弁護士法 第43条の4(裁判所による清算人の選任)
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前条第一項の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。
この条文の基本情報
裁判所による清算人の選任とは何ですか?
定義裁判所による清算人の選任とは、弁護士法第43条の4に定められた規定で、「前条第一項の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第43条の4(裁判所による清算人の選任)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第43条の4の条文原文は「前条第一項の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、…」で始まります。
- 弁護士法第43条の4は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第43条の4の前の条は弁護士法第43条の3です。
- 弁護士法第43条の4の次の条は弁護士法第43条の5です。
- 弁護士法第43条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/43_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法43条の4は、清算人となる者がない、または清算人が欠けて損害のおそれがあるとき、裁判所が利害関係人・検察官の請求または職権で清算人を選任できると定める。
Q · 取引先の法人が解散して清算人が誰もいないとき、債権回収は諦めるしかないの?
いいえ、裁判所に清算人選任を申し立てれば回収を再開できます
弁護士法43条の4により、清算人となる者がない場合、または清算人が欠けて損害が生ずるおそれがある場合、裁判所は利害関係人もしくは検察官の請求により、または職権で清算人を選任できます。債権者は利害関係人として自ら申立てができ、選任された清算人を相手に債権を届け出て回収手続に乗せられます。法人が消滅したのではなく後始末役が不在なだけなら、回収の道は閉じていません。一般の法人にも会社法479条・一般社団法人法210条に同じ仕組みがあります。
解説
取引や貸付けの相手だった法人が、いつの間にか解散していた。残った債権を回収したいのに、後始末をする責任者が誰もいない。ここで多くの人は諦める。だが弁護士法43条の4は別の出口を残している。清算人になる者がいないとき、あるいは清算人が欠けて損害が生じるおそれがあるとき、裁判所は利害関係人もしくは検察官の請求により、または職権で清算人を選任できる。つまり、解散した法人の後始末役がいなくても、債権者であるあなた一人の申立てで、裁判所が清算人という後始末役を立ててくれる。これは弁護士会という特殊な法人を念頭に置いた条文だが、同じ仕組みは会社法にも一般社団法人法にもある。法人が消えても、あなたの債権まで一緒に消えるわけではない。その隙間を埋めるのが、裁判所による選任という制度だ。
法的な位置づけ
弁護士法43条の4は、裁判所による清算人選任を定める規定である。前条の規定により清算人となる者がない場合、または清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがある場合に、利害関係人もしくは検察官の請求により、または裁判所の職権で清算人を選任する仕組みを置く。私的に進む清算手続が停止した際の補充的・後見的な救済として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.登記簿で解散と清算人の状況を確認 相手法人の登記事項証明書を取得し、解散の登記の有無、清算人が登記されているか、登記された清算人が機能しているかを確認する。清算人不在または欠缺の事実関係を押さえる
- 2.清算人の不在・欠缺と損害のおそれを疎明する資料を収集 清算人と連絡が取れない記録、財産が放置され価値が目減りしている証拠、賃料・保管費が嵩む状況などを集め、「損害を生ずるおそれ」を客観的に示せるよう準備する
- 3.自分が利害関係人であることを疎明 債権の存在を示す契約書・請求書・取引履歴など、自分が清算の結果に法律上の利害を有することを疎明できる資料を整える
- 4.管轄裁判所へ清算人選任を申し立て 法人の主たる事務所を管轄する裁判所に清算人選任の申立書を提出する。非訟事件として進むため対審ではなく、裁判所が選任の可否と人選を判断する。予納金を求められる場合がある
よくある質問 AI による整理
Q1清算人とは何ですか?
解散した法人の後始末を担う者で、財産の換価、債権の取立て、債務の弁済、残余財産の分配を行います。清算が結了するまで法人を代表します。
Q2裁判所に清算人選任を申し立てる方法は?
法人の主たる事務所を管轄する裁判所に、清算人選任の申立書と疎明資料を提出します。非訟事件として審理され、相手方との対審ではなく裁判所の判断で選任されます。
Q3清算人選任の申立ては誰ができますか?
弁護士法43条の4では利害関係人もしくは検察官が請求できます。債権者や元理事などの利害関係人が含まれ、裁判所が職権で選任することもあります。
Q4利害関係人とは誰を指しますか?
清算の結果に法律上の利害を持つ者で、債権者、社員・構成員、残余財産の帰属権利者などが典型です。単なる感情的関心では足りず、法的な利害が必要です。
Q5解散した法人の清算人の有無はどう確認しますか?
法人の登記事項証明書(登記簿)で解散の登記と清算人の登記を確認します。清算人の登記がない、または連絡不通であれば不在・欠缺を疑えます。
Q6清算人選任の申立先はどこの裁判所ですか?
原則として清算する法人の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所です。非訟事件手続法に従って手続が進みます。
Q7清算人が欠けたとはどういう状態ですか?
選任されていた清算人が死亡、辞任、解任、病気等で職務を行えなくなり、後任がいない状態を指します。損害のおそれがあれば選任を申し立てられます。
Q8検察官が清算人選任を請求できるのはなぜですか?
