地方税法 第385条(固定資産に係る虚偽の申告等に関する罪)
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- 第三百八十三条から前条までの規定により申告すべき事項について虚偽の申告をしたときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
- 2.法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。
この条文の基本情報
固定資産に係る虚偽の申告等に関する罪とは何ですか?
定義固定資産に係る虚偽の申告等に関する罪とは、地方税法第385条に定められた規定で、「第三百八十三条から前条までの規定により申告すべき事項について虚偽の申告をしたときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第385条(固定資産に係る虚偽の申告等に関する罪)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第385条の条文原文は「第三百八十三条から前条までの規定により申告すべき事項について虚偽の申告をしたときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 地方税法第385条は第四款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第385条の前の条は地方税法第384条の3です。
- 地方税法第385条の次の条は地方税法第386条です。
- 地方税法第385条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第385条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第385条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/385
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法385条は、償却資産など固定資産税の申告で虚偽の申告をした者に1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金を科し、両罰規定で法人・事業主も罰する。
Q · 償却資産申告で資産をわざと少なめに書いたらどうなる?
故意なら拘禁刑1年以下か罰金50万円以下の刑事罰
地方税法385条により、固定資産税の申告で虚偽の申告をした者は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処されます。第2項の両罰規定により、経理担当者や代理人が業務として虚偽申告をした場合も、法人や事業主に罰金が科されます。一方、申告書を出さないだけの不申告は同法386条により条例で定める10万円以下の過料で、刑事罰ではありません。単純な記載漏れは故意がなく、通常は本条の対象外です。
解説
毎年1月31日が近づくと、事業をしている人のもとには市町村から「償却資産申告書」が届く。パソコン、厨房機器、駐車場のアスファルト舗装、店舗の内装など、事業用の資産を申告するための書類だ。多くの事業者は「面倒だから出さない」か「少なめに書いておく」かで迷う。ここで知っておくべきことがある。出さなかった場合(不申告)は、地方税法386条により条例で定める10万円以下の過料にとどまる。過料は刑罰ではなく、行政上の制裁である。これに対して、嘘の内容を申告した場合は本条の対象になり、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金という刑事罰が科される。少なく書いて済ませるつもりの一行が、黙って出さないよりも重い世界の入口になる。さらに第2項の両罰規定(違反した本人だけでなく、その人が属する会社や雇い主も罰する仕組み)により、経理担当者や代理人が書いた虚偽申告でも、法人や事業主に罰金が科される。申告書の数字を最終的に確認する責任は、あなたの側に残る。
法的な位置づけ
地方税法385条は、固定資産税に関する申告義務(同法383条以下)の履行において虚偽の申告をした行為を処罰する規定である。法定刑は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金であり、第2項の両罰規定により、業務に関して違反行為をした従業者等の属する法人または人にも罰金刑が科される。不申告は同法386条の過料で別途規律される。
よくある質問 AI による整理
Q1償却資産申告とは何ですか?
事業用の機械・備品・内装などの償却資産を、毎年1月1日現在で市町村に申告する手続です。地方税法383条が根拠で、期限は1月31日です。
Q2固定資産の虚偽申告の罰則は?
地方税法385条により、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。罰金も刑事罰のため、確定すれば前科になります。
Q3両罰規定とは何ですか?
従業者が業務に関して違反したとき、行為者本人だけでなく、その属する法人や事業主にも罰金刑を科す仕組みです。本条2項がこれに当たります。
Q4償却資産申告の期限はいつまで?
毎年1月31日までです(地方税法383条)。1月1日時点で所有している償却資産が対象で、多くの市町村は12月中に申告書を送付します。
Q5固定資産の虚偽申告で前科はつく?
罰金刑または拘禁刑が確定すれば前科になります。不申告に対する386条の過料は行政上の制裁で、前科にはなりません。
Q6税理士が虚偽申告したら会社も罰せられる?
本条2項は代理人の違反行為も対象とします。業務に関する虚偽申告であれば、税理士本人に加え、依頼した法人・事業主にも罰金が科されえます。
Q7償却資産申告は eLTAX で出せる?
出せます。地方税ポータルシステム eLTAX で電子申告できます。ただし電子でも紙でも、虚偽記載の責任は同じく本条の対象になります。
Q8固定資産の虚偽申告の時効は何年?
公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。税の賦課は原則5年、偽りその他不正の行為がある場合は7年まで遡れます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うっかり資産を書き忘れただけでも、刑事罰になるんですか?
本条は故意犯であり(刑法38条1項)、単純な記載漏れは通常、本条の「虚偽の申告」には当たりません。追加の課税と延滞金で処理されるのが一般的です。実務のポイント:分かれ目は「漏れたこと」ではなく「漏れを知った後にどう動いたか」です。誤りに気付いてから黙っていた期間の記録が、後になって故意を推認する材料にされることがあります
Q2償却資産申告って、出さない会社も多いって聞きますけど?
