弁護士法 第30条の23(解散)
クイックジャンプ
- 弁護士法人は、次に掲げる理由によつて解散する。
- 一定款に定める理由の発生
- 二総社員の同意
- 三合併(合併により当該弁護士法人が消滅する場合に限る。)
- 四破産手続開始の決定
- 五解散を命ずる裁判
- 六第五十六条又は第六十条の規定による除名
- 七社員の欠亡
- 2.弁護士法人は、前項第三号及び第六号の事由以外の事由により解散したときは、解散の日から二週間以内に、その旨を所属弁護士会及び日本弁護士連合会に届け出なければならない。
この条文の基本情報
解散とは何ですか?
定義解散とは、弁護士法第30条の23に定められた規定で、「弁護士法人は、次に掲げる理由によつて解散する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第30条の23(解散)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第30条の23の条文原文は「弁護士法人は、次に掲げる理由によつて解散する。」で始まります。
- 弁護士法第30条の23は第四章の二 弁護士法人に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第30条の23の前の条は弁護士法第30条の22です。
- 弁護士法第30条の23の次の条は弁護士法第30条の24です。
- 弁護士法第30条の23には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の23 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の23(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/30_23
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法30条の23は弁護士法人の解散事由を七つ列挙し、合併・除名以外の事由で解散したときは二週間以内に弁護士会と日弁連へ届け出る義務を定める。
Q · 依頼している弁護士法人が突然解散したら、私の事件と着手金はどうなるの?
委任は法人とともに終了し、預り金は清算手続で返還を求める
弁護士法30条の23は弁護士法人の解散事由を七つ列挙します。社員の欠亡(一人法人で唯一の弁護士が死亡・脱退・資格喪失)や懲戒による除名などで法人が解散すると、契約相手が法人であるため委任関係は終了し、事件は宙に浮きます。解散後は清算手続に入り、預けた着手金や書類は清算人を通じて返還を求めます。合併・除名以外の事由なら法人は解散の日から二週間以内に弁護士会と日弁連へ届け出る義務を負うので、依頼者は所属弁護士会へ照会すれば法人の存続・解散を公的に確認できます。
解説
街でよく見る「弁護士法人○○」という看板。これは個人事務所ではなく、会社のように登記された法人だ。だからこそ、会社と同じように「解散」する。第30条の23が並べる七つの解散事由のうち、依頼者にとって本当に怖いのは二つ。一つは社員(その法人を構成する弁護士のこと)の欠亡、つまり社員が一人もいなくなること。一人法人なら、その弁護士の死亡や脱退で法人ごと消える。もう一つは第56条・第60条による除名、つまり懲戒で弁護士の資格を失うケースだ。法人が解散すれば、あなたが委任していた事件は宙に浮き、預けた着手金や書類の原本の行方が問題になる。だが本条第2項に手がかりがある。法人は解散後二週間以内に所属弁護士会と日本弁護士連合会へ届け出る義務を負う。つまり、あなたは弁護士会に問い合わせれば、自分が頼んだ法人が今も生きているか、すでに消えたのかを公的に確認できる。
法的な位置づけ
弁護士法30条の23は弁護士法人の解散を定める規定であり、定款所定の事由、総社員の同意、合併消滅、破産手続開始の決定、解散命令の裁判、第56条・第60条による除名、社員の欠亡の七つを解散事由とする。合併および除名を除く事由による解散の場合には、解散の日から二週間以内に所属弁護士会と日本弁護士連合会への届出を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.依頼先が法人か個人かを契約書で確認 委任契約書の名義を確認する。「弁護士法人○○」なら契約相手は法人で、法人が解散すれば担当弁護士が健在でも委任は終了する。個人名なら法人解散リスクはない
- 2.所属弁護士会へ存続・解散を照会 法人が連絡不通になったら、契約書記載の弁護士会へ法人の存続・解散の有無を照会する。解散していれば第2項の届出が出ているはずで、清算人の情報を早期に把握できる
- 3.清算人を特定し預り金・書類の返還を請求 解散していれば清算人の連絡先を特定し、預けた書類の原本と着手金・前払報酬の返還を清算手続の中で請求する。動きが遅いと他の債権者と按分になり取り分が削られる
- 4.進行中の事件を別の弁護士へ引き継ぐ 期日や時効を切らさないよう、進行中の事件を速やかに別の弁護士へ引き継ぐ。代理人の空白期間に重要な期日が来ないか確認し、必要なら期日変更を申し立てる
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法人の解散事由とは何ですか?
