地方税法 第2条(地方団体の課税権)
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地方団体は、この法律の定めるところによつて、地方税を賦課徴収することができる。
この条文の基本情報
地方団体の課税権とは何ですか?
定義地方団体の課税権とは、地方税法第2条に定められた規定で、「地方団体は、この法律の定めるところによつて、地方税を賦課徴収することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第2条(地方団体の課税権)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第2条の条文原文は「地方団体は、この法律の定めるところによつて、地方税を賦課徴収することができる。」で始まります。
- 地方税法第2条は第一節 通則に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第2条の前の条は地方税法第1条です。
- 地方税法第2条の次の条は地方税法第3条です。
- 地方税法第2条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第2条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第2条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法第2条は、地方団体が地方税法の定めるところにより地方税を賦課徴収できると定める。課税権は法律の枠内に限られ、税目や税率は条例で定める必要がある。
Q · 住民税や固定資産税は、誰がどんな根拠で課税しているの?
法律と条例に基づき、都道府県と市町村が課税します
地方税法第2条により、都道府県や市町村などの地方団体は、地方税法の定めるところに従って地方税を賦課徴収できます。ただし課税権は無制限ではなく、同法3条により税目・課税標準・税率などは議会が定める条例に書かれている必要があります。つまり住民税や固定資産税の通知書には、地方税法と条例という二重の根拠が必要であり、根拠を欠く課税や計算を誤った課税は審査請求などで争うことができます。
解説
毎年6月に届く住民税の納税通知書と、春に届く固定資産税の通知書。差出人は国ではなく、あなたが住む市区町村や都道府県である。自治体による徴税は、すべてこの一文から始まる。ただし、多くの人が読み飛ばす部分がある。「この法律の定めるところによつて」という一節だ。自治体の課税権は無制限ではなく、地方税法という枠の中でしか動けない。さらに3条により、税目・課税標準・税率は議会が定める条例に書かれていなければ取ることができない。つまり通知書に書かれた金額には、法律と条例という二重の根拠が必要になる。根拠を示せない課税や計算を誤った課税は争える。固定資産税の評価ミスは全国で繰り返し見つかっているが、通知書を疑わずに払い続けた分は、原則として5年を過ぎると税法上の還付の対象から外れる。
法的な位置づけ
地方税法第2条は、地方団体の課税権を定める規定であり、都道府県および市町村が地方税法の定めるところに従い地方税を賦課し徴収することができる旨を規定する。同条は地方団体の課税権を承認すると同時に、その行使を法律の枠内に限定するものであり、具体的な課税には同法3条に基づく条例の制定を要する。
よくある質問 AI による整理
Q1地方税とは何ですか?
都道府県や市町村が地方税法と条例に基づいて課す税金です。住民税、固定資産税、自動車税、事業税などが代表例で、国税とは課税主体も根拠法も異なります。
Q2地方税法2条の「地方団体」とは何を指しますか?
都道府県と市町村を指します(地方税法1条1項1号)。東京都の特別区は、地方税法上は市町村に準じて扱われる規定があります。
Q3住民税の税額は誰が決めているの?
地方税法が標準税率などの枠を定め、各自治体が条例で具体的な税率を定めます。自治体の担当課はその条例に従って税額を計算する執行者です。
Q4条例がなければ地方税は課税できない?
できません。地方税法2条は法律の枠内での課税権を認めるだけで、同法3条により税目・税率等は条例で定める必要があります。条例のない課税は根拠を欠きます。
Q5宿泊税は違法な税金ではないの?
違法ではありません。地方税法731条に基づく法定外目的税で、自治体が条例を定め、総務大臣の同意を得て導入しています。
Q6地方税に不服があるとき審査請求はいつまで?
原則として処分があったことを知った日の翌日から3か月以内です(行政不服審査法18条)。固定資産の評価額は、納税通知書の交付を受けた日後3か月以内に審査の申出をします。
Q7国税と地方税の違いは何ですか?
