地方税法 第5条(市町村が課することができる税目)
クイックジャンプ
- 市町村税は、普通税及び目的税とする。
- 2.市町村は、普通税として、次に掲げるものを課するものとする。ただし、徴収に要すべき経費が徴収すべき税額に比して多額であると認められるものその他特別の事情があるものについては、この限りでない。
- 一市町村民税
- 二固定資産税
- 三軽自動車税
- 四市町村たばこ税
- 五鉱産税
- 六特別土地保有税
- 3.市町村は、前項に掲げるものを除く外、別に税目を起して、普通税を課することができる。
- 4.鉱泉浴場所在の市町村は、目的税として、入湯税を課するものとする。
- 5.指定都市等(第七百一条の三十一第一項第一号の指定都市等をいう。)は、目的税として、事業所税を課するものとする。
- 6.市町村は、前二項に規定するものを除くほか、目的税として、次に掲げるものを課することができる。
- 一都市計画税
- 二水利地益税
- 三共同施設税
- 四宅地開発税
- 五国民健康保険税
- 7.市町村は、第四項及び第五項に規定するもの並びに前項各号に掲げるものを除くほか、別に税目を起こして、目的税を課することができる。
この条文の基本情報
市町村が課することができる税目とは何ですか?
定義市町村が課することができる税目とは、地方税法第5条に定められた規定で、「市町村税は、普通税及び目的税とする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第5条(市町村が課することができる税目)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第5条の条文原文は「市町村税は、普通税及び目的税とする。」で始まります。
- 地方税法第5条は第一節 通則に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第5条の前の条は地方税法第4条です。
- 地方税法第5条の次の条は地方税法第6条です。
- 地方税法第5条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第5条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第5条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法5条は、市町村税を普通税と目的税に分け、住民税・固定資産税など必ず課す税目と、都市計画税・国民健康保険税など市町村が選んで課せる税目を定める。
Q · 住民税や固定資産税、都市計画税って、どこの市でも同じように取られるの?
基幹税は原則全国共通、都市計画税などは市町村が選ぶ
地方税法5条2項は、市町村民税・固定資産税・軽自動車税・市町村たばこ税などを、市町村が原則として「課するものとする」税目と定めています。一方、6項の都市計画税や国民健康保険税は「課することができる」税目で、課すかどうかは市町村の判断です。さらに3項・7項により、総務大臣の同意を得て法定外税を新設することもできるため、住む市町村によって負担する税目は変わります。
解説
住民税、固定資産税、軽自動車税。毎年届く納税通知書の差出人が税務署ではなく市役所である理由は、本条に書かれている。市町村税は「普通税」(使い道を限定しない税)と「目的税」(使い道があらかじめ決まっている税)の二種類に分かれる。住民税や固定資産税のように、原則としてどの市町村も「課するものとする」税がある。一方で、都市計画税や国民健康保険税のように「課することができる」、つまり課すかどうかを市町村が選べる税もある。さらに3項と7項は、市町村が自分で新しい税目を作ることまで認めている(法定外税。総務大臣の同意が必要、669条・731条)。熱海市の別荘等所有税や、各地に広がる宿泊税はここから生まれた。つまり、あなたがいくら払うかは、どの市町村に住み、どこに不動産を持ち、どこに泊まるかで変わる。物件価格や家賃だけを比べて住む場所を決めると、毎年の請求額という見えない固定費を見落とすことになる。
法的な位置づけ
地方税法5条は市町村税の税目を定める規定であり、市町村税を普通税と目的税に区分したうえで、市町村が原則として課すべき法定普通税・法定目的税、市町村が任意に課することができる法定目的税、および市町村が別に税目を起こして課する法定外普通税・法定外目的税の枠組みを規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1市町村税とは何ですか?
市町村が課税し徴収する地方税です。地方税法5条が、普通税(市町村民税・固定資産税など)と目的税(入湯税・都市計画税など)に区分して税目を定めています。
Q2普通税と目的税の違いは?
普通税は使い道を限定せず一般財源に入る税、目的税は都市計画事業や鉱泉源の保護など、使い道があらかじめ決まっている税です。
Q3都市計画税がかからない地域はある?
あります。都市計画税は地方税法5条6項で市町村が「課することができる」税であり、課税しない市町村や、市街化区域外の土地家屋は対象外となります。
Q4入湯税はいくら?
標準税率は1人1日150円です(地方税法701条の2)。鉱泉浴場所在の市町村は本条4項により課税が義務付けられ、税率や減免は各市町村の条例で決まります。
Q5事業所税がかかるのはどこの市?
指定都市等(政令指定都市・人口30万以上で政令指定の市など)が課す目的税です。東京23区では東京都が課税します。一定規模以上の事業所が対象です。
Q6特別土地保有税は今も払う?
条文上は普通税として残っていますが、平成15年度(2003年度)以降は新たな課税が停止されています。最新の運用は市町村に確認してください。
Q7東京23区の固定資産税はどこに払う?
区ではなく東京都に払います。特別区の区域では地方税法734条の特例により、固定資産税や都市計画税は都が課税します。
Q8法定外税の一覧はどこで見られる?
