建築基準法 第77条の4(指定の基準)
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- 国土交通大臣は、第五条の二第一項の規定による指定の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならない。
- 一職員(第七十七条の七第一項の建築基準適合判定資格者検定委員を含む。)、設備、建築基準適合判定資格者検定事務の実施の方法その他の事項についての建築基準適合判定資格者検定事務の実施に関する計画が、建築基準適合判定資格者検定事務の適確な実施のために適切なものであること。
- 二前号の建築基準適合判定資格者検定事務の実施に関する計画を適確に実施するに足りる経理的及び技術的な基礎を有するものであること。
- 三建築基準適合判定資格者検定事務以外の業務を行つている場合には、その業務を行うことによつて建築基準適合判定資格者検定事務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
この条文の基本情報
指定の基準とは何ですか?
定義指定の基準とは、建築基準法第77条の4に定められた規定で、「国土交通大臣は、第五条の二第一項の規定による指定の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第77条の4(指定の基準)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第77条の4の条文原文は「国土交通大臣は、第五条の二第一項の規定による指定の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならない。」で始まります。
- 建築基準法第77条の4は第一節 指定建築基準適合判定資格者検定機関に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第77条の4の前の条は建築基準法第77条の3です。
- 建築基準法第77条の4の次の条は建築基準法第77条の5です。
- 建築基準法第77条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第77条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第77条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/77_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法77条の4は、国土交通大臣が指定資格検定機関を指定できるのは、実施計画・経理的技術的基礎・兼業による支障のおそれの不存在という三基準に適合する場合に限ると定める。
Q · 建築基準適合判定資格者検定って、民間の団体が実施してもいいんですか?
民間も実施できますが、大臣が三つの基準を審査して指定した機関に限られます
建築基準法77条の4により、国土交通大臣は、5条の2第1項の指定の申請が三つの基準に適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならないとされています。三基準とは、職員(検定委員を含む)・設備・実施方法を含む実施計画が検定事務の適確な実施のために適切であること、その計画を実施するに足りる経理的及び技術的な基礎を有すること、他の業務を行っている場合にその業務が検定事務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないことです。大臣に指定権限を与える条文ではなく、基準を満たさない相手への指定を禁じる条文である点が重要です。
解説
建築確認。あなたの家、職場のビル、子どもの通う学校、そのすべてがこの手続を通っている。そして確認の可否を判断できるのは、建築基準適合判定資格者という国家検定を通った人間だけだ。建築基準法は、その検定の実施事務を民間に行わせる道を5条の2第1項で開いている。77条の4は、その入口に立つ門番である。国土交通大臣は三つの基準、すなわち職員(検定委員を含む)や設備や実施方法を含む実施計画が適確であること、その計画を実施するに足りる経理的及び技術的な基礎があること、他の業務が検定の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないこと、これらに適合すると認めるときでなければ指定してはならない。書き方に注目してほしい。大臣に指定する権限を与えたのではなく、基準を満たさない相手を指定することを禁じている。三行の正体は、出題する側と受験対策を売る側を分けておくための遮断線である。
法的な位置づけ
建築基準法77条の4は、指定資格検定機関の指定の基準を定める規定である。国土交通大臣は、建築基準適合判定資格者検定事務の実施に関する計画の適切性、当該計画を実施するに足りる経理的及び技術的な基礎、検定事務以外の業務による公正な実施への支障のおそれの不存在という三号の基準に適合すると認めるときでなければ、5条の2第1項の指定をしてはならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公表されている審査基準を先に入手する 申請書を書く前に、行政手続法5条により設定・公表されている審査基準を確認する。77条の4の三つの抽象的基準が、実務上どの体制・人数・書類で判定されるかを先に把握することで、却下の芽を書面段階で摘める
- 2.第一号の実施計画を体制ベースで設計する 職員(77条の7第1項の建築基準適合判定資格者検定委員を含む)の員数と選任手続、試験会場・保管設備、問題作成から採点・合否通知までの実施方法を文書化する。「適確な実施のために適切」であることを、人・設備・手順の三点で説明できる形にする
- 3.第二号の経理的及び技術的な基礎を数字で示す 決算書・収支見込み・資金計画で経理的基礎を、技術者名簿・過去の検定または試験運営実績で技術的基礎を疎明する。単年度の黒字ではなく、計画を継続して実施できることを示す構成にする
- 4.第三号の兼業遮断を規程と記録で作る 検定事務以外の業務を行う場合は、担当者の分離、問題情報へのアクセス制限、兼職の届出と管理を規程化する。禁じられているのは現実の不公正ではなく「おそれ」であるため、疑われる状態そのものを潰す設計にする
- 5.申請し、照会には記録で回答する 建築基準法77条の2に基づき国土交通大臣に申請する。審査中の照会には、主張ではなく当時の規程・議事録・名簿で回答する。監督や取消しの局面で効くのも同じ記録である
- 6.拒否されたら結論ではなく理由欄を読む 却下通知を受けたら、三号のどれにどう適合しないかが特定されているかを逐語で確認する。「基準に適合しない」だけの記載なら、再申請より先に行政手続法8条1項の理由提示義務違反を主軸に審査請求を組む。審査請求は処分を知った日の翌日から三か月以内
よくある質問 AI による整理
Q1建築基準適合判定資格者検定とは?
