要点弁護士法 30 条の 15 は、弁護士法人が債務を完済できないとき各社員が連帯して個人財産で弁済する責任を負うと定める。指定社員の通知があれば責任はその社員に絞られる。
Q · 依頼した弁護士法人が賠償金を払えないとき、社員弁護士の個人財産から取れるの?
法人が払えなければ社員弁護士が個人資産で連帯弁済します
弁護士法 30 条の 15 第 1 項により、弁護士法人の財産で債務を完済できないとき、各社員(出資して経営する弁護士)は連帯して個人の財産で弁済する責任を負います。法人財産への強制執行が空振りに終わったときも同じです(2 項)。ただし社員が「法人に資力があり執行も容易」と証明すれば免れます(3 項)。さらに依頼時に指定社員の通知を受けていた指定事件では、責任は原則その指定社員に絞られます(4 項)。回収側がまず確認すべきは指定通知の有無です。
あなたが大きな法律事務所、つまり弁護士法人に依頼したとする。担当弁護士の重大なミスで損害を被ったが、事務所自体は資金繰りが苦しく、賠償金を払えそうにない。ここで多くの人は「法人が無資力なら泣き寝入りか」と諦める。それが誤りだ。弁護士法人の社員(出資して経営する弁護士であり、雇われの勤務弁護士とは別)は、法人の財産で債務を完済できないとき、全員が連帯して個人の財産で弁済する責任を負う(1項)。合名会社の無限責任と同じ構造だ。つまり事務所が空でも、社員弁護士の自宅や預金まで射程に入る。ただし落とし穴がある。あなたの案件に「指定社員」が指定され、その通知をあなたが受けていた場合、責任を負うのは原則その指定社員だけに絞られる(4項)。だからあなたが最初に確認すべきは、依頼時に指定社員の通知を受け取ったか否かだ。その一点で、誰の財産から回収できるかが変わる。
弁護士法 30 条の 15 は、弁護士法人の社員の責任を定める規定である。弁護士法人の財産で債務を完済できないとき、または法人財産への強制執行が功を奏しないとき、各社員は連帯して個人の財産で弁済する責任を負う。これは合名会社の社員の無限連帯責任(会社法 580 条)と同型の補充的責任であり、指定社員の通知がある指定事件では責任が指定社員に集約される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
法人財産で債務を完済できないとき、社員(出資し経営する弁護士)全員が連帯して個人財産で弁済する責任です(弁護士法 30 条の 15 第 1 項)。勤務弁護士は対象外です。
特定の依頼者の案件について責任を負う者として指定され、その旨が依頼者に通知された社員です。指定事件では責任が原則その指定社員に絞られます(4 項)。
法人が無資力でも、社員および脱退の登記から 2 年以内の元社員に連帯責任を請求できます(会社法 612 条準用)。法人破産とは別ルートで並行可能です。
法人財産が尽きても社員の個人責任が及びます。まず法人へ請求し強制執行が空振りに終われば、社員個人への請求権が現実化します(2 項)。
構造はほぼ同じで、会社法 580 条の合名会社社員の無限連帯責任をモデルにしています。違いは指定社員制度(30 条の 15 第 4 項)で責任を集約できる点です。
事務所(法人)が払えなければ社員弁護士が自分の財産で連帯して払う、という規定です。ただし指定社員の通知があれば責任はその人に限定されます。
委任契約書や依頼時に交付された書面に「指定社員の指定通知」があるか確認します。通知がなければ全社員が連帯責任の対象です(1 項)。
勤務弁護士(使用人)は給与をもらうだけで法人債務を負いません。社員弁護士は出資し経営に関与し、他社員のミスによる債務まで連帯責任を負います。
重いというより、追える相手が増える。社員弁護士は法人が払えないとき全員が連帯して個人責任を負う(30条の15第1項)。個人開業なら本人一人だが、法人なら複数の社員の個人資産が射程に入る。業界裏話ヒント:ただし「指定社員」の通知を受けた案件は、責任が原則その指定社員一人に絞られる(4項)。依頼時の書面に指定通知があるか必ず確認する、それが回収範囲を決める
取り戻せる余地がある。法人が無資力でも、社員(脱退の登記後2年以内の元社員も含む)が連帯して個人で弁済責任を負う(30条の15、会社法612条準用)。業界裏話ヒント:社員個人の自宅や預金は、法人の破産財団とは別枠だ。法人の破産手続と、社員個人への請求は別ルートで並行して走らせられる。法人が倒れたから終わり、と早合点しない
決定的に違う。勤務弁護士(使用人)は給与をもらうだけで法人債務を負わないが、社員になると他の社員のミスによる賠償債務まで連帯して個人資産で背負う(30条の15第1項、合名会社の無限責任と同型)。業界裏話ヒント:リスクを限定したいなら、自分が関与しない案件は指定社員制度を徹底すること。6項では、関与した社員は注意を尽くした証明がない限り指定社員と同じ責任を負うとされる。関与の線引きが命綱になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 責任を負う者 | 30 条の 15 第 1 項:社員全員が連帯 | — |
| 責任発生の前提 | 法人財産で完済不能 or 強制執行が空振り(2 項) | — |
| 免責・抗弁の方法 | 法人に資力あり・執行容易を証明(3 項) | — |
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