要点弁護士法 30 条の 11 は、弁護士法人の定款変更には原則として総社員の同意を要し、変更後は二週間以内に所属弁護士会と日本弁護士連合会へ届け出るべきことを定める。
Q · 弁護士法人の定款って、社員の多数決で変えられないんですか?
原則として社員全員の同意が必要です
弁護士法 30 条の 11 第 1 項により、弁護士法人の定款変更は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意(全員一致)が原則です。弁護士法人は社員全員が無限連帯責任を負う持分会社型の法人だからです。株式会社の特別決議(三分の二)とは異なり、社員一人の反対で事務所名の変更すら止まります。さらに変更後は、変更の日から二週間以内に所属弁護士会と日本弁護士連合会の両方へ届け出る義務があります(同条 2 項)。
弁護士法人を立ち上げる際、定款は事務所名や事業目的を書き込むだけのテンプレートだと思われがちだ。だがこの一枚に「定款変更は総社員の同意による」という原則が法律上はめ込まれている。株式会社なら株主総会の特別決議(三分の二)で変えられるが、弁護士法人は持分会社型、つまり社員全員が無限連帯責任を負う組織なので、原則は全員一致だ。事務所名の変更も、新しい従たる事務所の開設も、社員一人が首を縦に振らなければ動かせない。逃げ道は一つ、創業時の定款に「別段の定め」(例:社員の過半数で変更できる、という取り決め)を入れておくこと。そして変更したら二週間以内に、所属弁護士会と日本弁護士連合会の両方へ届け出る義務がある。この全員一致の壁と二週間の期限を、創業の高揚感の中で読み飛ばすと、後になって事務所の身動きを縛る。
弁護士法 30 条の 11 は、弁護士法人の定款変更手続を定める規定である。定款に別段の定めがない限り総社員の同意を要し、変更後は二週間以内に所属弁護士会および日本弁護士連合会へ届け出る義務を課す。持分会社型法人としての社員全員無限責任に対応した全員一致原則の特則として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
弁護士法人が事務所名・目的・社員などの定款記載事項を変える手続です。弁護士法 30 条の 11 が根拠で、原則として総社員の同意(全員一致)と、変更後二週間以内の届出が必要です。
事務所の名称・所在地・目的・社員など登記事項を変えた場合は法務局での変更登記が必要です。登記(対外的公示)と弁護士会への届出は別個の義務で、片方だけでは足りません。
社員全員が一致して賛成することです。持分会社型である弁護士法人では、定款に別段の定めがない限り、定款変更にこの全員一致が要求されます(弁護士法 30 条の 11 第 1 項)。
所属弁護士会と日本弁護士連合会の両方です。一方だけに届け出ても義務を果たしたことにならず、日弁連を落とすミスが実務で起きます(弁護士法 30 条の 11 第 2 項)。
創業時の定款に「定款の変更は総社員の過半数の同意による」等と明記します。全員一致を緩める唯一の手段で、揉めてからでは入れられないため設立時が勝負どころです。
別段の定めがなければできません。全員一致が原則のため、出資や売上が多い社員でも、反対社員一人がいる限り事務所名の変更すら通りません。
変更の日から二週間以内です。起算点は定款変更が効力を生じた日。期限超過は届出義務違反となり、懲戒上の問題を生じうるとされます(最新の運用をご確認ください)。
登記は対外的な公示で法務局へ、届出は弁護士自治の監督機関(弁護士会・日弁連)への報告です。目的が異なる別個の義務で、両方済ませて初めて手続が完了します。
原則ダメです。弁護士法人は社員全員が無限連帯責任を負う持分会社型の法人なので、定款変更は総社員の同意、つまり全員一致が原則です(弁護士法30条の11第1項、構造は会社法637条と同じ)。ただし定款に別段の定めがあればその限りではありません。業界裏話ヒント:多くの事務所は創業時のテンプレート定款をそのまま使い、別段の定めを入れていない。だから社員が増えて一人でも反対派が出ると、屋号変更すら止まる。経験ある事務所は最初の定款に「過半数で変更できる」と忍ばせておく。
弁護士法30条の11第2項は、所属弁護士会と日本弁護士連合会の両方への二週間以内の届出を義務付けています。怠れば届出義務違反となり、直接の罰金規定が前面に出なくても、弁護士会の監督上の指導や懲戒事由になりうる(最新の運用をご確認ください)。業界裏話ヒント:届出先が二か所あることを忘れ、弁護士会だけに出して日弁連を落とすミスが実務で起きる。両方そろって初めて義務を果たしたことになる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律対象 | 弁護士法 30 条の 11:弁護士法人の定款変更手続と届出 | — |
| 決議要件 | 原則 総社員の同意(全員一致)/別段の定めで緩和可 | — |
| 届出・公示 | 変更日から二週間以内に所属弁護士会・日弁連へ届出 | — |
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