弁護士法 第30条の11(定款の変更)
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- 弁護士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によつて、定款の変更をすることができる。
- 2.弁護士法人は、定款を変更したときは、変更の日から二週間以内に、変更に係る事項を所属弁護士会及び日本弁護士連合会に届け出なければならない。
この条文の基本情報
定款の変更とは何ですか?
定義定款の変更とは、弁護士法第30条の11に定められた規定で、「弁護士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によつて、定款の変更をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第30条の11(定款の変更)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第30条の11の条文原文は「弁護士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によつて、定款の変更をすることができる。」で始まります。
- 弁護士法第30条の11は第四章の二 弁護士法人に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第30条の11の前の条は弁護士法第30条の10です。
- 弁護士法第30条の11の次の条は弁護士法第30条の12です。
- 弁護士法第30条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/30_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法30条の11は、弁護士法人の定款変更には原則として総社員の同意を要し、変更後は二週間以内に所属弁護士会と日本弁護士連合会へ届け出るべきことを定める。
Q · 弁護士法人の定款って、社員の多数決で変えられないんですか?
原則として社員全員の同意が必要です
弁護士法30条の11第1項により、弁護士法人の定款変更は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意(全員一致)が原則です。弁護士法人は社員全員が無限連帯責任を負う持分会社型の法人だからです。株式会社の特別決議(三分の二)とは異なり、社員一人の反対で事務所名の変更すら止まります。さらに変更後は、変更の日から二週間以内に所属弁護士会と日本弁護士連合会の両方へ届け出る義務があります(同条2項)。
解説
弁護士法人を立ち上げる際、定款は事務所名や事業目的を書き込むだけのテンプレートだと思われがちだ。だがこの一枚に「定款変更は総社員の同意による」という原則が法律上はめ込まれている。株式会社なら株主総会の特別決議(三分の二)で変えられるが、弁護士法人は持分会社型、つまり社員全員が無限連帯責任を負う組織なので、原則は全員一致だ。事務所名の変更も、新しい従たる事務所の開設も、社員一人が首を縦に振らなければ動かせない。逃げ道は一つ、創業時の定款に「別段の定め」(例:社員の過半数で変更できる、という取り決め)を入れておくこと。そして変更したら二週間以内に、所属弁護士会と日本弁護士連合会の両方へ届け出る義務がある。この全員一致の壁と二週間の期限を、創業の高揚感の中で読み飛ばすと、後になって事務所の身動きを縛る。
法的な位置づけ
弁護士法30条の11は、弁護士法人の定款変更手続を定める規定である。定款に別段の定めがない限り総社員の同意を要し、変更後は二週間以内に所属弁護士会および日本弁護士連合会へ届け出る義務を課す。持分会社型法人としての社員全員無限責任に対応した全員一致原則の特則として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.変更事項を確定し定款の決議要件を確認 変えたい事項(事務所名・目的・社員・従たる事務所など)を確定し、定款に別段の定めがあるかを真っ先に確認する。別段の定めがなければ総社員の同意(全員一致)を書面で取り付ける
- 2.登記事項を含む場合は変更登記を並行 事務所名・所在地・目的・社員など登記事項を変更した場合は、法務局で変更登記を申請する。登記は対外的公示であり、弁護士会への届出とは別個の義務である点を取り違えない
- 3.二週間以内に弁護士会と日弁連の両方へ届出 変更の日から二週間以内に、変更に係る事項を所属弁護士会と日本弁護士連合会の両方へ届け出る。一方だけでは義務を果たしたことにならないため、二か所への提出を必ず確認する
- 4.控えを保管し将来の紛争・監督に備える 届出の控え、社員同意の書面、変更後定款を保管する。後日の社員間紛争や弁護士会の監督に対し、適法に手続を履践した証拠として機能する
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法人の定款変更とは?
