弁護士法 第43条の3(清算人)
クイックジャンプ
- 弁護士会が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、会長がその清算人となる。ただし、定款に別段の定めがあるとき、又は総会において会長以外の者を選任したときは、この限りでない。
- 2.次に掲げる者は、清算人となることができない。
- 一死刑又は無期若しくは六年以上の拘禁刑に処せられ、復権を得ない者
- 二六年未満の拘禁刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者
この条文の基本情報
清算人とは何ですか?
定義清算人とは、弁護士法第43条の3に定められた規定で、「弁護士会が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、会長がその清算人となる。ただし、定款に別段の定めがあるとき、又は総会において会長以外の者を選…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第43条の3(清算人)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第43条の3の条文原文は「弁護士会が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、会長がその清算人となる。ただし、定款に別段の定めがあるとき、又は総会において会長以外の者を選…」で始まります。
- 弁護士法第43条の3は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第43条の3の前の条は弁護士法第43条の2です。
- 弁護士法第43条の3の次の条は弁護士法第43条の4です。
- 弁護士法第43条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/43_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法43条の3は、弁護士会が解散したとき、破産による解散を除き原則として会長が清算人となると定める。定款や総会決議で別の者も選任でき、重い拘禁刑の前科がある者は欠格となる。
Q · 弁護士会が解散したら、残った財産や職員の後始末は誰がやるの?
原則として会長が清算人になります
弁護士法43条の3により、弁護士会が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、会長が清算人となります。清算人は残余財産の管理・債務の弁済・残余の分配を担う実質的な権限者です。ただし定款に別段の定めがあるとき、または総会で会長以外の者を選任したときはこの限りではありません。なお死刑・無期・6年以上の拘禁刑を受けて復権を得ない者や、刑の執行が終わっていない者は、清算人になることができません(第2項)。
解説
弁護士会という組織を、あなたは『弁護士たちの集まり』程度に考えているかもしれない。だが法律上、弁護士会は資産を持ち、職員を雇い、会員から会費を集める一個の法人だ。法人である以上、解散すれば誰かが後始末をしなければならない。43条の3が定めるのは、その後始末役、つまり清算人を誰がやるかだ。原則は会長。会社が解散したら取締役が清算人になるのと同じ発想だ。ただし定款に別の定めがあるか、総会で会長以外を選べば例外となる。さらに見落とされやすいのが第2項。死刑・無期・6年以上の拘禁刑を受けて復権していない者や、刑の執行中の者は清算人になれない。組織の財産を清算し債権者に分配する仕事には、きれいな手が求められる。弁護士を律する側の団体ですら、その原則からは逃れられない。
法的な位置づけ
弁護士法43条の3は、弁護士会が解散した場合の清算人を定める規定である。破産手続開始決定による解散を除き、会長が当然に清算人となるが、定款の別段の定めまたは総会決議により別の者を選任できる。第2項は、重い拘禁刑を受けて復権を得ない者などを清算人の欠格者として排除する。
よくある質問 AI による整理
Q1清算人とは何ですか?
解散した法人の残余財産を管理し、債務を弁済し、残った財産を分配する役割を担う者です。弁護士会では原則として会長が清算人となります(弁護士法43条の3)。
Q2法人が解散したら清算人は誰がなりますか?
多くの法人では理事や取締役が当然に清算人となります。弁護士会では会長が原則で、定款の別段の定めや総会決議があれば別の者を選任できます。
Q3弁護士会は強制加入ですか?
はい。弁護士は弁護士法に基づき、その地域の弁護士会と日本弁護士連合会に必ず所属します。そのため自然消滅は事実上想定されていません。
Q4拘禁刑とは何ですか?
2025年6月施行の改正で懲役と禁錮が統合された自由刑です。弁護士法43条の3第2項の欠格事由も、刑名が拘禁刑に改められています。
Q5清算人の欠格事由とは何ですか?
死刑・無期・6年以上の拘禁刑を受けて復権を得ない者、6年未満の拘禁刑でその執行が終わるまでの者は、清算人になれません(43条の3第2項)。
Q6会長以外を清算人にできますか?
できます。定款に別段の定めがあるとき、または総会で会長以外の者を選任したときは、会長は当然には清算人となりません。
Q7破産手続開始決定で解散した場合は誰が清算しますか?
この場合は43条の3の清算人規定は適用されず、裁判所が選任する破産管財人が破産手続のなかで財産を処理します。
Q8復権とはどういう意味ですか?
刑罰や資格制限によって失われた権利・資格が法律上回復することです。復権を得ていない重い前科者は、清算人になれません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士会って、そもそも解散することなんてあるんですか?
