弁護士法 第43条の5(清算人の解任)
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重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。
この条文の基本情報
清算人の解任とは何ですか?
定義清算人の解任とは、弁護士法第43条の5に定められた規定で、「重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第43条の5(清算人の解任)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第43条の5の条文原文は「重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。」で始まります。
- 弁護士法第43条の5は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第43条の5の前の条は弁護士法第43条の4です。
- 弁護士法第43条の5の次の条は弁護士法第43条の6です。
- 弁護士法第43条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/43_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法43条の5は、重要な事由があるとき、裁判所が利害関係人・検察官の請求または職権で清算人を解任できると定める。会社法479条と同形の清算人監督規定。
Q · 解散した団体の清算人が怪しい動きをしているとき、外部の自分でも辞めさせられる?
重要な事由があれば、利害関係人も裁判所に解任を申し立てられます
弁護士法43条の5により、重要な事由があるときは、裁判所が利害関係人もしくは検察官の請求により、または職権で清算人を解任できます。会の役員に限らず、清算で財産的に損をしうる債権者・会員・取引先などの利害関係人なら、自ら裁判所を動かせます。ただし「重要な事由」は財産の私的流用、帳簿の隠蔽、特定債権者の優遇、長期の職務放棄など、職務遂行に重大な支障がある客観的事情を要し、単なる不信感や方針対立では足りません。同様の規定は会社法479条・一般社団法人法176条にもあります。
解説
弁護士会が解散して財産を整理する段階に入ると、その後始末を担う清算人という役職が立つ。本条が定めるのは、その清算人が暴走したときの非常ブレーキだ。重要な事由、たとえば財産の私的流用、帳簿の隠蔽、特定の債権者だけを優遇する不公正があれば、裁判所は利害関係人もしくは検察官の請求により、または職権で清算人を解任できる。注目すべきは利害関係人という言葉である。会の債権者、会員、取引先、つまり清算で損をしうる立場の者なら、自ら裁判所を動かせるということだ。そして同じ仕組みは弁護士会に限らない。会社法479条、一般社団法人法176条にほぼ同文の規定があり、あなたが関わる団体やマンション管理組合が解散したとき、後始末役が信用できなければ、あなたの一通の申立てで裁判所が動く。本条はその弁護士会版にすぎない。
法的な位置づけ
弁護士法43条の5は、弁護士会の清算における清算人の解任を定める規定である。重要な事由があるとき、裁判所は利害関係人もしくは検察官の請求により、または職権で清算人を解任することができる。会社法479条および一般社団法人及び一般財団法人に関する法律176条と同旨の、清算人に対する司法的監督装置として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分が利害関係人にあたるか確認 清算で財産的に損をしうる立場かを確認する。会の債権者、会員、取引先など、清算手続の結果に直接の利害を持つ者が利害関係人にあたる
- 2.重要な事由を時系列で証拠化 清算人の不正・不適任の事実を日付入りで集める。不公正な弁済の記録、自己取引の証跡、帳簿開示を拒んだメール履歴などを疎明資料として整理する
- 3.裁判所に解任を申し立て(保全も検討) 本条に基づき、清算人の住所地等を管轄する裁判所に解任の申立てを行う。財産散逸が急迫なら、処分禁止の保全処分を併せて申し立てる
- 4.被った損害は善管注意義務違反で別途賠償請求 解任で止められない過去の損害は、清算人個人の善管注意義務違反として損害賠償を請求する。一般消滅時効(民法166条、知った時から5年または権利行使できる時から10年)に注意する
よくある質問 AI による整理
Q1清算人を裁判所に解任してもらえるのは誰ですか?
利害関係人もしくは検察官です。会の役員でなくても、清算で財産的に損をしうる債権者・会員・取引先などの利害関係人なら、自ら裁判所に解任を申し立てられます(弁護士法43条の5)。
Q2清算人の解任にあたる「重要な事由」とは何ですか?
財産の私的流用、帳簿の隠蔽、特定債権者の優遇、長期の職務放棄など、職務遂行に重大な支障がある客観的事情です。単なる不信感や方針対立では足りません。
Q3清算人の解任は会の総会で決められますか?
いったん清算手続に入った後や裁判所が選任した清算人は、会の多数決では下ろせません。本条のとおり裁判所が非訟事件として後見的に判断します。
Q4清算人が財産を安く売ろうとしている場合どうすればいい?
売買や登記が完了する前に、利害関係人として裁判所に解任を申し立て、財産散逸の急迫があれば保全処分も併せて検討します。処分後は回収が困難になります。
Q5清算人を解任すると損害は取り戻せますか?
解任は将来の暴走を止める手段で、過去の損害は別途、清算人個人の善管注意義務違反として損害賠償を請求することになります。
Q6会社の清算人も同じように裁判所に解任を求められますか?
はい。会社法479条にほぼ同文の規定があり、株主・債権者などの利害関係人が裁判所に清算人の解任を申し立てられます。
Q7マンション管理組合や NPO が解散したときも使えますか?
一般社団法人法176条に同様の規定があり、法人格を持つ団体の清算人解任に広く準用・類推される枠組みです。後始末役の不正に気付いたら利害関係人として動けます。
Q8清算人の解任に時効はありますか?
解任申立て自体に特定の時効はありませんが、清算が結了し清算人が任務を終えると対象が消えます。事実上、財産処分が進む前に動くことが期限です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士会が解散することなんて、現実にあるんですか?
