地方税法 第53条の2(更正の請求の特例)
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前条第一項、第二項又は第三十四項の申告書を提出した法人は、当該申告書に係る法人税割額の計算の基礎となつた法人税の額について国の税務官署の更正を受けたことに伴い当該申告書に係る法人税割額の課税標準となる法人税額又は法人税割額が過大となる場合には、国の税務官署が当該更正の通知をした日から二月以内に限り、総務省令の定めるところにより、道府県知事に対し、当該法人税額又は法人税割額につき、更正の請求をすることができる。この場合においては、第二十条の九の三第三項に規定する更正請求書には、同項に規定する事項のほか、国の税務官署が当該更正の通知をした日を記載しなければならない。
この条文の基本情報
更正の請求の特例とは何ですか?
定義更正の請求の特例とは、地方税法第53条の2に定められた規定で、「前条第一項、第二項又は第三十四項の申告書を提出した法人は、当該申告書に係る法人税割額の計算の基礎となつた法人税の額について国の税務官署の更正を受けたことに伴い当…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第53条の2(更正の請求の特例)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第53条の2の条文原文は「前条第一項、第二項又は第三十四項の申告書を提出した法人は、当該申告書に係る法人税割額の計算の基礎となつた法人税の額について国の税務官署の更正を受けたことに伴い当…」で始まります。
- 地方税法第53条の2は第二目に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第53条の2の前の条は地方税法第53条です。
- 地方税法第53条の2の次の条は地方税法第53条の3です。
- 地方税法第53条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第53条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第53条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/53_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法53条の2は、国の税務官署による法人税の更正で法人税割が過大となった法人に、通知日から2か月以内に限り道府県知事への更正の請求を認める規定。
Q · 税務署で法人税が減額されたら、県民税の法人税割も取り戻せる?
通知日から2か月以内に知事へ更正の請求をすれば取り戻せる
地方税法53条の2により、国の税務官署の更正で法人税額が減り、その結果として道府県民税の法人税割額が過大となった法人は、国が更正の通知をした日から二月以内に限り、道府県知事に更正の請求ができます。更正請求書には、20条の9の3第3項の記載事項に加えて国の更正通知日を記載する必要があります。通常の更正の請求期間(法定納期限から5年)を過ぎた年度でも、国の更正に連動した部分はこの特例で請求できます。
解説
税務署との争いに勝って法人税が減った。経理部はそこで祝杯をあげ、案件ファイルを閉じる。しかし、法人税の額を土台に計算された道府県民税の法人税割は、その時点でも払い過ぎのまま県の口座に残っている。国が減額したからといって、県が自動的に返してくれる保証はない。本条は、国の税務官署(税務署や国税局)から法人税の更正(役所が税額を改めて決め直す処分)を受け、その結果として法人税割が過大になった法人に、道府県知事への更正の請求(払い過ぎた税額を正すよう求める正式な手続)を認める規定である。期限は、国が更正を通知した日から二か月以内。通常の更正の請求の期間が過ぎた年度であっても、国の更正に連動した部分についてはこの特例で請求できる。ただし期間は短い。国との勝負に勝った日に地方への請求書の起案を始めるかどうかで、取り戻せる金額が変わる。
法的な位置づけ
地方税法53条の2は、法人の道府県民税の申告書を提出した法人が、法人税割の計算の基礎となった法人税額について国の税務官署の更正を受け、その結果として法人税額または法人税割額が過大となる場合に、国の更正通知日から二月以内に限り道府県知事へ更正の請求をすることを認める、更正の請求の特例規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.国の更正通知日を確定し期限を設定 税務署・国税局の更正通知書に記載された日付を確認し、その日から二月後を提出期限として社内カレンダーと担当者に共有する。受領日ではなく通知をした日が起算点になる点に注意する
- 2.提出先の自治体をすべて洗い出す 法人税割を分割納付しているすべての道府県と市町村をリスト化する。道府県分は本条、市町村分は市町村民税の同種規定に基づき、提出先がそれぞれ別になる
- 3.自治体ごとの過大額を計算 減額後の法人税額を基礎に法人税割額を再計算し、各自治体ごとに過大となった額を算出する。事業税など他の税目への影響も同時に点検する
- 4.更正請求書を作成し提出 総務省令の様式に従い、通常の記載事項に加えて国の更正通知日を記載した更正請求書を作成し、更正通知書の写しを添えて各自治体に期限内に提出する
よくある質問 AI による整理
Q1法人税割とは何ですか?
法人住民税のうち、国に納める法人税額を課税標準として計算する部分です。道府県民税と市町村民税の両方に法人税割があります。
Q2地方税法53条の2の更正の請求はいつまで?
国の税務官署が法人税の更正を通知した日から二月以内です。起算点は通知をした日で、書類が社内に回ってきた日ではありません。
Q3法人税の減額更正後、法人住民税は自動で還付される?
知事の職権更正(地方税法55条)の余地はありますが、時期も確実性も保証されていません。確実に取り戻したいなら自分から更正の請求をすべきです。
Q4更正請求書には何を書く必要がある?
20条の9の3第3項の通常の記載事項に加え、国の税務官署が更正の通知をした日を必ず記載します。通知書の写しを添えておくと手続が円滑です。
Q55年を過ぎた事業年度でも法人税割は取り戻せる?
国の更正に連動して過大となった部分は、本条の特例で取り戻せます。通常の更正の請求期間が過ぎていても、国の通知日から二月以内なら請求できます。
Q6更正の請求の提出先はどこ?