建築確認の可否を判断する建築主事・確認検査員となるための国家検定です。合格し国土交通大臣の登録を受けることで、建築確認の判定を担う資格の基礎が得られます。
Q2指定資格検定機関の指定の基準は?
建築基準法77条の4の三号です。職員・設備・実施方法を含む実施計画が適切であること、計画を実施する経理的及び技術的な基礎があること、他業務が公正な実施に支障を及ぼすおそれがないことの三つです。
Q3建築主事になるには何が必要?
建築基準適合判定資格者検定に合格し、国土交通大臣の登録を受けたうえで、特定行政庁の側で建築主事として命じられる必要があります。受検要件は年度ごとの公示で確認してください。
Q4指定資格検定機関は受験対策講座を運営できますか?
運営自体を一律に禁じる文言はありませんが、77条の4第三号は「公正な実施に支障を及ぼすおそれ」があれば指定できないと定めます。出題側と受験対策側の兼業は、おそれの段階で指定の障害になりえます。
Q5検定事務の指定はどこに申請しますか?
国土交通大臣に対して申請します。申請手続は建築基準法77条の2が定め、その申請内容を77条の4の三基準で審査する構造になっています。
Q6指定の基準に適合しなくなったらどうなりますか?
指定後に基準への不適合や法令違反があれば、業務改善の命令、業務停止、指定の取消しの対象になりえます。根拠は指定機関に関する一連の規定に置かれているため、最新条文で条番号を確認してください。
Q7建築確認と建築基準適合判定資格者はどう関係しますか?
建築確認の可否を判断できるのは建築主事・確認検査員であり、その資格の入口が建築基準適合判定資格者検定です。検定の実施体制が揺らげば、確認済証の信頼性まで影響します。
Q877条の4の三基準はどれか一つでも欠けると不可ですか?
条文は「次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ」と定めるため、三号すべてへの適合が必要です。一号でも欠ければ指定はできません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1この検定、結局どこが実施してるんですか?
5条の2第1項は「行わせることができる」という書き方で、国土交通大臣に委任するかどうかの選択権を残している。指定機関がない期間、あるいは休廃止や取消しがあった期間は、国が自ら検定を実施する建前になる。実務のポイント:実施主体は時期によって変わりうるので、受験年度の公示と国土交通省の公表で確かめるのが確実。古い年度の要項を見て段取りを組むと、出願先から間違える。
Q2基準に適合しないって言われたら、もう打つ手なしですか?
