地方税法 第314条の9(配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除)
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- 市町村は、所得割の納税義務者が、第三百十三条第十三項に規定する確定申告書に記載した特定配当等に係る所得の金額の計算の基礎となつた特定配当等の額について前章第一節第五款の規定により配当割額を課された場合又は同条第十五項に規定する確定申告書に記載した特定株式等譲渡所得金額に係る所得の金額の計算の基礎となつた特定株式等譲渡所得金額について同節第六款の規定により株式等譲渡所得割額を課された場合には、当該配当割額又は当該株式等譲渡所得割額に五分の三を乗じて得た金額を、その者の第三百十四条の三及び前三条の規定を適用した場合の所得割の額から控除するものとする。
- 2.前項の規定により控除されるべき額で同項の所得割の額から控除することができなかつた金額があるときは、市町村は、政令で定めるところにより、同項の納税義務者に対しその控除することができなかつた金額を還付しなければならない。この場合において、当該納税義務者の同項の確定申告書に係る年の末日の属する年度の翌年度分の個人の道府県民税、個人の市町村民税若しくは森林環境税又は当該納税義務者の未納に係る地方団体の徴収金若しくは森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律第二条第五号に規定する森林環境税に係る徴収金(以下この項において「市町村徴収金」という。)があるときは、第十七条の二の二の規定にかかわらず、当該納税義務者は、当該還付をすべき市町村の長に対し、当該還付をすべき金額(市町村徴収金に係る金額に相当する額を限度とする。)により市町村徴収金を納付し、又は納入することを委託したものとみなす。
- 3.第三十七条の四の規定により控除されるべき額で同条の所得割の額から控除することができなかつた金額があるときは、市町村は、当該控除することができなかつた金額を第一項の規定により控除されるべき額で同項の所得割の額から控除することができなかつた金額とみなして、前項の規定を適用する。
この条文の基本情報
配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除とは何ですか?
定義配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除とは、地方税法第314条の9に定められた規定で、「市町村は、所得割の納税義務者が、第三百十三条第十三項に規定する確定申告書に記載した特定配当等に係る所得の金額の計算の基礎となつた特定配当等の額について前章第一節…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第314条の9(配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第314条の9の条文原文は「市町村は、所得割の納税義務者が、第三百十三条第十三項に規定する確定申告書に記載した特定配当等に係る所得の金額の計算の基礎となつた特定配当等の額について前章第一節…」で始まります。
- 地方税法第314条の9は第二款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第314条の9の前の条は地方税法第314条の8です。
- 地方税法第314条の9の次の条は地方税法第315条です。
- 地方税法第314条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第314条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第314条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/314_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法314条の9は、申告した配当や株式譲渡益に課された配当割等の5分の3を市町村民税の所得割から控除し、引き切れない分を還付すると定める。
Q · 特定口座で天引きされた住民税5%って、確定申告したら戻ってくるの?
申告すれば所得割から控除され、引き切れない分は還付される
地方税法314条の9により、確定申告書に記載した配当や株式譲渡益に課された配当割額・株式等譲渡所得割額の5分の3が市町村民税の所得割額から控除されます(残り5分の2は道府県民税側、37条の4)。控除しきれない額は市町村が還付しますが、翌年度の住民税や未納の地方税があれば、そちらへ自動的に充当されます。申告した所得は国民健康保険料などの算定にも影響します。
解説
上場株の配当や特定口座の売却益からは、受け取る前に住民税5%(配当割・株式等譲渡所得割)が自動で天引きされている。ほとんどの人はそこで話が終わったと思っている。ところが確定申告で、天引き済みの配当や譲渡益を「所得」として申告し直すと、本条が動き出す。天引き分の5分の3が市町村民税の所得割(所得に応じてかかる住民税の本体部分)から差し引かれ、引き切れなかった分は現金で戻ってくる。残りの5分の2は都道府県分(37条の4)の扱いだが、そちらでも引き切れなかった分は、3項により市町村が同じ還付ルートで返す。つまり年金だけで暮らす人や、所得が少なく所得割がほとんどかからない年の人は、天引きされた住民税をまるごと取り戻せる可能性がある。ただし落とし穴がある。申告した配当は住民税の課税所得に入り、国民健康保険料や医療費の窓口負担割合を決める基準にも響く。戻ってきた数千円と、上がる保険料の数万円。どちらが大きいかを先に計算した人だけが得をする。
法的な位置づけ
地方税法第314条の9は、特定配当等または特定株式等譲渡所得金額を確定申告に含めた所得割の納税義務者について、源泉段階で課された配当割額・株式等譲渡所得割額の5分の3を市町村民税所得割額から控除し、控除不足額を還付する旨を定める規定である。道府県民税分(37条の4)の控除不足額も市町村が同じ手続で還付する。
手順
- 1.天引きされた住民税額を確認する 証券会社の特定口座年間取引報告書と配当金の支払通知書から、配当割額と株式等譲渡所得割額(住民税5%分)を拾い出す。複数の証券会社がある場合は全口座分を合算する
- 2.自分の所得割額の目安を把握する 前年の住民税税額決定通知書で所得割額を確認し、天引き分の5分の3を差し引いた場合に控除しきれない額(還付見込み)が出るかを見積もる
- 3.社会保険料への影響を役所で試算してもらう 国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険の窓口で、配当等を申告に含めた場合の保険料と窓口負担割合を試算してもらう。還付見込み額と負担増を比較する
- 4.有利な場合のみ確定申告書に記載する 還付が負担増を上回る場合に限り、確定申告書に配当等・譲渡所得を記載し、源泉徴収された住民税額も漏れなく記入する。損益通算や繰越控除もあわせて反映させる
- 5.決定通知書で控除・還付・充当を照合する 住民税の税額決定通知書で配当割額控除額・還付額・充当額を確認し、未納分に充当されていれば内訳を税務担当課に照会する
よくある質問 AI による整理
Q1配当割額控除とは何ですか?
