弁護士法 第30条の24(弁護士法人の継続)
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清算人は、社員の死亡により前条第一項第七号に該当するに至つた場合に限り、当該社員の相続人(第三十条の三十第二項において準用する会社法第六百七十五条において準用する同法第六百八条第五項の規定により社員の権利を行使する者が定められている場合にはその者)の同意を得て、新たに社員を加入させて弁護士法人を継続することができる。
この条文の基本情報
弁護士法人の継続とは何ですか?
定義弁護士法人の継続とは、弁護士法第30条の24に定められた規定で、「清算人は、社員の死亡により前条第一項第七号に該当するに至つた場合に限り、当該社員の相続人(第三十条の三十第二項において準用する会社法第六百七十五条において準用す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第30条の24(弁護士法人の継続)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第30条の24の条文原文は「清算人は、社員の死亡により前条第一項第七号に該当するに至つた場合に限り、当該社員の相続人(第三十条の三十第二項において準用する会社法第六百七十五条において準用す…」で始まります。
- 弁護士法第30条の24は第四章の二 弁護士法人に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第30条の24の前の条は弁護士法第30条の23です。
- 弁護士法第30条の24の次の条は弁護士法第30条の25です。
- 弁護士法第30条の24には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の24 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の24(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/30_24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法30条の24は、社員の死亡で解散した弁護士法人を、相続人の同意を得て新社員を加入させ継続できると定める。継続できるのは清算結了前に限られる。
Q · 一人だけの弁護士法人で、その先生が亡くなったら事務所は必ず消えるの?
相続人が同意し新社員を入れれば継続できる
弁護士法30条の24により、社員の死亡で解散事由(30条の23第1項7号)が生じても、清算人が亡くなった社員の相続人(または権利行使者)の同意を得て、新たに弁護士を社員に加入させれば、弁護士法人を解散させずに継続できます。相続人自身が弁護士である必要はなく、同意するだけで足ります。ただし継続できるのは清算が結了する前に限られ、結了して法人格が消滅すれば継続の余地はなくなります。
解説
ある弁護士が、自分一人で弁護士法人を立ち上げ、何十件もの依頼と数名の事務員を抱えていた。その人物が突然亡くなる。社員が一人もいなくなった瞬間、法律上は自動的に解散事由(弁護士法30条の23第1項7号、社員の欠亡)が発生する。依頼中の案件も、従業員の雇用も、預け金も、一気に宙に浮く。ここで効いてくるのが30条の24だ。清算人は、亡くなった社員の相続人(相続人が複数なら権利を行使する者として定められた者)の同意を得て、新たに弁護士を社員として加入させ、法人を解散させずに継続させられる。つまり、相続人の一筆が、その法人が消えるか生き残るかの分岐点になる。相続人自身が弁護士である必要はない、同意するだけでいい。あなたが弁護士法人を経営しているなら、自分が倒れた後にこの一手を打てる後継弁護士と、同意を担う家族を、今のうちに結びつけておく必要がある。
法的な位置づけ
弁護士法30条の24は弁護士法人の継続を定める規定であり、社員の死亡により欠亡(30条の23第1項7号)が生じた場合に限り、清算人が当該社員の相続人または権利行使者の同意を得て、新たな弁護士を社員として加入させ、清算結了前に法人を継続できる旨を規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.解散事由が『社員の死亡による欠亡』か確認 まず解散の原因が弁護士法30条の23第1項7号(社員の欠亡)か、他の事由かを切り分ける。継続できるのは社員の死亡による欠亡の場合に限られるため、この前提が崩れると継続の道は使えない
- 2.相続人または権利行使者を特定する 亡くなった社員の相続人を確定する。相続人が複数いる場合は、会社法675条・608条5項の準用により社員の権利を行使する者を一人に定める必要がある(弁護士法30条の30第2項)。同意の主体を誤ると継続が無効になりかねない
- 3.加入させる新社員(弁護士)を確保し同意を取り付ける 社員として加入させる弁護士資格者を用意し、清算人が相続人(または権利行使者)から継続の同意を得る。相続人自身が弁護士である必要はなく、同意するだけで足りる。清算が結了する前に必ず動くこと
- 4.清算事務を止め継続の変更登記を行う 同意と新社員加入が整ったら清算事務を停止し、継続および社員変更の登記を申請する。登記を怠ると第三者に対抗できないため、司法書士または弁護士に手続を依頼する
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法人は社員が亡くなったら自動で消えますか?
