民事調停法 第38条(人の秘密を漏らす罪)
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民事調停委員又は民事調停委員であった者が正当な事由がなくその職務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
人の秘密を漏らす罪とは何ですか?
定義人の秘密を漏らす罪とは、民事調停法第38条に定められた規定で、「民事調停委員又は民事調停委員であった者が正当な事由がなくその職務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事調停法第38条(人の秘密を漏らす罪)は、日本の民事調停法に含まれる条文です。
- 民事調停法第38条の条文原文は「民事調停委員又は民事調停委員であった者が正当な事由がなくその職務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金…」で始まります。
- 民事調停法第38条は第三章 罰則に置かれています。
- 民事調停法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 民事調停法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事調停法第38条の前の条は民事調停法第37条です。
- 民事調停法第38条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第38条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222 - 本サイト収録
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第38条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000222/38
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事調停法38条は、民事調停委員又は元委員が正当な事由なく職務上知り得た人の秘密を漏らした場合、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 調停委員が調停で聞いた私の秘密を他人に話したら、罪になるの?
なる。一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金
民事調停法38条により、民事調停委員又は委員であった者が、正当な事由なく職務上知り得た人の秘密を漏らした場合、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処されます。法定刑は刑法134条の秘密漏示罪(六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金)より重く、退任後も守秘義務は続きます。ただし本条の対象は委員のみで、相手方当事者は含まれません。
解説
調停室のドアが閉まった後、あなたは借金の額、夫婦仲の実情、会社の資金繰りまで、初対面の二人の調停委員に話すことになる。多くの人は、相手が裁判官ではない「民間の人」だと知って少し身構える。ただ、その二人の口には刑罰付きの鍵がかかっている。民事調停委員、または過去に委員だった者が、正当な理由なく職務で知った人の秘密を漏らせば、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金になる。医師や弁護士の秘密漏示罪(刑法134条)は六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金で、しかも親告罪(被害者の告訴がないと起訴できない罪)である。本条の法定刑はそれより重い。さらに「委員であった者」と明記されているので、任期が終わっても守秘義務は消えない。この仕組みを知っていれば、調停で何をどこまで話すかを、恐れではなく戦略で決められる
法的な位置づけ
民事調停委員秘密漏示罪とは、民事調停法第38条が定める犯罪であり、民事調停委員又はその地位にあった者が、正当な事由なく、職務上取り扱った事項について知り得た人の秘密を漏らす行為を処罰する。法定刑は一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金であり、刑法第134条の秘密漏示罪より重く定められている。
よくある質問 AI による整理
Q1調停委員の守秘義務とは?
民事調停委員が職務上知り得た人の秘密を、正当な事由なく漏らしてはならない義務です。違反すると民事調停法38条により刑事罰が科されます。
Q2調停委員 秘密漏洩 罰則はどのくらい?
一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金です。医師や弁護士に適用される刑法134条(六月以下・十万円以下)より重い法定刑です。
Q3調停委員の守秘義務はいつまで続く?
期限はありません。条文が「民事調停委員であった者」も対象としているため、任期終了後も一生涯、職務上の秘密を漏らせば処罰対象です。
Q4調停委員の秘密漏洩は告訴がないと起訴できない?
本条には親告罪とする規定がないため、告訴がなくても起訴は可能です。ただし実務上は被害者の申告が捜査のきっかけになることが多いです。
Q5調停で話した内容は外に漏れる?
調停は非公開で、委員には刑罰付きの守秘義務があります。ただし同席した相手方当事者は本条の対象外のため、相手方からの漏洩リスクは残ります。
Q6調停委員に秘密を漏らされたら損害賠償できる?
委員は公務員として職務を行うため、国家賠償法1条に基づき国に請求する道が考えられます。委員個人への直接請求は認められにくいとされます。
Q7調停委員の秘密漏示罪の時効は?
公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。漏洩行為の時から起算されるため、疑いを持ったら早めに証拠を保全し申告する必要があります。
Q8調停委員が知り合いだったら変えてもらえる?
期日前に裁判所書記官へ利害関係や面識の事情を伝えれば、担当の調整を相談できます。遠慮せず早めに申し出ることが大切です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1調停委員って結局ただの民間人ですよね? 話したことが近所に漏れないか心配で…
民事調停委員は最高裁判所が任命する非常勤の公務員です。職務で知った人の秘密を正当な理由なく漏らすと、民事調停法38条により一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金になり、退任後も同じです。実務のポイント:同じ地域で顔見知りが担当になりそうなら、期日前に書記官へ事情を伝えれば担当の調整を相談できます。多くの人は遠慮して言い出せず、そのまま期日を迎えています
Q2相手方が調停で聞いた私の話を、会社や親戚に言いふらしたら罪になりますか?
民事調停法38条の対象は調停委員とその経験者だけで、相手方当事者は含まれません。相手方の言いふらしは、名誉毀損(刑法230条)やプライバシー侵害による不法行為(民法709条)として別に争うことになります。実務のポイント:調停条項に「本件調停の内容を第三者に開示しない」という口外禁止条項を入れておけば、違反時に約束違反として請求する根拠ができます。成立前の最後の交渉で切り出すのが効果的です
Q3元調停委員が書いた本やブログに自分の事件らしき話が出てたんですが?
