要点相続税法 37 条は、贈与税の更正・決定を申告書の提出期限から 6 年を経過する日まで可能と定める。他の国税の原則 5 年より 1 年長く、不正行為があれば 7 年に延びる。
Q · 贈与税って、何年経てば税務署はもう手を出せなくなるんですか?
贈与税は 5 年ではなく 6 年、不正があれば 7 年です
相続税法 37 条 1 項により、税務署長は贈与税の更正決定・賦課決定を、その贈与税の申告書の提出期限(相続税法 28 条、原則として贈与を受けた年の翌年 3 月 15 日)から 6 年を経過する日まで行うことができます。他の多くの国税は国税通則法 70 条で原則 5 年ですが、贈与税だけ 1 年長く設定されています。さらに偽りその他不正の行為により税額を免れた場合は 7 年に延びます(同条 4 項)。また徴収権の消滅時効は、申告期限から 1 年間は進行しません(同条 5 項)。
親からマイホームの頭金を出してもらった、祖父母からまとまった額を受け取った、配偶者の口座に自分の金を移しておいた。どれも「家族の中の話」で片づけ、贈与税の申告をしていない人は多い。だが相続税法37条は、税務署が贈与税を6年さかのぼって更正・決定できると定めている。所得税や法人税など他の多くの税金の期間制限は5年(国税通則法70条)。贈与税だけが1年長い。理由は単純で、家族間の資金移動は外から見えにくく、隠しやすいからだ。さらに「偽りその他不正の行為」、つまり意図的な隠蔽があると認定されれば7年に延びる。しかもこの6年・7年は、贈与を受けた年の翌年3月15日(申告期限)から数える。つまり「もう5年経ったから安全」という計算は、贈与税に関しては丸ごと間違っている。
相続税法 37 条は、贈与税についての更正、決定等の期間制限の特則を定める規定である。国税通則法 70 条の一般則を排し、贈与税に係る更正決定及び賦課決定の除斥期間を申告書の提出期限等から 6 年とし、偽りその他不正の行為による場合は 7 年とする。あわせて、更正の請求に伴う更正の期限延長と、徴収権の消滅時効の不進行を規定する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
贈与を受けた日ではなく、その贈与税の申告書の提出期限(相続税法 28 条、原則として翌年 3 月 15 日)から数えます。起算点を 1 年間違えると判断が丸ごとずれます。
相続税法 28 条により、贈与を受けた年の翌年 2 月 1 日から 3 月 15 日までです。この 3 月 15 日が相続税法 37 条の 6 年・7 年の起算点になります。
国税通則法 23 条の期間内が原則です。加えて相続税法 37 条 2 項により、除斥期間満了の 6 か月前以内にされた更正の請求に伴う更正は、請求日から 6 か月を経過する日まで可能です。
単なる申告漏れではなく、帳簿の改ざん、他人名義の利用、事実の隠蔽・仮装など、税を免れるための積極的な工作を指します。認定されると期間制限が 7 年になります(37 条 4 項)。
国税通則法 72 条の一般則によりますが、相続税法 37 条 5 項により、贈与税の徴収権の時効は申告書の提出期限から 1 年間は進行しません。実質的に 1 年遅れて動き出します。
原則は本税と同じく納税義務の成立の日から 6 年です。ただし賦課決定期限の 3 か月前以内に納税申告書を提出した場合、提出日から 3 か月を経過する日まで賦課決定が可能です(37 条 3 項)。
相続税法 37 条が優先します。条文が明文で「国税通則法第七十条の規定にかかわらず」と定めており、贈与税については特別法である 37 条が一般則を排除します。
調査の通知前に自主的に期限後申告をすれば無申告加算税が軽減されます(国税通則法 66 条)。通知後・更正予知後では軽減幅が縮まるため、動くタイミングがそのまま金額差になります。
そこが落とし穴だ。所得税などは5年だが、贈与税は6年(相続税法37条1項)、意図的に隠していたと認定されれば7年(同条4項)になる。しかも起算点は贈与の年ではなく翌年3月15日の申告期限。業界裏話ヒント:所得税中心の実務家でも贈与税の1年長い期間制限をうっかり見落とすことがある。「5年」の常識で判断せず、贈与税は必ず6年で数え直すのが鉄則
親が子ども名義の口座に入れた、実態は親の金というのが名義預金だ。贈与が成立していないので相続時に故人の財産として相続税がかかる。問題は過去に本当の贈与があったと見られる部分で、隠していたと判断されれば7年前まで遡って課税されうる(相続税法37条4項)。業界裏話ヒント:相続調査では家族名義の口座を長期間さかのぼって照合される。「名義を変えれば時効が進む」は誤解で、贈与の実態がなければ時効の針すら動いていない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 期間の長さ | 相続税法 37 条:贈与税は 6 年(不正なら 7 年) | — |
| 起算点 | 贈与税申告書の提出期限、加算税は納税義務の成立の日 | — |
| 更正の請求との関係 | 満了前 6 か月以内の請求に伴う更正は請求日から 6 か月延長(2 項) | — |
| 徴収権の時効 | 申告期限から 1 年間は進行しない(5 項) | — |
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