弁護士法人が事務所名・目的・社員などの定款記載事項を変える手続です。弁護士法30条の11が根拠で、原則として総社員の同意(全員一致)と、変更後二週間以内の届出が必要です。
Q2弁護士法人 定款変更 登記は必要?
事務所の名称・所在地・目的・社員など登記事項を変えた場合は法務局での変更登記が必要です。登記(対外的公示)と弁護士会への届出は別個の義務で、片方だけでは足りません。
Q3総社員の同意とは?
社員全員が一致して賛成することです。持分会社型である弁護士法人では、定款に別段の定めがない限り、定款変更にこの全員一致が要求されます(弁護士法30条の11第1項)。
Q4弁護士法人 定款変更 届出先はどこ?
所属弁護士会と日本弁護士連合会の両方です。一方だけに届け出ても義務を果たしたことにならず、日弁連を落とすミスが実務で起きます(弁護士法30条の11第2項)。
Q5弁護士法人 定款 別段の定めの書き方は?
創業時の定款に「定款の変更は総社員の過半数の同意による」等と明記します。全員一致を緩める唯一の手段で、揉めてからでは入れられないため設立時が勝負どころです。
Q6社員一人が反対したら定款変更はできない?
別段の定めがなければできません。全員一致が原則のため、出資や売上が多い社員でも、反対社員一人がいる限り事務所名の変更すら通りません。
Q7弁護士法人 定款変更 届出の期限はいつまで?
変更の日から二週間以内です。起算点は定款変更が効力を生じた日。期限超過は届出義務違反となり、懲戒上の問題を生じうるとされます(最新の運用をご確認ください)。
Q8弁護士法人の登記と届出の違いは?
登記は対外的な公示で法務局へ、届出は弁護士自治の監督機関(弁護士会・日弁連)への報告です。目的が異なる別個の義務で、両方済ませて初めて手続が完了します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1定款の変更って、社員の多数決じゃダメなんですか?
原則ダメです。弁護士法人は社員全員が無限連帯責任を負う持分会社型の法人なので、定款変更は総社員の同意、つまり全員一致が原則です(弁護士法30条の11第1項、構造は会社法637条と同じ)。ただし定款に別段の定めがあればその限りではありません。実務のポイント:多くの事務所は創業時のテンプレート定款をそのまま使い、別段の定めを入れていない。だから社員が増えて一人でも反対派が出ると、屋号変更すら止まる。経験ある事務所は最初の定款に「過半数で変更できる」と忍ばせておく。
Q2届出を忘れたら、何かペナルティがあるんですか?
弁護士法30条の11第2項は、所属弁護士会と日本弁護士連合会の両方への二週間以内の届出を義務付けています。怠れば届出義務違反となり、直接の罰金規定が前面に出なくても、弁護士会の監督上の指導や懲戒事由になりうる(最新の運用をご確認ください)。実務のポイント:届出先が二か所あることを忘れ、弁護士会だけに出して日弁連を落とすミスが実務で起きる。両方そろって初めて義務を果たしたことになる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「定款変更は多数決でできる」と思っている人が多いが、弁護士法人の原則は総社員の同意、つまり全員一致だ。株式会社の特別決議(三分の二)の感覚で考えていると、社員一人の反対で完全に止まる現実に直面する
- 「届出が要るのは知っている」という人でも、その届出先が二つあること、そして二週間という短い期限であることまでは意識していないことが多い。所属弁護士会だけに出して日弁連を落とす、これが実際に起きる届出漏れの典型だ(深化型の誤解)
- 「登記さえ済ませれば定款変更は完了」という前提そのものがずれている。登記は対外的な公示、届出は弁護士自治の監督機関への報告であり、目的の違う別個の義務だ。片方だけ済ませて終わったつもりになるのが落とし穴(前提錯誤型の誤解)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 弁護士法30条の11:弁護士法人の定款変更手続と届出 | 会社法637条:持分会社の定款変更(母法的モデル) 弁護士法30条の3:定款の必要的記載事項(変更の対象) |
| 決議要件 | 原則 総社員の同意(全員一致)/別段の定めで緩和可 | 原則 総社員の同意(全員一致)/定款で別段の定め可 —(記載事項そのものを定める規定) |