未申告の事業者は少なくないと言われています。ただし不申告は地方税法386条による条例上の過料の対象で、市町村は職権で調べて課税できます。実務のポイント:近年は国税資料との照合や実地調査を強化している自治体があります。申告していないこと自体より、一度出した申告書に資産を載せなかったという記録のほうが、後で説明しにくい証拠になりがちです
間違えやすい点 AI による整理
- 「出さないより、少なめでも出したほうが誠実に見えて安全」と考える人は多い。法律の扱いは逆である。不申告は地方税法386条で条例による10万円以下の過料、虚偽申告は本条で1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。過料には前科がつかないが、罰金は刑事罰であり前科になる
- 償却資産申告が市町村に届くだけの「お役所の書類」だということは知っていても、その数字が法人税や所得税の減価償却資産と突き合わされる可能性があることまでは意識されていない。市町村は地方税法353条の質問検査権を持ち、国税資料の閲覧もできる。整合しない申告は、いつか見つかる前提で考えるべきだ
- 「自分が書いたわけではないから責任はない」という発想そのものが、本条2項の前ではずれている。代表者、代理人(税理士を含む)、使用人が業務に関して虚偽申告をすれば、行為者本人に加えて法人または事業主にも罰金が科される。問題は誰がペンを持ったかではなく、誰の業務だったかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる行為 | 地方税法385条:申告すべき事項について虚偽の申告をする | 地方税法386条:正当な事由なく申告しない 地方税法383条:償却資産の申告義務(1月1日現在・1月31日期限) |
| 制裁の性質 | 刑事罰(前科になる) | 行政上の過料(前科にならない) 義務規定であり、違反の効果は385条・386条が受け持つ |
| 制裁の上限 | 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 | 条例で定める10万円以下の過料 — |
| 法人・事業主への波及 | 第2項の両罰規定で法人・事業主にも罰金 | 条例で定める範囲で申告義務者に過料 申告義務者は資産の所有者(法人・個人事業主) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には償却資産への地方課税制度はなく、虚偽申告による税の逃れは税捐稽徴法の逃漏税捐罪で一般的に規律される。法人の場合は責任者に適用する構造で、日本の両罰規定とは仕組みが異なる
中国は虚偽申告による脱税を刑法の逃税罪で一元的に処罰し、法人(単位)にも罰金を科す単位犯罪の規定を置く
ドイツは租税通則法で税目横断的に脱税を処罰する。動産への地方財産課税はなく、Grundsteuer は土地のみが対象である
米国は連邦税の虚偽申告を連邦法で処罰する。事業用動産への課税(business personal property tax)は州・郡の制度で、罰則も州法ごとに異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 開業3年目のカフェ。内装工事に800万円かけたが、償却資産申告には「厨房機器のみ」と書いて提出した。数年後、市町村が法人税申告書の別表十六(減価償却資産の明細)と照合し、差額に気付く。追徴だけで済むか、虚偽申告として扱われるか。分かれ目は「意図的に除外したか」という一点にある
- もし、経理を任せていた社員が独断で資産を過少に申告していたら、社長のあなたはどうなる? 本条2項により、行為者である社員が罰せられるだけでなく、会社にも50万円以下の罰金が科されうる。「知らなかった」は会社の免罪符にならない
- 1月31日の申告期限まであと2日。去年買った太陽光発電設備と業務用エアコンを載せるべきか迷っている。載せなければ不申告扱いの範囲で済むと思っているなら、その計算は間違っている。部分的に載せない申告は「虚偽」になりうる
- 亡くなった父名義の空き家。相続登記はまだしていないが、市町村から「現所有者申告」の書面が届いた。兄弟の誰が相続するか揉めていることを隠して、適当な名前を書いて返送する。本条は申告事項の虚偽を広く対象にしている点に注意が要る
- 税務の監査で、取引先から「御社の償却資産申告は法人税の資産台帳と一致していますか」と聞かれた。M&Aのデューデリジェンスでは、ここが簿外リスクとして見られる
取るべき行動
被害を受けた側:(取引先・買収先・共同経営者の申告不正で巻き込まれる側の場合)1. M&Aや事業譲渡では、対象会社の償却資産申告書の控えと減価償却資産台帳を必ず開示させる2. 差異があれば簿外リスクとして表明保証条項に入れ、補償の範囲を明記する3. 共同経営者の不正が疑われる場合は、両罰規定で法人も罰せられうることを前提に、早めに自主修正を社内で決議する
訴えられた側:1. 市町村から照会が来たら、まず申告書の控え、固定資産台帳、法人税の別表十六を揃え、差異の原因が単純な漏れか、認識の違い(資産区分の解釈など)かを整理する2. 故意がなければ本条の罪は成立しない(刑法38条1項)。経緯を示す社内記録を保全する3. 自主的な修正申告と追徴税額の納付を急ぐ4. 刑事手続の気配があれば、税理士ではなく弁護士に相談する
時効(請求できる期限):償却資産の申告期限は毎年1月31日(地方税法383条)。本罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号、犯罪行為が終わった時から)。固定資産税の賦課決定は原則として法定納期限の翌日から5年、偽りその他不正の行為による場合は7年まで遡れる(地方税法17条の5、最新の改正状況をご確認ください)
学説
判例・通説(過失推定説):両罰規定は事業主の選任監督上の過失を推定するものであり、事業主が違反防止のため必要な注意を尽くしたことを証明すれば免責される余地がある。ただし実務上、免責が認められる範囲は狭いとされる
故意犯説:本条1項は刑法38条1項により故意犯であり、虚偽であることの認識が必要。単純な記載漏れや資産区分の解釈の相違は、直ちに本罪を構成しない
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年)6月1日施行 刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。罰金額の過去の改正の有無と時期は人による確認が必要
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行地方税法の制定に伴い、固定資産税の申告制度とその担保としての罰則が設けられた
- 2.令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年)施行 改正:刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
- 地方税法 第383条償却資産の申告義務、本罪の前提
- 地方税法 第384条の3現所有者申告、本罪の対象範囲(現行効力を要確認)
- 地方税法 第386条不申告に対する条例上の過料
- 地方税法 第343条納税義務者、テナント附帯設備のみなし所有者
- 地方税法 第353条固定資産税の質問検査権
- 刑法 第8条刑法総則の他法令の罪への適用
- 刑事訴訟法 第250条本罪の公訴時効3年の根拠
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