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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 7 分7 分7 分

地方公務員法 第63条

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  1. 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑に処する。ただし、刑法(明治四十年法律第四十五号)に正条があるときは、刑法による。
  2. 一職務上不正な行為(当該職務上不正な行為が、営利企業等に対し、他の役職員をその離職後に、若しくは役職員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就かせることを目的として、当該役職員若しくは役職員であつた者に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関する情報の提供を依頼し、若しくは当該役職員若しくは役職員であつた者を当該地位に就かせることを要求し、若しくは依頼する行為、又は営利企業等に対し、離職後に当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就くことを目的として、自己に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関する情報の提供を依頼し、若しくは当該地位に就くことを要求し、若しくは約束する行為である場合における当該職務上不正な行為を除く。次号において同じ。)をすること若しくはしたこと、又は相当の行為をしないこと若しくはしなかつたことに関し、営利企業等に対し、離職後に当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就くこと、又は他の役職員をその離職後に、若しくは役職員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就かせることを要求し、又は約束した職員
  3. 二職務に関し、他の役職員に職務上不正な行為をするように、又は相当の行為をしないように要求し、依頼し、若しくは唆すこと、又は要求し、依頼し、若しくは唆したことに関し、営利企業等に対し、離職後に当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就くこと、又は他の役職員をその離職後に、若しくは役職員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就かせることを要求し、又は約束した職員
  4. 三前号(地方独立行政法人法第五十条の二において準用する場合を含む。)の不正な行為をするように、又は相当の行為をしないように要求し、依頼し、又は唆した行為の相手方であつて、同号(同条において準用する場合を含む。)の要求又は約束があつたことの情を知つて職務上不正な行為をし、又は相当の行為をしなかつた職員

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 地方公務員法第63条は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
  2. 地方公務員法第63条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑に処する。ただし、刑法(明治四十年法律第四十五号)に正条があるときは、刑法による。」で始まります。
  3. 地方公務員法第63条は第五章 罰則に置かれています。
  4. 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
  5. 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 地方公務員法第63条の前の条は地方公務員法第62条です。
  7. 地方公務員法第63条の次の条は地方公務員法第64条です。
  8. 地方公務員法第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第63条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261
  • 本サイト収録地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/63

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点地方公務員法63条は、職務上の不正行為に関して営利企業等に再就職を要求・約束した職員等を三年以下の拘禁刑に処する規定。刑法に正条があれば刑法が優先する。

Q · 公務員が取引先に「退職後はうちで」と誘われたら、それだけで犯罪になるの?

誘われるだけでは罪にならない。不正な職務と結びつけば最大3年の拘禁刑

地方公務員法63条が処罰するのは、職務上の不正な行為(又はすべき行為をしないこと)に関して、営利企業等に再就職を要求したり約束したりした場合です。打診を受けただけ、転職しただけでは成立しません。ただし、再就職先の地位も賄賂となりうるため、刑法の事後収賄罪などが成立すれば、ただし書により刑法のより重い刑が適用されます。打診を受けたら早めに書面で報告し、その業者の案件から外れることが実務上の防御になります。

解説

刑法の収賄罪は「賄賂」を受け取った公務員を罰する。では、受け取ったのが金ではなく「退職後のポスト」だったらどうなるか。この処罰の空白を埋めるのが地方公務員法63条である。成立するのは次の三つの場合だ。第一に、職員が職務上の不正な行為をしたこと、または正当な行為をしなかったことに関して、営利企業等に自分の再就職や同僚・OB の就職先を要求したり約束したりした場合(1号)。第二に、他の職員に不正な行為をさせる働きかけをし、その働きかけに関して同じ要求や約束をした場合(2号)。第三に、そうした要求や約束があったと知りながら、頼まれて実際に不正な行為をした職員(3号)である。刑は三年以下の拘禁刑(懲役と禁錮を一本化した刑)となる。見落としやすいのは、ただし書で「刑法に正条があるときは刑法による」とされている点だ。再就職先の地位も賄賂になりうるから、事後収賄や加重収賄が成立すれば、より重い刑法の罪で裁かれる。63条は上限ではなく、最低ラインの安全装置である。自治体の発注担当者、指定管理者の選定委員、許認可の窓口にいる人にとって、「退職後の話」は雑談の顔をしてやって来る。どこで一線を越えるのかを知っているかどうかで、同じ雑談の受け止め方がまったく変わる。

法的な位置づけ

地方公務員法63条は、再就職に関連する職務上の不正行為を処罰する規定である。職務上の不正行為又は不作為に関して営利企業等へ再就職を要求・約束した職員(1号)、他の役職員に不正行為を働きかけて同様の要求・約束をした職員(2号)、その事情を知って不正行為をした職員(3号)を、三年以下の拘禁刑に処する。刑法に正条があるときは刑法が適用される。

よくある質問 AI による整理

Q1地方公務員法63条とは何ですか?