解散事由は生じますが即消滅ではありません。清算が結了するまでは存続し、その間なら30条の24で継続できます。問題は『いつまでに継続を決めるか』です。
Q2弁護士法人の継続にはどんな同意が必要ですか?
亡くなった社員の相続人(相続人が複数なら権利行使者として定められた者)の同意が必要です。同意がなければ継続できず清算へ進みます(弁護士法30条の24)。
Q3弁護士法人を継続するにはいつまでに動けばいいですか?
法定の確定期限はありませんが、継続できるのは清算が結了するまでの間に限られます。結了して法人格が消滅すると継続はできなくなります。
Q4弁護士法人の解散事由とは何ですか?
定款の解散事由の発生、社員の欠亡、合併、破産、解散命令などです(弁護士法30条の23)。30条の24で継続できるのは社員死亡による欠亡の場合に限られます。
Q5弁護士法人を継続したら登記は必要ですか?
必要です。継続は変更登記事項であり、新社員の加入と併せて登記しないと第三者に対抗できません。司法書士または弁護士に手続を依頼します。
Q6司法書士法人や税理士法人も同じ継続規定がありますか?
あります。司法書士法人・税理士法人・行政書士法人にもほぼ同様の継続規定が置かれており、士業の一人法人に共通する仕組みです。
Q7相続人が同意しない場合はどうなりますか?
継続はできず清算手続が進みます。清算人が進行中の案件を整理し、別の弁護士への引き継ぎや預け金の返還を行います。
Q8権利行使者とは誰のことですか?
相続人が複数いる場合に、社員の権利を行使する者として一人に定められた人です。会社法675条・608条5項の準用により決定されます(弁護士法30条の30第2項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1一人でやってた弁護士の事務所、その先生が亡くなったら、依頼してた案件はどうなるんですか?
法人が継続されれば、新たに加入した弁護士が業務を引き継ぎます。継続されず清算に入れば、清算人が案件を整理し、別の弁護士への引き継ぎや預け金の返還を行います(弁護士法30条の24、30条の23)。実務のポイント:一人法人の弁護士に依頼するときは、契約前に『万一のときの引き継ぎ体制』を聞いておくとよい。継続できるかは相続人の同意次第で、依頼者であるあなたには決定権がない。だから依頼先選びの段階でそのリスクを織り込むしかない
Q2相続人が弁護士じゃないんですけど、それでも事務所を継続できるんですか?
できます。継続に必要なのは相続人の『同意』であって、相続人自身が社員になる必要はありません。実際に加入する新社員は別の弁護士資格者です(弁護士法30条の24)。実務のポイント:相続人にとって、同意して継続するか、清算配当を受けるかは損得が分かれます。事務所に不動産やのれんなど含み資産があれば持分を引き継ぐ方が有利な場合があり、逆に負債が重ければ清算の方が安全。同意を求められたら、まず事務所の財産状況を確認するのが鉄則です
間違えやすい点 AI による整理
- 「社員が死んだら弁護士法人は当然に消える」という問いを立てる人が多いが、その立て方自体がずれている。解散事由が発生しても、清算が結了するまで法人はまだ存続しており、その間なら継続という選択肢が生きている。問うべきは『消えるか』ではなく『いつまでに継続を決めるか』だ
- 相続人の同意が要ることは知っていても、その同意がどれほど重い意味を持つかを軽く見ている人が多い。相続人は弁護士である必要はなく、法律実務を何も知らない家族でもよい。法律事務所の存続という重大な判断が、専門外の遺族ひとりの一筆に委ねられている、その構造の危うさまで踏み込んで理解している人は少ない
- 「継続するには相続人自身が新しい社員になってくれないといけない」と思われがちだが、違う。加入する新社員は別の弁護士でよく、相続人はあくまで同意を与える立場にすぎない。相続人が弁護士でなくても、法人は継続できる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 30条の24:解散した法人を継続させる救済規定 | 30条の23:解散事由を定める前提規定 30条の30:社員の権利行使者を会社法準用で画定 |
| 発動の前提 | 社員の死亡による欠亡 + 相続人(権利行使者)の同意 | 定款事由・欠亡・合併・破産・解散命令の発生 相続人が複数の場合に権利行使者を一人に定めること |