国税は国が国税関係法に基づき課税し、地方税は自治体が地方税法と条例に基づき課税します。徴収主体や不服申立ての窓口も異なります。
Q8地方税の滞納を放置するとどうなる?
督促状が届いた後、一定期間が過ぎると財産の差押えが可能になります。一括で払えない場合は、徴収猶予や換価の猶予を申請する道があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ワンルームマンションに独自の税をかけてる区があるって本当?
本当である。豊島区の狭小住戸集合住宅税は、地方税法669条に基づく法定外普通税で、一定規模以上のワンルーム集合住宅を新築する建築主に、1戸あたり50万円を課す(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:法定外税は自治体ごとに条例で作られるため、全国共通の税金解説には載らない。投資用物件の事業計画では、建設予定地の自治体の税条例一覧に目を通すまでが調査の範囲である
Q2住民税って、住んでる場所で税率が違うんですか?
違うことがある。地方税法が定めるのは標準税率(通常用いるべき目安の税率)で、自治体は条例で超過課税(標準税率を上回る課税)ができる。神奈川県の水源環境保全税のように、県民税への上乗せとして課税する例もある。実務のポイント:上乗せの影響が大きいのは個人よりも法人である。法人住民税や法人事業税の超過課税は大都市圏に多く、本店や事業所をどこに置くかで毎年の税負担が変わる
Q3固定資産税を取られすぎてたら、何年分返ってくるの?
税法上の還付は、原則として5年分までである(地方税法17条の5・18条の3)。ただし最判平成22.6.3は、国家賠償請求によって5年を超える分を回収する道を認めた。実務のポイント:多くの自治体は、10年分や20年分を返す独自の返還要綱を持っているが、窓口から積極的に案内されることは少ない。「返還要綱はありますか」と一言尋ねるかどうかで、戻ってくる金額が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 住民税も固定資産税も「役所が決めた金額」だと受け止めがちだ。しかし法律から見ると、自治体は法律の枠内で条例に従って税額を計算する執行者にすぎず、裁量で上乗せする権限はない。この落差に気付かないと、計算根拠の開示を求めることさえ「クレーム」だと思い込んで口をつぐんでしまう
- 「自治体は独自の税を自由に作れるのか、作れないのか」という問い自体がずれている。地方税法は法定外税(259条・669条・731条)を認めているので、作ることはできる。ただし条例の制定に加えて総務大臣の同意が必要で、住民の負担が著しく過重になる場合や、国の経済施策に照らして適当でない場合などは同意されない。問うべきは可否ではなく、手続と同意要件である
- 住民税の通知書に載っている年1,000円の森林環境税を、自治体の税だと思っている人は多い。実際には令和6年度(2024年度)から課税されている国税で、市町村が個人住民税と合わせて徴収しているにすぎない。地方税法2条に基づく自治体の税ではないため、根拠法も使い道の決まり方もまったく異なる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 地方税法2条:地方団体の課税権そのものを認める総則規定 | 地方税法3条:税目・税率等を条例で定める義務(地方税条例主義) 地方税法259条・669条・731条:法定外税の新設を認める規定 |
| 具体的な税額を決める根拠 | 本条だけでは課税できず、法律の枠を示すにとどまる | 各自治体の議会が可決した税条例 自治体が新設する法定外税条例 |
| 国の関与 | 国会が法律で課税権の範囲を画する | 条例の内容は地方税法の範囲内でなければならない 新設・変更には総務大臣の同意が必要 |
| 住民が確認すべき点 | その税が地方税法上の税目か(森林環境税のような国税ではないか) | 通知書の税額がどの条例の何条に基づくか 法定外税の条例制定と総務大臣の同意の有無 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では地方税の範囲を財政収支劃分法と地方税法通則が定め、直轄市・県(市)は自治条例により特別税課等を開徴できる。法律の枠内での自治課税という構造は日本と近い
韓国も地方自治団体は法律の定めるところにより地方税を賦課・徴収できると規定し、日本の本条と類似の構造をとる