そうはならない。指定は申請に対する処分なので、拒否するなら理由を示す義務がある(行政手続法8条1項)。理由が具体性を欠けば、処分自体が違法となりうる。実務のポイント:一級建築士の免許取消処分について、最高裁は理由の提示が不十分だとして処分を取り消している(最判平成23年6月7日)。あちらは不利益処分の事案だが、建築行政の処分理由はその水準で見られていると踏んで通知書を読む。
間違えやすい点 AI による整理
- 「国家検定を民間に任せるなんて許されるのか」という問いの立て方そのものが、法の構造を取り違えている。委任の道は5条の2第1項ですでに開かれており、争点は「できるか」ではなく「どの条件を満たしたときに許すか」へ移っている。77条の4はその条件表であり、反対論を置く場所は基準の厳しさの側にある。
- 「大臣が認めれば指定できる」と読まれがちだが、条文は「適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならない」と書く。権限の授与ではなく禁止の形式であり、基準を満たさない相手への指定は、それ自体が違法な処分になりうる。
- 第三号の兼業規制は知られていても、その射程の深さは見落とされている。禁じられているのは現実に起きた不公正ではなく「公正な実施に支障を及ぼすおそれ」であり、疑わしい状態それ自体が指定の障害になる。利益相反は表に出なければよい、という発想はこの条文では通らない。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 77条の4:指定の積極要件(適合しなければ指定禁止) | 77条の3:欠格条項(該当すれば指定不可の消極要件) 77条の2:指定の申請手続(審査の対象を作る) |
| 審査の対象 | 実施計画・経理的及び技術的な基礎・兼業による支障のおそれ | 申請者の属性(法令違反歴・役員の欠格事由など) 申請書の記載事項と添付書類の具備 |
| 判断の性質 | 将来の「おそれ」を含む評価的判断(第三号) | 事実の有無による形式的判断 手続の適式性の判断 |
| 争い方 | 理由提示の具体性(行政手続法8条)と審査基準との対応を突く | 欠格事由に該当する事実の不存在を立証する 補正の機会の有無を問題にする |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は行政程序法16条で公権力の民間団体への委託を一般的に規律し、建築師考試は考選部が実施する。日本のように個別法で指定基準を三号に分けて書く方式ではない
韓国は民間委託の基準を大統領令レベルの一般規定で置き、受託機関の能力・財政・公正性を審査する枠組みをとる。個別法での上乗せ要件との二層構造になる点は日本と近い
ドイツは公権力を委ねられた私人という Beliehene の一般法理を前提に、建築審査を担う Prüfingenieur の資格・独立性・兼業制限を州法令で定める。中立性要件を個人単位で課す点が日本の機関単位の設計と異なる
米国は連邦統一法ではなく州ごとの building code 採択と licensing board が担う。第三者審査者の利益相反は、州規則や ICC の倫理規程で個別に処理される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの団体が検定事務の指定を申請し、数か月待った末に「第二号の基準に適合しない」という一行だけで却下されたら? 審査請求の期限は処分があったことを知った日の翌日から三か月。理由の抽象性を突いて処分そのものを崩すか、経理体制を組み直して再申請するか、この二択を数週間で決めることになる。
- 審査を担う国土交通省側から見れば話は逆になる。第三号の「おそれ」は将来予測であり、申請者が受験対策講座を一つ抱えているだけで支障ありと言えるかは評価の問題である。緩く判断すれば、指定後に公正性が崩れて資格制度全体の信頼まで持っていかれる。
- 建築主事や確認検査員を目指して検定を受ける側に立ってみる。出題に関わる委員が、あなたが通った受験講座の講師だったとき、それを公正と呼べるか。第一号の「職員(第七十七条の七第一項の建築基準適合判定資格者検定委員を含む。)」という括弧書きと第三号の兼業規制は、その疑問に対する制度側の答えである。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 却下通知の理由記載を逐語で読み、三つの基準のどれにどう適合しないのかが特定されているか確認する。2. 公にされている審査基準(行政手続法5条)と突き合わせ、理由が基準に対応しているかを詰める。3. 理由が抽象的なら、理由提示義務違反を主軸に審査請求を組む。4. 受験者の立場で公正性に疑いがあるなら、検定委員の構成と兼業関係について情報公開請求で事実を固めてから申し立てる。
訴えられた側:指定を受けた機関の側なら、第一号の実施計画と現況のずれを毎年潰しておく。職員数、検定委員の選任手続、設備、実施方法を文書で残し、第二号の経理的及び技術的な基礎は決算書と技術者名簿で説明できる形にする。他業務を持つなら、検定事務との人的・情報的な遮断(担当者の分離、問題情報へのアクセス制限)を規程と記録で示す。監督や取消しの局面で効くのは主張ではなく当時の記録である。
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。指定の拒否や取消しに不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から三か月(行政不服審査法18条1項)、取消訴訟は処分があったことを知った日から六か月(行政事件訴訟法14条1項)。いずれも処分の通知を受けた日が起算の基点になる(最新の改正状況をご確認ください)。
学説
通説的理解:指定機関制度は、公権力の行使に準じる事務を私人に委ねる仕組みとして説明される。本条の三基準は、その委任を正当化するための体制(第一号)、継続性(第二号)、中立性(第三号)の担保と位置づけられ、特に第三号は利益相反をおそれの段階で遮断する点に意義があるとされる。
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