| 時間的制約 | 清算が結了する前に限り継続可能 | 解散事由の発生で清算手続へ移行 継続・清算いずれの局面でも同意主体の決定に作用 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も律師法人の解散・継続に関する規定を置くが、構成員の同意と新たな律師の加入を要する点で日本と共通の発想に立つ。
ドイツは弁護士法人を会社形態で許容し、持分会社の継続規定(HGB)と職業法の双方が継続局面を規律する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父が一人で営んでいた弁護士法人。突然の死から数週間、清算手続が動き始めた。相続人であるあなたのもとに「継続するなら新しい社員を入れる、その同意がほしい」と連絡が入る。返事を先延ばしにしている間に清算が結了してしまえば、もう継続はできない。残された時間は、清算が完了するまでのわずかな期間だけだ
- もし、あなたの親が一人で経営する弁護士法人の唯一の社員で、その親が急逝したら、法人は自動的に消えてしまうのか。即解散ではない。相続人であるあなたが同意し、新しい弁護士を社員に迎えれば、法人格も依頼関係も引き継いだまま存続させられる
- 亡くなった社員の事務所を引き継ぎたい若手弁護士がいる。彼を新社員として加入させれば法人は継続できる。だがその鍵は、相続人の同意一つにかかっている
- あなたが顧問契約を結んでいた弁護士が、一人法人の代表だった。その人が亡くなったと聞いて、自分の進行中の案件書類や預け金がどうなるか不安になる。法人が継続されれば手続はそのまま引き継がれ、清算に入れば別の弁護士への引き継ぎが必要になる。あなたの案件の行方も、会ったこともない相続人の判断に間接的に左右される
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず自分が『社員の権利を行使する者』に当たるか確認する(弁護士法30条の30第2項で準用する会社法675条・608条5項、相続人が複数なら権利行使者を一人に定める必要がある)。2. 清算が結了する前に動くこと、結了後はもう継続できない。3. 加入させる新社員(弁護士資格者)を確保し、清算人に継続の意思と同意を伝える。4. 継続には変更登記が必要なので、司法書士または弁護士に手続を依頼する
訴えられた側:1. 解散の原因が『社員の死亡による欠亡』(弁護士法30条の23第1項7号)か他の事由かを切り分ける。継続できるのは死亡による欠亡の場合に限られる。2. 相続人(または権利行使者)を特定し、同意を取り付ける。3. 弁護士資格を持つ新社員を加入させる。4. 清算事務を止め、継続の登記を行う。同意が得られないなら清算を完了させ、依頼案件は他の弁護士へ確実に引き継ぐ
時効(請求できる期限):法定の確定期限はないが、継続できるのは清算が結了するまでの間に限られる。社員の死亡により解散事由が生じた時点から清算結了までが事実上の期限であり、結了して法人格が消滅すれば継続の余地はなくなる
学説
通説:弁護士法人の継続は、会社法の持分会社継続制度(会社法642条)を専門職法人に応用したものと理解され、相続人または権利行使者の同意と新社員の加入を要件とする。継続できる局面は清算結了前に限られると解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)新設の可能性 弁護士法人制度の創設(平成13年法律第41号、施行は平成14年(2002年)4月1日)に伴い新設された条文と考えられるが、その後の会社法制定(平成18年(2006年)施行)に伴う準用先条文番号の変更を含め、正確な改正履歴の確認が必要。(要人的検証)
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:弁護士法人制度の創設(平成13年法律第41号、施行は平成14年(2002年)4月1日)に伴い、社員の死亡による欠亡時の法人継続を可能とする本条が新設されたと考えられる。会社法制定(平成18年施行)に伴う準用先条文番号の整理を含め、詳細な改正履歴は要検証。
- 弁護士法 第30条の23本条の前提となる解散事由(社員の欠亡)を定める
- 弁護士法 第30条の30社員の権利行使者の決定方法を会社法準用で画定する
- 会社法 第642条持分会社の継続制度、本条が範とする会社法の枠組み
- 会社法 第608条社員死亡時の持分承継と権利行使者、同意主体を定める基準(5項を準用)
- 会社法 第675条清算中の持分会社に社員の権利行使者規定を準用する経由規定
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