高圧ガス保安法 第80条
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 一第五条第一項の許可を受けないで高圧ガスの製造をしたとき。
- 二第三十八条第一項の規定による製造の停止の命令に違反したとき。
- 三第三十九条第一号の規定による製造のための施設の使用の停止の命令又は同条第二号の規定による製造の禁止若しくは制限に違反したとき。
- 2.3_2 第四十九条の三十又は第四十九条の三十五の規定による命令に違反したとき。
- 四第五十三条の規定による命令に違反したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第80条は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第80条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
- 高圧ガス保安法第80条は第六章に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第80条の前の条は高圧ガス保安法第79条の3です。
- 高圧ガス保安法第80条の次の条は高圧ガス保安法第80条の2です。
- 高圧ガス保安法第80条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第80条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第80条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/80
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法80条は、許可なく高圧ガスを製造した者や製造停止命令等に違反した者を、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金又は併科に処すると定める。
Q · 事故を起こしていなくても、高圧ガスの設備を許可なしで動かしたら罰せられるの?
はい。事故がなくても無許可製造だけで処罰されます
高圧ガス保安法80条により、第5条第1項の許可を受けずに高圧ガスを製造した場合や、製造停止命令・施設使用停止命令などに違反した場合は、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金、又はその併科となります。事故や被害の発生は要件ではありません。また「製造」には圧縮・液化・容器への充塡も含まれうるため、コンプレッサーや冷凍設備の運用者も対象になりえます。
解説
高圧ガスの事故で最も重い罰則は、爆発させたときではなく、許可を取らずに設備を動かしたときに科される。そう聞いて意外に感じるなら、高圧ガス保安法の考え方をまだつかめていない。同法は「事故が起きてから罰する」法律ではない。「危険な設備を、国が把握できない状態で動かすこと」を罰する法律である。本条は、①第五条第一項の許可(都道府県知事等による製造許可)を受けずに高圧ガスを製造した場合と、②行政が出した製造停止命令、施設の使用停止命令、製造の禁止・制限命令などに従わなかった場合を罰する。法定刑は一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金で、両方を同時に科すこともできる(併科)。ここでいう「製造」は工場でガスを作ることに限られない。圧縮する、液化する、ボンベに充塡するといった、ガスの圧力や状態を変える行為も広く含まれる。つまり、あなたの現場にあるコンプレッサーや冷凍機が、法律上は「製造設備」として扱われている可能性がある。事故がなくても、書類が一枚足りないだけで刑事罰の対象になりうる。
法的な位置づけ
高圧ガス保安法80条は、同法上の許可制度及び行政命令の実効性を担保する罰則規定である。第5条第1項の製造許可を受けない高圧ガスの製造、並びに第38条第1項、第39条、第49条の30、第49条の35及び第53条に基づく命令への違反を構成要件とし、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金又はその併科を法定刑とする。
よくある質問 AI による整理
Q1高圧ガス保安法80条とは?
許可を受けない高圧ガスの製造と、製造停止命令などの行政命令への違反を処罰する罰則規定です。法定刑は一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金、併科もあります。
Q2高圧ガス 無許可製造 罰則は?
一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金、又はその併科です(高圧ガス保安法80条1号)。法人には両罰規定による罰金も問題になります。
Q3コンプレッサー 高圧ガス 許可 必要?
処理能力によります。一定規模以上は第5条第1項の許可、それ未満は届出で足りる場合があります。設備の処理能力をまず確認してください。
Q4製造停止命令 違反するとどうなる?
一度でも設備を動かせば80条2号・3号の罪が成立しえます。行政処分の段階から刑事事件に移行し、送検されるおそれがあります。
Q5高圧ガス 製造 とはどこまで含む?
ガスを作ることに限らず、圧縮・液化・容器への充塡など、圧力や状態を変える行為も含まれうると解されています。
Q6高圧ガス保安法違反 時効 いつまで?
本条の罪の公訴時効は3年とされます(刑事訴訟法250条2項6号)。継続的な無許可製造は最後の製造行為から起算されると解されます。
Q7高圧ガス保安法違反 会社も罰せられる?
両罰規定により、従業員の違反について法人にも罰金が科されうる構造です。許可取消しや取引上の信用失墜にも波及します。
Q8無許可の高圧ガス施設 どこに通報?
都道府県(指定都市を含む)の高圧ガス保安担当部署へ情報提供できます。危険が差し迫っている場合は消防・警察にも通報してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1昔からある設備で、前の担当者が許可を取ったかどうか分からないんですが、どうすればいいですか?
まず都道府県の担当部署で、許可台帳の記録を照会するのが早い。第一種製造者として許可を受けていれば、記録が残っている。記録がなければ、処理能力を測ったうえで、届出で足りる規模か、第五条第一項の許可が必要な規模かを判断する。実務のポイント:許可を受けた後に設備を変えた場合には、別途、変更の許可や届出が必要になる。古い工場では、許可を取った当時の設備と現在の設備が一致していないことが、違反の典型的な原因になっている
Q2停止命令が出ても、少しだけなら動かしてもバレませんか?
