地方公務員法 第26条の3(高齢者部分休業)
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- 任命権者は、高年齢として条例で定める年齢に達した職員が申請した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、条例で定めるところにより、当該職員が当該条例で定める年齢に達した日以後の日で当該申請において示した日から当該職員に係る定年退職日(第二十八条の六第一項に規定する定年退職日をいう。)までの期間中、一週間の勤務時間の一部について勤務しないこと(次項において「高齢者部分休業」という。)を承認することができる。
- 2.前条第二項から第四項までの規定は、高齢者部分休業について準用する。
この条文の基本情報
高齢者部分休業とは何ですか?
定義高齢者部分休業とは、地方公務員法第26条の3に定められた規定で、「任命権者は、高年齢として条例で定める年齢に達した職員が申請した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、条例で定めるところにより、当該職員が当該条例で…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方公務員法第26条の3(高齢者部分休業)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
- 地方公務員法第26条の3の条文原文は「任命権者は、高年齢として条例で定める年齢に達した職員が申請した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、条例で定めるところにより、当該職員が当該条例で…」で始まります。
- 地方公務員法第26条の3は第四節 給与、勤務時間その他の勤務条件に置かれています。
- 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
- 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 地方公務員法第26条の3の前の条は地方公務員法第26条の2です。
- 地方公務員法第26条の3の次の条は地方公務員法第26条の4です。
- 地方公務員法第26条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第26条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 - 本サイト収録
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第26条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/26_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方公務員法26条の3は、条例で定める年齢に達した職員が申請し公務に支障がなければ、任命権者が定年退職日まで週の勤務時間の一部を休む高齢者部分休業を承認できると定める。
Q · 定年が近い地方公務員は、辞めずに勤務時間だけ減らすことはできるの?
権利ではなく、任命権者の承認が必要です
地方公務員法26条の3により、条例で定める年齢に達した職員は、高齢者部分休業を申請できます。任命権者が公務の運営に支障がないと認めれば、申請で示した日から定年退職日まで、1週間の勤務時間の一部を勤務しないことが承認されます。ただし「承認することができる」という裁量規定であり、勤務しない時間分の給与は減額されます。休職・停職の処分を受ければ承認は失効します(同法26条の2第2項から第4項の準用)。対象年齢や時間の上限は各自治体の条例で定められます。
解説
定年まで週5日フルタイムで働くか、いったん辞めて短時間で再任用されるか。地方公務員の多くは、その二択しかないと思っている。実は三つ目がある。条例で定める年齢に達したら、身分も職も手放さないまま、週の勤務時間の一部を勤務しない時間にできる。それが高齢者部分休業だ。ただし条文の主語は任命権者で、書き方は「承認することができる」。つまり権利ではなく、申請に対して任命権者が裁量で判断する仕組みである。判断基準は「公務の運営に支障がないか」。勤務しない時間の分だけ給与は減る(前条4項の準用)。休職や停職の処分を受ければ承認は効力を失い、条例で定める事由があれば取り消される(前条2項・3項の準用)。対象年齢、1週間に休める時間の上限、申請の手続は、すべてあなたの自治体の条例が決める。まず確認すべきは法律ではなく、自分の自治体の条例と規則のほうだ。条例に定めがなければ、この条文はあなたにとって使えない扉のままである
法的な位置づけ
高齢者部分休業とは、地方公務員法26条の3に基づき、条例で定める高年齢に達した職員の申請を受け、任命権者が公務の運営に支障がないと認める場合に、申請で示した日から定年退職日までの期間、1週間の勤務時間の一部について勤務しないことを承認する制度である。勤務しない時間分の給与は条例により減額される。
手順
- 1.自治体の条例・規則を確認する 自治体の例規集で「高齢者部分休業」を検索し、対象年齢、1週間に勤務しない時間の上限、申請期限、取消事由を確認する。条例がなければ本条は使えない
- 2.給与・退職手当・年金への影響を試算する 給与担当に、勤務しない時間分の減額後の給与、共済組合の標準報酬、退職手当への影響を試算してもらう。定年前再任用短時間勤務を選んだ場合とも比較する
- 3.業務の引継ぎ案を添えて申請する 勤務しない曜日・時間帯、繁忙期の扱い、業務の引継ぎ方を具体的に書いた案を添えて、申請期限までに任命権者へ申請する。人事ヒアリングの段階で事前に意向を伝えておく
- 4.不承認の場合は措置要求を検討する 不承認の理由に納得できない場合、人事委員会または公平委員会への勤務条件に関する措置要求(地方公務員法46条)を検討する。曜日や時間数を変えた再申請も並行して検討する
よくある質問 AI による整理
Q1高齢者部分休業とは?