職務上の不正行為と引き換えに、営利企業等へ再就職を要求・約束した地方公務員を処罰する規定です。刑は三年以下の拘禁刑です。

Q2地方公務員の天下りは違法ですか?

退職後に民間企業へ移ること自体は違法ではありません。処罰されるのは、不正な職務と再就職の要求・約束が結びついた場合です。

Q3地方公務員法63条の罰則はどれくらい?

三年以下の拘禁刑です。ただし刑法の収賄罪が成立する場合は刑法が優先し、事後収賄罪や加重収賄罪のより重い刑が科されます。

Q4上司の指示で不正をした部下も処罰される?

上司の再就職の要求・約束を知ったうえで不正行為をすれば、部下も3号で処罰対象になります。知らなかった場合は3号は成立しません。

Q5公務員が再就職先を約束してもらうと収賄罪になる?

判例上、賄賂は金銭に限らず人の欲望を満たす一切の利益を含むため、地位の約束も賄賂となりえます。職務との対価関係があれば収賄罪が問題になります。

Q6地方公務員法63条の時効は何年?

公訴時効は3年で、犯罪行為が終わった時から起算します(刑事訴訟法250条2項6号・253条)。刑法の収賄罪が適用されると時効は長くなります。

Q7取引先から再就職の打診を受けたらどうすればいい?

その日のうちに上司や人事へ書面で報告し、当該業者の案件から外してもらうのが実務上の定石です。記録が後の説明の客観証拠になります。

Q8天下りの不正を見つけたらどこに通報する?

職員なら自治体の公益通報窓口や外部の弁護士窓口、住民なら住民監査請求や情報公開請求が選択肢です。刑事事件としては警察・検察への告発が端緒になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1退職後に取引先へ転職するのって、そもそも違法なんですか?

転職そのものは違法ではない。63条が処罰するのは、不正な職務行為(またはすべき行為をしなかったこと)に関して、再就職を要求したり約束したりした場合である。実務のポイント:実際に問題化するのは転職の事実よりも、在職中に最後に関わった案件と内定時期が近いケースだ。人事に早めに届け出て担当を外れておくかどうかが、後の説明力を大きく左右する

Q2元上司に頼まれて、ある業者を指名に残しただけです。私も罪になりますか?

元上司が業者に再就職を要求・約束していたと知ったうえで不正に指名したのであれば、3号の対象になりうる。知らなければ3号は成立しない。実務のポイント:捜査では「いつ知ったか」が最大の争点になる。当時のメールやチャットで上司の説明が職務上の理由だけだった記録が残っていれば、それが防御の柱になる

Q363条と刑法の収賄罪、どっちで処罰されるんですか?

63条ただし書により、刑法に正条があれば刑法が優先される。地位の約束が賄賂と評価されれば、事後収賄罪や加重収賄罪(刑法197条の3)などが成立しうる。実務のポイント:63条は「職務との対価関係」の立証が難しいケースを拾う受け皿として機能する。捜査側が刑法で組めないと判断しても、63条で立件される余地が残る点を甘く見てはいけない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「現金を受け取っていないから収賄ではない」と考える職員は多い。だが判例上、賄賂は人の需要や欲望を満たす一切の利益を指し、就職のあっせんや地位も含まれうる。刑法で拾えなければ63条が拾う。「金を受け取っていない」ことは安全の根拠にならない
  • 天下りそのものが違法だと思われがちだが、問題を立てる場所がずれている。地方公務員が退職後に民間企業へ移ること自体は禁止されていない。63条が罰するのは「不正な職務」と「ポストの要求や約束」が結びついたときである。問うべきは「転職してよいか」ではなく「職務と引き換えになっていないか」だ
  • 指示を出した上司だけが罰せられると考えるのは部下の目線である。法律の目線では、事情を知ったうえで不正な行為を実行した職員も3号で同じ三年以下の拘禁刑の対象になる。「言われたとおりにやっただけ」という感覚と条文との落差が、最も弱い立場の職員を追い詰める
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象者地公法63条:在職中の職員(不正行為をした本人・働きかけた者・情を知って実行した者)地公法38条の2:営利企業等に再就職した元職員
地公法29条:非違行為をした職員全般
規制・処罰される行為職務上の不正行為に関する再就職の要求・約束現職職員への契約・処分等に関する働きかけ
法令違反、職務上の義務違反、全体の奉仕者にふさわしくない非行
効果刑事罰(三年以下の拘禁刑、刑法に正条があれば刑法)働きかけの禁止(違反の制裁は別条で規定)
懲戒処分(戒告・減給・停職・免職)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
貪污治罪條例 第4條・公務員服務法