弁護士法30条の23が七つを列挙します。定款所定の事由、総社員の同意、合併消滅、破産手続開始の決定、解散命令の裁判、除名、社員の欠亡です。
Q2社員の欠亡とはどういう意味ですか?
弁護士法人の社員が一人もいなくなることです。一人法人なら唯一の弁護士の死亡・脱退・資格喪失で社員の欠亡となり、法人が即解散します。
Q3弁護士法人が解散したら預けた着手金は戻りますか?
法人は清算手続に入り、清算人が債権債務を整理します。預り金や未着手分の報酬は清算の中で返還を請求しますが、他の債権者と按分になる場合があります。
Q4弁護士法人の解散届出はいつまでにすべきですか?
合併・除名以外の事由で解散したときは、解散の日から二週間以内に所属弁護士会と日本弁護士連合会へ届け出る必要があります(30条の23第2項)。
Q5弁護士法人が合併で消えても届出は必要ですか?
不要です。合併消滅(第三号)と除名(第六号)は第2項の届出義務から除外されています。合併では権利義務を存続法人が承継します。
Q6依頼先が個人か弁護士法人かはどう見分けますか?
契約書の名義を確認します。「弁護士法人○○」なら法人、弁護士個人名なら個人です。法人なら解散リスクと社員数を契約前に確認するのが安全です。
Q7弁護士法人が破産したら顧問料はどうなりますか?
破産手続開始の決定は解散事由(第四号)です。前払いした顧問料は破産債権として他の債権者と按分される立場になります。
Q8一人法人の弁護士に依頼するのは危険ですか?
危険とまでは言えませんが、唯一の社員の死亡・懲戒で即解散するため代理人を失うリスクがあります。引継ぎ先を契約時に確認すると安心です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1依頼してた弁護士法人が解散したら、払った着手金は戻ってきますか?
法人は解散後に清算手続へ入り、清算人が債権債務を整理する(弁護士法30条の23以下、会社法準用)。あなたの預り金や未着手分の報酬は、清算の中で返還を求めることになる。業界裏話:解散届は弁護士会に出るので、まず所属弁護士会へ照会して清算人の連絡先を押さえる。動きが遅いと他の債権者と按分になり、取り分が削られる。
Q2弁護士法人が合併で消えると言われました。私の事件はどうなりますか?
合併による消滅(第一項第三号)の場合、消滅法人の権利義務は存続法人がすべて承継する。あなたの委任契約も存続法人へ引き継がれるため、原則として手続は中断しない。届出義務も第2項で免除されている。業界裏話:合併と「解散して清算」はまったくの別物。合併なら基本は安心だが、新しい受任法人から委任承継の確認書を一枚もらっておくと、後の責任の所在が明確になる。
Q3社員が一人だけの弁護士法人って、何かリスクありますか?