清算の放置が公益を害しうるためです。私人の利害だけでなく、清算手続の完遂を国家が確保する必要がある場合に検察官の請求権が機能します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1解散した法人にお金を貸していたんですが、もう回収は無理ですよね?
清算人がいないだけなら諦めるのは早いです。弁護士法43条の4や、一般の法人なら一般社団法人法210条・会社法479条で、利害関係人の請求により裁判所が清算人を選任できます。清算人が立てば、その人を相手に債権を届け出て回収手続に乗せられます。実務のポイント:多くの債権者は『法人が消えた=終わり』と勘違いして動かないため、先に申し立てた債権者が清算手続の主導権を握りやすい。動いた者勝ちの面がある
Q2裁判所が選んだ清算人の費用って、誰が払うんですか?
原則として清算する法人の財産から支弁されます。申立人が一時的に予納を求められることもありますが、最終的には法人の残余財産から清算費用として処理されるのが通常です。実務のポイント:申立て前に法人にめぼしい財産が残っているかを確認するのが鉄則。財産ゼロだと、選任されても回収原資がなく、予納金だけ持ち出しになりかねない。登記簿や不動産の有無を先に調べてから動く
間違えやすい点 AI による整理
- 「解散した法人からはもう何も取れない」と思い込みがちだが、清算人がいないだけなら裁判所に選任させて回収手続を再起動できる。問題は法人の消滅ではなく、後始末役の不在にすぎない
- 「清算人を選ぶのは法人内部の話で、外部の自分は口を出せない」という前提自体が誤っている。本条は利害関係人、つまり債権者など外部者にこそ請求権を与えている
- 検察官も請求できると知っていても、その意味の重さを見落としている人が多い。清算の放置が公益を害する事態として国家が介入しうる、それほど清算手続の完遂は重視されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 清算人の決まり方 | 弁護士法43条の4:裁判所が選任(請求または職権) | 弁護士法43条の3:法定の就任順位による清算人 会社法479条:裁判所による株式会社の清算人選任 |
| 発動の前提 | 清算人となる者がない、または欠けて損害のおそれ | 解散により当然に清算手続が開始 他に清算人がないとき等、利害関係人の申立て |
| 申立権者 | 利害関係人もしくは検察官、または職権 | —(法定順位のため申立て不要) 利害関係人 |
他国ではどう定めているか 4 か国
法院は主管官庁・検察官または利害関係人の請求により清算人を選任できる点で日本と同趣旨
清算人がいないとき法院が利害関係人または検察官の請求で選任できる構造で日本と類似
清算人が欠けた場合の裁判所による緊急選任(Notbestellung)と清算人規定が機能的に対応
清算・解散の局面で裁判所が receiver を選任して財産管理・清算を担わせる実務が機能的に対応
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引のあった法人が解散したのに、清算手続が一向に進まない。もし清算人が誰もいないまま放置されたら、あなたの債権はどうなるのか。43条の4は、利害関係人の請求で裁判所に清算人を選ばせる道を開く
- あなたは解散した法人の元理事だ。本来あなたが清算人になるはずが、就任を避けている。すると債権者が裁判所に選任を申し立て、第三者の清算人があなたの後始末責任を引き継ぐ。
- 清算人が病気で職務を続けられなくなり、残余財産の管理が宙に浮いた。あと数週間で保管費や賃料が嵩み、財産が目減りしていく。損害が生じるおそれがあるうちに、裁判所へ選任を求める申立てを急ぐ場面だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手法人が解散しているか、清算人が登記されているかを登記簿で確認する2. 清算人が不在、または欠けて職務が滞っていることを示す資料(連絡不通の記録、財産が放置されている証拠)を集める3. 自分が利害関係人に当たること(債権の存在など)を疎明できる資料を準備する4. 法人の主たる事務所を管轄する裁判所へ清算人選任の申立てを行う。非訟事件として進む
訴えられた側:1. 自分が清算人になるべき立場か(前条43条の3の就任順位)を確認する2. 就任を避けると裁判所が第三者を選任し、その費用や責任関係が複雑になることを理解する3. 自ら適切に清算を進めるか、正当な理由を示して選任手続に対応するかを早期に判断する4. すでに損害が生じるおそれがある場合、放置は不利に働くため速やかに専門家へ相談する
時効(請求できる期限):本条の申立て自体に固有の期限はない。ただし清算人が欠けて損害を生ずるおそれがある状態は時間とともに悪化するため、実務上は早期申立てが要となる。なお回収対象の債権自体には消滅時効(民法166条、原則として権利行使できると知った時から5年または権利行使できる時から10年)が別途進行する点に注意(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:裁判所による清算人選任は対審構造をとらない非訟事件であり、裁判所の後見的裁量により清算手続の停止状態を補充するものと解されている。清算人の不在・欠缺と損害のおそれが要件であり、利害関係人には債権者など清算の結果に法律上の利害を持つ者が含まれる。
- 弁護士法 第43条の3清算人の就任順位、本条が補充する前提規定
- 弁護士法 第43条の2解散・清算手続の起点となる規定(条文内容・現行効力を要確認)
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第210条裁判所による清算人選任、同一の法理を持つ並行制度
- 会社法 第479条株式会社における裁判所の清算人選任、並行制度
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