人物が特定できる形で職務上の秘密を書けば、退任後でも民事調停法38条の対象になり得ます。逆に、事件を特定できないほど抽象化した事例紹介なら、「人の秘密」の漏洩とは評価されにくいです。実務のポイント:問題は、業種・地域・時期の組み合わせで本人が特定されるかどうかです。該当ページを保存し、自分だと特定できる要素を一覧にまとめてから相談すると、話が早く進みます
間違えやすい点 AI による整理
- 「調停委員は裁判官じゃない民間人だから、守秘義務も緩いはず」と思われがちである。実際には逆で、本条の法定刑は医師・弁護士等に適用される刑法134条の秘密漏示罪より重く、刑法135条のような親告罪の規定も本条にはない
- 調停での秘密がすべて守られると考えるのは、見ている方向が違う。本条が縛るのは民事調停委員だけで、相手方当事者やその関係者は対象外である。相手方が調停で知ったあなたの事情を外で話しても、本条ではなく名誉毀損やプライバシー侵害など別の法理で争うしかない。調停委員の前で話すことと、相手方同席の場で話すことを分ける必要がある
- 任期を終えた元委員には関係ない、という理解は誤りである。条文は「民事調停委員であった者」と明記しており、守秘義務に期限はない。十年前の事件でも、職務上知った秘密を漏らせば処罰の対象になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰対象者 | 民事調停委員又は委員であった者 | 民事調停法37条:調停委員会の構成員等(評議の秘密) 刑法134条:医師・薬剤師・弁護士・公証人等又はその職にあった者 |
| 漏洩の対象 | 職務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密 | 評議の経過・意見等の評議の秘密 業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密 |
| 法定刑 | 一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金 | 罰金刑(金額・現行文言は条文で要確認) 六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金 |
| 親告罪か | 親告罪の規定なし | 親告罪の規定なし(要確認) 親告罪(刑法135条) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も法官・書記官・調解委員に調解事件で知った秘密の守秘義務を課すが、日本の本条のような独立の刑罰規定とは構造が異なる
ドイツは調停人に守秘義務を課すが、違反に対する独立の刑罰規定は置いていない
米国は調停での発言を証拠から排除する privilege 型の保護が中心で、刑罰による担保は一般的でない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 近所の不動産業者が調停委員をしていると知った。自分の境界紛争の調停にその人が入ったら、町内に話が広まるのでは? 職務で知った秘密を漏らせば、本条の刑事罰の対象になる。そもそも利害関係があるなら、期日前に書記官へ事情を伝え、担当の差し替えを相談できる
- 調停委員を十年務めて退任したあなた。同窓会の酒の席で「昔こんな離婚しそうな社長がいてね」と、業種と地域を添えて話してしまった。退任後でも「委員であった者」として本条の射程に入る
- 相手方の経営者が、調停期日のあと取引先に自分の借入状況を知っていた。情報源が調停委員だと疑われる。漏洩元を特定する材料は日に日に薄れ、取引先の記憶も曖昧になっていく。聞いた日時・相手・言葉を、その日のうちにメモに残せるかどうかで勝負が決まる
- 地方の小さな町で、調停委員と当事者が顔見知りという事態は珍しくない。秘密を守る仕組みは、委員の良識だけでなく刑罰によって支えられている
- あなたは企業の法務担当で、取引先との代金紛争を民事調停にかけようとしている。社外秘の原価構成を出すべきか迷う。調停委員には刑罰付きの守秘義務がある一方、相手方当事者には同じ刑罰はかからない。誰の前で話すのか、その使い分けが要る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 漏洩を知った経緯(誰から、いつ、どんな言葉で)を当日中に書き留め、LINE やメールは画面ごと保存する2. 担当裁判所の書記官または所長宛てに、事実関係を書面で申し入れる3. 刑事責任を問うなら、警察または検察庁に告発状・告訴状を出す。本条は親告罪ではないが、被害者からの申告が捜査の端緒になる4. 損害賠償は、委員が公権力を行使する公務員にあたるとして国家賠償法1条で国に請求する道を検討する。委員個人への直接請求は判例上認められにくい
訴えられた側:1. 漏らしたとされる情報が、そもそも職務上知り得た「人の秘密」か(公知の事実ではないか)を確認する2. 開示に法令上の義務や当事者の同意など「正当な事由」があったかを整理する3. 誰に、どの範囲で伝わったかを把握し、拡散を止める措置をとる4. 捜査機関から連絡があれば、供述する前に弁護士へ相談する。裁判所への報告のタイミングも弁護士と調整する
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項、長期5年未満の拘禁刑又は罰金にあたる罪)で、漏洩行為の時から起算する。国家賠償請求は損害及び加害者を知った時から3年、行為時から20年(国家賠償法4条により民法724条を準用)
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴う関係法律整理により、「懲役」が「拘禁刑」に改められた。罰金額の改定経緯は人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年)6月1日施行 改正:刑法等の一部改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
- 民事調停法 第8条民事調停委員の職務と任命の根拠
- 民事調停法 第6条調停委員会の組織、委員の関与場面
- 民事調停法 第37条評議の秘密を漏らす罪との並列(現行効力を要確認)
- 刑法 第134条一般の秘密漏示罪、本条より軽い法定刑
- 家事事件手続法 第293条家事調停委員の秘密漏示罪(現行効力を要確認)
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