地方税法 第470条(徴税吏員のたばこ税に関する調査に係る質問検査権)
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- 市町村の徴税吏員は、たばこ税の賦課徴収に関する調査のために必要がある場合には、次に掲げる者に質問し、又はその者の事業に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。次条第一項第二号及び第三号において同じ。)その他の物件を検査し、若しくは当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。
- 一納税義務者又は納税義務があると認められる者
- 二小売販売業者
- 三第一号に掲げる者に金銭若しくは物品を給付する義務があると認められる者又は同号に掲げる者から金銭若しくは物品を受け取る権利があると認められる者(前号に掲げる者を除く。)
- 四前三号に掲げる者以外の者で当該たばこ税の賦課徴収に関し直接関係があると認められるもの
- 2.前項第一号に掲げる者を分割法人(分割によりその有する資産及び負債の移転を行つた法人をいう。以下本項において同じ。)とする分割に係る分割承継法人(分割により分割法人から資産及び負債の移転を受けた法人をいう。以下本項において同じ。)は前項第三号に規定する物品を受け取る権利があると認められる者に、同項第一号に掲げる者を分割承継法人とする分割に係る分割法人は同項第三号に規定する物品を給付する義務があると認められる者にそれぞれ含まれるものとする。
- 3.第一項の場合には、当該徴税吏員は、製造たばこについて、必要最少限度の分量を見本品として採取することができる。
- 4.前項の規定により採取した見本品に関しては、第四百六十五条、第四百六十六条及び第四百七十三条の規定は、適用しない。
- 5.第一項又は第三項の場合には、当該徴税吏員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
- 6.市町村の徴税吏員は、政令で定めるところにより、第一項の規定により提出を受けた物件を留め置くことができる。
- 7.たばこ税に係る滞納処分に関する調査については、第一項の規定にかかわらず、第四百八十五条の三第六項の定めるところによる。
- 8.第一項、第三項又は第六項の規定による市町村の徴税吏員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
この条文の基本情報
徴税吏員のたばこ税に関する調査に係る質問検査権とは何ですか?
定義徴税吏員のたばこ税に関する調査に係る質問検査権とは、地方税法第470条に定められた規定で、「市町村の徴税吏員は、たばこ税の賦課徴収に関する調査のために必要がある場合には、次に掲げる者に質問し、又はその者の事業に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第470条(徴税吏員のたばこ税に関する調査に係る質問検査権)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第470条の条文原文は「市町村の徴税吏員は、たばこ税の賦課徴収に関する調査のために必要がある場合には、次に掲げる者に質問し、又はその者の事業に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電…」で始まります。
- 地方税法第470条は第一款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第470条の前の条は地方税法第469条です。
- 地方税法第470条の次の条は地方税法第471条です。
- 地方税法第470条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第470条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第470条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/470
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法470条は、市町村の徴税吏員がたばこ税調査のため、納税義務者や小売販売業者に質問し帳簿書類を検査できると定める。権限は犯罪捜査のためのものではない。
Q · たばこ税を納めていないコンビニでも、市役所の調査を断れないの?
断れない。正当な理由なく拒めば罰則の対象になる
地方税法470条1項2号は、小売販売業者を質問検査の対象として明記しています。市町村たばこ税は卸売販売業者などが小売店に売り渡したたばこに課税されるため、小売店の仕入れ記録が申告内容の照合材料になるからです。正当な理由なく検査を拒んだり虚偽の答弁をしたりすると、471条の罰則の対象になります。ただし職員には身分証の提示義務があり(5項)、この権限は犯罪捜査のためのものではありません(8項)。