道府県民税の法人税割は道府県知事(実務上は各県税事務所)に提出します。東京都特別区の法人は都に提出します。複数の県に納めている場合は県ごとに提出が必要です。
Q7移転価格の相互協議で減額になった場合も使える?
相互協議の合意を受けて国が法人税の減額更正を行えば、その通知日から二月以内に本条の請求ができます。協議が長引いた年度ほど本条が重要になります。
Q8二か月の期限を過ぎたらどうなる?
本条による請求はできなくなります。通常の更正の請求期間内でないかを確認し、期間外であれば県税事務所に職権更正(55条)を相談するほかありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1税務署で減額になったんですけど、県民税の還付って向こうから連絡が来るんじゃないんですか?
自治体が国税の情報をもとに職権で更正すること(地方税法55条)もありますが、時期も確実性も保証されていません。本条は、法人側から二か月以内に更正の請求ができる権利を定めたものです。実務のポイント:社内では国税の争いを税務担当、地方税の申告を経理の別担当が受け持っていることが多く、還付漏れはその継ぎ目で起きます。国税の決着報告書に地方税の請求期限欄を一行足すだけで防げます
Q2市役所に払った住民税の分も、同じように請求できますか?
市町村民税の法人税割にも同じ趣旨の特例規定があり(地方税法321条の8の2、現行条文を要確認)、請求先は市町村長になります。東京都特別区では都民税として都にまとめて納めているため、都に請求します。実務のポイント:県と市で期限は同じ二か月でも、提出先は別々です。県にだけ出して市を忘れる漏れが起きやすいので、提出先リストを先に作ってから書類作成に入るのが安全です
間違えやすい点 AI による整理
- 国が法人税を減らせば地方税も自動で減ると思われがちだが、本条は法人の側に請求する権利を与える形をとっている。知事が職権で更正する道(55条)もあるが、その時期も確実性も保証されていない。待つか自分から動くかは、法人側の判断と責任である
- 二か月の期限は知っていても、起算点の重さを知らない人が多い。条文上は国の税務官署が「通知をした日」から数える。郵便が届いた日でも、社内で回覧された日でもない。社内回覧に一週間かかれば、実際に使える日数はその分だけ削られる
- 「通常の更正の請求と本条のどちらを使うべきか」という問い自体がずれていることがある。法定納期限から五年以内なら通常の更正の請求(20条の9の3)も使える。本条の本当の価値は、五年を過ぎた年度でも国の更正に連動した分は取り戻せる点にある。二者択一ではなく安全網として理解すべきである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 地方税法53条の2:国の法人税更正に連動した更正の請求の特例 | 地方税法20条の9の3:更正の請求の一般規定 地方税法55条:知事による職権での更正・決定 |
| 誰が動くか | 法人が自ら請求する | 納税者が自ら請求する 道府県知事が職権で行う |
| 期間 | 国の更正通知日から二月以内 | 原則として法定納期限から五年以内 法人側は時期を指定できない |
| 使いどころ | 通常の請求期間経過後でも国の更正に連動した部分を回復する安全網 | 申告の誤り全般を是正する基本ルート 請求漏れがあった場合に相談する最後の余地 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の営利事業所得税は国税であり法人税割のような地方附加税はないため、溢繳稅款の一般的な返還請求が対応する
韓国も法人地方所得税が法人税と連動しており、後発的事由による경정청구の仕組みで調整する
ドイツでは基礎決定の変更に応じて後続決定を変更する仕組みで連動を処理し、日本のように納税者の短期請求に委ねる構造ではない
米国の多くの州は連邦の税額変更を一定期間内に州へ報告・修正申告させる仕組みを持つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 税務調査で否認された経費をめぐり審査請求を行い、一部取消しを勝ち取った。税務署から減額の更正通知書が届いたのは八月一日。期限は十月初めで、その間に夏季休暇と中間決算が入る。県税事務所への更正請求書を誰がいつ書くのか、今日決めなければ間に合わない
- もし国の更正が何年も前の事業年度に関するもので、通常の更正の請求期間がすでに終わっていたら、地方税は諦めるしかないのか? 答えは否である。国の更正に連動して過大になった法人税割については、本条の二か月の窓が開いている
- 顧問税理士として、顧問先の法人税は取り戻した。ところが県民税の請求を失念したまま二か月が過ぎた。顧問先から責任を問われるのはあなたである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 国の更正通知書の日付を確認し、二か月後の期限を確定する2. 法人税割を納めたすべての道府県(東京都特別区は都民税)と、市町村民税の法人税割について影響額を計算する3. 総務省令に定める手続に従い、更正請求書に通常の記載事項に加えて国の更正通知日を必ず記載し、通知書の写しを添えて各自治体に提出する4. 事業税など他の税目への影響も同時に点検する
訴えられた側:期限を過ぎてしまった場合:1. 通常の更正の請求(20条の9の3)の期間内でないか、まず確認する2. 期間外であれば、知事が職権で減額更正する余地(55条)について、県税事務所に事情を説明して相談する3. 顧問税理士の失念が原因であれば、税理士職業賠償責任保険の対象になるか確認する4. 再発防止として、国税の決着報告に地方税の請求期限欄を設ける
時効(請求できる期限):国の税務官署が更正の通知をした日から二月以内(本条)。起算点は「通知をした日」であり、受領日ではない点に注意。通常の更正の請求は法定納期限から五年以内(20条の9の3第1項、最新の改正状況をご確認ください)
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