地方税法 第72条の5(法人の事業税の非課税所得等の範囲)
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- 道府県は、次に掲げる法人の事業の所得又は収入金額で収益事業に係るもの以外のものに対しては、事業税を課することができない。
- 一法人税法別表第二に規定する独立行政法人
- 二日本赤十字社、医療法人(医療法第四十二条の二第一項に規定する社会医療法人に限る。)、商工会議所及び日本商工会議所、商工会及び商工会連合会、中央労働災害防止協会及び労働災害防止協会、船員災害防止協会、公益社団法人及び公益財団法人、一般社団法人(非営利型法人(法人税法第二条第九号の二に規定する非営利型法人をいう。以下この号において同じ。)に該当するものに限る。)及び一般財団法人(非営利型法人に該当するものに限る。)、社会福祉法人、更生保護法人、宗教法人、学校法人及び私立学校法第百五十二条第五項の法人、職業訓練法人、中央職業能力開発協会及び都道府県職業能力開発協会並びに労働者協同組合(労働者協同組合法(令和二年法律第七十八号)第九十四条の三第二号に規定する特定労働者協同組合に限る。)
- 三弁護士会及び日本弁護士連合会、日本弁理士会、司法書士会及び日本司法書士会連合会、土地家屋調査士会及び日本土地家屋調査士会連合会、行政書士会及び日本行政書士会連合会、日本公認会計士協会、税理士会及び日本税理士会連合会、社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会並びに水先法(昭和二十四年法律第百二十一号)に規定する水先人会及び日本水先人会連合会
- 四法人である労働組合及び職員団体等に対する法人格の付与に関する法律に基づく法人である職員団体等
- 五漁船保険組合、漁業信用基金協会、信用保証協会、農業信用基金協会、漁業共済組合及び漁業共済組合連合会、農業共済組合及び農業共済組合連合会、土地改良事業団体連合会、農業協同組合連合会(医療法第三十一条に規定する公的医療機関に該当する病院又は診療所を設置するもので政令で定めるものに限る。第七十二条の二十三第二項及び第七十二条の二十四の七第七項において「特定農業協同組合連合会」という。)、中小企業団体中央会、酒造組合及び酒造組合連合会、酒造組合中央会、酒販組合及び酒販組合連合会、酒販組合中央会、非出資組合である商工組合及び商工組合連合会、非出資組合である生活衛生同業組合及び生活衛生同業組合連合会、非出資組合である輸出組合及び輸入組合、国民健康保険組合及び国民健康保険団体連合会、全国健康保険協会、健康保険組合及び健康保険組合連合会、国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、地方公務員災害補償基金、消防団員等公務災害補償等共済基金、日本私立学校振興・共済事業団、企業年金基金及び確定給付企業年金法に規定する企業年金連合会、石炭鉱業年金基金、国民年金基金及び国民年金基金連合会、預金保険機構、農水産業協同組合貯金保険機構、保険契約者保護機構、投資者保護基金、委託者保護基金、原子力損害賠償・廃炉等支援機構並びに勤労者財産形成基金
- 六市街地再開発組合、住宅街区整備組合、負債整理組合及び防災街区整備事業組合
- 七損害保険料率算出団体、地方競馬全国協会、高圧ガス保安協会、日本電気計器検定所、危険物保安技術協会、日本消防検定協会、軽自動車検査協会、小型船舶検査機構、外国人技能実習機構、日本勤労者住宅協会、広域臨海環境整備センター、原子力発電環境整備機構、広域的運営推進機関、使用済燃料再処理・廃炉推進機構、認可金融商品取引業協会、商品先物取引協会、貸金業協会、自動車安全運転センター、金融経済教育推進機構、脱炭素成長型経済構造移行推進機構及び日本学術会議
- 八管理組合法人及び団地管理組合法人並びにマンション再生組合、マンション等売却組合、マンション除却組合及び敷地分割組合
- 九地方自治法第二百六十条の二第七項に規定する認可地縁団体
- 十政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律第七条の二第一項に規定する法人である政党等
- 十一特定非営利活動促進法第二条第二項に規定する特定非営利活動法人
- 2.道府県は、人格のない社団等の事業の所得で収益事業に係るもの以外のものに対しては、事業税を課することができない。
- 3.第一項各号に掲げる法人及び人格のない社団等は、収益事業に係る所得又は収入金額に関する経理を、収益事業以外の事業に係る所得又は収入金額に関する経理と区分して行わなければならない。
- 4.第一項及び第二項の収益事業の範囲は、政令で定める。
この条文の基本情報
法人の事業税の非課税所得等の範囲とは何ですか?
