地方税法 第72条の39(法人税の更正、決定等に係る課税標準を基準とする所得割の更正及び決定)
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- 道府県知事は、事業を行う法人で事業税の納税義務があるもの(第七十二条の四十一第一項第一号に掲げる法人を除く。)が申告書又は修正申告書を提出した場合において、当該申告又は修正申告に係る所得割の課税標準である所得が、当該法人の当該所得割の計算の基礎となつた事業年度に係る法人税の申告若しくは修正申告又は更正若しくは決定において課税標準とされた所得(以下この条において「法人税の課税標準」という。)を基準として算定した所得割の課税標準である所得(以下この項において「所得割の基準課税標準」という。)と異なることを発見したときは、当該所得割の基準課税標準により、当該申告又は修正申告に係る所得割の計算の基礎となつた所得及び所得割額を更正するものとし、申告書又は修正申告書に記載された所得割額の算定について誤りがあることを発見したときは、所得割額を更正するものとする。
- 2.道府県知事は、前項の法人が申告書を提出しなかつた場合(第七十二条の二十六第五項の規定により申告書の提出があつたものとみなされる場合を除く。)において、当該法人の当該事業年度に係る法人税の課税標準があるときは、当該法人税の課税標準を基準として、当該法人の所得割に係る所得及び所得割額を決定するものとする。
- 3.道府県知事は、前二項又はこの項の規定により当該法人の当該所得割に係る所得及び所得割額を更正し、又は決定した場合において、法人税に係る更正又は修正申告があつたことにより当該更正又は決定の基準となつた当該法人の法人税の課税標準が増加し、又は減少したときは、当該増加し、又は減少した法人税の課税標準を基準として、当該所得割に係る所得及び所得割額を更正するものとし、当該更正し、又は決定した所得割額の算定について誤りがあることを発見したときは、当該所得割額を更正するものとする。
この条文の基本情報
法人税の更正、決定等に係る課税標準を基準とする所得割の更正及び決定とは何ですか?
定義法人税の更正、決定等に係る課税標準を基準とする所得割の更正及び決定とは、地方税法第72条の39に定められた規定で、「道府県知事は、事業を行う法人で事業税の納税義務があるもの(第七十二条の四十一第一項第一号に掲げる法人を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第72条の39(法人税の更正、決定等に係る課税標準を基準とする所得割の更正及び決定)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第72条の39の条文原文は「道府県知事は、事業を行う法人で事業税の納税義務があるもの(第七十二条の四十一第一項第一号に掲げる法人を除く。」で始まります。
- 地方税法第72条の39は第二章 道府県の普通税に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第72条の39の前の条は地方税法第72条の38の2です。
- 地方税法第72条の39の次の条は地方税法第72条の39の2です。
- 地方税法第72条の39には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第72条の39 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第72条の39(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/72_39
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法72条の39は、法人事業税の所得割を道府県知事が法人税の課税標準を基準に更正・決定し、法人税が後に増減すれば事業税も連動して更正すると定める。
Q · 法人税の修正申告をしたら、法人事業税も直さないといけないの?