解説
コンビニのレジ裏に並ぶたばこの棚は、市町村の税務課にとっても調査の対象になる。地方税法470条は、市町村の徴税吏員(市役所・町村役場で税金の調査や徴収を担当する職員)に、たばこ税の調査のための強い権限を与えている。対象は納税義務者(たばこの製造者や卸売販売業者など)だけではない。小売販売業者、つまり街のたばこ屋やコンビニのオーナーも、条文の中で名指しされている。職員は質問ができ、帳簿や電子データを調べ、写しの提出を求め、提出を受けた物件を留め置く(持ち帰って預かる)こともできる。製造たばこは見本として必要最小限の量を採取できる。ここで押さえておくべきことが二つある。第一に、これは任意の「お願い」ではない。正当な理由なく拒否したり、うその答えをしたりすると、471条の罰則の対象になる。第二に、8項が明記しているとおり、この権限は犯罪捜査のためのものではない。協力義務は負うが、刑事事件の取調べと同じ扱いを受けるわけではない。この線引きを知っているかどうかで、調査当日の対応の落ち着きがまったく変わる。
法的な位置づけ
地方税法470条は、市町村たばこ税の賦課徴収に関する調査のため、市町村の徴税吏員に質問検査権を付与する規定である。対象は納税義務者、小売販売業者、取引の相手方等であり、帳簿書類・電磁的記録の検査、物件の提示・提出要求、見本品の採取、提出物件の留置きを含む。同条8項により、当該権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.職員の身分と調査範囲を確認する 来訪した職員に身分を証明する証票の提示を求め(470条5項)、調査の目的・対象期間・対象書類を口頭で確認してメモに残す
- 2.必要に応じて日程調整と税理士の立会いを依頼する 準備に時間が必要な場合は日程の調整を申し出る。拒否ではなく調整として伝え、税理士に立会いを依頼する
- 3.範囲内の帳簿・電子データを整理して提示する 確認した範囲に沿って仕入れ伝票、売上記録、POS データ、会計ソフトの記録を提示する。欠落がある場合は理由を書面で説明する
- 4.留め置き物件と見本品を記録し預り証を受け取る 提出物件の留め置きや見本品の採取があった場合は、品目と数量を一覧で確認し、交付される預り証の内容を照合して保管する
よくある質問 AI による整理
Q1たばこ税の質問検査権とは何ですか?
市町村の徴税吏員が、たばこ税の調査のために関係者へ質問し、帳簿書類や電子データを検査・提出させる権限です。地方税法470条が根拠です。
Q2市町村たばこ税の納税義務者は誰ですか?
製造たばこの製造者や卸売販売業者など、小売販売業者に製造たばこを売り渡す側です。小売店自身は通常納税義務者ではありませんが、調査対象にはなります。
Q3税務調査の職員に身分証を見せてもらえますか?
見せてもらえます。地方税法470条5項により、職員は証票を携帯し、関係人から請求があれば提示しなければなりません。
Q4たばこ税の調査で在庫のたばこを持っていかれることはありますか?
あります。470条3項により、必要最少限度の分量を見本品として採取できます。採取した見本品は課税関係の一部規定の適用外です(4項)。
Q5税務調査で提出した帳簿は持ち帰られますか?
470条6項により、提出を受けた物件は政令の定めに従って留め置かれることがあります。預り証の内容を確認し、控えを保管しておきましょう。
Q6会社分割でたばこ卸売事業を引き継いだら調査対象になりますか?
なります。470条2項により、分割承継法人や分割法人は取引の相手方とみなされ、質問検査の対象に含まれます。
Q7たばこ税の調査は何年分さかのぼりますか?
本条に期間の定めはありませんが、更正・決定の期間制限は原則5年、不正行為があれば7年です(地方税法17条の5)。最新の改正状況をご確認ください。
Q8たばこ税の調査結果に納得できないときはどうする?
更正・決定などの処分を受けた場合、行政不服審査法に基づく審査請求で争えます。地方税法にも不服申立ての特則があるため、税理士への相談が有効です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1役所の人に「帳簿見せて」って言われたら、断っちゃダメなんですか?
正当な理由なく拒否・妨害・忌避した場合や、虚偽の答弁をした場合は、地方税法471条により1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になる(最新の改正状況をご確認ください)。一方、川崎民商事件判決(最大判昭和47.11.22)は、税務調査に令状が要らない理由として、刑事責任の追及を目的とする手続ではないことを挙げた。実務のポイント:実務では、拒否するかどうかよりも、日程の調整を申し出ることのほうが効果的である。準備時間を確保するのは正当な要望として受け入れられやすい
Q2調査で見せた資料が、そのまま警察に回されたりしませんか?