実例は極めて稀だ。だが法律は万一に備えて解散と清算の手続を一通り整えており、本条もその一部である。むしろ価値があるのは、同じ清算人解任の仕組みが会社法479条、一般社団法人法176条にほぼ同文で存在することだ。あなたが本当に使うのは、解散した会社や団体の清算人を解任する場面のほうだろう。実務のポイント:この条文を入口に、清算人解任という横断ルールの存在を頭に入れておくと、自分の関わる団体が解散したとき、後始末役を監視する目線を持てる
Q2清算人を辞めさせたいとき、裁判所は何があれば動いてくれますか?
『重要な事由』、つまり職務遂行に重大な支障をきたす客観的事情が要る。財産の私的流用、帳簿の隠蔽、特定債権者の優遇、長期の職務放棄などだ。単なる不信感や方針の違いでは足りない(本条、会社法479条も同じ基準)。実務のポイント:裁判所は漠然とした主張では動かない。日付入りの証拠、たとえば不公正な弁済の記録や、説明を求めたのに無視されたメールをそろえて疎明する。証拠の具体性が、申立てが通るか却下されるかを分ける
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば「清算人を辞めさせるなんて会の内輪のゴタゴタ」だが、法律から見れば、清算人の解任は非訟事件として裁判所が後見的に関与する手続だ。会員の多数決ではなく、裁判所の判断で決まる。この落差を知らずに総会で押し切ろうとして時間を浪費する例がある
- 「清算人を解任できる」と知っていても、その『重要な事由』のハードルの高さを知らない人が多い。単なる不信感や方針対立では足りず、職務遂行に重大な支障がある客観的事情、たとえば不正、著しい不適任、長期の職務放棄が要る。証拠の具体性が勝負になる
- 「清算人を選んだのは会なのだから、辞めさせるのも会の自由」と思いがちだが、裁判所が選任した清算人や、いったん清算手続に入った後の清算人は、会の一存では下ろせず、本条のとおり裁判所の関与が必要になる場面がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の方向 | 弁護士法43条の5:清算人の解任(外す) | 弁護士法43条の4:裁判所による清算人の選任(つける) 会社法479条:株式会社の清算人解任(ほぼ同一) |
| 発動の要件 | 重要な事由 + 利害関係人・検察官の請求または職権 | 清算人が欠けた等、選任の必要がある場合 重要な事由 + 利害関係人の請求または職権 |
| 請求できる者 | 利害関係人・検察官(裁判所の職権も可) | 利害関係人・検察官等 株主・債権者等の利害関係人 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も裁判所による清算人の解任を認める。法人の清算における司法監督という構造は日本と共通する
韓国商法も利害関係人の請求等による清算人の解任を定め、重要な事由を要件とする点で日本と類似する
ドイツは清算人(Liquidator)の解任を裁判所が wichtiger Grund(重要な事由)に基づき行う構造で、本条の母型に近い
米国は州法ごとに規律が分かれるが、裁判所が cause に基づき清算人・管財人を解任する枠組みは共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 解散した弁護士会に売掛金がある業者のあなた。清算人が一部の債権者にだけ先に弁済し、あなたは後回しにされそうだ。泣き寝入りするしかないのか。いや、利害関係人として裁判所に清算人の解任を申し立てる道がある
- あなたが清算人に選ばれたが、本業の多忙を理由に清算事務を半年放置した。会員から「職務放棄だ」と裁判所に解任を申し立てられた。あなたの言い分が通るかは、放置の理由と、それによる実害の有無で決まる
- 清算人が会の不動産を相場より安く知人に売ろうとしている。登記が移れば取り戻しは困難。動けるのは売買が完了する前の数週間だけ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分が利害関係人にあたるか確認する。清算で財産的に損をしうる債権者、会員、取引先なら該当する。2. 清算人の不正や不適任の事実を時系列で集める。不公正な弁済の記録、説明や帳簿開示を拒んだメール履歴が核になる。3. その証拠を疎明資料として裁判所に解任を申し立てる(本条)。財産の散逸が急なら保全も併せて検討する。4. 被った損害は、清算人個人の善管注意義務(プロとして当然払うべき注意)違反として別途賠償を追える
訴えられた側:1. 解任事由とされる事実を具体的に確認し、職務遂行に重大な支障があったかを争点に据える。2. 単なる方針対立や不信感は『重要な事由』に当たらないと反論し、職務を適正に行った記録(議事録、弁済の根拠、財産評価書)を示す。3. 一時的な遅滞なら、事務量や関係者の非協力など正当な理由を疎明する。4. 仮に解任されても、適正に行った職務分の報酬請求は別途残る
時効(請求できる期限):本条の解任申立てに特定の時効はない。ただし清算手続が結了し清算人が任務を終えれば、解任の対象自体が消える。財産処分が進む前に動くことが事実上の期限となる。清算人への損害賠償請求は別途、一般消滅時効(民法166条、知った時から5年または権利行使できる時から10年)が適用される
学説
通説:本条の「重要な事由」は、職務遂行に重大な支障をきたす客観的事情に限られる。財産の私的流用、帳簿の隠蔽、特定債権者の優遇、長期の職務放棄などが典型で、単なる不信感や方針対立は含まない。解任は非訟事件として裁判所が後見的に判断する。
- 弁護士法 第31条弁護士会の法人格の根拠、清算の前提(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第43条の2弁護士会の清算開始と清算人の就任(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第43条の4裁判所による清算人の選任、本条の解任と対をなす手続(現行効力を要確認)
- 会社法 第479条株式会社の清算人解任、ほぼ同一の規律
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第176条法人一般の清算人解任、本条の母型となる規定
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