一定年齢に達した地方公務員が、職を保ったまま1週間の勤務時間の一部を勤務しない制度です。地方公務員法26条の3が根拠で、任命権者の承認が必要です。
Q2高齢者部分休業 給与 減額される?
減額されます。前条4項の準用により、勤務しない時間分の給与は条例の定めるところにより減額して支給されます。
Q3高齢者部分休業 いつまで取れる?
申請で示した日から、その職員の定年退職日(地方公務員法28条の6第1項)までの期間中です。定年引上げにより終点も後ろにずれています。
Q4高齢者部分休業 国家公務員にもある?
本条は地方公務員法の規定で、地方公務員が対象です。国家公務員の制度は別の法令で定められるため、所属府省の人事担当に確認が必要です。
Q5高齢者部分休業 停職になったらどうなる?
休職または停職の処分を受けた場合、承認はその時点で効力を失います(前条2項の準用)。処分明けに自動で復活はしません。
Q6高齢者部分休業 取り消されることはある?
あります。条例で定める事由に該当すると任命権者が認めるときは、承認が取り消されます(前条3項の準用)。事由は自治体の条例で確認します。
Q7高齢者部分休業 条例がない自治体では使える?
使えません。対象年齢や手続を条例で定めることが前提のため、条例が制定されていなければ本条に基づく承認は受けられません。
Q8高齢者部分休業 教員も対象?
公立学校の教員も地方公務員であり、条例に定めがあれば対象になり得ます。ただし任命権者は教育委員会となるため、申請先と規則を確認します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1何歳から申請できるんですか?
年齢は法律ではなく条例が決めます(本条1項「高年齢として条例で定める年齢」)。自治体によって設定は異なり、そもそも条例を置いていない自治体もあります。実務のポイント:人事課の窓口で聞くより、自治体の例規集を「部分休業」で検索する方が早くて確実です。条例がなければ、職員団体を通じて制定を要望するしかありません
Q2定年前再任用短時間勤務と何が違うんですか?
定年前再任用短時間勤務(地方公務員法22条の4)はいったん退職して短時間勤務の職員として採用し直される仕組みで、その時点で退職手当が支給されます。高齢者部分休業は職を離れず、勤務しない時間の分だけ給与が減るだけです。実務のポイント:一度退職すると元のフルタイムには戻れません。迷っている段階なら、戻る余地がある部分休業から試す選択肢があります
Q3申請を断られたら、もう何もできないんですか?
承認は任命権者の裁量なので、訴訟で覆すのは簡単ではありません。現実的な手段は、人事委員会・公平委員会への勤務条件の措置要求(同法46条)です。実務のポイント:措置要求は結論が出るまで時間がかかりますが、任命権者は不承認の理由を書面で説明しなければならなくなります。その過程で、曜日や時間を変えれば承認するという落としどころが出てくることが少なくありません
間違えやすい点 AI による整理
- 「条件を満たせば休める権利がある」と思われがちだが、条文は「承認することができる」。任命権者が公務の運営に支障があると判断すれば、承認しなくても違法とは限らない。申請は権利行使ではなく、交渉の始まりに近い
- 部分休業は「休むだけ」だと思いがちだが、影響は給与明細の外にも広がる。減額された給与は共済組合の標準報酬にも反映されうるため、長期間続ければ将来の年金額にも響く可能性がある。退職手当の算定への影響も含め、自治体の条例と共済組合への確認が必要である(最新の改正状況をご確認ください)
- 職員から見れば「週一日の午後を空けたいだけ」。だが任命権者から見れば、その時間を誰が埋めるかという定数と人員配置の問題である。申請書に代替案(業務の引継ぎ方、繁忙期を避けた曜日設定)が書かれていない時点で、判断は不利に傾く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 26条の3:高齢者部分休業(職を保ったまま週の勤務時間の一部を休む) | 26条の2:修学部分休業(修学のため週の勤務時間の一部を休む) 22条の4:定年前再任用短時間勤務(いったん退職し短時間勤務職員として採用) |
| 要件 | 条例で定める高年齢に達した職員の申請+公務の運営に支障がない | 公務の運営に支障がない+公務に関する能力の向上に資する 60歳に達した日以後に退職した者であること等 |