必要。出さなければ県が法人税の数字で更正する
地方税法72条の39により、法人事業税の所得割は法人税の課税標準を基準に算定されます。法人税の修正申告や更正で所得が変われば、事業税の申告と食い違いが生じ、道府県知事はその基準に従って更正します。申告書を出していない場合は決定が行われます。延滞金は日数に応じて積み上がるため、法人税の修正に合わせて事業税・法人住民税の修正申告も自ら早めに提出するのが実務上の基本です。
解説
税務署の調査で法人税の所得が1,000万円増えた。修正申告を出して終わり、と思った社長の会社に、数か月後、都道府県から事業税の更正通知(役所が税額を一方的に直す決定)と延滞金の請求が届く。地方税法72条の39は、法人事業税の所得割(利益にかかる部分)について、道府県知事に「法人税の所得を物差しにして直せ」と命じている。会社が出した事業税の申告と法人税の所得がずれていれば更正する。申告書を出していなければ、法人税の所得をもとに税額を決定する。そのあと法人税がさらに増額や減額で直されれば、事業税もそれに合わせて直す。国税と地方税は窓口が別々でも、計算の土台になる数字は一本につながっている。この仕組みを知らないと、税務調査の結論を受け入れた時点で地方税の負担も確定することに気付かないまま、交渉を終えてしまう。逆に、法人税の減額更正を勝ち取れば、事業税も自動的に下がる道がある。
法的な位置づけ
地方税法第72条の39は、法人事業税所得割の更正及び決定に関する規定であり、道府県知事が法人税の申告・修正申告・更正・決定において課税標準とされた所得を基準として所得割の課税標準を算定し、申告との相違を更正し、無申告の場合には決定し、法人税の課税標準が事後に増減した場合には再度更正することを定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.法人税の修正内容と所得差額を確定する 税務調査の結果や法人税の修正申告書・更正通知書から、課税標準となる所得の増減額と対象事業年度を確定する
- 2.事業税独自の調整を反映して所得割を再計算する 法人税の所得をそのまま転記せず、事業税の非課税所得や独自の調整項目を反映して所得割の課税標準と税額を再計算する
- 3.関係道府県へ事業税・住民税の修正申告を提出する 分割基準に従い、事業所のある各道府県に事業税の修正申告を、市区町村に法人住民税の修正申告を提出し、延滞金の膨張を止める
- 4.更正通知を照合し、不服があれば期限内に対応する 道府県から更正・決定通知が届いたら、基準となった法人税の数字と一致しているか照合する。計算誤りは処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、法人税自体の誤りは国税側で争う
よくある質問 AI による整理
Q1法人事業税の更正とは?
法人が提出した事業税の申告内容を道府県知事が正しい額に改める処分です。所得割は地方税法72条の39により法人税の課税標準を基準に更正されます。
Q2法人事業税 修正申告 いつまでに出す?
法令上の明確な期限より延滞金が問題です。法人税の修正申告と同時期に出すほど延滞金の計算期間が短くなり、負担を抑えられます。
Q3法人税の更正通知が来たら事業税はどうなる?
法人税の課税標準が増えれば、道府県知事が増加後の数字を基準に事業税所得割を更正します(地方税法72条の39第3項)。延滞金も別途かかります。
Q4事業税の申告を出していないとどうなる?
法人税の課税標準があれば、道府県知事がそれを基準に所得割を決定します(同条第2項)。不申告加算金や延滞金が課される可能性があります。
Q5法人税が減額されたら事業税は還付される?
法人税の課税標準が減少すれば、知事は減少後の数字を基準に事業税を更正するものとされています。減額更正に伴い還付が生じます。
Q6県税事務所の更正に不服があるときは?
事業税の計算誤りなら処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求できます。法人税の所得自体を争うなら国税側で手続をとる必要があります。
Q7事業税の所得と法人税の所得は同じ?
同一ではありません。法人税の課税標準を「基準として算定」した所得であり、事業税独自の非課税所得などの調整が加わります。
Q8複数の県に支店がある法人の事業税更正は?
事業税は分割基準により各道府県に按分されるため、法人税の修正に合わせて関係する各道府県へ修正申告を提出する必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1税務署の調査で修正申告したんですが、県税事務所にも何か出さないといけないんですか?
出すべきである。事業税所得割は法人税の所得を基準に算定されるため、法人税の修正に合わせて事業税の修正申告も必要になる。出さなければ道府県知事が地方税法72条の39に基づき更正する。実務のポイント:知事の更正を待つより自分で修正申告を出したほうが、延滞金の計算が早く止まる。待っている日数がそのまま会社のコストになる
Q2法人税の更正の請求が通って税金が戻ってきたんですが、事業税も戻ってきますか?
戻る仕組みになっている。地方税法72条の39第3項により、法人税の課税標準が減少したとき、知事は減少後の数字を基準に事業税を更正するものとされている。実務のポイント:自治体側の処理には時間差があるため、国税の減額更正通知の写しを添えて県税事務所に照会すると処理が早く進みやすい。黙って待つ会社ほど還付が遅れる
Q3赤字だったので事業税の申告を出してなかったんですが、問題になりますか?