命令違反は本条第二号・第三号の処罰対象であり、一度でも動かせば犯罪が成立する。命令を出した後、行政は再び立入検査に来ることが多い。稼働記録や電力の使用量から、運転の事実は後からでも明らかになりうる。実務のポイント:行政処分の段階であれば、行政との交渉で解決できる余地がある。命令違反が刑事事件として送検されると、その余地はほぼなくなる。納期に間に合わないことよりも、命令違反の前科がつくことのほうが、取引先を失う原因として大きい
間違えやすい点 AI による整理
- 「事故を起こしていないのだから、罰せられるはずがない」と考える人が多い。しかし本条は結果を問わない。無許可で製造した事実、あるいは命令に違反した事実だけで処罰の要件を満たす。高圧ガス保安法は、事故が起きる前の段階を罰することで事故そのものを防ぐ設計になっている
- 現場の担当者から見れば、「製造」とはガスを生み出すことであり、自分たちはガスを詰め替えているだけだと感じる。しかし法律から見れば、圧縮や液化、容器への充塡も製造に含まれうる。この認識のずれのせいで、「うちはメーカーではない」と思っている物流業者や設備業者、店舗が、気付かないうちに許可が必要な立場に入り込んでいることがある
- 罰金は百万円以下だから会社にとって大した額ではない、と軽く見る人もいる。だが本当の影響は罰金の額ではない。同法には両罰規定があり、従業員が違反すれば法人にも罰金が科されうる。さらに許可の取消しや取引先の監査、公共調達からの排除にも波及しうる。刑事罰を受けた記録が、会社の信用を長く傷つけることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 80条:無許可製造・命令違反への刑事罰 | 38条:許可取消し・製造停止命令(行政処分) 5条:製造の許可・届出の区分(前提要件) |
| 発動・適用の契機 | 許可なしの製造、または命令違反の事実 | 許可基準違反等を理由とする行政庁の判断 設備の処理能力やガスの種類による区分 |
| 違反した場合の帰結 | 一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金又は併科 | 命令に従わなければ80条2号の処罰対象 許可なく製造すれば80条1号の処罰対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では高圧ガス設備の安全を主に労働安全の枠組みで規律し、危険性機械・設備の検査制度を通じて管理する。日本のような独立した高圧ガス保安法は置かれていない
韓国は日本と類似の独立法で高圧ガスの製造許可制と罰則を定めており、制度構造は日本に近い
ドイツは労働安全・設備安全の政令で圧力設備を規律し、事業者の自己点検と検査機関による検査を組み合わせる
米国は連邦の労働安全規則で圧縮ガスの取扱いを規律し、違反には主に行政上の制裁金で対応する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 工場長として着任した初日、敷地の奥にある窒素ガスの発生・充塡設備について、前任者から「昔からある設備だから大丈夫」と引き継がれた。もしその設備の処理能力が許可の基準(原則として一日100立方メートル)を超えていて、しかも許可が取られていなかったとしたら、どうなるか。違反状態は過去の話ではなく、設備を動かした日ごとに今も続いていることになる。責任を問われるのは「当該違反行為をした者」、つまり現在設備を動かしている側である
- ダイビングショップの経営者が、業績が上がったので空気充塡用のコンプレッサーを大型機に入れ替えた。届出で済んでいた規模が許可の必要な規模に変わったことに、本人は気付いていない
- 事故が起きた後、都道府県から製造停止命令が届いた。それでも取引先への納期が三日後に迫っていたので、「一回だけなら」と夜間に設備を動かした。この時点で、行政処分の話が刑事事件の話に変わる。命令に違反した事実は稼働記録に残っており、後から消すことはできない
- 近所の倉庫から毎晩コンプレッサーの音が聞こえ、ボンベが大量に積まれている。届出や許可を受けている施設なのか分からない。住民として何ができるのか。都道府県の高圧ガス保安担当部署に照会と情報提供をすれば、行政が立入検査をする端緒になりうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近隣にある無許可らしき施設で危険を感じたら、日時、音、ボンベの搬出入の様子を写真や記録に残す2. 都道府県(指定都市を含む)の高圧ガス保安担当部署に情報提供する。緊急性があれば消防と警察にも通報する3. 事故で被害を受けた場合は、刑事手続とは別に、民法709条にもとづいて損害賠償を請求できる。行政が持っている立入検査の記録は、行政文書の開示請求で入手を検討する
訴えられた側:1. 違反の疑いが分かった時点で、まず設備を止める。違反を続けた日数は、そのまま情状(刑の重さを決める事情)の悪化につながる2. 設備の処理能力、稼働記録、許可・届出の履歴をそろえ、違反に当たるかどうかを専門家と検証する3. 都道府県へ自主的に相談し、許可を申請して是正の実績を作る。自主的に是正した事実は、起訴するかどうかの判断や量刑で考慮されうる4. 法人の場合は、両罰規定に備えて社内調査を記録に残す
時効(請求できる期限):本条の罪の公訴時効は3年である(法定刑の上限が5年未満の拘禁刑または罰金のため。刑事訴訟法250条2項6号)。無許可の製造が続いている間は、最後に製造行為をした時点から起算されると解される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)改正 高圧ガス取締法から高圧ガス保安法へ名称を変更し、規制の合理化と自主保安の重視へ転換した。本条の文言がどう変わったかは要検証
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴い、「懲役」を「拘禁刑」に改めた
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部を改正する法律に伴い、「懲役」を「拘禁刑」に改めた。令和7年(2025年)6月1日施行
- 高圧ガス保安法 第5条製造許可・届出の区分、第一号の前提
- 高圧ガス保安法 第38条許可取消し・製造停止命令の根拠
- 高圧ガス保安法 第39条危険時の施設使用停止・製造制限命令
- 高圧ガス保安法 第2条高圧ガスの定義、処罰範囲を画定
- 高圧ガス保安法 第83条両罰規定、法人への罰金(現行効力を要確認)
- 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 第3条一般消費者向けLPガス販売の事業規制を担う特則(現行効力を要確認)
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