台湾は違背職務の不正利益の要求・期約を貪污治罪條例で重く処罰し、離職後の就職制限は公務員服務法の旋轉門條款で別途規律する。日本の刑法+地公法63条の二層構造と発想が近い

韓国
형법 제131조・공직자윤리법

韓国は刑法の事後収賄と、公職者倫理法による退職公職者の就業審査制度を組み合わせる。事前審査型の就業制限が日本より強い

ドイツ
StGB § 332・BeamtStG § 41

ドイツは将来の雇用提供も Vorteil に含めて収賄罪で処理し、退職後の就業は届出・禁止制度で管理する

アメリカ
18 U.S.C. § 208・§ 207

米国連邦法は就職交渉中の職員が交渉相手に関わる職務に関与すること自体を禁止し、退職後の働きかけも制限する。州・地方公務員は各州法による

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 道路課の係長であるあなたに、懇意の建設会社の役員が言う。「定年後はうちで顧問をやってくださいよ」。その一か月後、あなたは入札の設計変更で同社に有利な数字を通した。変更とポストの話が結びついた時点で、1号の射程に入る
  • もし課長から「あの業者の指名を外すな。俺の天下り先なんだ」と言われ、事情を知ったうえで指名を続けたら、どうなる? 課長だけでなく、あなたも3号で処罰対象になる。「上司の指示だった」は免罪符にならない
  • 退職まであと三か月。取引先から内定めいた話が来ている。今手元にあるその会社の許可申請書を、あなたは平常どおり審査できるだろうか
  • あなたは入札で三回連続して負けた地元の中小企業の社長だ。落札した会社には元部長の天下りがいると噂されている。噂だけでは何も動かない。公益通報、住民監査請求、情報公開請求。どの扉を叩くかで、真相に届くかどうかが決まる
  • 人事課のあなたは OB の再就職先リストを作っている。善意で OB を業者に紹介しても、それだけで63条が成立するわけではない。ただし、その業者の契約に手心を加えることと引き換えになった瞬間、同じリストが証拠物に変わる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 不自然な落札や指名が続く場合、入札結果、指名理由、設計変更の記録を情報公開請求で取得する2. 落札業者の役員や顧問に元幹部がいないか、商業登記と会社サイトで時系列を確認する3. 内部の職員なら公益通報者保護法に基づき、自治体の公益通報窓口か外部の弁護士窓口へ通報する4. 公金の支出に違法の疑いがあるなら、住民監査請求(地方自治法242条)を検討する。捜査の端緒は警察や検察への告発である

訴えられた側:1. 捜査機関や監察部門から接触があったら、供述の前に弁護士へ相談する。63条と刑法の収賄罪のどちらで構成されるかで、防御の方針も刑の重さも変わる2. 再就職の打診があった時期と職務行為の時系列を整理し、両者の間に関連がないことを示す資料(決裁記録、第三者の関与)を集める3. 上司の指示で動いた場合も、3号の「情を知って」の成否が争点になる。どの時点で何を知っていたかを正確に記録しておく

時効(請求できる期限):本条違反の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)で、犯罪行為が終わった時から起算する(同法253条)。ただし書により刑法の収賄罪が適用されると、法定刑に応じて時効は5年、10年と長くなる。懲戒処分には法律上の時効はない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

補充規定説(一般的理解):本条は、再就職の約束が職務の対価であることの立証が難しく刑法の収賄罪で処罰しにくい場面を補うための規定と理解される。ただし書により刑法が優先するため、本条は処罰の下限を画する受け皿として機能する。

改正沿革 AI による整理

  • 平成26年(2014年)改正、平成28年(2016年)4月1日施行 地方公務員法に退職管理の規定が整備された際、再就職に関連する職務上の不正行為の罰則として本条が新設された
  • 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年)6月1日施行 刑法等の一部改正に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた

改正の年表

  1. 1.平成26年(2014年) 新設:地方公務員法の改正により退職管理の規定が整備され、再就職に関連する職務上の不正行為の罰則として本条が設けられた。平成28年(2016年)4月1日施行。
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。令和7年(2025年)6月1日施行。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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