地方税法 第72条の4(事業税の非課税の範囲)
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- 道府県は、国及び次に掲げる法人が行う事業に対しては、事業税を課することができない。
- 一都道府県、市町村、特別区、これらの組合及び合併特例区その他政令で定める公共団体
- 2.1_2 地方独立行政法人
- 二法人税法別表第一に規定する独立行政法人
- 3.2_2 国立大学法人等及び日本司法支援センター
- 三沖縄振興開発金融公庫、株式会社国際協力銀行、株式会社日本政策金融公庫、日本年金機構、地方住宅供給公社、地方道路公社、土地開発公社、地方公共団体金融機構、地方公共団体情報システム機構、地方税共同機構、福島国際研究教育機構及び国立健康危機管理研究機構
- 四医療情報基盤・診療報酬審査支払機構、日本放送協会、日本中央競馬会及び日本下水道事業団
- 4.道府県は、次に掲げる事業に対しては、事業税を課することができない。
- 一林業
- 二鉱物の掘採事業
- 5.道府県は、農事組合法人(農業協同組合法第七十二条の十三第一項第一号に掲げる者以外の者を組合員とするものにあつては、政令で定めるものに限る。)で農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第二条第三項各号に掲げる要件の全てを満たしているものが行う農業に対しては、事業税を課することができない。
この条文の基本情報
事業税の非課税の範囲とは何ですか?
定義事業税の非課税の範囲とは、地方税法第72条の4に定められた規定で、「道府県は、国及び次に掲げる法人が行う事業に対しては、事業税を課することができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第72条の4(事業税の非課税の範囲)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第72条の4の条文原文は「道府県は、国及び次に掲げる法人が行う事業に対しては、事業税を課することができない。」で始まります。
- 地方税法第72条の4は第一款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第72条の4の前の条は地方税法第72条の3です。
- 地方税法第72条の4の次の条は地方税法第72条の5です。
- 地方税法第72条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第72条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第72条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/72_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法72条の4は、国や列挙された公的法人の事業、林業と鉱物の掘採事業、要件を満たす農事組合法人の農業に、道府県は事業税を課せないと定める。
Q · 事業税がかからないのはどんな法人や事業?
列挙された公的法人、林業・鉱物掘採、一定の農事組合法人の農業
地方税法72条の4により、道府県は次の三つに事業税を課すことができません。①国と、条文に名前が列挙された法人(自治体、地方独立行政法人、国立大学法人等、日本放送協会、日本中央競馬会など)の事業、②林業と鉱物の掘採事業、③農地法2条3項の要件を全て満たす農事組合法人の農業です。列挙は限定的で、公益性があっても名前のない株式会社や第三セクターは原則として課税されます。
解説
日本中央競馬会も日本放送協会も、売上の規模は大企業並みだ。それでも都道府県の事業税は一円もかからない。地方税法72条の4が、事業税をかけてはならない相手と業種を名前で列挙しているからである。対象は三層ある。第一に、国、自治体、独立行政法人、国立大学法人など、法律名で特定された公的主体。第二に、誰が営んでも非課税になる林業と鉱物の掘採事業。第三に、一定の要件を満たす農事組合法人が営む農業。ここで押さえておくべき点は、非課税の根拠が「公益性」という雰囲気ではなく、条文に名前があるかどうかだけで決まることである。似た事業でも、木を伐るのは非課税で、製材すれば課税になる。同じ稲作でも株式会社なら課税、要件を満たす農事組合法人なら非課税になる。法人の形態と事業の線引きを一つ選び間違えると、毎年の税負担が静かに変わり続ける。
法的な位置づけ
地方税法72条の4は事業税の非課税の範囲を定める規定であり、国および法律で列挙された公共的法人の事業、林業および鉱物の掘採事業、ならびに農地法2条3項各号の要件を全て満たす農事組合法人が行う農業について、道府県による事業税の課税を禁止する。非課税の範囲は主体と業種の限定列挙により画される。
よくある質問 AI による整理
Q1事業税が非課税になる法人とは?