ドイツでは州が地域的消費税・奢侈税の立法権を持ち、各州の地方公課法(KAG)により市町村に課税権が授権される
米国の地方政府は州の創造物とされ、課税権は州憲法や州法による授権の範囲内に限られる。州ごとに自治の範囲が大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 固定資産税の課税明細に、何年も前に取り壊した物置が家屋として載り続けていたら、どうなるのか? 地方税法17条の5の期間制限があるため、更正は原則5年分までしか遡れない。ただし、独自の返還要綱でそれより前の分を返す自治体もある。まずは名寄帳(その自治体内で所有している固定資産の一覧表)を閲覧するところから始める
- あなたが京都で民泊を始めたとする。宿泊客から宿泊税を預かって市に納めるのは、運営者であるあなたの義務だ(特別徴収義務者:税を預かって納める役目を負う者)。条例で定められた申告や納入を怠れば、延滞金や処罰の対象となりうる。国税である所得税しか気にしていなかった事業者が、最初につまずくのがここだ
- 1月2日に引っ越した。それでも今年度の住民税は、まるごと旧住所の市から届く。賦課期日(その年度の課税関係を確定させる基準日)は1月1日である(地方税法39条・318条)
- 納税通知書に書かれた土地の評価額に納得がいかない。固定資産評価審査委員会への審査の申出は、通知書を受け取った日後3か月以内に行う必要がある(地方税法432条)。引き出しにしまったまま4か月目に入ると、評価額そのものを争う道は事実上閉ざされる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書に記載された税目と課税標準を確認し、根拠となる条例と算定方法を税務担当課に書面で照会する2. 固定資産税の場合は、名寄帳と課税明細で家屋が実在するか、面積が正しいかを照合する3. 違法または不当だと考えるなら、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求をする。評価額を争う場合は固定資産評価審査委員会に審査の申出をする4. 取消訴訟を起こすには原則として審査請求を先に経る必要があるため(地方税法19条の12)、順番を誤らない
訴えられた側:1. 督促状を放置しない。督促から一定期間が過ぎると差押えが可能になる(例:市町村民税については地方税法331条) 2. 一括で納付できない場合は、徴収猶予(15条)や換価の猶予(15条の6)を申請する3. 課税そのものに疑問がある場合は、納付と並行して審査請求をする。納付しても争う権利は消えない4. 宿泊事業者などの特別徴収義務者は、条例が定める申告期限と納入期限を一覧にして管理する
時効(請求できる期限):審査請求:処分があったことを知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)。固定資産評価の審査の申出:納税通知書の交付を受けた日後3か月以内(地方税法432条)。更正・決定の期間制限:法定納期限の翌日から原則5年(同17条の5)。徴収権の消滅時効:法定納期限の翌日から5年(同18条)。還付金請求権:請求できる日から5年(同18条の3)
学説
通説:地方団体の課税権は憲法92条・94条の地方自治の保障に由来するが、その具体的な行使は地方税法が定める枠組みと、同法3条に基づく条例によってはじめて可能になると解されている
改正沿革 AI による整理
- 昭和25年(1950年) 地方税法の制定時に設けられた条文。旧仮名遣いの「よつて」が残っており、制定以来、文言は改正されていないとみられる
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:シャウプ勧告を受けた税制改革により地方税法が制定され、本条が設けられた。旧仮名遣いの「よつて」が残り、制定以来文言は改正されていないとみられる
- 地方税法 第3条税目・税率等は条例で定める義務
- 地方税法 第4条道府県が課する税目の列挙
- 地方税法 第5条市町村が課する税目の列挙
- 地方税法 第259条法定外普通税の新設と総務大臣同意
- 地方税法 第731条目的税・法定外目的税の課税根拠
- 地方自治法 第223条地方自治法上の地方税賦課徴収権の規定
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