証券会社で天引きされた住民税5%(配当割)を、確定申告した場合に住民税の所得割から差し引く仕組みです。市町村分は地方税法314条の9、道府県分は37条の4が根拠です。
Q2配当割 還付 いつ振り込まれる?
確定申告の内容が市町村に回付され、住民税額が決定した後に還付されます。一般に6月前後の決定通知以降となりますが、時期は市町村によって異なります。
Q3株式等譲渡所得割 控除 できる?
できます。源泉徴収ありの特定口座の譲渡益を確定申告書に記載すれば、課された株式等譲渡所得割の5分の3が市町村民税の所得割から控除されます。
Q4配当 申告 住民税 戻る 条件は?
配当を確定申告書に記載していることと、その配当に配当割が課されていることが条件です。所得割が少ないほど控除しきれない額が生じ、還付として戻りやすくなります。
Q5住民税 還付金 充当 違法?
違法ではありません。地方税法314条の9第2項は、未納の地方税等があれば還付金で納付することを納税者が委託したものとみなすため、本人の同意なく充当されます。
Q6配当割5分の3 5分の2なぜ?
配当割は道府県民税として徴収されますが、申告後の控除は市町村民税側で5分の3(314条の9)、道府県民税側で5分の2(37条の4)に分けて行う設計になっているためです。
Q7配当割控除 住民税決定通知書 どこに書いてある?
住民税の税額決定通知書の「配当割額控除額」「株式等譲渡所得割額控除額」などの欄に記載されます。様式は市町村ごとに異なるため、不明な場合は税務担当課に確認します。
Q8配当割 還付 時効はいつまで?
地方団体の徴収金に係る還付金の請求権は、請求できる日から5年で時効消滅します(地方税法18条の3)。最新の改正状況は確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特定口座で源泉徴収されてるのに、わざわざ申告する意味あるんですか?
所得割が少ない人には意味がある。本条1項により、天引きされた住民税の5分の3が市町村民税の所得割から控除され、2項により引き切れない分は還付される。実務のポイント:税理士は所得税の還付ばかり説明しがちで、住民税連動の国保料増を試算せずに申告を勧めることもある。保険料の試算は自分で役所に頼むのが確実である
Q2還付金が思ったより少なかったんですが、計算ミスですか?
まず滞納がないか確認すべきである。本条2項は、翌年度分の住民税や森林環境税、その他の地方税の未納がある場合、還付金でそれを納めることを納税者が委託したものとみなす。実務のポイント:充当は本人への事前の同意確認なしに処理される。通知書の「充当額」欄を見落として、役所に二重に支払ってしまう人がいる
Q3所得税は申告して、住民税は申告不要にできるって聞いたんですが?