地方税法72条の4第1項に列挙された法人です。自治体、地方独立行政法人、国立大学法人等、日本放送協会、日本中央競馬会などが該当します。
Q2林業は事業税がかからない?
かかりません。地方税法72条の4第2項により林業は非課税です。ただし製材や観光施設など林業以外の部門は課税対象になります。
Q3農業法人 事業税 かかる?
法人の形態次第です。農地法2条3項の要件を全て満たす農事組合法人の農業は非課税ですが、株式会社の農業所得は原則課税されます。
Q4採石業 事業税 非課税になる?
原則なりません。非課税の「鉱物の掘採事業」は鉱業法上の鉱物を掘る事業と解されるのが一般的で、砂利・砕石の採取は通常含まれません。
Q5第三セクター 事業税 払う必要ある?
株式会社や一般財団法人の第三セクターは本条の列挙にないため、原則として事業税を払う必要があります。自治体出資でも同じです。
Q6NHK はなぜ事業税がかからない?
地方税法72条の4第1項で日本放送協会が非課税法人として名指しで列挙されているためです。公益性の一般論ではなく条文上の列挙が根拠です。
Q7事業税を誤って払った場合 取り戻せる?
非課税なのに申告納付していた場合、原則として法定納期限から5年以内に更正の請求ができます(地方税法20条の9の3)。
Q8鉱業 事業税 鉱産税 違い?
鉱物の掘採事業は道府県の事業税が非課税ですが、別途市町村の鉱産税(地方税法519条)が課されます。二重課税を避ける設計です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うち、株式会社で米作ってるんですけど、農業なのに事業税かかるんですか?
かかります。本条3項が非課税とするのは、要件を満たす農事組合法人が行う農業に限られます。株式会社の農業所得は、原則どおり法人事業税の対象です。実務のポイント:株式会社でも農地所有適格法人の要件は満たせますが、それだけでは本条3項の非課税は受けられません。法人格の種類そのものが条件であり、設立時の選択が後から効いてきます
Q2林業の会社がキャンプ場もやってるんですけど、全部非課税ですか?
非課税になるのは林業部分だけです(地方税法72条の4第2項)。キャンプ場の運営は林業ではないため、その所得は課税対象になります。実務のポイント:税務調査で揉めやすいのは、山林の管理費用を林業とキャンプ場のどちらにどれだけ配分するかです。現場の作業日報を部門別に残している事業者ほど、按分の主張が通りやすい
Q3市の第三セクターなのに事業税の申告書が来ました。間違いじゃないんですか?
間違いではない可能性が高いです。本条1項の非課税は、自治体や地方独立行政法人など法律で列挙された主体に限られ、自治体が出資する株式会社や財団法人は含まれません。実務のポイント:公益財団法人なら地方税法72条の5で収益事業以外が非課税になる余地はあります。どちらの条文が適用されるかを法人格から逆算するのが確認の近道です
間違えやすい点 AI による整理
- 「公益的な活動をしている団体なら事業税はかからない」と思われがちだが、本条が非課税とするのは法律名で列挙された法人だけである。公益法人や NPO 法人の扱いは別条(地方税法72条の5)で定められ、しかも非課税になるのは収益事業以外の部分に限られる。自治体の第三セクターである株式会社は、列挙にない以上、普通に課税される
- 農業が非課税なのは知っていても、その根拠がどこにあるかまで知る人は少ない。個人農家が事業税を払わないのは、個人事業税の課税対象となる法定業種に農業が含まれていないためであり、本条の効果ではない。本条3項が救うのは、要件を満たす農事組合法人の農業だけである。個人から株式会社へ法人成りした瞬間、農業でも法人事業税の対象になる。この段差を知らずに法人化すると、節税のつもりが増税になる
- 「鉱業」と聞くと砂利採取や砕石も含まれると考えがちだが、法律の目から見れば両者は別世界である。非課税の「鉱物の掘採事業」は、鉱業法上の鉱物を掘る事業を指すのが一般的な理解であり、砂利や岩石の採取は通常これに当たらない。現場の感覚で同じ山を掘っていても、課税の線は鉱物の定義で引かれている。なお鉱物の掘採事業には、別途市町村の鉱産税(地方税法519条)がかかる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 72条の4:事業税を課せない主体・業種の列挙 | 72条の2:事業税の納税義務者と課税対象業種 72条の5:公益法人等の収益事業以外の非課税 |