定義法人の事業税の非課税所得等の範囲とは、地方税法第72条の5に定められた規定で、「道府県は、次に掲げる法人の事業の所得又は収入金額で収益事業に係るもの以外のものに対しては、事業税を課することができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第72条の5(法人の事業税の非課税所得等の範囲)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第72条の5の条文原文は「道府県は、次に掲げる法人の事業の所得又は収入金額で収益事業に係るもの以外のものに対しては、事業税を課することができない。」で始まります。
- 地方税法第72条の5は第二章 道府県の普通税に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第72条の5の前の条は地方税法第72条の4です。
- 地方税法第72条の5の次の条は地方税法第72条の6です。
- 地方税法第72条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第72条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第72条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/72_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法72条の5は、NPO 法人や宗教法人、公益法人等の収益事業以外の所得に事業税を課さないと定める。収益事業の部分は課税され、区分経理が義務づけられる。
Q · NPO 法人や宗教法人には事業税がかからないって本当?
収益事業以外は非課税、駐車場や物販の部分は課税
地方税法72条の5第1項は、NPO 法人、宗教法人、公益社団法人・公益財団法人、非営利型の一般社団法人などの法人について、収益事業以外の事業の所得に事業税を課さないと定めています。法人格のない町内会や PTA なども、2項で同じように扱われます。ただし、法人税法施行令が列挙する34業種を継続して事業場を設けて営めば、その所得には課税されます。また、3項により収益事業の経理は区分しなければなりません。
解説
非課税になるのは「団体」ではなく「事業」である。NPO 法人、宗教法人、公益社団法人、マンションの管理組合法人、町内会のような認可地縁団体、さらに PTA や同窓会のような法人格のない団体も、本条で事業税(都道府県が事業にかける地方税)を免除されている。ただし免除されるのは「収益事業以外」から生じた所得だけだ。収益事業の範囲は政令で決まっている。物品販売、不動産貸付、駐車場、飲食店など法人税法施行令が並べる34業種を、継続して事業場を設けて営めば、その部分には普通の会社と同じように課税される。お金の使い道が福祉か寄付かは関係ない。もう一つ見落とされやすいのが3項である。収益事業とそれ以外の経理を分けて記帳する義務が条文に書いてある。通帳一冊、帳簿一冊で全部まとめている団体の会計担当者は、自分では非課税だと信じたまま、実は判断の材料を何も持っていないことになる。
法的な位置づけ
地方税法第72条の5は、法人事業税の非課税所得を定める規定である。同条1項各号に列挙された公益法人等と、2項の人格のない社団等について、政令で定める収益事業に係るもの以外の所得または収入金額に道府県が事業税を課すことを禁じる。あわせて、収益事業とそれ以外の事業の区分経理を義務づけている。
よくある質問 AI による整理
Q1法人事業税の非課税所得とは?
地方税法72条の5に列挙された公益法人等と人格のない社団等が、収益事業以外の事業から得た所得のことです。この部分には道府県は事業税を課せません。
Q2収益事業34業種の一覧はどこで確認できる?
法人税法施行令5条1項に列挙されています。物品販売業、不動産貸付業、駐車場業、飲食店業、請負業などが含まれ、地方税法施行令を通じて事業税にも使われます。
Q3NPO 法人は事業税の申告が必要?
収益事業を行っていなければ、原則として事業税の申告は不要です。物販やカフェ運営など収益事業があれば、その所得について申告義務が生じます。
Q4宗教法人が駐車場経営すると事業税はかかる?
かかりえます。駐車場業は収益事業に含まれるため、境内の一部をコインパーキングにした場合、その所得は宗教活動と切り離して課税対象になります。
Q5区分経理をしないと違法?