社員が一人の弁護士法人は、その社員の死亡・脱退・資格喪失で「社員の欠亡」(第一項第七号)に当たり、法人が解散する。複数社員の法人より法的に脆い面がある。業界裏話:高額・長期の案件を一人法人に頼むなら、担当弁護士に万一があった場合の引継ぎ先を契約時に確認しておく。これだけで代理人の空白リスクは大きく下がる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「弁護士に頼んだのだから、その人がいる限り安心」という考えは、問いの立て方が半分ずれている。依頼先が弁護士法人なら、契約の相手はその弁護士個人ではなく法人だ。法人が解散すれば、担当弁護士が健在でも、委任関係は法人とともに終了する。
- あなたから見れば「事務所が一つ閉じただけ」だが、法律から見れば法人格そのものの消滅であり、清算手続に入る。この落差で、預けた書類や預り金の返還を求める窓口が、もとの事務所ではなく清算人へ移ることを見落とす。
- 「合併でも解散だから届出が必要」と思いがちだが、第2項は合併(第三号)と除名(第六号)を届出義務から除外している。合併では消滅法人の権利義務を存続法人が当然に承継するため、別途の届出はいらない。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 依頼者への影響 | 一般解散(社員の欠亡・破産等):委任終了、清算手続で預り金返還 | 合併消滅(第三号):存続法人が委任を当然承継、手続は中断しない 除名(第六号):懲戒で資格喪失、委任終了、清算手続へ |
| 届出義務(第2項) | あり:解散の日から二週間以内に弁護士会・日弁連へ | なし:合併は届出義務から除外 なし:除名は届出義務から除外 |
| 権利義務の行方 | 清算手続で個別に整理・分配 | 存続法人が包括承継 清算手続で個別に整理・分配 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2020年律師法改正で律師法人制度を整備。解散・清算は公司法の準用による点が日本と類似する
韓国も法務法人(법무법인)の解散事由を弁護士法に明定し、合併・除名類似の事由を区別する構造を持つ
ドイツは弁護士会社を会社形態(GmbH 等)または PartG として組織し、会社法・パートナーシップ法の一般規定に従って解散・清算する
米国は州ごとの専門職法人法・LLP 法と Model Rules of Professional Conduct により、法律事務所の解散と依頼者ファイルの引継ぎを規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが離婚調停を「弁護士法人□□」に依頼している最中、担当弁護士が懲戒で除名されたらどうなる? 社員がその人だけの一人法人なら、第一項第六号の事由で法人が解散し、あなたは代理人不在のまま次の期日を迎えることになる。
- あなたが弁護士法人の唯一の社員で、廃業を決めた。総社員の同意(第一項第二号)で解散できるが、解散の日から二週間以内に弁護士会と日弁連へ届け出なければ過料の対象になりうる。残された時間は実質14日。
- 顧問契約していた弁護士法人が破産手続開始の決定を受けた。これも立派な解散事由(第一項第四号)。あなたが前払いした顧問料は、破産債権として他の債権者と按分される立場に変わる。
- 友人が「うちの会社の顧問法人、合併で消えるらしい」と相談してきた。合併で消滅する場合は届出不要で、権利義務は存続法人がそのまま承継する。慌てなくていいと、あなたは三分で説明できる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書の名義で依頼先が弁護士法人か個人かを確認。法人なら所属弁護士会に存続・解散の有無を照会する(解散なら第2項の届出が出ているはず) 2. 解散していれば清算人の連絡先を特定し、預けた書類原本と着手金・前払報酬の返還を清算手続の中で請求3. 進行中の事件は早急に別の弁護士へ引き継ぎ、期日や時効を切らさないよう代理人の空白を埋める4. 返還が滞れば、清算人への債権届出を書面で行い記録を残す
訴えられた側:1. 解散事由を特定(総社員の同意、社員の欠亡、破産手続開始の決定など第1項各号) 2. 合併・除名以外の事由なら、解散の日から二週間以内に所属弁護士会と日弁連へ届出(第2項、怠れば過料のリスク) 3. 清算人を選任し、会社法準用の清算手続に従って債権者保護と残余財産の分配を進める4. 組合等登記令に基づく解散登記を法務局へ申請5. 依頼者への事件引継ぎと預り金返還を誠実に行い、職務上の義務を果たす
時効(請求できる期限):解散そのものに時効はないが、解散後の届出は「解散の日から二週間以内」(本条第2項、合併・除名以外の事由の場合)。依頼者側の預り金・報酬返還請求は清算手続内で行い、一般の債権として民法166条の消滅時効(債権5年または10年)が問題になりうる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:弁護士法改正により弁護士法人制度が創設され、解散事由と弁護士会・日弁連への届出義務を定める本条が新設された(平成14年施行)
- 弁護士法 第56条懲戒の根拠規定、除名による第六号の解散事由を構成
- 弁護士法 第60条日弁連による懲戒(除名)の根拠、解散事由を構成
- 会社法 第641条持分会社の解散事由、弁護士法人に準用される一般法(準用関係、現行効力を要確認)
- 会社法 第644条清算の開始原因、解散後の清算手続の根拠(準用関係、現行効力を要確認)
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