| 非課税の範囲 | 列挙法人の事業全体、林業・鉱物掘採、要件充足の農事組合法人の農業 | 非課税ではなく課税範囲を定める 収益事業以外の所得に限る(収益事業は課税) |
| 判断基準 | 法律名による主体の特定、業種の性質、農地法2条3項要件 | 法人の事業か、個人の法定業種か 法人の種類と事業の収益性 |
| 別税目との関係 | 鉱物掘採には市町村の鉱産税(519条)が別途課される | — — |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には道府県事業税に相当する地方の事業課税はなく、営業税の免税項目として農産品や政府機関関連の取引等を列挙する方式で類似の機能を果たす
ドイツの営業税も免除主体を限定列挙する。なお農林業はそもそも営業(Gewerbebetrieb)に当たらず課税対象外とされる
フランスの企業不動産税(CFE)は公的団体の一定活動や農業経営者を免除対象として列挙する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 山林を持つ家業を継いだ。伐採して丸太を出荷するだけなら林業として事業税はかからない。だが「付加価値を上げよう」と製材所を併設した瞬間、その部分は製材業として課税対象になる。事業計画書を書く段階で、税の線がどこに引かれているかを知っておくかどうかで収支が変わる
- 農業参入のために株式会社を作るか、農事組合法人を作るか迷っていないだろうか? 株式会社で農業を営めば法人事業税がかかる。農地法2条3項の要件(農地所有適格法人の要件)を満たす農事組合法人なら、農業部分は非課税になる。出資者の構成と役員の農業従事要件を満たせるかが分かれ目である
- あなたは自治体の税務課で法人事業税の調査を担当している。地元の採石会社から「うちは鉱業だから非課税だ」と主張された。だが砂利や砕石は鉱業法上の「鉱物」に当たらず、採石業は原則として課税対象である。相手の主張を鵜呑みにすると、課税漏れの責任は課の側に返ってくる
- 要件を満たしていたはずの農事組合法人で、組合員の高齢化により農業従事者の比率が崩れていた。非課税の前提が崩れたまま申告していれば、過去分の更正を受けるおそれがある。更正の期間制限は原則5年。今年の決算前に組合員名簿を点検しないと、過去の年度分まで一度に請求されかねない
- 友人の自治体職員から「市の外郭団体が事業税を払っているのはおかしくないか」と相談された。外郭団体でも、株式会社や一般財団法人であれば本条の列挙に入らず、原則どおり課税される。公的な色合いと非課税は別物である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 課税された事業が本条の列挙(法人名、林業、鉱物の掘採、要件を満たす農事組合法人の農業)に当たるかを条文の文言で確認する2. 当たるなら、事業内容を示す資料(施業記録、鉱業権の登録、組合員名簿、農地法上の要件を満たす証拠)をそろえる3. 申告納付済みなら都道府県税事務所に更正の請求を行い、課税処分を受けた場合は審査請求を検討する4. 林業と製材のように課税部分が混在するときは、区分経理の資料を作り直して非課税部分を特定する
訴えられた側:1. 非課税扱いを否認され過去分の更正を通知されたら、まず否認の理由が「事業の性質」か「法人の要件」かを特定する2. 農事組合法人なら、各事業年度ごとに農地法2条3項の要件を満たしていたかを組合員名簿と役員の従事記録で検証する3. 事業の区分が争点なら、非課税事業と課税事業の売上・経費の按分根拠を示す4. 不服がある場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求を行う
時効(請求できる期限):更正の請求は原則として法定納期限から5年以内(地方税法20条の9の3)。課税庁による更正・決定の期間制限は原則5年、偽りその他不正の行為がある場合は7年(同法17条の5)。処分への審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)(最新の改正状況をご確認ください)
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