8項は、この調査権限を犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと定めており、刑事捜査の代わりに使うことは許されない。ただし、調査の過程で脱税などの疑いが強まれば、別の手続である犯則調査(地方税法の犯則事件の調査規定)に移ることはありうる。実務のポイント:通常の調査から犯則調査に切り替わると、職員の顔ぶれや手続が明らかに変わる。その兆しが見えたら、すぐに弁護士に相談すべき局面である
間違えやすい点 AI による整理
- 「税金を納めているのは卸売業者だから、小売店の自分には関係ない」と考えるのは誤りである。1項2号は小売販売業者を明示的に調査対象としている。市町村たばこ税は、卸売業者などが小売店に売り渡したたばこに課税される仕組みのため、小売店の仕入れ記録は申告の正しさを確かめる照合材料になる
- 税務調査で「調べられる」と聞くと、警察の取調べのように身構える人が多い。しかし問題の立て方がずれている。8項は、この権限が犯罪捜査のためのものではないと明記している。そのため裁判所の令状は不要であり、一方で、調査で得た情報を捜査の目的で使うことは本来予定されていない。考えるべきなのは、刑事事件として扱われるかどうかではない。正当な理由なく拒めば471条の罰則があるという点である
- 電子データなら紙の帳簿とは扱いが違い、見せなくてよいと考える人もいる。しかし1項は電磁的記録(電子データ)も検査の対象に含めている。レジの POS データや会計ソフトの記録も、紙の帳簿と同じく調査の対象になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 470条:たばこ税の賦課徴収に関する質問検査 | 471条:検査拒否・虚偽答弁等に対する罰則 485条の3:滞納処分に関する調査(470条7項が参照) |
| 目的 | 申告内容と課税数量の確認 | 質問検査の実効性を罰則で担保 滞納税額の徴収に向けた財産調査 |
| 強制の程度 | 物理的強制なし、協力義務あり(間接強制) | 正当な理由なき拒否・虚偽答弁に刑罰 滞納処分手続の規定に従う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも稽徴機関の調査人員が課税資料の調査のため関係機関・個人に資料提供を求められる。菸酒税は国税として財政部系統が所管する点で、市町村が課税する日本と構造が異なる
韓国のたばこ課税(담배소비세)は地方税であり、地方の税務公務員に質問・検査権が認められる点で日本と構造が近い
ドイツはたばこ税(Tabaksteuer)を連邦税として税関が執行し、AO が一般的な情報提供・書類提出義務を定める
米国 IRS は帳簿の検査や証人の召喚権限を持ち、summons 制度で裁判所による強制執行が可能な点で日本の間接強制型と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは駅前でたばこ店を営んでいる。ある朝、市役所の税務課を名乗る二人が来店し、過去2年分の仕入れ伝票を見せてほしいと言う。仕入れ先の卸売業者が申告した売渡し数量と、あなたの店の仕入れ記録を照合しているのだ。あなた自身はたばこ税の納税義務者ではないが、2号の「小売販売業者」として、調査に応じる立場にある
- 職員が身分証を見せずに倉庫へ入ろうとしたらどうなる? 5項により、関係人が請求すれば職員は証票を提示しなければならない。まず「身分証を見せてください」と言うことは、正当な権利行使である
- あなたは卸売販売業者の経理担当である。調査初日、職員から売上データのコピーを1週間以内に提出するよう求められた。提出期限まで残り3日だが、システム移行で古いデータが一部欠けている。欠けている理由を書面で説明し、取得できた範囲を先に出すほうが、黙っているよりはるかに安全である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 職員が来たら、まず身分を証明する証票の提示を求める(5項) 2. 調査の目的、対象期間、対象書類を確認してメモを取る3. 留め置かれる物件は一覧で確認し、預り証を受け取る4. 範囲を超えると思われる要求や、威圧的な対応があれば、その場で拒否せず書面で記録し、税理士に相談したうえで市町村に説明を求める。調査の結果、更正・決定などの処分を受けた場合は、審査請求(行政不服審査法)で争う道がある
訴えられた側:1. 調査を受ける側として、質問に虚偽の答弁をしない、検査を正当な理由なく拒否しないことを最優先にする(471条の罰則がある) 2. 帳簿と電子データを日頃から保存し、仕入れ・売渡しの数量をすぐに照合できる状態にしておく3. 記録に誤りや欠落がある場合は、指摘を受ける前に修正申告を検討し、加算金の負担を抑える4. 税理士に立会いを依頼し、説明は事実に限定する
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし、調査の結果に基づく更正・決定には期間制限があり、原則として法定納期限から5年、偽りその他不正の行為がある場合は7年である(地方税法17条の5、最新の改正状況をご確認ください)。徴収権の消滅時効は、原則として法定納期限の翌日から5年である(同法18条)
学説
通説:質問検査権は相手方の意思に反して物理的に強制することはできず、拒否や虚偽答弁に対する罰則で協力を確保する間接強制型の行政調査である。調査の必要性と相手方の私的利益との衡量により、社会通念上相当な範囲で行使されるべきとされる
- 地方税法 第471条検査拒否・虚偽答弁等に対する罰則
- 地方税法 第485条の3滞納処分に関する調査の特則
- 地方税法 第22条調査で知り得た秘密の漏えい罪
- 地方税法 第17条の5更正・決定の期間制限
- 国税通則法 第74条の4国のたばこ税に関する並行する質問検査権
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