地方税法72条の5第3項が区分経理を義務づけています。区分していないと、税務調査で非課税部分を立証できず、課税範囲が広く認定されるおそれがあります。
Q6公益社団法人の公益目的事業は課税される?
公益認定法上の公益目的事業は、34業種に形式上あてはまっても収益事業から除かれます(法人税法施行令5条2項)。そのため原則として非課税です。
Q7収益事業を始めたら届出はいつまで?
法人税の収益事業開始届出書は、開始日以後2か月以内に税務署へ提出します(法人税法150条)。都道府県への届出は各条例を確認してください。
Q8事業税が非課税でも住民税の均等割はかかる?
かかりえます。本条が免除するのは事業税だけで、法人住民税の均等割は別の規定で決まります。自治体の減免制度は申請が必要な場合が多いです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1町内会でお祭りの屋台をやってるんだけど、あれも税金の対象になるの?
法人格のない町内会は人格のない社団等にあたり、事業税がかかるのは収益事業の所得だけである(本条2項)。年一回の祭りの屋台は、継続性の要件を欠くとされやすい。実務のポイント:実務で問題になるのは頻度の変化である。毎週の朝市や常設の売店に変えた時点で物品販売業として判断が変わりうるため、事業を広げる前に一度確認しておく価値がある
Q2一般社団法人を作れば税金がかからないって聞いたけど、本当?
本条で非課税の対象になるのは、法人税法2条9号の2の非営利型に該当する一般社団法人だけである。剰余金を分配しない旨の定款規定、理事に占める親族の割合の制限などの要件を満たさなければ、全所得が課税される。実務のポイント:非営利型から普通法人に移ると、それまで非課税だった累積所得に一度に課税される規定がある(法人税法64条の4)。設立時の定款の書き方が、何年も後の税負担を左右する
Q3マンション管理組合の空き駐車場を外部の人に貸したら、何か手続がいるの?
区分所有者以外への貸付は駐車場業として収益事業にあたりうる。その場合、管理組合(法人なら本条1項、法人でなければ2項)に事業税の申告義務が生じうる。実務のポイント:国税庁の文書回答(平成24年)では、住民向けの貸付は共済的な事業として非収益、外部向けの部分だけを収益事業とする整理が示されている。区画や利用料を外部分と住民分に分けて記録しておけば、課税範囲を外部分に絞りやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「うちは NPO だから税金は関係ない」という問いの立て方そのものが誤っている。本条の免除の単位は法人ではなく所得である。同じ NPO 法人でも、会費や寄付で回している活動は非課税、カフェ運営や物販は課税という具合に、一つの団体の中で課税と非課税が並存する
- 売上はすべて福祉活動に回しているから利益ではない、と会計担当者は考える。法律から見れば、稼いだお金の使い道は判断材料にならない。法人税法施行令が列挙する事業に該当するか、継続して事業場を設けているかで決まる。善意の使い道を説明しても、課税を逃れる理由にはならない
- 区分経理(3項)は帳簿の見た目を整える話だと思われがちだが、深刻度はそれよりずっと高い。共通経費をどちらの事業にどう配分したかを説明できないと、税務調査で収益事業の所得が実態以上に大きく認定されるおそれがある。区分の記録は、非課税部分を守るための唯一の証拠である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 非課税の単位 | 地方税法72条の5:列挙法人・人格のない社団等の「収益事業以外の所得」(所得単位の非課税) | 地方税法72条の4:国・地方公共団体等の主体や、林業など特定の事業そのもの(主体・事業単位の非課税) 地方税法72条の2:事業税の納税義務者の基本規定(原則課税) |
| 収益事業を行った場合 | 収益事業部分のみ課税、それ以外は非課税 | 対象主体・対象事業である限り課税されない 法人の行う事業の所得全体が課税対象 |
| 経理上の義務 | 収益事業とそれ以外の区分経理を条文で義務づけ(3項) | 区分経理の規定なし 通常の申告納付義務 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には事業税に相当する地方所得課税はないが、所得税の段階で、非営利団体の本来事業所得の免税と銷售貨物・勞務所得の課税を区別する点が、本条の発想と共通する。
韓国も非営利内国法人には収益事業の所得に限って法人税を課す構造で、日本の収益事業課税と近い。