| 期間 | 申請で示した日から定年退職日まで | 2年を超えない範囲内で条例で定める期間 定年退職日相当日までの任期 |
| 身分・給与 | 身分継続、勤務しない時間分を減額 | 身分継続、勤務しない時間分を減額 退職により退職手当支給、以後は短時間勤務の給与 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には高齢公務員が職を保ったまま勤務時間を減らす専用制度は見当たらず、休假・事假など請假制度で個別に対応するのが一般的
ドイツは連邦・各州の公務員法で高齢者パートタイム(Altersteilzeit)を制度化しており、退職前の段階的な勤務縮減という発想は本条と共通する
米国連邦職員には段階的退職(Phased Retirement)制度があり、半日勤務と年金の一部受給を組み合わせる。地方公務員の扱いは州ごとに異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市役所勤務、58歳。遠方に住む母の通院に毎週付き添う必要が出てきた。年次休暇は年20日では足りない。介護休暇を使うか、高齢者部分休業で毎週水曜の午後を空けるか。前者は介護の要件が要るが、後者は理由を問わない自治体もある。どちらが家計と職場にとって負担が小さいか、人事課に聞く前に条例を読んでおく
- 人事課の担当者として、部下の職員から高齢者部分休業の申請が出た。窓口の人手が足りず、正直なところ認めたくない。だが不承認の理由が「前例がない」だけでは、公務の運営に支障があるという判断の説明にならない。職員が人事委員会に措置要求を出したら、あなたの説明はそのまま書面に残る
- 定年引上げで、退職は65歳まで延びた。60歳を超えると給与は7割程度になる制度設計だ(自治体の条例による)。そこに部分休業の減額が重なると、手取りはどこまで下がる? 申請書を出す前に、給与担当に試算を頼むべき理由がここにある
- 承認を受けて部分休業中の職員が停職処分を受けた。承認はその時点で自動的に失効する。処分が明けても、休業は元に戻らない
- 来年度から地域の民生委員を引き受けることになった。委員会の日程が決まるのは3月末、年度の人事異動も同じ時期だ。申請の締切がいつか条例で確かめないと、4月からの一年間、平日の会議に一度も出られないことになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自治体の例規集で高齢者部分休業の条例・規則を確認:対象年齢、1週間に休める時間の上限、申請期限2. 給与担当に減額後の給与、共済の標準報酬、退職手当への影響を試算してもらう3. 業務引継ぎ案と曜日案を添えて申請4. 不承認で理由に納得できなければ、人事委員会または公平委員会への勤務条件の措置要求(地方公務員法46条)を検討する
訴えられた側:任命権者の立場で不承認とするなら、「公務の運営に支障がある」具体的な事実(代替要員の有無、繁忙期、窓口体制)を記録に残す。前例がないというだけの理由は避ける。一部の曜日や時間なら承認できないかを検討し、承認後は休職・停職で失効すること、取消事由があることを本人に書面で伝えておく
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。給与の減額の誤りについては賃金請求権の時効(労働基準法115条、当分の間3年)が問題になりうる(最新の改正状況をご確認ください)。申請期限は条例・規則で定められることが多く、承認期間の終点は定年退職日(地方公務員法28条の6第1項)
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)新設 地方公務員法の改正により、修学部分休業とともに高齢者部分休業の制度が設けられた
- 令和3年(2021年)改正、令和5年(2023年)4月1日施行 定年の段階的引上げに伴い、定年退職日の参照条文が第28条の6第1項に改められた
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:地方公務員法の改正により、修学部分休業(26条の2)とともに高齢者部分休業の制度が設けられた
- 2.令和3年(2021年) 改正:定年の段階的引上げに伴い、定年退職日の参照条文が第28条の6第1項に改められた(令和5年4月1日施行)
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