なりうる。所得割がゼロでも申告義務自体は残る場合が多く、後で法人税の所得が付けば同条第2項により知事が事業税を決定し、不申告加算金や延滞金がかかる可能性がある。実務のポイント:資本金1億円超の外形標準課税の対象法人は、赤字でも付加価値割と資本割がかかる。赤字なら事業税はゼロ、という感覚は中小法人だけの常識である
間違えやすい点 AI による整理
- 「法人税の修正申告を出せば税務の後始末は終わり」と思われがちだが、事業税所得割は法人税の所得を基準に算定されるため、地方税側でも更正や修正申告の処理が別途走る。延滞金は地方税ごとに別計算でかかる
- 事業税の所得は法人税の所得と同じ数字だと考える人が多い。実際は「法人税の課税標準を基準として算定した」所得であり、同一ではない。たとえば医療法人の社会保険診療報酬に係る所得は事業税の課税対象から除かれるなど、事業税独自の調整がある。法人税の数字をそのまま書き写すと、それ自体が誤りになることがある
- 都道府県の更正通知を見て「なぜ県が勝手に税額を変えるのか」と憤る経営者がいる。だが問いの立て方がずれている。県は独自に調査したのではなく、多くの場合、税務署側で確定した法人税の数字に合わせただけである。争うべき相手と場面は、法人税の更正や修正申告の段階にあった
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 地方税法72条の39:法人事業税所得割の更正・決定 | 地方税法55条:法人道府県民税の更正・決定(現行条文を要確認) 地方税法17条の6:国税更正に基づく更正の期間制限の特例 |
| 法人税との連動 | 法人税の課税標準を基準に所得割を算定 | 法人税額を基準に法人税割を算定 国税の更正等を起点に地方税更正の期間を延長 |
| 実務上の意味 | 国税の結論が事業税の税額に直結する | 国税の結論が住民税の税額にも波及する 通常の期間制限経過後でも更正が入りうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では営利事業所得税が国税として一元的に課され、法人所得に連動する地方税がないため、国と地方の二重処理の問題は生じにくい
韓国の法人地方所得税は法人税の課税標準を基準に課される点で日本の事業税所得割と構造が近い
ドイツでは所得税・法人税の決定が変更されると、営業税の基準額決定も職権で変更される連動規定がある
米国の多くの州は連邦課税所得を出発点とし、連邦での更正を州へ報告させる仕組みを設けている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 税務調査が終わり、調査官から「修正申告を出してもらえれば加算税は最小限に」と言われた。その一枚にサインすると、法人税の所得が確定し、事業税と法人住民税も同じ数字で動き出す。サインの前に、地方税分を含めた追徴総額を顧問税理士に試算させたか
- もし法人税の更正の請求が認められて所得が500万円減ったら、事業税の還付も自動で来るのか? 第3項により道府県知事は減少後の法人税の課税標準を基準に更正するものとされている。ただし処理には時間差があり、都道府県側の対応状況は確認しておく価値がある
- 決算が赤字で事業税の申告を出し忘れた。数年後に税務署の決定で法人税の所得が付いた。その時点で第2項が動き、道府県知事は法人税の数字を基準に事業税を決定する。不申告加算金と延滞金も上乗せされる
- 経理担当のあなたは、法人税の修正申告だけ出して事業税の修正申告を失念していた。翌期の監査で発覚した。今月中に都道府県へ連絡しないと、延滞金の日割り計算が積み上がり続ける
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事業税の更正通知が届いたら、基準となった法人税の更正や修正申告の内容と数字が一致しているかを照合する2. 事業税独自の調整(非課税所得、欠損金の扱いなど)が反映されているか税理士に確認する3. 法人税自体に不服があるなら、国税側で再調査の請求や審査請求を検討する。法人税の課税標準が減れば第3項で事業税も減額更正される4. 事業税の計算誤りだけを争うなら、通知を受けた日の翌日から3か月以内に知事へ審査請求する
訴えられた側:1. 法人税の修正申告を出したら、同時期に事業税と法人住民税の修正申告も各都道府県と市区町村へ提出し、延滞金の膨張を止める2. 複数の都道府県に事業所がある場合は、分割基準に従って各自治体に提出する3. 申告漏れ年度がある場合、加算金のリスクを税理士と試算し、更正を待つより自主的な修正申告を優先する4. 追徴された事業税の損金算入時期を翌期の決算に反映させる
時効(請求できる期限):更正・決定の期間制限は原則として法定納期限の翌日から5年(地方税法17条の5)。法人税の更正等に基づく事業税の更正は、国税の更正等の日から2年間は行える特例がある(同17条の6、最新の改正状況をご確認ください)。更正・決定への審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)
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