その使い分けは、令和4年度税制改正で令和6年度分の住民税以降、原則としてできなくなった。所得税の確定申告に配当を入れれば、住民税でも申告したものとして本条の控除と所得算入が同時に起きる。実務のポイント:ネットの古い節税記事はこの改正前の手法を紹介したまま残っている。記事の日付を必ず確かめる(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「源泉徴収ありの特定口座なら、申告するとかえって損」と言い切るのは早い。所得割が少ない人にとって、本条は天引きされた住民税を取り戻す唯一の正規ルートである。損か得かは人によって分かれ、決め手は所得税ではなく、住民税に連動する社会保険料のほうにある
- 配当割や株式等譲渡所得割の還付があることは知っていても、その代わりに何が動くかを知らない人が多い。申告した配当や譲渡益は住民税の総所得金額等に入る。国民健康保険料、後期高齢者医療の保険料、介護保険料、高額療養費の区分、窓口負担割合の判定にまで連動し、数千円の還付と引き換えに年間数万円から十数万円の負担増になる例は珍しくない
- 「所得税と住民税は別々に申告方式を選べるから、住民税だけ申告不要にすればいい」と考えるなら、その前提自体がもう古い。令和4年度税制改正で、令和6年度分以降の個人住民税は所得税と課税方式をそろえることになった。住民税側だけ別の方式を選ぶ逃げ道は原則としてない(最新の改正状況をご確認ください)
- 還付金は自分の口座に必ず振り込まれると思われがちだが、本条2項は、翌年度分の住民税や森林環境税、その他の地方税の未納があれば、その分に先に回すことを「委託したもの」とみなす。納税者の同意を取る手続は法律上要らない。滞納がある人ほど、通知の金額に驚くことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる税 | 地方税法314条の9:市町村民税の所得割からの控除(5分の3) | 地方税法37条の4:道府県民税の所得割からの控除(5分の2) 地方税法17条の2の2:地方税の還付金の一般的な充当規定 |
| 控除しきれない額の扱い | 市町村が還付(2項) | 控除不足額は本条3項により市町村が還付 還付金を未納の徴収金に充当する一般ルール |
| 未納がある場合 | 納付を委託したものとみなす(17条の2の2にかかわらず) | 本条3項を通じて本条2項の充当ルールに乗る 一般規定。本条2項が特則として優先 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には市町村単位の住民税がなく、股利所得の可抵減税額(8.5%、上限あり)と結算申報後の溢繳税款退還が機能的に近い
韓国は総合課税時の配当税額控除で二重課税を調整する。地方所得税は国税に連動して算定される
ドイツは資本収益税を源泉で精算しつつ、申告による有利選択(Günstigerprüfung)で源泉税額を通算・還付できる点が本条の発想に近い
米国は源泉徴収税額を申告時に税額控除し、超過分を還付する。州・地方税は州ごとに制度が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 年金収入だけの70代の父が、高配当株の配当を年40万円受け取っている。所得割はほぼゼロなのに、配当からは住民税2万円が毎年天引きされている。申告すればその2万円は戻る可能性がある。しかし後期高齢者医療の保険料と窓口負担割合が変わらないか、先に確かめないと逆に損をする
- 特定口座で今年100万円の損を出し、別の証券会社では50万円の利益が出て源泉徴収された。損益通算のために確定申告すると、所得税だけでなく、天引き済みの住民税5%も本条を通じて所得割から控除され、引き切れなければ還付される
- 住民税の還付通知が届いたと思ったら、金額が想定より少ない? 去年の固定資産税や国保税を滞納していたなら、本条2項により還付金は自動的にその未納分の納付に回されたとみなされる。あなたが頼んだわけではないのに、法律上は「委託した」ことになっている
- 3月15日の申告期限まであと5日。配当を申告に入れるかどうか、まだ迷っている。令和6年度分以降の住民税は、所得税と住民税で別々の課税方式を選ぶことができない。所得税で申告に入れた配当は、住民税でも申告扱いになる
- 役所の住民税担当として、配当割を差し引いた後でマイナスになった納税者の還付処理を任された。「計算ミスではないか」と問い合わせてくる納税者に、本条1項から3項の流れを三文で説明する必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 年間取引報告書と配当の支払通知書で、天引きされた配当割・株式等譲渡所得割の額を確認する2. 自分の所得割がおおよそいくらかを前年の住民税決定通知書から把握する3. 国保・後期高齢者医療の窓口で申告した場合の保険料を試算してもらう4. 還付の額が負担増を上回る場合だけ申告書に配当を記載し、損益通算や繰越控除も漏れなく反映させる5. 住民税決定通知書で控除額と還付額を照合し、充当された未納分があれば内訳を役所に問い合わせる
訴えられた側:市町村から控除額や還付額に関する通知や問い合わせを受けた場合、1. 確定申告書の控えと年間取引報告書を手元に用意する2. 配当割の控除が抜けていないか、5分の3(市町村)と5分の2(道府県)の配分が正しいかを確認する3. 計算に誤りがあれば、所得税の更正の請求または修正申告とあわせて住民税側の訂正を求める4. 充当に不服があれば、充当の内訳と根拠となった未納分の明細を書面で請求する
時効(請求できる期限):確定申告の期限は原則として翌年3月15日。期限後でも、所得税の更正の請求は法定申告期限から5年以内(国税通則法23条)。地方団体の徴収金に係る還付金の請求権は、請求できる日から5年で時効消滅する(地方税法18条の3、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 新設:配当割・株式等譲渡所得割の創設に伴い、申告した場合に所得割から控除し、控除不足額を還付する仕組みが整備された(条番号の変遷は要確認)
- 地方税法 第37条の4道府県民税側の同種控除(5分の2)
- 地方税法 第313条所得割の課税標準と申告配当の算入
- 地方税法 第71条の28配当割の税率5%(現行効力を要確認)
- 地方税法 第17条の2の2還付金処理の一般規定、本条2項が特則
- 地方税法 第18条の3還付金請求権の5年消滅時効
- 租税特別措置法 第8条の4上場株式等配当の申告分離課税
- 租税特別措置法 第37条の11上場株式等譲渡所得の申告分離課税
- 森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律 第2条充当対象の森林環境税に係る徴収金の定義
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