現実にはほぼありません。弁護士会は弁護士法に基づき各地に必ず置かれる強制加入の団体だからです。それでも制度上は解散や破産手続の可能性に備え、43条の3が清算人を誰にするかを定めています。第1項が破産手続開始決定による解散をわざわざ別扱いしている点に注目してください。実務のポイント: この条文が実際に発動した例はほぼ知られていません。それでも法律家が軽視しないのは、組織は終わり方の設計にこそ本質が表れるからです
Q2前科があると、なぜ清算人になれないんですか?
清算人は組織の残った財産を管理し、債権者に弁済し、残余を分配する強い権限を持つからです。43条の3第2項は、死刑・無期・6年以上の拘禁刑を受けて復権していない者や、執行中の者を明確に排除しています。財産を扱う立場には高い廉潔性が要るという考え方です。実務のポイント: 注目すべきは基準が『拘禁刑』に変わっている点。2025年6月施行の改正で懲役・禁錮が拘禁刑に統合されました。古い解説書の『懲役』表記のままだと現行法と食い違うので、最新の改正状況をご確認ください
間違えやすい点 AI による整理
- 『弁護士会なんて解散するわけがないから無意味な条文だ』と片付けるのは、問いの立て方そのものが違う。弁護士会は強制加入の法定団体で確かに自然消滅はしないが、破産や再編の場面では清算に準じた処理が現実に必要になる。『起きるか』ではなく『起きたとき誰がどう片付けるか』を先回りして定めておくのがこの規定の役割だ
- 会長が当然に清算人になることは知っていても、その意味の重さを見落としている人が多い。清算人は単なる名義人ではなく、残余財産の分配、債務の弁済、訴訟の追行まで担う実質的な権限者だ。会長個人がその責任を背負う立場になる。だからこそ第2項で欠格事由をわざわざ厳格に定めている
- 『前科があっても刑を終えれば誰でも清算人になれる』と思われがちだが、復権を得ていない者や執行が終わっていない者は明確に排除される。一度の重い刑罰歴が、組織の財産を扱う立場から人を遠ざける
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 清算人の決まり方 | 弁護士法43条の3:原則は会長。定款の別段の定め・総会決議で別選任可 | 破産法による解散:裁判所が破産管財人を選任 一般社団法人法209条:原則は理事。定款・社員総会決議で別選任可 |
| 適用される場面 | 弁護士会の通常の解散(破産による解散を除く) | 破産手続開始決定による解散 一般社団法人の解散一般 |
| 欠格事由 | 重い拘禁刑を受け復権を得ない者などを明文で排除(第2項) | 破産管財人は裁判所が適格者から選任 法人法の一般的欠格規律に従う |
他国ではどう定めているか 4 か国
法人解散後の清算は原則として董事が行い、章程の特別規定や総会決議で別段の定めができる点が、43条の3第1項と同じ発想
解散した法人の清算人は原則として理事がなる構造で、日本の法人清算法理と類似
社団(Verein)の清算は原則として理事会(Vorstand)が行うと定め、執行機関が清算を担う点で共通の母型をなす
非営利法人の解散・清算では理事が清算事務を担うのが一般的で、欠格規律は各州法に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの所属する弁護士会が他会との再編で消滅することになったら? 残された会館、積立金、職員の雇用はどう処理されるのか。その清算手続を仕切るのが清算人で、原則は会長が務める。会員であるあなたの納めた会費の精算も、この清算人の判断にかかってくる
- ある人物が清算人に名乗りを上げ、総会で選任されかけた。だが過去に6年以上の拘禁刑を受け、まだ復権していなかった。第2項により、その瞬間に資格を失う
学説
通説:法人の清算人に重い前科者を就かせない欠格事由は、残余財産の管理・分配という強い権限の濫用を防ぎ、清算事務の廉潔性を担保するための一般法理と理解されている。弁護士法43条の3第2項もこの法理の現れである。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正、令和7年(2025年6月1日)施行 懲役・禁錮の拘禁刑への統合に伴い、第2項の欠格事由の刑名が『拘禁刑』に改められたとみられる。改正前後の正確な文言および本条の全改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:現行弁護士法の制定に伴い、弁護士会の解散と清算人に関する規定が置かれた。会長を原則の清算人とし、欠格事由を定める基本構造が形成された。
- 2.令和4年(2022年)改正・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:懲役・禁錮を拘禁刑へ統合する刑法等改正に伴い、第2項の欠格事由の刑名が『拘禁刑』に改められたとみられる。改正前後の正確な文言は人的検証が必要。
- 弁護士法 第31条弁護士会の法人格、清算が必要となる前提(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第36条会長を含む役員の地位、原則的清算人の根拠(現行効力を要確認)
- 破産法 第30条破産手続開始決定による解散では破産管財人が処理し本条の清算人規定は適用されない
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第209条法人の清算人選任に関する一般規定、清算法理の母型(現行効力を要確認)
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