ドイツでも、税制優遇団体は営業税を免除されるが、wirtschaftlicher Geschäftsbetrieb(経済的営業活動)には課税される。事業単位で切り分ける点が本条と酷似する。
米国は免税団体の本来目的と無関係な事業所得に UBIT を課す。営利企業との競争中立という立法趣旨は日本と共通する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- マンションの管理組合が、空いた駐車区画を近所の住民に月極で貸し始めた。修繕積立金の足しになると理事会は大喜びだったが、区分所有者以外への貸付は駐車場業として収益事業にあたりうる。国税庁の文書回答(平成24年)でも、外部貸しの部分は課税対象になりうるとの整理が示されている
- 町内会の夏祭りで毎年焼きそばを売っている。これだけで事業税が来ることはあるのか? 年一回の行事なら「継続して事業場を設けて」の要件を欠きやすい。ところが毎週の朝市に変えた途端、物品販売業として判断が一変しうる
- あなたは寺院の総代として会計を見ている。境内の一角をコインパーキングにした。墓地の使用料は不動産貸付業から外れるが、駐車場は外れない。
- 県税事務所から、NPO 法人の物販部門について申告がないという照会文書が届いた。回答期限まで残り10日。収益事業とそれ以外の経理を分けていなかったため、どの支出がどちらに属するのか説明できる資料が手元に一枚もない
- 知人から「一般社団法人を作れば税金がかからない」と勧められ、設立直前まで進んだ。だが本条が非課税にしているのは、法人税法上の非営利型に該当する一般社団法人だけだ。定款に剰余金を分配しない旨などを入れずに登記すれば、すべての所得が課税対象になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 課税の通知や照会が来たら、問題になっている所得が法人税法施行令5条の34業種のどれにあたるかを特定する2. 「継続して」「事業場を設けて」の二要件について、開催頻度や場所の実態を示す資料を集める3. 公益目的事業や共済的な事業として除外される余地がないか検討する4. 処分に納得できなければ審査請求を検討し、税理士に相談する
訴えられた側:1. 収益事業にあたる部門があるなら、口座と帳簿を分けて区分経理する(本条3項) 2. 共通経費の配分基準(面積、人員、時間など)を文書に残す3. 法人税の収益事業開始届と、都道府県の条例に基づく届出を確認する4. 申告漏れに気づいたら、調査通知の前に自分から申告して加算金の負担を抑える
時効(請求できる期限):法人事業税の申告納付期限は、原則として各事業年度終了の日から2か月以内(地方税法72条の25、延長制度あり)。更正の期間制限は原則として法定納期限の翌日から5年、偽りその他不正の場合は7年(同17条の5)。課税処分に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:公益法人等の非収益事業を非課税とし、収益事業のみ課税する仕組みは、非営利活動の財政基盤を保護しつつ、同種事業を営む営利企業との競争中立性を確保するための調整である。
改正沿革 AI による整理
- 平成20年(2008年)前後、公益法人制度改革に伴う改正(年次は要確認) 公益社団法人・公益財団法人と、非営利型の一般社団法人・一般財団法人が列挙に加えられた
- 令和期の改正(年次は要確認) 特定労働者協同組合、金融経済教育推進機構、脱炭素成長型経済構造移行推進機構、日本学術会議などが列挙に加えられた。列挙団体は関連法の制定・改廃に合わせて頻繁に入れ替わっており、人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成20年(2008年) 改正:公益法人制度改革に伴い、公益社団法人・公益財団法人と、非営利型の一般社団法人・一般財団法人が非課税対象法人として位置づけられた。
- 地方税法 第72条の2事業税の納税義務者の基本規定
- 地方税法 第72条の4国等や林業などへの非課税範囲
- 地方税法 第72条の23所得割の課税標準の算定方法(現行効力を要確認)
- 地方税法 第72条の24の7法人事業税の標準税率
- 地方税法 第25条道府県民税の非課税範囲、均等割との差(現行効力を要確認)
- 法人税法 第4条公益法人等は収益事業のみ納税義務
- 法人税法 第7条公益法人等の非収益事業所得の非課税
- 法人税法 第2条非営利型法人の定義(9号の2)
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