総務省が全国の法定外普通税・法定外目的税の実施状況を公表しています。各市町村の税条例や公式サイトでも税目を確認できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国保って「税」と「料」があるらしいけど、うちはどっち? 何か違うの?
本条6項で、国民健康保険税は市町村が選んで課せる目的税とされている。一方、国民健康保険法76条は保険料方式も認めている。大きな違いは徴収権の時効で、税なら5年(地方税法18条)、料なら2年(国民健康保険法110条)である。実務のポイント:見分け方は通知書の表題を見るだけでよい。税方式の自治体で滞納した場合は、時効を待つより早めに分割納付を相談したほうが、差押えを避けやすい
Q2宿泊税とか別荘税って、市が勝手に決めていいものなんですか?
決めてよい。本条3項(普通税)と7項(目的税)が独自課税を認めており、条例を制定したうえで総務大臣の同意を得る仕組みになっている(669条、731条)。総務大臣が同意しないのは、負担が著しく過重になる場合などに限られる(671条)。実務のポイント:国が止められる場面は狭いので、住民や事業者が影響を与えられるのは、事実上、議会での審議とパブリックコメントの期間だけである
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば住民税も固定資産税も「全国共通の税」である。だが法律から見ると、本条が全国共通で定めているのは税目の枠組みだけで、都市計画税を課すかどうかは市町村ごとに違い、税率も標準税率を上回る超過課税が認められる場面がある。同じ評価額の土地でも、市境を一本越えるだけで年額が変わる
- 「市が勝手に新しい税を作っていいのか」という問いは、そもそも前提がずれている。作れること自体は本条3項と7項が明文で認めている。本当の争点は、総務大臣の同意が得られるかどうかにある。同意しない事由は、他の税と課税標準が重なり負担が著しく過重になる場合などに限られている(671条)。横浜市の勝馬投票券発売税は不同意となり、国地方係争処理委員会まで争われた
- 条文に載っていれば必ず取られる、というわけではない。2項に並ぶ特別土地保有税は、平成15年度(2003年度)以降、新たな課税が停止されている。条文の目録と実際に請求される税目は一致しないこともあるので、深刻に受け止める前に現行の運用を確認する必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 課税主体 | 地方税法5条:市町村 | 地方税法4条:道府県 地方税法731条:法定外目的税を新設する地方団体 |
| 代表的な税目 | 市町村民税・固定資産税・軽自動車税・都市計画税・国民健康保険税 | 道府県民税・事業税・地方消費税・不動産取得税・自動車税 条例で定める独自税目(宿泊税など) |
| 課税の義務性 | 「課するものとする」税目と「課することができる」税目が混在 | 同様に必課税目と任意税目を区分 任意。総務大臣の同意が必要 |
| 住民への影響 | 住所・不動産の所在地で毎年の税目が変わる | 都道府県単位で負担が変わる 特定の行為(宿泊等)に上乗せされる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は直轄市及び県市税の税目を財政収支劃分法で定め、地方税法通則により自治体が特別税課・臨時税課を設けられる。日本の法定外税に近い構造
韓国は地方税の税目を法律で限定列挙し、日本の法定外税のような自治体独自の税目新設は原則として認めていない
ドイツは不動産税・営業税等の物税(Realsteuern)の収入を市町村に帰属させ、市町村は賦課率(Hebesatz)を自ら定める。税率で地域差が出る点が日本と類似
フランスはコミューンの税収の種類を一般租税法典で定め、税率は議会で決定する。新税目の創設は法律事項
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 熱海に中古の別荘を買ったら、固定資産税とは別の納税通知書が届いたとしたら、どうなる? 別荘等所有税は、市が本条3項に基づいて独自に起こした法定外普通税である。不動産サイトの物件比較表には、まず載っていない
- 国保の督促状が届き、指定された期限まであと10日。通知書の表題が「国民健康保険税」なら、市は地方税として最長5年間追ってくる。表題の二文字を見落とした人から、差押えの通知を受け取ることになる
学説
通説:地方団体の課税権は憲法92条・94条の地方自治の保障に根拠を持つが、具体的な税目・課税の枠組みは地方税法が定め、地方団体は条例によりその範囲内で課税する。本条はその市町村税目の枠を定める規定と理解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年)地方分権一括法 法定外普通税を許可制から総務大臣(当時は自治大臣)の同意を要する協議制へ改め、法定外目的税を創設した。改正の正確な条項構成は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:シャウプ勧告を受けた地方税法の制定により、市町村税の税目を定める規定として設けられた。
- 2.平成12年(2000年) 改正:地方分権一括法により、法定外普通税を許可制から総務大臣(当時は自治大臣)の同意を要する協議制へ改め、法定外目的税を創設した。
- 3.平成15年(2003年) 改正:特別土地保有税について、平成15年度以降の新たな課税を停止した(税目は条文上存置)。
- 地方税法 第3条税目・税率等を条例で定める原則
- 地方税法 第4条道府県税の税目、対となる規定
- 地方税法 第669条法定外普通税の総務大臣同意
- 地方税法 第731条法定外目的税の新設手続
- 地方税法 第703条の4国民健康保険税の課税要件
- 国民健康保険法 第76条保険料方式の選択肢、税方式と並立
- 地方自治法 第223条地方公共団体の地方税賦課徴収権
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める