要点相続税法 51 条の 2 は、連帯納付義務者が負う延滞税のうち納付基準日までの部分を年 7.3% の利子税に置き換える規定。納付基準日後の期間には年 14.6% の延滞税が課される。
Q · 兄の未納相続税を代わりに払えと言われたら、延滞税まで全部背負うんですか?
納付基準日までなら年 7.3% の利子税に軽減されます
相続税法 51 条の 2 により、連帯納付義務者が同法 34 条 1 項本文で他の相続人の相続税を納付する場合、納期限の翌日から納付基準日または完納日のいずれか早い日までの期間は、年 14.6% の延滞税ではなく年 7.3% の利子税を納めれば足ります。納付基準日は、納付通知書が発せられた日の翌日から 2 月を経過する日と督促状が発せられた日のいずれか早い日です。この日を過ぎた期間には通常の延滞税が課され、延滞税の負担を不当に減少させる行為をした場合は軽減自体が適用されません。
あなたは自分の相続税を期限内にきちんと納めた。ところが数年後、税務署から一通の通知書が届く。「あなたの兄が納めていない相続税を、代わりに納めてください」。理不尽に感じるだろうが、これは相続税法34条の連帯納付義務という制度で、相続人は互いの相続税を、受け取った財産の価額の範囲で肩代わりさせられる。問題はその延滞税だ。他人の滞納に、なぜあなたが年14.6%もの延滞税まで負うのか。この不公平を和らげるため2012年(平成24年)改正で新設されたのが51条の2である。税務署が正式な納付通知書を送る前の期間については、高率の延滞税ではなく、年7.3%の利子税に置き換わる。この一条を知っているかどうかで、あなたが背負わされる上乗せ分が半分近く変わる。しかも実際の税率は租税特別措置法の特例でさらに引き下げられている(最新の改正状況をご確認ください)。
相続税法 51 条の 2 は、連帯納付義務に基づき他の相続人の相続税を納付する者が併せて負担する延滞税の計算特則を定める規定である。納付基準日までの期間に対応する部分については年 7.3% の利子税に代え、納付基準日後の期間については年 14.6% の延滞税を課す。国税通則法 60 条の延滞税原則に対する特則として機能し、納付した利子税・延滞税は本来の納税義務者による納付とみなされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
相続税法 34 条 1 項本文が定める制度で、同一の被相続人から財産を取得した相続人・受遺者が、互いの相続税について受けた利益の価額を限度に納付責任を負うものです。
納付通知書が発せられた日の翌日から 2 月を経過する日と、督促状が発せられた日の、いずれか早い日です(51 条の 2 第 1 項 1 号)。この日が利子税と延滞税の分岐点になります。
平成 24 年改正により、原則として申告期限から 5 年を経過すると解除されます(34 条 1 項ただし書)。ただし延納中や納税猶予中などは例外があるため個別確認が必要です。
自分が相続または遺贈により受けた利益の価額が限度です。それを超える請求に応じる義務はないため、通知が届いたらまず取得財産の価額を確定させてください。
適法に相続放棄し、遺贈や生命保険金などによる取得も一切なければ、受けた利益がないため連帯納付義務は生じません。少しでも取得があれば、その価額の範囲で責任を負います。
翌日から 2 月を経過すると納付基準日を迎え、それ以降の期間は年 14.6% の延滞税が加算されます。さらに督促状の発出後は連帯納付義務者自身の財産が滞納処分の対象になります。
税務署に換価の猶予や納税の猶予を申請する道があります。本来の納税義務者に資力がある場合は、その者の財産への滞納処分を先行させるよう申し入れる余地もあります。
軽減の適用を狙って作為的に財産を移転・隠匿するなど、本条の趣旨を潜脱する行為を指します。認定されると 51 条の 2 の軽減は一切使えず、原則どおりの延滞税が課されます。
相続税法34条1項の連帯納付義務があるからです。相続人は互いの相続税を、受け取った遺産の価額を限度に肩代わりします。業界裏話ヒント:平成24年改正で、申告期限から5年経過すると連帯納付義務は原則解除されるようになりました。税務署はこの5年の壁が来る直前に動いてくることがあるので、通知が来たら発出日から時効的な期間を必ず逆算する
延滞税は納付遅れへの罰則的な高率(原則年14.6%)、利子税は利息に近い低率(年7.3%)です。51条の2は、納付通知書が来る前の期間を延滞税から利子税に置き換えます。業界裏話ヒント:実際の率は租税特別措置法の特例基準割合でさらに引き下げられており、条文の14.6%や7.3%をそのまま信じると過大に計算してしまう。交渉や試算の前に、その年の特例率を必ず確認する
立て替えた本税や利子税は、本来の納税義務者へ求償できます(51条の2第2項でその分は本人の納付とみなされる扱い)。業界裏話ヒント:求償は本人が無資力だと事実上回収困難なことが多い。だから立て替える前に、税務署に本人の財産へ先に滞納処分をさせる、あるいは自分の連帯納付の上限額を主張して負担を絞る方が、結果的に損失を抑えられる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 相続税法 51 条の 2:連帯納付義務者が負う延滞税を利子税に置き換える特則 | — |
| 適用の起点 | 相続税法 33 条の納期限の翌日から納付基準日または完納日まで | — |
| 負担する割合 | 納付基準日まで年 7.3% の利子税、その後は年 14.6% の延滞税 | — |
| 軽減が使えなくなる場合 | 延滞税の負担を不当に減少させる行為をした場合は適用除外 | — |
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