| 届出・公示 | 変更日から二週間以内に所属弁護士会・日弁連へ届出 | 登記事項は変更登記、弁護士会届出の特則はなし — |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2020年律師法改正で法人律師事務所を導入。無限公司型の章程変更は公司法47条で全体股東同意を要し、日本の全員一致原則と構造が近い。
韓国も법무법인の定款変更につき社員(구성원)の同意を要する構造を採る。具体的条番号は人的検証が必要。
ドイツの弁護士事務所は Partnerschaftsgesellschaft 等の人的会社形態をとり、Gesellschaftsvertrag の変更は原則として全員一致を要する。
米国の法律事務所パートナーシップでは、パートナーシップ契約の変更に全パートナーの同意(unanimous consent)を要するのが原則。州法により扱いが分かれる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 共同経営の相棒が事務所名の変更に反対したらどうなる? 定款に別段の定めがなければ、あなたが出資も売上も多い側でも変更は通らない。全員一致が原則だからだ。創業時の定款一行が、今のあなたの手足を縛る
- 定款を変更した。法務局での登記も済ませた。だが届出を忘れたまま二週間が過ぎようとしている。残り三日、所属弁護士会と日弁連、その両方への届出をまだ出していない
- 新たに社員を迎え入れ、事業目的を一つ加えたいだけなのに、定款変更の手続が必要になった。総社員の同意を取り付け、変更し、二週間以内に二か所へ届出。この一連の流れを知らず登記だけで満足すると、届出漏れが静かに残る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 変更したい事項を確定し、定款に別段の定めがあるか確認、なければ総社員の同意(全員一致)を書面で取り付ける2. 変更内容によっては登記も必要(事務所名・目的・社員など)なので法務局手続を並行させる3. 変更日から二週間以内に、所属弁護士会と日本弁護士連合会の両方へ変更事項を届け出る、一方だけでは義務を果たしたことにならない4. 届出の控えと社員同意の書面を保管し、後の紛争や監督への備えとする
訴えられた側:1. 届出を失念したまま二週間を過ぎた場合、速やかに遅れて届出を行い、放置だけは避ける、弁護士会への報告を怠ると懲戒上の問題になりうる2. 社員が定款変更に反対して紛糾している場合、まず定款の決議要件(全員一致か別段の定めか)を精査する3. 全員一致が要件なら、反対社員の翻意か、退社・除名の可否を別途検討する4. 対立が解けない場合は弁護士会の紛議調停も選択肢(最新の運用をご確認ください)
時効(請求できる期限):定款変更の届出期限は変更の日から二週間以内(弁護士法30条の11第2項)。起算点は定款変更が効力を生じた日。届出自体に消滅時効はないが、期限超過は届出義務違反として懲戒上の問題を生じうる(最新の運用をご確認ください)
学説
通説:弁護士法人は社員が無限連帯責任を負う持分会社型の法人であり、定款変更には会社法637条と同様に総社員の同意を要するのが原則とされる。別段の定めによる緩和は当事者自治に委ねられるが、社員保護の趣旨から無限定の包括的緩和には慎重であるべきとされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)新設・平成14年施行 弁護士法人制度の創設に伴い新設された条文と考えられる。それ以降の改正の有無・回数・内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:弁護士法人制度の創設に伴い新設され、平成14年(2002年)施行と考えられる。それ以降の改正の有無・内容は人的検証が必要。
- 弁護士法 第30条の2弁護士法人の設立と社員資格の基礎規定(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第30条の3変更対象である定款の必要的記載事項を規定(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第30条の30会社法等の準用根拠、持分会社規定の取り込み(現行効力を要確認)
- 会社法 第637条持分会社の定款変更(総社員の同意)の一般規定、本条の母法的モデル
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