求め、議事録を残す3. 相手の管理不備が原因で取引が止まったときに備え、契約上の責任分担を確認する4. 自社の輸出管理体制も同じ基準で点検する
訴えられた側:指導を受ける側の場合:1. 行政手続法35条に基づき、指導の趣旨・内容・責任者を明確にするよう求め、必要なら書面の交付を請求する2. 輸出者等遵守基準を定める省令と照らし合わせ、欠けている項目(責任者の選任、該非判定の手順、用途・需要者確認、出荷時確認、帳票の保存、研修など)を洗い出す3. 改善計画を期限つきで作成して提出する4. 指導の内容に法的根拠がないと考える場合は、行政手続法36条の2の中止等の求めを検討する
時効(請求できる期限):特定の時効はない。指導自体に期限は定められておらず、実務では面談時に示される改善報告の期限が事実上のタイムリミットになる。違反のおそれを見つけた場合は、発覚前の自主申告が早いほど有利に扱われる余地がある
学説
通説:本条の指導・助言は処分性を持たない行政指導であり、行政手続法の行政指導に関する規律(32条から36条の2)が及ぶ。遵守基準の実効性は、指導を入口とし、勧告・命令を背後に置く段階的な執行構造によって担保される
改正沿革 AI による整理
- 平成21年(2009年)改正、平成22年(2010年)施行 輸出者等遵守基準制度が新設され、経済産業大臣による指導・助言、勧告、命令の枠組みが設けられた。その後の改正で条番号が移動した可能性があり、現在の55条の14という番号になった経緯は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成21年(2009年) 新設:輸出者等遵守基準制度が導入され、経済産業大臣による指導・助言、勧告、命令の枠組みが設けられた(平成22年施行)。現行の55条の14という条番号になった経緯は要確認
- 外国為替及び外国貿易法 第55条の13輸出者等遵守基準の制定と遵守義務(現行効力を要確認)
- 外国為替及び外国貿易法 第55条の15指導の次段階となる勧告・命令(現行効力を要確認)
- 外国為替及び外国貿易法 第48条貨物輸出の許可制、遵守体制の前提
- 外国為替及び外国貿易法 第25条技術提供の許可制、みなし輸出を含む
- 外国為替及び外国貿易法 第68条立入検査権限(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第32条行政指導の任意性と不利益取扱い禁止
- 行政手続法 第35条行政指導の方式、書面交付請求
- 行政手続法 第36条の2法令違反是正の行政指導の中止等の求め
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